いわて感染制御支援チーム(ICAT)の常設
県では、東日本大震災津波時において、全国初の取組として県と協力して避難所等の感染制御対策に一定の成果を上げた感染制御支援チーム(Infection Control Assistance Team。以下「ICAT」。)について、今後の大規模災害等の健康危機管理事案発生に備え、常設とします。
背景・経過等
- 東日本大震災津波時において、県地域防災計画(防疫計画)に基づく感染症対策が県及び市町村のみでは事実上困難な状況であったため、DMAT等を参考に岩手医科大学及び県立病院の感染制御の専門家のアドバイスを受けてICATを設置し、平成23年4月から8月にかけて避難所の巡回・監視、サーベイランス(感染症発生動向調査)を実施したほか、感染症発生予防、拡大防止等の措置を行った。
- ICATの活動は、統一的なサーベイランスの方法によって毎日報告を受けることにより、迅速な取組が有効に機能し、感染症の集団発生等は近県と比べても小規模(30人程度2回)に止まるなど一定の成果を上げたところ。
- 今般、県地域防災計画(防疫計画)の見直しにおいて、「専門家への支援の要請」が規定されたことを踏まえ、その実効性を担保するため、要綱及び要領を制定し、平常時から健康危機管理事案発生に備えるもの。
ICATの特徴
- 同一の支援チームが5か月間もの長期にわたり、組織的に支援を行った事例はないこと。
- 感染症対策の専門家による避難所支援を、地域防災計画等に位置付けている例は全国的にないこと。
- 医療機関、大学、自治体の協働によるものであることに加え、単にサーベイランスを実施するだけでなく、避難所の巡回、感染症発生予防の指導や感染症発生時の患者隔離等まで実施するものであり、各主体の機能を活かして組織的に避難所の感染症対策を実施するものとして、日本感染症学会等から高い評価を受けていること。
要綱及び要領の概要
- 組織:感染管理に係る認定を受けた医師、看護師等から推薦に基づき指名
- 活動:被災地等巡回により感染症の探知、未然防止、拡大防止、情報提供等
- 出動:知事の要請、市町村長の要請、自主的出動
- 訓練:平常時の訓練、情報共有、必要な協力等
参考
要綱、参考資料等は、下記の添付ファイルを参照してください。
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このページに関するお問い合わせ
保健福祉部 医療政策室 感染症担当
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