第69回放送分 自殺対策強化月間について(令和2年2月)
今回は、大船渡保健所保健課の松村実沙樹さんにご出演いただきました。
特集テーマ「自殺対策強化月間について」
自己紹介をお願いします
大船渡保健所保健課の松村です。
こころの健康相談や自殺予防対策の担当をしています。
今回のテーマは「自殺対策強化月間について」ですが、どういったお話をしていただけるのでしょうか
はい、3月は国が制定する自殺対策基本法で「自殺対策強化月間」と定めております。例年、3月は月別自殺者数の最も多い月となっています。「誰も自殺に追い込まれることのない社会」の実現に向け、自治体や関係団体等が実施している事業を紹介し、自分自身と身近な人のこころのケアについて考える機会にできればと思います。
県内、気仙地域の自殺者数はどのくらいになるのでしょうか
国内の自殺者数は年間約2万人で、県内では年間約300人、気仙地域では10人~15人で推移している状況です。
大船渡保健所ではどのような取組を行っているのでしょうか
大船渡保健所では心の健康に関する相談を受け付けています。私たち保健師による相談を、平日9時から16時半まで随時受け付けているほか、月に1回、精神科医師によるこころの健康相談を実施しています。
悩んでいる人が身近にいる場合、私たちはどのようなことができるのでしょうか
自殺の要因は、健康問題や経済・生活問題など様々ですので、まずは、悩んでいる方のお話を聞いて、寄り添っていただくことが重要です。そのうえで、専門の相談機関につなげていただければと思います。どこに相談すればいいか分からない場合は、保健所やお住まいの市町村の保健師さんに相談すれば、適切な機関にお繋ぎすることができます。
日頃から声をかけて相手の話を聞いてあげることが大切なんですね
そうですね。精神的なストレスは、気分の落ち込みだけでなく、頭痛、肩こり、体の疲労感やだるさ、眠れない等といった、体の症状に現れることがあります。皆さんが、それぞれの身近な人の悩みに気づき、お話に耳を傾け、専門の相談機関につなぎ、見守っていただく存在になっていただければと思います。
また、大船渡保健所では日常生活の中で「はまって」「集まって」「かだる」ことでお互いのこころを癒す「はまってけらいん かだってけらいん運動」も提唱しています。特別な場所を設けるのではなく、あちらこちらで「はまってけらいん かだってけらいん」が自然に生まれてくる雰囲気を目指し、地域を見守り、孤立・自殺の予防につながればと思います。
リスナーの皆さんへ一言
身近な方の変化に気づくためにも、まずは自分自身のこころの健康が大切です。
保健所では、こころとからだの健康相談を行っておりますので、お気軽にご相談ください。
【パーソナリティー】FMねまらいん 菅野 真美恵さん
【出演者】大船渡保健所保健課 保健師 松村 実沙樹さん
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