平成26年3月27日教育長記者会見における質疑応答
平成26年3月27日(木曜)
県庁10階 教育委員室
発表事項:
- なし
質問事項:
- 退任に当たっての所感について
質疑応答
教育企画室
ただいまから、教育長記者会見を始めます。
本日は、教育長からの発表はありませんので記者クラブからの質問をお願いします。
幹事社
それでは、幹事社の方から、教育記者クラブを代表して質問します。
菅野教育長はこの3月で退任と伺いました。3年間お疲れ様でした。退任に当たっての所感、印象に残っていることなど、お聞かせください。
教育長
3年前にこの職を拝命しましたのは、震災直後でした。その後、学校に行ったり、子どもたちがここに来てくれたりして、子どもたちとお会いする機会があり、大変な中を乗り越えた子どもたちが、自分達の想いを自分たちの言葉で語ってくれました。自分達が岩手の復興の力になりたい、いろんな方々に支えられて学び、スポーツができたことを感謝したい、その想いを皆さんに伝えたいということを、自らの言葉で語ってくれていました。大変な災害でしたが、子どもたちはそれを受け止めて、非常に成長してくれたと思います。3年間、微力ではありましたが教育に携われたことを、大変ありがたかったと思います。
印象に残っていることは、着任してすぐに被災地の学校を訪問し、陸前高田市の第一中学校や、大槌高校、山田高校など、一つひとつの学校で、震災直後にどう取り組んだか、校長先生をはじめ先生方から話を機会がありました。学校が、あの災害の時にどう立ちふるまったか、子どもたちを守り、地域を支えてくれたか、また地域に支えられて学校があったか、ということが改めて感じられて、非常に大きく印象に残っています。
記者
復興教育など今も続いていますが、今後に向けてどのような教育行政であってほしい、というのがあれば。
教育長
復興教育や心のサポートについて、私が就任した時には既にそういうことをやろうという議論が教育委員会内でできていました。復興教育は、これからの本県の教育の基礎に据えていかなければならないと思います。
国において色々と教育改革の動きがありますが、本県では、子どもたち一人ひとりを第一に、学校現場に即した施策を知事と一緒に積み重ねられたらいいと思います。
先日の議会で委員長が答弁申し上げたとおり、いかなる体制になっても子どもたちを第一に、岩手の教育に取り組んでいくということが大事だと思います。
記者
震災以外で印象に残っていることをお聞かせください。
教育長
今年、県立高田高校と船越小学校で卒業式がありました。船越小は陸中海岸青少年の家で、高田高校は萱中校舎で、卒業式を行いました。それぞれ新校舎や完成した第一体育館で式をやろうと思えばできたのですが、子どもたちの想いとして、自分達が3年間学んだところが自分達の学び舎なのだということを言ってくれて、仮設ではありましたが、自分達の学び舎として施設に愛着を持って3年間を大事に過ごしてくれて、そこで卒業式をやろうと思ってくれたことが非常に印象に残っていますし、うれしく、ありがたいことだと思います。
記者
3年間で岩手の子どもたちにどのような印象をお持ちになり、これからどのように成長していってほしいとお考えですか。
教育長
子どもたちはそれぞれ困難な中を乗り越えて、自分達こそがこれからの岩手を担うのだと語ってくれています。いろんな担い方があると思います。地域に残って地域を支えようという子どもたちもいますし、これから世界にはばたいて岩手を支えようという子もいると思います。ふるさと岩手に寄せる想いを一人ひとりが強く持ってくれています。その想いを大事にして、一つひとつ自分達の力を発揮してくれたら大変ありがたいと思います。
記者
岩手国体を控えて、高校生、中学生の活躍が目覚ましかった3年間だと思いますが、今後、岩手国体や東京オリンピックに向けての期待感はどうでしょうか。
教育長
子どもたちは随分そういう想いを持って成長してくれたのと、印象深かったのは、特にスポーツの分野でこちらに来る子どもたちは、オリンピックを目指す、世界を目指す、とはっきりと自分の言葉で力強く語ってくれたことです。
以前は、岩手の子どもたちは引っ込み思案なところがあり、甲子園でも、まずは1勝、と言ってくれる例が多かったものですが、今は、優勝を目指します、オリンピックを目指します、と高い目標を掲げて努力してくれて、それを自分の言葉で語ってくれています。岩手の子どもたちは大きく成長していますし、世界、日本を目指す強い想いを持ってくれていると感じます。
記者
具体的に、この子のこういうところが印象に残っているということはありますか。
教育長
こちらに来てくれた、スポーツや文化で活躍する子どもたち一人ひとりが、自分達を支えてくれた人達にまずは感謝しているということを何回も述べてくれたことが、非常に印象に残っています。何とか自分達の力で岩手を元気にしたい、全国に恩返ししたいという強い想いを持って、一人ひとり語ってくれています。
また、若い子どもたちがテレビカメラを向けられて堂々と話している姿が印象深いです。岩手の子どもたちは大きく成長しているという思いを強くしました。
教育企画室
以上をもちまして本日の記者会見を終了します。
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