北上川バレーエリア
岩手県では、日本を代表する河川である北上川の流域を「北上川バレー」と呼び、そこに住む人、関わる全ての人の幸福を高め、発展させていきたいと考えています。
「北上川バレー」のビジョンは、それぞれの地域の特徴ある産業が互いに結び付いて発展し、豊かな自然や歴史・風土に基づいた、衣食住を始めとする生活の豊かさと合わせて、21世紀の時代にふさわしい地域(ゾーン)を創造しようとするものです。
そして「働きやすく暮らしやすい」ゾーンの実現により、県内外から人材が集まり、働き、定住する流れの形成を目指しています。
「北上川バレー」とは
県庁所在地である盛岡市を始めとし、都市機能や学術機関の充実、IT産業等の集積が進む県央地域と、全国有数のお米の産地、優れた観光資源を有しながら、ものづくり産業が集積する県南地域にまたがる、16の市町で構成するゾーンです。
「北上川バレー」は、北上川の源泉、「弓弭(ゆはず)の泉」のある県央地域から県南地域まで、豊かな自然、歴史や文化があり、1次、2次、3次産業がバランスよく発展し、教育、医療、福祉といった都市機能が充実しています。農業生産基盤、産業集積、生活環境、豊かな自然が調和した、まさに「日本のシリコンバレー」となりうる地域です。
北上川流域はかつて、台風などの水害により大きな被害を受けてきましたが、復興で整備した5大ダム(四十四田ダム、御所ダム、田瀬ダム、湯田ダム、胆沢ダム)などの治水・利水の恩恵もあり、生活用水・農業用水・工業用水の需要を満たしてなお、水資源の余裕があります。この豊かな水の流れに沿って、新幹線や高速道路が走り、空港もあります。また、世界遺産の平泉があり、温泉やスキー場も数えきれないほどあります。
そこに、IT産業、自動車や半導体などのものづくり産業が集積し、最新の技術や設備によって世界最先端の製品を生み出しています。生産と雇用も大きく伸び、全国でも例を見ない地域となっています。
「働きやすい」北上川バレー
県央地域では、盛岡市に様々な分野の企業が集積しているほか、県央地域全体においても、ものづくりの分野では精密機器産業等に加えて、近年ヘルスケア産業や医療機器関連産業の集積も加速しています。
さらに、ものづくり産業をはじめ、あらゆる産業における基盤技術として欠かせない組込みシステムを中心とするIT関連産業の集積が進んでいます。
今後、IoT、AIの進展に伴い、電子部品やIT、特に組込みシステムの分野に大きく裾野を広げながら一層加速することが見込まれます。
県南地域では自動車や半導体関連産業を中心に、国際競争力が高く、地域の産業や雇用に好循環をもたらす世界最先端のものづくり産業の集積が加速しています。
自動車車体組立企業を中核として、多くの自動車部品製造企業が集積するほか、半導体製造企業、半導体製造装置製造企業の立地や新工場の建設など、半導体関連企業も集積し、製造品出荷額は東北の出荷額の12%以上を占め、東北のものづくりにおいても重要な地域となっています。この動きに呼応する形で、県内の地場企業も受注拡大による増設に動き出しています。
北上川バレーゾーンに集積した企業からは、開発や生産技術、システムエンジニアといった高度人材を求められており、そのような企業のニーズを踏まえながら、小学校段階から高校、大学、企業人材に至るまでの各ステージに対応した人材育成の取組が行われています。理工系だけでなく文系の人材も、営業・企画・生産管理・調達・人事など多くの職種で人材が求められております。
北上川バレーでは、岩手大学、岩手県立大学をはじめ多くの学術研究機関や産業支援機関が設置され、産業人材の育成に取り組んでいます。また、産業技術短期大学、工業高等専門学校などが設置され、企業の即戦力となるような人材の育成に取り組んでいます。
北上川バレーの企業で活躍する若手の方々を動画で紹介します。
働き方改革の取組
さらに県では、平成28年度から、長時間労働の是正や年次有給休暇の取得促進などの働き方見直しを推進する「いわて働き方改革推進運動」に企業と一体となって取り組んでいます。
北上川バレーゾーン内の企業も多数参加表明しており、優れた取組を行っている企業を紹介しています。
「暮らしやすい」北上川バレー
北上川バレーは、都市機能を持つ市街地と、田園や山林が交互にバランスよく並んでおり、また新幹線、高速道路、空港も配置され、仕事と生活のバランスという観点からみて、好条件の地域となっています。
岩手県は、暮らす環境としての豊かさも優れています。通勤平均時間は首都圏より短く、それに起因する時間的余裕から、子育てへの参加も積極的になること、交通事故の少なさ、治安の良さ、といったことも、岩手の豊かさと言えます。住宅事情に関しても、家賃・購入経費が安いことに加え、広い敷地で暮らすことができます。
また、県では各種住宅支援にも取り組んでいます。単身の方向けには、県が所有する公営住宅の空き部屋にwi-fi通信環境を整備した上で、近隣の住宅よりも安価な家賃設定で若者が入居できる取組を始めているほか、県外からUIターンする若者に対しては、引っ越しなど移住に伴う経費を支援しています。
こうした若者の住宅支援は、県だけでなく、市町村や民間でも進んでおり、多くの人々の知恵を集めながら、岩手県全体として若者にとって住みやすい環境づくりを進めていきます。
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ふるさと振興部 地域振興室 地域振興担当
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