冬期除雪作業 (遠野市内)
暮らしを支える道路の除雪
除雪とは文字通り、地面に積もった雪を取り除くことで、特に積雪が生活の障害となる場合に行われます。
近代以前の人々を見てみると、現在のような大規模な除雪を行うことなく、人の歩く道は踏み固めて道を作ったり、ソリを使ったりすることで、雪と共存するための工夫をしてきました。
しかし、自動車が登場した現在、私たちの生活は格段に向上しました。特に岩手県では、移動手段・貨物輸送手段のほとんどを自動車に依存している状況であり、快適な暮らしを維持する為には冬期間でも道路を安心・快適・便利に利用できる状況にしておかなければなりません。
そのためには、道路の除雪作業は必要不可欠なのです。
除雪のしごと
県では、直轄管理区間以外の国道と県道を管理しており、これらの道路の除雪を行っています。市道については、遠野市が除雪を行います。
降雪量が5cm程度で引き続き降雪が予想される場合、若しくは降雪量10cm以上の場合に出動し、管理する道路約208キロメートルのうち、車道186キロメートル、歩道130キロメートルについて除雪や融雪剤散布などを行います。
これほどの延長を短時間で除雪する必要がありますので、除雪に優先順位をつけ、効率的に道路交通の確保を行う工夫をしています。
ちなみに、一度雪が降ると、当管内の管理道路だけで数百万円単位での除雪費用がかかります。
迅速で円滑な除雪のために、除雪作業への御理解と御協力を是非お願いします。
さまざまな除雪機械
除雪作業には、
- 積もったばかりの雪をとりのぞく「新雪除雪」
- 道路わきによせられた雪を取り除いて道路の幅を確保する「拡幅除雪」
- でこぼこに踏み固められた雪をはぎとり、車両の快適な走行を図る「路面整正」
- 大量にたまってしまった雪を運搬除去する「運搬排雪」
などがあります。これらを行う機械も、その目的によってさまざまなものがあります。
また、雪を取り除くのではなく、路面の凍結対策として薬剤や砂をまく機械もあります。
これらの機械を運転するには、機械の特性や路面形状・路面性状を熟知していることが必要で、除雪機械の運転は職人技ともいえます。
除雪グレーダ
除雪作業の主力機械となるもので、車両にとりつけられたブレードを用いて雪を路肩に寄せる作業に使われます。
新雪除雪とでこぼこに踏み固められた部分の圧雪をはぎ取る路面整正を同時に行うことができるので、降った雪がすぐに圧雪化しやすい交通量の多い道路では非常に有効です。
ロータリ除雪車
前面の赤い刃(オーガ)を回転させて雪を巻き込み、吐き出し口から雪を吐き飛ばす機械です。道路わきに寄せられた雪で狭くなった道路の幅を確保するのに使われます。また、飛ばした雪を直接ダンプの荷台に積み込んで除去する運搬排雪にも使われます。
除雪ドーザ
作業時に車体の重量をブレードにかけることができるのでかなりの重作業が可能です。走行時の安定性がよく、駆動力も大きいので急な坂道や、急カーブが得意ですし、新雪除雪、拡幅除雪、路面整正、圧雪除去などさまざまな作業を行うことができますが、平坦にする能力や除雪の速度は除雪グレーダには劣ります。
凍結抑制剤散布車
塩化ナトリウム・塩化カルシウムなどの凍結抑制剤を路面に散布して、凍った路面や、圧雪された路面の融雪・凍結抑制・除雪作業の補助に用いられます。
車の速度が変わっても設定した量を散布できるような工夫がされています。
定置式凍結抑制剤散布装置
左の写真のようなものが道路脇に設置されているのをみたことはありませんか?これは定置式の凍結抑制剤の散布装置です。
自動で散布を行うことができるので、早朝・深夜・厳寒時の散布作業を無人化し、危険箇所を重点的に対策することが可能です。
遠野土木センター管内の除雪に関するお問い合わせ先
国道・県道 (遠野市内)
遠野土木センター 道路河川整備課 道路環境チーム
電話:0198-68-3574
市道 (遠野市)
遠野市環境整備部建設課
電話:0198-62-2110
このページに関するお問い合わせ
県南広域振興局土木部遠野土木センター 道路河川整備課 道路環境チーム
〒028-0525 岩手県遠野市六日町1-22
電話番号:0198-68-3574 ファクス番号:0198-63-1088
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