東日本大震災津波における被災者が抱える課題の状況
岩手県では、東日本大震災発災直後から相談支援の窓口を整備し、被災された方々が抱える様々な課題に対応した取組を継続してきました。
震災から12年が経過し、全ての応急仮設住宅入居者が災害公営住宅等の恒久的住宅へ移行するなど、被災地の生活環境が変化する中、被災された方々から寄せられる相談内容も、被災直後と比較すると複雑・多様化しており、現在、被災者が抱えている課題を共有し、官民が連携した支援につなげられるよう、相談内容を広くお知らせしようとするものです。
1 被災者の相談内容
(1) 発災後10年間の状況
初期にあたる平成23年度~24年度は被災の影響による、「今後の生活不安」「健康問題」「応急仮設住宅での生活」などに係る相談が多く、中・後期にあたる平成25年度から令和2年度には、徐々に生活の再建が進んでいく中で、「住宅の再建」「災害公営住宅の入居」「生活再建のための資金」「避難先からの帰郷」などが多くなりました。
(2) 現在の状況
令和2年度末までに、全ての応急仮設住宅入居者の恒久的住宅への移行が完了しましたが、その後においても、生活面や経済面等の複雑な課題を抱える被災者への伴走型の相談支援を図るため、「いわて被災者支援センター」を設置しています。
センターには、被災を起因としながらも、その後の生活環境や社会環境の変化に伴い複雑化・多様化した相談が寄せられており、令和3年度、4年度の2年間で約4千回の相談対応を行っています。
現在の相談内容としては、「家族間の問題」「住宅ローンの繰上げ返済」「家計の見直し」などに関するものが多くなっています。
2 被災者が抱える課題への対応
恒久的住宅へ移行後のローン返済や家賃負担、今後の生活設計、家族問題など、一人で様々な課題を抱える被災者もおり、複雑化・多様化した相談への対応が求められています。
いわて被災者支援センターでは、被災者の課題解決に向けて、弁護士などの専門家等との連携を図っているところであり、これに加え、介護や子育て、生活困窮など、様々なニーズに対応した包括的な支援に取り組む市町村や市町村社会福祉協議会などとの連携強化を図ることにより、今後も一人ひとりの状況に応じたきめ細かな支援を継続していきます。
関連情報
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このページに関するお問い合わせ
復興防災部 復興くらし再建課 相談支援担当
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
電話番号:019-629-6931(内線6931) ファクス番号:019-629-6944
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