あなたの家は大丈夫ですか?(土砂災害について)
私たちの家のまわりには山地が多くあります。山は私たちの自然の恵みや緑を与えてくれます。しかし、梅雨期、台風時期などの雨が多く降る時や地震が起きた時などに、がけ崩れ・土石流・地すべりなどの土砂災害が各地で発生し、多くの人命や財産が奪われます。
このような土砂災害を防ぐために、砂防ダムやがけ崩れ対策などの施設を造るとともに、土砂災害が起こる危険性のある場所を知らせて、避難体制を整備する必要があります。
そこでみなさん、土砂災害から身を守るために、どんな場所が危険であるかを知り、土砂災害から身を守るための知識を持って、災害に対する備えを整えましょう。
土砂災害の種類
土砂災害には、土石流・地すべり・がけ崩れがあります。
土石流
土石流とは、谷間に堆積した土砂等が増水した水と共に流れ落ち、家屋や道路等を押し流す災害です。
こんなところが危ない
- 谷の勾配が20度以上
- 土砂の堆積が厚い
- 平常時には水の量が少ない
- 過去に土石流が発生したことがある
- 最近、上流域で開発が始まった
- 最近、土石流が発生したことがない(数十年~200年に1度程度)
- 流域面積が小さい(0.4平方キロメートル以下が多い)
こんな時は赤信号
- 強い雨が降り続いているとき
- 雨が降り続いているにもかかわらず、渓流の水位が急激に減少し始めたとき
- 木の裂ける音や、石が流れる音が聞こえるとき
がけ崩れ(急傾斜地崩壊)
がけ崩れは、傾斜が急な斜面から土砂が崩れ落ち、家屋や道路を押しつぶす災害です。
こんなところが危ない
- がけの高さが5メートル以上であること
- がけの斜面が30度以上
- 不安定な岩塊がある
- 崩れや落石がある
- 表土の厚さが50センチ以上ある
- 湧水がある
- 水があつまりやすい
こんな時は赤信号
- 長い雨、降り始めてから100ミリを超えたとき
- 強い雨、1時間に20ミリを超えたとき
- 地割れをみつけたとき
- 土砂等がばらばら落ちはじめたとき
地すべり
地すべりとは、粘土などの滑りやすい層を境に地面全体がそのまますべりだし、家屋や道路などを押し出す災害です。
こんなところが危ない
- 地すべり地形であること
こんな時は赤信号
- 地面にひび割れが出来たとき
- 樹木や電柱が傾くなどしたとき
- 池や井戸の水が急に減ったり濁ったりしたとき
土砂災害危険箇所とは?
土石流危険渓流
渓流勾配が20分の1(3度)以上であり、土石流が発生した場合、被害が予想される人家が5戸以上(又は公共施設)ある渓流です。
(土石流危険区域とは、土石流が氾濫堆積して停止すると予想される区域。)
地すべり危険箇所
地すべり地域の面積が5ヘクタール(市街化区域または用途地域では2ヘクタール)以上で、おおむね次にあげる建物や施設に被害を及ぼすおそれのある箇所です。
- 河川、鉄道、都道府県道等の道路などの公共施設
- 官公署、学校、病院等の公共建物のうち重要なもの
- 貯水量3万立方メートル以上のため池
- 100ヘクタール以上の用排水施設もしくは農道
- 500ヘクタール以上の林道、人家10戸以上、農地10ヘクタール以上
(地すべり防止区域とは、地すべり防止法第3条により指定された区域。)
急傾斜地崩壊危険箇所
傾斜30度以上、高さ5メートル以上のがけ地に面する5戸以上の人家や官公署・学校・病院・旅館等の施設に、被害が予想される箇所です。
(急傾斜地崩壊危険区域とは、急傾斜地法第3条により指定された区域。)
土砂災害から身を守るためには、自らの身は自ら守りましょう!
万が一に備えておこう!
- あらかじめ付近の土砂災害危険箇所を知っておきましょう。
- 避難場所、避難経路について家族で話し合い、確認しておきましょう。
避難するときは次のことに注意しましょう!
避難前
- 台風や大雨の時は気象情報に注意しましょう。
- 緊急時のため、懐中電灯、携帯用ラジオ等を用意しておきましょう
- 素早く準備して早めに避難しましょう。
避難の途中
- 沢や川と直角の方向に避難しましょう。
- ご近所の皆さんと声をかけあって避難しましょう。
- 単独行動はしないようにしましょう。
自宅に戻るとき
- がけ崩れや洪水の危険があるところは避けましょう。
- 雨が止んでも危険な状態が続いていますので、危険な箇所を避けるなどして安全な道を選んで自宅に戻りましょう。
土砂災害を起こす原因を知っていますか?
土砂災害を起こす原因は雨や地震が考えられますが、その中で雨が最も大きな原因といわれています。
こんな時の雨は注意が必要です!
- 1時間に20ミリから30ミリの雨では、どしゃぶりになり側溝があふれる。
- 1時間に30ミリ以上の雨では、バケツをひっくりかえしたような雨で視界不良になる。
こんな時にがけ崩れが発生した!
事例 昭和56年9月27日
- 沿岸部に集中豪雨。
- 土砂崩れ宮古で2人死亡!
沿岸部では27日未明までに100ミリから200ミリの集中豪雨。民家の裏山が高さ15メートル、巾10メートルにわたって崩れ、約30立方メートルの土砂が流出、土砂の下敷きとなり2名死亡。
みなさんへのお願い
避難の指示は、すべての家庭に漏れなく行なうことは困難です。危険を感じたら、早めに避難しましょう。
このページに関するお問い合わせ
盛岡広域振興局土木部 河川砂防課 砂防チーム
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