ダムによる水の補給の仕組み
水の補給とは:魚類や昆虫などの生息に必要な水、水田などのかんがい用水の取水に必要な水を前もってダムに貯めておき、小雪、日照りなどにより川の水が少なくなったとき、ダム下流の川に貯めていた水を流すことを言います。
(1)渇水に備える
小雪や日照りによる渇水に備えて、前もって動植物の生息やかんがいに必要な容量を確保しておき、渇水の時に下流に水を流す準備をしています。
(2)下流に水を流す
小雪や日照りになると、ダムへ流入する水が少なくなりますが、前もって貯水池に溜めていた水をダムから下流に流して魚類や昆虫などの生息に必要な水、水田などのかんがい用水の取水に必要な水の補給をします。
(3)異常渇水への対応
渇水に対応するため前もって確保している量では不足するような異常な渇水が起きることがあります。ダムでも精一杯、(2)のように下流で必要な水を流す操作を行いますが、ダムで流すことのできる水量にも限界があります。
このような場合には、下流に流す量を徐々に少なくし、貯水池に入ってくる水量と同じ量を下流に流すよう(自然河川状態)にします。
(4)次の渇水に備える
日照り等が終わり、何回かの降雨があると、ダムへ流れ込む水量も増えてきます。
貯水池は、下流に水を流した分だけ水量が減っているので、次の渇水に備えて、下流の河川の状況を見ながら、貯水池の容量を増やしていきます。
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