いわてグラフ6月号(第762号)テキスト版
表紙
いわてグラフ2018年6月号
第762号 平成30年6月1日発行(年5回発行)
表紙 2018年ピョンチャン冬季パラリンピック出場 高村和人さん・藤田佑平さん
特集1 平成30年度当初予算
特集2 中国・雲南省との友好交流の推進
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今月の表紙
ピョンチャン2018パラリンピック冬季競技大会 クロスカントリースキー・バイアスロン出場 高村和人さん・藤田佑平さん(ガイドスキーヤー)
紹介
2018年ピョンチャン冬季パラリンピックで、クロスカントリースキーとバイアスロンの2競技、4種目に出場。二人で、平成29年度岩手県スポーツ賞を受賞。
紹介終わり。
不思議と雑念はなかった。ガイドを信じきろう。そう思って高村和人選手は、先導する藤田佑平ガイドの声に集中した。前へ前へ、ひたすら前へ…。ピョンチャン冬季パラリンピックのクロスカントリースキー男子クラシカル10キロメートル。高村選手は本大会自己最高の11位でゴールし、「今までで一番いい滑りができた」と達成感をにじませました。
視覚障がいを持つ高村選手が、クロスカントリースキーを始めたのは7年前。完全に視界を遮断して滑るため危険と隣り合わせですが、視覚障がい者たちに「挑戦する大切さを伝えたい」と励んできました。ピョンチャンへの出場を意識し始めた時、専属ガイドとして紹介されたのが、競技経験者でコーチ志望の藤田佑平さん。二人は2015年にコンビを組み、互いの滞在先を行き来しながら練習を重ね、信頼関係を築いていきました。
「ガイドで学んだ全てが、成長の糧になりました。今はまだスタートライン。もっとできることがあると思う」と藤田さん。「視覚障がい者もサポートする人がいればスポーツができる。僕らを見て、一歩踏み出す人が増えてくれたら」と高村さんは期待を込めます。今、世界で活躍できるのは、高村・藤田コンビしかいない視覚障がい者とガイドスキーヤー。二人の姿は、お互いを信頼し、支え合うことの大切さを教えてくれます。
【写真が2枚あります】
1枚目 表紙写真。オレンジ色の身体にフィットしたユニフォームを着た笑顔の高村さんと藤田さんです。二人ともスキーを持ち、日の丸が付いたバンダナをして、胸にはゼッケンを付けています。ガイドの藤田さんの口元にはマイクが装着されています。
2枚目 競技の様子です。ストックをついて進む高村さんの後ろには、藤田さんがしっかりついてきています。写真終わり。
わんこきょうだいの いわてのとっておき!
魅力わんこ盛りのいわてから、いいもの、面白いものを選りすぐり。 毎回わんこきょうだいがナビゲートします。
今月のテーマ
県・ジャル(日本航空)・浄法寺漆産業が共同開発 浄法寺漆を使った漆器
(うにっち) ジャルがいわての漆を応援!
いわては日本一の漆産地だけど、国内で使われる98%は外国産。国産漆を守り、その魅力を発信していくために、ジャルと盛岡市の株式会社浄法寺漆産業が連携して新たな取り組みを始めたんだ。
(おもっち) 漆器の保温性の高さに着目!
浄法寺漆を使って開発したのは、人間国宝・室瀬和美(むろせかずみ)氏が監修した飯椀と汁碗のセットと、片口と盃のセット。特に漆塗のお椀は冷めにくいから、ご飯を食べるのにも最適だよ。
(とふっち) 漆の魅力をもっと多くの人に!
試行錯誤を重ねて開発した漆器は、ジャルグループの機内誌などで販売され大好評!今年はさらに新たな商品開発や漆の植樹なども始まるんだって。この連携をきっかけに、いわての漆器ファンがもっと増えるといいね。
(こくっち) 使うほどに増す 自然な艶(つや)が魅力。 みんなも使ってね!
【写真が2枚あります】
1枚目 重要無形文化財保持者(蒔絵・人間国宝)・室瀬和美氏が監修した「ジャルオリジナル巖手椀セット」。 黒く深い色合いの飯椀と汁椀です。飯椀の中には温かいご飯が盛られ、汁椀には根菜やこんにゃくなどの具だくさんの味噌汁が入っています。
2枚目 注ぎやすく、入れ子状にデザインした「ジャルオリジナル片口と盃セット」。
注ぎ口を無くし、スリットを入れた斬新なデザインの黒の片口から、朱色と黒の杯に酒が注がれています。
画像提供 株式会社ジャルックス
【写真終わり】
3ページ
みんなの力で復興スクラム! 非営利型一般社団法人かたつむり (大船渡市)
被災時の思いから非常食キットを開発。地域防災の意識を全国に発信
「あの時、温かいご飯が食べられたら、どんなに慰められただろう」。そんな被災時の思いから、平成29年11月に災害備蓄品『逃げた先にある安心。もしもの備え』が開発されました。これを手がけたのは、大船渡市で知的障がい者の就労支援に取り組む「一般社団法人かたつむり」。発案した主任生活支援員の吉田富美子(よしだふみこ)さんは「避難所では、おにぎりと水を受け取るために別々の列に並ばなければならず、被災した人も支援する人も疲弊していました。米と水を一度に受け取り、温かいご飯を口にすることができれば安心感が違ったはず」と、開発への思いを語ります。
バッグにもなる手提げ型の箱には、炊飯に必要な5アイテム、陸前高田市産「たかたのゆめ」のアルファ化米、野田村の「のだ塩」、加熱袋、スプーン、水を梱包。どんな状況下でも炊きたてのご飯を食べることができます。現在は岩手と青森の産品を使っていますが、今後は各地域の地場産品でキットを作り、「もしもの備え」を全国に広めていきたいと考えています。
【写真があります】
非常食キットを開発した「一般社団法人かたつむり」の皆さん。主に梱包作業を行う7人のメンバーの集合写真です。右端が主任生活支援員の吉田富美子さん、左端が大西智史(おおにしさとし)施設長。水の入ったペットボトルやのだ塩などキットを手にした笑顔の男女です。【写真おわり】
1人一式のキット
米に水と塩を加え、加熱袋で温めれば、15〜2分でほかほかのご飯に。1人一式のキットで、物資を受け取る側と配る側の労力を軽減します。
【写真があります】取っ手が付いたコンパクトな段ボール箱と中身の米、塩などが並んでいます。【写真おわり】
グッドデザイン賞
米と塩の計量やラベル貼り、梱包を担うのは、施設利用者。デザインは「北上アビリティーセンター」が担当し、2017年度グッドデザイン賞を受賞。
【写真があります】白地にさわやかな水色の配色で5という数字もデザインされています。施設の利用者が梱包作業をしている様子です。【写真終わり】
防災体験学習
児童・生徒が防災意識を高める体験学習でも取り入れられています。実施校でのアンケートは、商品力の向上と今後の商品展開に役立てられます。
【写真があります】たくさんの生徒たちが机に置かれたキットを使って学習する様子です。【写真終わり】
4ページから7ページ
特集1 平成30年度当初予算
いわての未来を一緒に描こう! 今年度は、平成の次の時代に向けて、新たな県づくりへ歩み出す年。 災害からの復興を着実に進めながら、明日への一歩を力強く踏み出し、いわての未来を描いていきます。
【写真があります】
緑の芝生が広がる広場に3人の子どもたちが手を繋いで立っています。晴れ渡った空に花が咲いた木々。遠くには雪を頂いた岩手山が見えています。【写真終わり】
予算のポイント
- 震災からの復興、平成28年台風第10号災害からの復旧・復興を最優先に取り組みます。
- 「ふるさと振興」を着実に推進し、皆さんの明日への一歩を支えます。(自動車や半導体関連などの産業振興、出産・子育て支援、スポーツを通じた交流人口の拡大など)
予算の規模
予算の総額は、9,533億円。震災からの復旧・復興事業が進んだことによって、3年連続で減少しましたが、平成29年度2月補正予算と合わせて経済の活性化を進めます。
2014年1兆167億円 内訳(震災分3,813億円・通常分6,354億円)
2015年1兆1,112億円 内訳(震災分4,487億円・通常分6,625億円)
2016年1兆661億円 内訳(震災分4,005億円・通常分6,656億円)
2017年9,797億円 内訳(震災分3,043億円・通常分6,754億円)
2018年9,533億円 内訳(震災分2,849億円・通常分6,684億円)
明日への一歩を共に歩む予算
復興計画
「第3期復興実施計画」に基づき、三陸のより良い復興の実現につなげる「三陸復興・創造」に向けた取り組みを推進します。
「安全」の確保
- 河川、海岸などの公共土木施設の整備
- 災害に強く信頼性の高い復興支援道路の整備
- 防災拠点等への再生可能エネルギー設備の導入 など
「暮らし」の再建
- 災害公営住宅の早期整備
- 被災者のこころのケアや新たな居住環境におけるコミュニティの形成
- 「いわての学び希望基金」を活用した被災地における通学費用の負担軽減支援 など
「なりわい」の再生
- 地域漁業を担う経営体の育成と資源回復に向けた支援
- 中小企業における新事業展開の支援
- 若者や女性をはじめとした被災地での起業支援 など
「三陸創造プロジェクト」
- 国際リニアコライダー(アイエルシー)の実現をはじめとする科学技術振興の取り組み
- 高田松原津波復興祈念公園や東日本大震災津波伝承館の整備
- 三陸地域への誘客の促進 など
いわて県民計画
いわて県民計画に掲げる「7つの政策」に基づき、第3期アクションプランに掲げた地域の資源を活用した産業振興や、地域の個性や特色を生かした地域振興を推進します。
「仕事」
- 自動車・半導体などの中核産業の一層の集積促進
- 地域資源を生かした食産業や観光産業の振興
- 新たな漁業者確保に向けた取り組みや野菜産地の創造による生産者の収益の拡大
- 働き方改革の推進など
「暮らし」
- 県民や企業が主体となって進める健康づくりの取り組み
- 子どもの貧困対策やこころのケアなどによる子どもの健全育成の支援
- 農福連携による障がい者の就労支援 など
「学び・こころ」
- 児童生徒の学力向上や進学支援
- 東京オリンピック・パラリンピックを見据えたアスリートの支援 など
「環境」
- 県民総参加による地球温暖化対策の推進
- 産業廃棄物最終処分場の整備に向けた取り組み など
「社会資本・公共交通・情報基盤」
- 地域間の交流・連携、産業振興を支える道路の整備
- 河床(かしょう)の土砂撤去等による洪水被害の防止・軽減 など
ふるさと振興総合戦略
計画期間の後半に向け、「岩手で働く」、「岩手で育てる」、「岩手で暮らす」の3つの柱に沿った事業のさらなる展開に取り組みます。
「岩手で働く」
- ものづくり産業を支える高度技術・技能人材の育成・確保・定着
- 技術革新を活用した農林水産物の付加価値向上
- 首都圏などからのユーアイターン促進に向けた取り組み など
「岩手で暮らす」
- 女性活躍推進員の配置による女性の活躍に関する理解促進
- 地域医療体制の充実
- ものづくり産業人材の育成によるふるさとの未来を担う人づくり など
「岩手で育てる」
- “いきいき岩手”結婚サポートセンター「アイサポ」による結婚支援
- 分娩取扱診療所の整備支援
- 地域の開業助産師や潜在助産師等を活用した地域で妊産婦を支える体制の構築 など
今後の流れ
- いわて県民計画 (2009年度~2018年度)
- 岩手県東日本大震災津波復興計画(2011年度~2018年度)
- 岩手県ふるさと振興総合戦略(2015年度~2019年度)
- 次期総合計画 (2019年度~2028年度)
いわてを元気にするさまざまな取り組みがスタートします!
被災者の生活設計を支援 一人ひとりに寄り添ったきめ細かな支援を
被災地の住宅環境は整いつつありますが、生活資金への不安から再建計画を決めかねている人や、再建後の生活費のやりくりに不安を感じる人が少なくありません。そこで県では、被災されたかたへの相談対応を強化するため、専門家が訪問して相談に応じる「被災者生活設計アドバイザー制度」を始めました。
対応するのは、専任のファイナンシャル・プランナー。「相談することで問題が整理でき、今後の見通しを立てられます」と、アドバイザーの戸田節子(とだせつこ)さん。生活費全般のことを相談できますので、まずは「被災者相談支援センター」へ。相談員が専門家におつなぎします。
ファイナンシャル・プランナーとは、税金や住宅ローン、保険、教育資金、年金など、家計に関わるあらゆることをサポートする専門家です。
【写真が2枚あります】
1枚目 被災者生活設計アドバイザーの戸田節子さん。黒のジャケットを着た笑顔の戸田さんです。
2枚目 久慈・宮古・釜石・大船渡の被災者相談支援センターでは相談員が対応します。 カウンター越しに話をしている相談者と相談員です。【写真終わり】
空き家活用によるまちづくりを支援 空き家を資源として、まちづくりに生かす
空き家を店舗やコミュニティスペースなどに改修する動きが活発化しています。これまで県では、空き家を活用して、地域の活性化を図る人材育成や、市町村の「空き家バンク」の後方支援などに取り組んできました。
今年度は、市町村・建築・不動産・金融関係と連携して、空き家オーナーがワンストップで相談できる窓口の設置を進めています。また、将来的な空き家活用を見越し、新築住宅は流通しやすい「質」を保つため、省エネ・バリアフリー性能や県産材利用を促進。既存住宅には、耐震診断・耐震改修の支援を行っていきます。
【写真が2枚あります】
1枚目 平成28年〜29年に盛岡市で実施した空き家活用の一例。紺屋町番屋で開催したイベントの様子。番屋の中の座敷で、芸妓2人が三味線の伴奏で踊っています。たくさんの観客がその踊りを見ています。
2枚目 ライトアップされた紺屋町番屋の外観です。【写真終わり】
働き方改革の推進 さまざまなライフステージに合わせたサポートを
最近「働き方改革」に注目が集まっていますが、10年以上も前から自発的に取り組んできたのが奥州市の株式会社プラザ企画です。
個々の状況に応じて勤務形態を選べる「雇用タイプ選択制度」や、現場管理者の裁量で労働時間の短縮が図れる「勤務自己申告制」など、ユニークな取り組みを実施。子育て支援も手厚く、この10年、出産・育児による女性の離職者はいません。従業員の声を聞き、改善に取り組んだことが大きな成果につながっています。
県では、このような優良事例の紹介や助成・支援制度の普及啓発などに取り組み、働き方改革を推進するとともに、正規雇用の拡大などを図っていきます。
【写真があります】
株式会社プラザ企画は、国の「えるぼし認定」と「プラチナくるみん認定」を取得したほか、県の「いわて働き方改革アワード2017最優秀賞」を受賞。
明るく落ち着いた色調のホテルのフロントで5人の担当者が仕事をしている様子です。【写真終わり】
キーワードは「幸福」(こうふく)! オールいわてで新たな総合計画をつくろう!
いわての新たな未来を描いていくために、県では次の10年間(2019〜2028)を対象とした「次期総合計画」の策定を進めています。
問い 総合計画の役割は?
答え 岩手の未来を方向づける大事な指針です。復興とその先も見据え、時代の流れや岩手の特性・可能性を踏まえながら、今後10年間の、県の政策推進の方向や具体的な取り組みを示すとともに、皆さんが行動していくためのビジョンにもなります。
問い 次期総合計画の特徴は?
答え 「幸福」をキーワードに、岩手が持つ多様な豊かさやつながりなどにも着目し、岩手の将来像を描いていきます。また、これまでの復興の考え方や取り組みを計画の中に明確に位置づけ、切れ目なくそれぞれの事業を進めていきます。
問い 計画づくりに参画する方法は?
答え これまで県では、さまざまなアンケート調査をはじめ、幸福について考えるワークショップやインスタグラムを活用した「いわて幸福フォトコンテスト」などを通じ、県民の皆さんの「幸福」に対する考え方を伺ってきました。 今後は、さらに小中学生を対象とした「絵画コンクール」や高校生・大学生などを対象とした「作文・論文コンクール」を開催するとともに、次期総合計画に関する地域説明会の開催や「パブリック・コメント」を実施します。これらの機会に、ぜひご意見をお寄せください。
次期総合計画に関する情報はこちらから!
次期総合計画に関する情報を専用ホームページ「つくろう!いわての総合計画」やフェイスブック、ツイッターで随時発信中です。ぜひご覧ください。詳しくは、つくろう!いわての総合計画で検索
【写真があります】ホームページの画面の一部が写っています。画面にはテーマ別の検索バナーなどが表示されています。【写真おわり】
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特集2 中国・雲南省との友好交流の推進 いわて・雲南省さらなる交流へ
岩手県雲南事務所を開設、ビジネスの可能性を広げる
プーアル茶などの産地として知られる中国雲南省が、岩手と友好関係にあることをご存知ですか。平成22年の上海万博への共同出展をきっかけに、平成25年には友好交流協力協定を結び、以来、両省県の幹部が相互訪問するなど、交流を深めてきました。
雲南省は日本とほぼ同じ面積で、豊富な自然・観光資源に恵まれています。また、ラオスやベトナムなどに隣接し、南・東南アジアのゲートウェイとして位置づけられています。県では、アジアでの新たな展開を視野に入れ、経済・観光・農林業を中心としたさまざまな分野での交流を活発に行っています。
平成28年には県庁内に「雲南省交流推進ワーキンググループ」を設置し、具体的な友好・交流・協力関係を構築する「雲南プロジェクト」をスタート。この4月には雲南事務所を開設し、交流に関わる相談対応や現地でのアテンドなど、細やかな支援を行っています。
今年度は、農林業分野でのさらなる研究技術の交流や、県産品の販路拡大、観光情報の発信を目的とした南アジア博覧会への出展などに取り組む予定です。
これまでの歩み
平成22年
岩手県・雲南省プーアル市・上海大可堂が共同で上海万博に出展
平成25年
雲南省と友好交流協力協定を締結
平成28年
- 雲南省と交流に関する覚書を締結
- 県庁内に「雲南省交流推進ワーキンググループ」を設置
平成30年
岩手県雲南事務所を開設
雲南省ってどんなところ?
中国の最西南部に位置。面積は39.4万平方キロメートルで人口は約4,771万人、25の少数民族が暮らす。複雑な地形から気候も多様で、豊富な自然資源に恵まれている。有名な特産品は、プーアル茶や高級巻きタバコ。三江併流(さんこうへいりゅう)、石林(せきりん)、澄江動物群(チェンジャンどうぶつぐん)、麗江古城(れいこうこじょう)、紅河ハニ棚田(こうがハニたなだ)の、5つの世界遺産がある。
【写真が4枚あります】
3枚は、雲南省を代表する自然や風景の写真です。雪を頂いた高い山々、手前には寺院や家が立ち並んでいます。幻想的な色の、水で満たされた棚田。どっしりと立つ奇岩には赤で石林と書かれています。もう1枚は、岩手の高校生が雲南省を訪れた際の集合写真です。歓迎の横断幕が見えています。【写真終わり】
岩手県雲南事務所所長 李 楠(り なん)さん
私は雲南省出身で、平成26年4月から2年間、県庁に国際交流員として勤務し、中国との交流事業の支援や中国の魅力発信などを行いました。岩手についても多くを学び、特に印象深いのは、豊かな自然と美味しい食べ物、そして県民の皆さんの温かな心です。新事務所では岩手と雲南省の架け橋として、交流の輪をさらに広げられるよう頑張りたいと思います。
【写真があります】
ピンクのブラウスに黒のジャケットを着て、笑顔で電話している李さんです。【写真終わり】
県教育委員会学校教育課 米 慎司(よね しんじ)首席指導主事
昨年、県内の高校生12名を引率して、雲南省を訪問しました。生徒は、現地で、互いの文化を披露し合ったり、授業に参加したり、ホームステイをするなど、さまざまなことを体験。この交流は、それぞれ国の違いや良さを学び合い、互いを認め合う貴重な機会です。雲南省での経験を生かし、今後の成長に役立ててほしいと思います。
【写真があります】
背広にネクタイをして、笑顔でインタビューに答える米さんです。【写真終わり】
さらに広がる!さらに深まる!雲南プロジェクト
県では、平成28年に「雲南省交流推進ワーキンググループ」を設置。さまざまな部署が連携して多様な事業を展開する「雲南プロジェクト」に取り組んでいます。
1 地方政府間交流
平成25年に締結した「友好交流協力協定」を皮切りに、経済や観光、農林業など多岐にわたって交流を深めていくために、知事や省長を筆頭に地方政府関係者の相互訪問を行っています。
【写真があります】
現地で挨拶をする達増知事です。【写真終わり】
2 経済交流
中国での博覧会出展や岩手フェアの開催、岩手への雲南省バイヤーの招へいを予定。雲南省を足がかりとした南・東南アジア地域への展開を視野に入れ、県産品の輸出拡大を狙っています。
【写真があります】
岩手県雲南事務所の入口で達増知事と担当者ふたりが写っています。【写真終わり】
3 観光交流
平成30年に行われる南アジア博覧会で観光情報を発信するほか、中国側の旅行エージェントやマスコミに来県を働き掛け、岩手の魅力を体感してもらい、さらなる誘客を図っています。
【写真があります】
三江併流の長江の上流 金沙江(きんさこう)の風景写真です。茶色と緑の険しい山とゆったり流れる青く澄んだ大河。写真手前には、ピンク色の花を付けた木々が写っています。【写真終わり】
4 青少年交流
平成27年から雲南省の中学生の受け入れと岩手の高校生の派遣を行っており、体験交流を通して両省県民との触れ合いを広げています。また、岩手大学と雲南省の大学連携も支援しています。
【写真があります】
学生たち若者が手を繋いで輪になっています。【写真おわり】
5 農林業交流
平成29年度から雲南省産の薬用作物の試験栽培を岩手で開始したほか、県の研究員が雲南省の技術向上を支援。薬用植物や食用キノコ類を中心に、農林業分野で活発な交流が行われています。
【写真があります】
広い施設の中にたくさんの薬用植物が栽培されています。ふたりの担当者から5人が説明を聞いている様子です。【写真終わり】
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岩手県からのお知らせ
ご存じですか?
いわて産業人材奨学金返還支援制度のご案内
県では、岩手で暮らし、働きたい若者の奨学金の返還を支援します。(最大250万円を助成)
【対象者】県内のものづくり・IT企業への就業(8年以上)と県内居住を希望する学生(大学、大学院、高等専門学校)または既卒者(県外で就業中の方、県内に正規雇用で就業していない方)
【募集人員】50名程度 【募集期限】10月15日(月曜日) いわて産業人材奨学金返還支援制度 で検索
[問い合わせ先] 県庁ものづくり自動車産業振興室 電話019-629-5551
難病医療費助成の対象疾病が広がりました
4月から難病医療費助成制度の対象疾病が331疾病に拡大されました。対象疾病の患者で、症状が一定程度以上または高額な医療費を支払っている場合は、申請により自己負担が軽減されます。対象疾病の概要、診断基準、臨床調査個人票(診断書)の様式などについては厚生労働省のホームページをご覧ください。 難病対策で検索
[問い合わせ先] 県庁健康国保課 電話019-629-5471
被災家屋等太陽光発電設備導入費補助金のご案内
県では、東日本大震災津波により、自ら居住していた家屋などに半壊以上の被害を受けたかたが、新たに太陽光発電設備を導入する場合に、経費の一部を補助します。
【対象設備】平成24年4月以降に、新たに設備を導入し電力受給を開始したもの
【補助金額】1kw当たり2万円(千円未満切捨、10キロワット未満対象)
【受付期間】平成31年3月8日(金曜日)まで
岩手県 太陽光 で 検索
[問い合わせ先] 県庁環境生活企画室 電話019-629-5273
障がいのある人への差別をなくしましょう
県では、障がいのある人もない人もお互いを大切にし共に助け合って暮らすことができる地域をつくることを目的に、「障がいのある人もない人も共に学び共に生きる岩手県づくり条例」を制定し、障がい者差別などに関する相談窓口を設置しています。障がいを理由とした差別にお困りのかたは、お住まいの市町村または市町村社会福祉協議会までご相談ください。
[問い合わせ先] 県庁障がい保健福祉課 電話019-629-5448
ご協力ください
東日本大震災津波伝承館への寄附をお願いします
県では、東日本大震災津波の事実と教訓を次世代に継承していくため、陸前高田市の高田松原津波復興祈念公園内に「東日本大震災津波伝承館」を整備します。この施設整備に活用するための寄附を募集していますので、本施設の趣旨にご賛同いただける皆さまの温かいご支援をお待ちしています。
震災津波伝承館 で 検索
[問い合わせ先] 県庁まちづくり再生課 電話019-629-6935
募集しています
県南のマラソン大会をつなぐ「県南レジェンドランナーズ」参加者募集中!
県南で開催される9つのマラソン大会のうち、1年間でいくつの大会に出場し完走できるかを競うイベントです。参加登録者全員に大会などで身に着けられるシリコンバンドなどをプレゼントするほか、出場・完走回数に応じて記念品を贈呈します。速さや距離は問いません。皆さまのエントリーをお待ちしています。
県南レジェンドランナーズ で 検索
[問い合わせ先] 県南広域圏スポーツ等連携事業実行委員会 電話0197-22-2812
ラグビーワールドカップ2019公式ボランティア募集中!
ラグビーワールドカップ2019の試合会場や関連イベントの会場で活動する公式ボランティアを募集しています。公式ボランティアとして活動するためには、面接や研修への参加が必要です。参加を希望されるかたは、7月18日(水曜日)までに、パソコンやスマートフォンからご応募ください。 ラグビーワールドカップ ボランティア で 検索
[問い合わせ先] ボランティアプログラムコールセンター 電話03-4405-6225 info_vot@japanrugby2019.or.jp
「ぅんめぇ~もん!! グランプリ」の出品者募集中!
県産農林水産物を利用した優良な加工食品を表彰する「岩手ぅんめぇ~もん!! グランプリ」を今年も開催します。審査員だけでなく来場者による投票もあり、消費者の皆さんと交流できる絶好の機会です。自慢の一品で入賞を目指してみませんか。
【期日】8月25日(土曜日)
【場所】イオンモール盛岡(前潟)1階イーハトーブ広場
【出品申し込み締切】7月13日(金曜日) 岩手 ぅんめぇ~もん で 検索
[問い合わせ先] 県庁流通課 電話019-629-5733
次期総合計画(素案)についての意見を募集します
県では、平成31(2019)年度からの10年間を計画期間とする次期総合計画「長期ビジョン」(素案)について、6月14日(木曜日)~7月20日(金曜日)の期間に、県民の皆さまからの意見を募集します。 詳しくは県ホームページをご覧ください。
つくろう!いわての総合計画 で 検索
[問い合わせ先] 県庁政策推進室 電話019-629-5509
ご利用ください
三陸鉄道サイクルトレインのご案内
三陸鉄道(県三陸鉄道強化促進協議会協力)では、今年の4月から普通列車に自転車をそのまま持ち込めるサイクルトレインを実施しています。11月まで1回当たりの自転車持込代金(280円)が無料となり、サイクリングの途中移動や近隣施設への移動などに便利です。ご利用の際は、あらかじめ三陸鉄道へお問い合わせください。
三陸鉄道 サイクルトレイン で 検索
[問い合わせ先] 三陸鉄道 電話0193-62-8900
子育て電話相談「すこやかダイヤル」のご案内
「夜泣きが続いている」、「家族が協力してくれない」、「いじめが心配」など子育てに関する悩みを気軽にお話しください。専門の相談員が話し相手となり、悩みを一緒に考えます。
すこやかダイヤル電話」0198-27-2134
平日午前10時から午後5時(年末年始を除く)
お出かけください
県立美術館常設展「吉田清志(よしだきよし)―日本の山々」
県立美術館では、年4回展示替えを行いながら所蔵作品を公開しています。今期の常設展では、日本の山々を巨大キャンバスに描き、「山の画家」として知られる盛岡出身の画家・吉田清志の油彩画を特集します。
【写真があります】
吉田清志《明るい谷(マチガ沢)》1988年
大画面いっぱいにうねるような勢いで山の頂や谷などが描かれています。手前は明るいオレンジ色や青などが塗られ、遠くには白い雪を頂いた連山が力強く描かれています。【写真終わり】
[問い合わせ先] 県立美術館 電話019-658-1711
震災からの歩み(主なもの)平成30年3月〜
3月
1日 新県立高田病院で診療開始
9日 盛岡市の内陸避難者向け災害公営住宅で入居開始
11日 県と宮古市が合同追悼式を開催
17日 「いわて復興未来塾」開催
4月
10日 陸前高田市の交流スポーツ施設「夢アリーナたかた」開館
28日 大船渡駅周辺地区第3期まちびらき
29日 大船渡市防災観光交流センター利用開始
30日 釜石港湾口防波堤完成式開催
【被害状況】4月30日現在
- 死者5,139人(震災関連死466人を含む)
- 行方不明者1,115人(うち死亡届の受理件数1,105件)
放射線影響対策のお知らせ No.26
学校給食の測定 県や市町村では、学校給食などの放射性物質濃度を測定しています。これまでの測定結果は、全て国の基準値(100ベクレル/キログラム)以下となっています。なお、自校で給食調理を行う県立学校における平成29年度の測定結果は、右図のとおりです。
県立学校の児童生徒へ提供した学校給食などの放射性物質濃度検査結果(平成29年度)
測定値 不検出(ND) 測定件数 997件
測定値 20ベクレル/キログラムまで 測定件数 31件
測定値 21~100ベクレル/キログラムまで 測定件数 0件
測定値 101ベクレル/キログラム以上 測定件数 0件
[問い合わせ先]
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県政テレビ番組「いわて!わんこ広報室」毎週 放送中!!見てね!
- テレビ岩手 月曜日 午後6時54分から午後7時 (再放送)土曜日 午後9時54分から午後10時
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- IBC岩手放送 木曜日 午後6時55分から午後7時
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暮らしに役立つ情報や県の取り組みをご紹介! いわてハッピーライフ
漫画 田中美菜子
漫画家 田中美菜子さんの紹介
盛岡市在住。「エレガンスイブ」やウェブなどで作品を多数発表。代表作は『レモネード』『ピースを探せ』など。岩手の魅力を発信する『コミックいわて』にも漫画を執筆。紹介終わり。
Vol.1 さんりくで起業しよう!の巻
【5コマの漫画です】
- ペンションの看板のある建物。太陽が輝く空。遠くには海が見えています。
わー ステキなペンション!!
おせわになりまーす!! - ペンションのオーナーと客の女性がペンションの窓から景色を見ています。
海が見えていいですねー
私も海の近くでカフェをやるのが夢で と女性。
おお ステキだねぇ とオーナー。 - でも何から始めたらいいのか…
資金も経験もないし と女性。 - なら「さんりくチャレンジ推進事業」っていうサポート制度が!!
僕もそれでこの仕事を始めたんだ!! とオーナー。
え? とオーナーを見る女性。 - 沿岸地域で新たなビジネスを立ち上げたい若者や女性を支援する制度だよ
いろんな支援をしてくれるんだ
事業計画策定 初期費用補助 販路開拓 資金調達 等々 とオーナー。
すごーい
私もチャレンジしてみたいっ!! と女性。
【漫画終わり】
新たなビジネスを立ち上げたいアナタを支援!
さんりくチャレンジ推進事業
支援対象者 沿岸12市町村で起業、新事業の進出など、新たなチャレンジを希望する方(今年度は40者程度を支援予定)
支援内容
- 事業計画の策定や経営支援
- 設備などに関わる初期費用の補助
- 販路開拓支援 ・インターネットを通じた新たな資金調達手法(クラウドファンディング)の活用支援
実施期間 平成31年3月まで
お問い合わせ先 県庁産業再生課 電話019-629-6930
アンケート&プレゼント
質問
- 記事は分かりやすかったですか?(番号で回答)
(1)非常に分かりやすい (2)分かりやすい (3)普通 (4)分かりにくい (5)非常に分かりにくい
(4)または(5)のかたは、どのような点が分かりにくかったかお書きください。 - 今回の企画で興味を持ったものは何ですか?
- 身の回りで知りたい分野は何ですか?(番号で回答・複数回答可)
(1)産業 (2)医療・福祉 (3)防災 (4)教育 (5)環境 (6)社会資本整備 (7)その他
(7)その他のかたは、関心のあるものをお書きください。 - 本誌へのご意見・ご要望がありましたら、ご自由にお書きください。
プレゼント
A宮古 恵みのからめ味噌(宮古市)3名様
宮古産の真鱈・蛸・帆立を燻製にし、こだわり味噌でからめた逸品です。平成29年度岩手県水産加工品コンクール「農林水産大臣賞」受賞。
[問い合わせ先]丸友(まるとも)しまか有限会社 電話0193-62-1332
B西和賀の雪玉ほろりん(西和賀町)5名様
雪玉のようにまんまるで、ほろほろと崩れる食感が新鮮!町内産のそば粉を使った生地にくるみを入れ、和三盆糖をまぶした和風クッキーです。
[問い合わせ先]工藤菓子店 電話0197-84-2606
アンケートにお答えいただいた皆さまの中から抽選で合計8名様にプレゼント。
住所・氏名・年齢・性別・職業・電話番号・ご希望のプレゼントのアルファベット記号(AまたはB)をお書きの上、はがき、ファクス、 電子メールからご応募ください。
送り先
- はがき 郵便番号020-8570(住所不要) 岩手県広聴広報課 「いわてグラフ6月号・読者アンケート」係
- ファクス 019-651-4865
- 電子メール kouhou@pref.iwate.jp
応募締切/平成30年7月13日(金曜日)当日消印有効
当選発表/商品の発送(8月上旬頃)をもって代えさせていただきます。
ご記入いただいた個人情報やアンケートの内容につきましては、厳正な管理のもとで取り扱い、アンケート集計、プレゼントの発送にのみ利用させていただきます。
古紙パルプ配合率80%以上の再生紙を使用
いわてグラフは岩手県が制作する広報誌です。517,000部作成し、県内全世帯に配布しています。1部当たりの単価は、約17円です。
奥付
いわてグラフ2018年6月号 第762号 平成30年6月1日発行 (年5回 6月・8月・10月・12月・3月発行)
企画・発行/岩手県秘書広報室広聴広報課 岩手県盛岡市内丸10番1号 電話019-629-5283
編集・印刷/株式会社 東北博報堂 盛岡支社
奥付終わり
このページに関するお問い合わせ
政策企画部 広聴広報課 広聴広報担当(広報)
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
電話番号:019-629-5283 ファクス番号:019-651-4865
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。