高田松原地区震災復興祈念公園構想に関する意見交換会の開催結果概要
1 日時
平成24年7月31日(火曜日) 13時00分から15時00分
2 場所
陸前高田市役所4号棟第6会議室
3 出席者
- 地元から「国営防災メモリアル公園を陸前高田市に誘致する会」構成団体の代表者等 24名
- 高田松原地区震災復興祈念公園構想会議 中井検裕座長(東京工業大学大学院教授)
- 事務局(陸前高田市、岩手県)
4 内容
- 市及び県、国における検討状況について事務局から説明(資料1-1,1-2)
- 意見交換 「市民とともに考え、市民とともに守り育てる震災復興祈念公園」(資料2)
5 意見交換での主な発言
(1)どのような公園にしたいか?
コンセプトについて
- 「命」が公園のコンセプトになるのではないか。
- 命について学ぶ中で、行き過ぎた開発について省みるような場としたい。
- 「命とは何か」と問い続けけることが大切である。
- 「今回の大津波を如何に後世に伝えていくか」をコンセプトとし、慰霊碑や犠牲者の数の桜など慰霊や鎮魂、伝承に関わるものを導入できないか。
施設や空間について
- 命をつなぐ意味からも、現物の保存やデジタルアーカイブ(資料館)、直島のようなアートによるコンセプトの表現が考えられる。
- 名勝に指定されている松原は、全国的にも貴重。市民に潤いや安らぎを与え、健康づくりにも役立ってきた白砂青松の高田松原の再生は欠かすことができない。
- 古川沼を以前のように、泳いだり、釣りをした思い出をもう一度振り返れるような場所にしてほしい。沼の中に遊歩道などを整備した水上公園のようにしてはどうか。
- かつてのチリ津波の災害復旧同様、第一線堤防ができれば、砂浜はそれほど時間がかからず再生されるだろう。
- 「命」をキーワードにとすることに合わせて社会的弱者に配慮した公園づくりが大切。パラリンピックに対応した施設の導入も考えられる。
- 高田松原は県下一の海水浴場で、市内最大の交流拠点だった。商業等の事業者に対する波及効果も大きく、従来の機能は維持すべき。
- 交流人口を増やすとともに、定住人口も増やしていく必要がある。そのためには、教育・研究の場(施設)や雇用を創出する場が必要。
- 国際的な研究機関を設けることにより、陸前高田の教育、文化を高める。
- 高田松原、古川沼一帯は、絵かきや文人に愛された場所。関連する石碑などの再現により、そうしたことを伝える場所にしてほしい。
- 例えば防災都市としてNo.1を目指すなど、「おらほはこれが一番」というものをつくる必要がある。
- 古いものを大切にすることと合わせて、新しいものを生み出す公園であってほしい。
その他
公園だけでなく、まず現在も仮設住宅で生活されている被災者の方々が安心して生活できる場や安心して働ける場がつくられることが大切。
(2)市民の皆さんがどのように関わっていくことができるか?関わる必要があるか?
- 震災後、高田松原も一本松もユースホステルもどうなったか見たくても怖くて近寄ることができない。高田松原を再生してから関わるのではなく、再生する過程から市民が関わることが重要。
- 松原は、自然公園の指導員のパトロールなど、環境に配慮した様々な市民の努力によって守られてきた。このことをふまえる必要がある。
- 震災を風化させないためにも「もの」、「伝承」、「訓練」に市民が関わりを持つことが必要。
- 「防災都市」を一つの方向として示し、例えば、観光客にも必ず防災訓練を求めるなど、市民も一緒になって取り組む中で、人を呼び込む産業や観光を考える必要がある。
- 公園の計画段階において、設計コンペなどにより市民がいくつかの提案の中から選択できるような仕組みで進めてもらえると良い。
6 中井座長からのコメント
- 陸前高田においては、「命」というものが、非常に重要なテーマであることを再確認できた。それをどのように公園の内外で、市民とともに展開していけるのかが重要。
- 公園を、陸前高田の防災文化や歴史などを集めていく『場所』にしなければならない。
- 「空間」をつくるだけでなく、『場所』をつくる必要があり、「空間」を『場所』にするには、市民の関わりが必要不可欠。
- 今回、市民一人ひとりの手によって『場所』にしてもらえることを確信できた。この公園を市民の皆さんとともにつくっていきたい。
7 会議資料
- 次第 (PDF 47.1KB)
- 配布資料一覧 (PDF 44.9KB)
- 資料1-1 (PDF 146.0KB)
- 資料1-2 (PDF 1.5MB)
- 資料2 (PDF 108.7KB)
- 参考資料1 (PDF 7.5MB)
- 参考資料2 (PDF 705.1KB)
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このページに関するお問い合わせ
県土整備部 都市計画課 公園担当
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