岩手県警察のテロ対策
岩手県警察の取組
テロの発生を許せば、多くの犠牲を生みます。
そのため、テロは未然防止が重要です。
警察では、テロを未然に防止するため、情報収集・分析、水際対策、警戒警備、違法行為の取締り、官民連携といったテロ対策を推進しています。
また、テロが発生した場合に迅速・的確に対処するための部隊を設置するとともに、関係機関と共同で訓練を行うなど、対処体制の強化を図っています。
テロ対策に向けた警察署の取組
官民一体となったテロ対策の推進
テロを未然に防止するためには、警察による取組のみでは十分ではなく、関係機関、民間事業者、地域住民等と緊密に連携してテロ対策を推進する必要があります。
警察では、公共交通機関、情報通信、重要インフラ事業者等の参画を得て、平成29年にテロ対策の官民連携ネットワークである「テロ対策いわてパートナーシップ推進会議」を設置しています。
諸外国において不特定多数の者が集まる大規模集客施設や、公共交通機関等がテロの標的とされる中、警察では、同ネットワークの枠組みを活用し、外国で発生しているテロ等に関する情報やテロ対策上の着眼点等について共有するなど、事業者が講じるテロ対策の支援を図っています。
また、不特定多数の者が集まるイベントや施設等において、制服を着用した警察官による巡回の実施や、パトカーの活用等による「見せる警戒」を実施するとともに、大型商業施設、公共交通機関等において施設管理者と連携し、テロの未然防止に向けた合同訓練を実施するなど、テロへの警戒を強化しています。
不審者や不審物を見つけたときは
不審者や不審物を見つけたときは?
→ すぐに110番、または最寄りの警察署、交番に通報しましょう
通報する際の確認ポイント
- 不審者
年齢(見た目)、性別、服装(色、模様など)、所持品、髪型、背格好、態度、立ち去った方向、車両利用の場合は、車種、色、型、ナンバーなど
注:無理に追いかけたり、捕まえる必要はありません。 - 不審物
種類(カバン、段ボール箱、紙袋など)、色、模様、形、大きさ、置いてある場所、見つけた時間など
注:爆発物発見時の三原則~ 触るな、距離とれ、遮蔽せよ
「いつもと違う」「あれ、何だべ?」と思うことがありましたら、警察への通報をお願いします。
爆発物テロ等の未然防止にご協力をお願いします
警察の取組
警察では、市販の化学物質から爆発物等を製造する事案が発生していることを受け、こうした事案を未然に防止するため、爆発物の原料となり得る化学物質の販売事業者へのご協力をお願いしています。
爆発物の原料となり得る化学物質11品目とは
劇物
- 塩素酸カリウム(花火等)
- 塩素酸ナトリウム(花火等)
- 硝酸(染料、肥料等)
- 硫酸(バッテリー液等)
- 塩酸(トイレ用洗剤等)
- 過酸化水素(漂白剤、消毒液等)
その他
- 硝酸アンモニウム(肥料、瞬間冷却材等)
- 尿素(肥料、化粧品等)
- アセトン(マニキュア、除光液等)
- ヘキサミン(固形燃料等)
- 硝酸カリウム(肥料等)
こんな人に要注意?
- 一般的な使用量を超える量を購入する
- 複数の薬品を同時に、連続して購入する
- 薬品を購入する際の身分確認を嫌がる
- 薬品の使用目的を言わない
- 科学実験で手指がかぶれている
テロの未然防止に向けた【業務別】の留意事項
テロの未然防止に向けて、どのようなことに気をつけたら良いか、業務ごとに考えてみましょう。
第1 宿泊業
1 身分確認、通報連絡
重要なことは、利用者の身分確認を徹底することです。日本国内で活動するテロリストが宿泊しているかもしれません。
利用者が外国人の場合は、旅券番号等を正確に把握しましょう。(注)
不審な動向や言動がある利用者がいる場合、警察に通報しましょう。
(注)旅館業法の規程等により、日本国内に住所を有しない外国人が旅館・ホテル等に宿泊される場合には、宿泊者名簿に国籍及び旅券番号を記載するほか、旅券の写しの保管が求められています。
身分証明書の提示を拒否する
身分を記載する際、メモを見ながら記載している
客室に従業員を入れたがらない
荷物を従業員に触らせたがらない など
2 従業員の運用、教育訓練
- 危機管理責任者を指定するほか、交替勤務を行っている場合などは、シフトごとに責任者を指定するなど、いつでも対応できるようにしておきましょう。
- 有事の際の通報訓練や、不審物対応訓練などを実施しましょう。
- 有事の際、確実に利用客に伝えられるよう、避難方法や避難場所などの情報を整理しましょう。
第2 運送業
1 車両の保守管理
- 保有する車両内外を巡視し、異常の有無を確認しましょう。
- 車両の保管場所にセンサーや防犯カメラを設置するなど、盗難防止に努めましょう。
- 車両を無人にする際は、必ず施錠しましょう。
- 荷物の積み降ろしの際は、可能な限り、車両や荷物から目を離さないようにしましょう。
- 万一、保有車両が盗難にあった際は、すぐに警察に通報しましょう。
2 取扱荷物の管理
- 営業所などで不審な荷物を発見したときは、動かしたり開けたりせず、すぐに警察に通報しましょう。
- 荷送り人に覚えがないなど、不審な荷物であることが分かった場合は、荷物に触れないよう注意喚起するとともに、すぐに警察に通報しましょう。
- 火薬類、毒物、劇物、放射性物質等の危険物を輸送する際には、盗難防止、安全管理を徹底しましょう。万が一、盗難等が発生した場合は、すぐに警察に通報しましょう。
送り主の名前や住所がはっきりしない
包装が雑、又は必要以上に頑丈にこん包している
内容物の記載に対し、実際の形状、重量が不自然である
荷物の表面から、粉や液体などの異物が漏れている
ワイヤーが出ていたり、油のシミや汚れがある
時計の音や液体の音など、異常な音がする
異臭がする など
掃除せず、こぼれた内容物をビニール、衣服、紙などですぐに覆う
空調が作動している部屋で粉が霧状になった場合、空調を停止する
内容物が付着した衣服は脱ぎ、ビニール袋か密封できる容器に入れる
できるだけ早くシャワーを浴び、石けんでよく洗う
第3 集客施設
1 「見せる警戒」の実施
- 従業員や警備員による警戒は、利用者等に警備していることが目で分かるように行い、常に警戒されている場所であることを印象づけましょう。
- 防犯カメラやセンサーなどの防犯資器材を目立つ場所に配置し、テロや犯罪が起こりにくい雰囲気を作りましょう。
- コインロッカーやゴミ箱を設置する場合は、なるべく人目につく場所に設置したり、中が見える透明なものにすると有効です。
2 避難誘導
- テロや災害が発生した場合は、施設内にいる人がバラバラに行動すると避難が困難になります。あらかじめ避難経路、避難場所を検討し、すぐに誘導できるようにしましょう。
- 安全に避難させるための情報伝達方法を検討し、あらかじめ広報のひな形を作成するなどの準備をしておきましょう。
- テロ発生直後に犯人が逮捕されても、客にまぎれて他のテロリストが隠れている可能性があります。不審な動きをする者には十分注意しましょう。
3 広報活動
テロ防止のポスターや警戒実施中の張り紙を施設内に掲示したり、電光掲示板やデジタルサイネージなどがある場合は、テロ防止のメッセージを表示するなど、広報媒体を活用した呼びかけを実施しましょう。
第4 危険物、薬品等取扱業
1 危険物の管理
- 貯蔵施設における保管状況、保安体制等を再点検し、盗難や紛失防止を徹底しましょう。
- 消費場所等における管理を徹底し、盗難や不正流出の防止に努めましょう。
- 危険物を取り扱う際は目を離すことなく、見張り等を配置しましょう。
- 危険物の売却、譲渡するときの手続きや法令を遵守しましょう。
2 通報連絡
- 危険物盗難、紛失又は不審者の取扱いがあった場合は、すぐに警察に通報しましょう。
- 薬局、ホームセンター等で爆発物等の材料となり得るものを大量に購入したり、不審な言動や態度の者がいた場合が、警察に通報しましょう。
このページに関するお問い合わせ
岩手県警察本部 警備部 警備課
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