浄化槽のしくみと効果
浄化槽(合併処理浄化槽)は、主に各戸ごとに設置され、し尿と台所・浴室から排出される生活雑排水を併せて処理する施設です。その特徴は、微生物の働きを活用した浄化システムであり極めて短期かつ比較的安価に設置できること等があげられ、家屋が散在し集合処理の適さない地域での有効な生活排水対策の手段となっています。
なお、し尿しか処理できない浄化槽(単独処理浄化槽)は、合併処理浄化槽に比べ性能が劣るうえ生活雑排水は処理されないため、平成13年度から新設が禁止されています。
浄化槽の特徴
浄化槽は、家庭の生活排水(し尿及び生活雑排水)を各戸ごとに処理し、近傍の公共用水域等に放流するもので、次のような特徴があります。
- 公共下水道と同等の処理性能を持つ。
- 生物化学的酸素要求量(BOD)の除去率90%以上
- 放流水のBODは1リットルあたり20ミリグラムL以下
- 設置費用は5人槽で90万円程度(公費助成含まない)と比較的安価。
- 設置に要する期間は1週間から10日程度であり、投資効果の発現が極めて早い。
- 地形の影響を受けにくく、ほとんどどこにでも設置できる。
浄化槽の設置整備事業
国、県では、浄化槽を設置しようとする住民に設置費用の補助を行っている市町村を対象として助成(浄化槽設置整備事業)を行っています。また、市町村自ら設置主体となり浄化槽の面的整備を推進する事業を対象とした国庫助成(浄化槽市町村整備推進事業)も実施されており、この事業は市町村による確実な維持管理が行われること等から、県も対象市町村に一定の助成(下水道事業債償還基金費補助)を行うなど、その推進を図っています。
浄化槽の維持管理
浄化槽は、微生物の働きを利用して汚水を処理する装置であることから、微生物が活動しやすい環境を保つように維持管理を行うことが必要です。浄化槽の維持管理には、保守点検、清掃、法定検査があり、浄化槽法でそれぞれ定期的に実施することが義務付けられています。
浄化槽の処理方式
小規模な浄化槽の主な処理方式には(1)BOD除去型と(2)高度処理型があります。
高度処理型は、海域の赤潮や地下水の硝酸性窒素の原因となる窒素を高度に除去できる。いずれも微生物の働きを利用して、家庭からの排水を浄化します。
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このページに関するお問い合わせ
県土整備部 下水環境課 下水管理担当
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