自動車運転代行業概要と認定申請手続き等

ページ番号3000603  更新日 令和6年4月1日

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1 自動車運転代行業とは

他人に代わって自動車を運転する役務を提供する営業で、次のいずれにも該当するものです。

  • 主として夜間において酔客に代わってその者の自動車を運転する
  • 代行運転自動車(顧客の車)に飲酒した顧客やその連れを乗車させる
  • 常態として、代行運転自動車に当該営業の用に供する自動車(随伴車)が随伴する

2 自動車運転代行業の業務の適正化に関する法律の概要

  1.  認定(法第4条)
     自動車運転代行業を営もうとする者は、自動車運転代行業の欠格事項に該当しないことについて、都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)の認定を受けなければならない。
  2.  認定の申請(法第5条第1項)
     (1) 自動車運転代行業の認定を受けようとする者は、国家公安委員会規則で定める認定申請書を提出しなければならない。
     (2) 公安委員会は、申請者が法の定める欠格要件に該当しないと認めたときは、自動車運転代行業の認定をし、申請者にその旨を通知しなければならない。
  3.  標識の掲示等(法第6条)
     自動車運転代行業者は、認定を受けたことを示す国家公安委員会規則で定める標識を、主たる営業所の見やすい場所に掲示しなければならない。
     また、その事業の規模が著しく小さい場合その他の国家公安委員会規則・国土交通省令で定める場合を除き、標識をウェブサイトに掲載しなければならない。
    注:「国家公安委員会規則・国土交通省令で定める場合」とは次のうちいずれか
      ・随伴用自動車の台数が1台以下の場合
      ・自動車運転代行業者が管理するウェブサイトを有していない場合
  4.  変更の届出等(法第8条第1項)
     自動車運転代行業者は、認定の申請の際に届け出た事項に変更があった時は、政令で定める事項を記載した国家公安委員会規則で定める変更届出書を提出しなければならない。
  5.  廃業等の届出(法第9条第1項、第2項)
    (1) 自動車運転代行業者は、自動車運転代行業を廃止したときは、国家公安委員会で定める廃業等届出書を提出しなければならない。
    (2) 認定を受けた者が、死亡した場合は同居の親族又は法定代理人が、法人であって合併により消滅した場合は合併後存続し、又は合併により設立された法人の代表者が、遅滞なく、国家公安委員会で定める廃業等届出書を提出しなければならない。

3 自動車運転代行業者の遵守事項

  1.  料金の掲示(法第11条)
     営業開始前に利用者から収受する料金を定め、これをその営業所において利用者が見やすいように掲示しなければならない。
     また、その事業の規模が著しく小さい場合その他の国家公安委員会規則・国土交通省令で定める場合を除き、標識をウェブサイトに掲載しなければならない。
    注:「国家公安委員会規則・国土交通省令で定める場合」とは次のうちいずれか
      ・随伴用自動車の台数が1台以下の場合
      ・自動車運転代行業者が管理するウェブサイトを有していない場合
  2.  損害賠償措置を講ずべき義務(法第12条)
     代行運転自動車の運行により生じた、利用者その他の者の生命、身体又は財産の損害を賠償するための措置であって、国土交通省令で定める基準に適合するものを講じておかなければならない。
  3.  自動車運転代行業約款(法第13条第1項、第5項)
     営業の開始前に、自動車運転代行業約款を定め、営業の開始前に国土交通大臣に届出をし、これを営業所の見やすい場所に掲示し、これを変更するときも同様とする。
     また、その事業の規模が著しく小さい場合その他の国家公安委員会規則・国土交通省令で定める場合を除き、標識をウェブサイトに掲載しなければならない。
    注:「国家公安委員会規則・国土交通省令で定める場合」とは次のうちいずれか
      ・随伴用自動車の台数が1台以下の場合
      ・自動車運転代行業者が管理するウェブサイトを有していない場合
     
  4.  運転代行業務の従事制限(法第14条)
     破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者、一定の刑に処せられて2年を経過していない者、集団的又は常習的に暴力的不法行為等を行うおそれがあると認められる者、精神機能の障害により自動車運転代行業の業務を適正に実施できない者など法定の事由に該当する者を運転代行業務に従事させてはならない。
  5.  代行運転役務の提供条件の説明(法第15条)
     利用者に役務を提供するときは、料金や約款の概要等役務の内容について説明し、その説明に従って代行運転役務を提供しなければならない。
  6.  代行運転自動車標識の表示(法第16条)
     代行運転役務を提供するときは、代行運転自動車に国家公安委員会規則で定める標識を表示しなければならない。
  7.  随伴用自動車の表示等(法第17条第1項)
     随伴用自動車に、国土交通省令で定めるところにより、認定を受けて自動車運転代行業を営んでいる旨の表示及び国土交通省令で定めるその他の表示等をしなければならない。
  8.  利用者の利益の保護に関する指導(法第18条)
     運転代行業務従事者に対し、当該業務を適正に実施させるため、料金の収受方法等、利用者の利益の保護に関する事項について指導しなければならない。
  9.  道路交通法の規定の読替適用等(法第19条)
     道路交通法に規定される下命容認行為の禁止、業務に関する最高速度違反や駐停車違反等について、その再発を防止するために行う指示、同指示に違反した場合の営業の停止、安全運転管理者の選任に関する規定などについて、読み替えにより適用されること。

4 帳簿等の備付け

  1.  帳簿等の備付け(法第20条第1項、第2項)
    (1) 営業所ごとに運転代行業務従事者の名簿、その他自動車の運転に関する帳簿等で国家公安委員会規則で定めるものを備え付け、必要な事項を記載しておかなければならない。
    (2) 前(1)の規定によるもののほか、国土交通省令で定めることにより、営業所ごとに苦情処理に関する帳簿、その他代行運転役務の提供に関する帳簿等を備え付け、必要な事項を記載しておかなければならない。
  2.  報告及び立入検査(法第21条)
     公安委員会は、自動車運転代行業を営む者に、運転代行業務従事者に関する事項や業務の状況を把握するため、必要な事項について報告又は資料の提出を求め、又は営業所に立ち入り帳簿等の書類及びその他の物件を検査できる。
    (同条の規定に違反して報告や資料の提出をせず、若しくは虚偽の報告や虚偽の資料を提出し、又は立入検査を拒み、妨げ、忌避する行為は処分の対象となりますので注意してください。)
    注:代行運転自動車運転者の二種免許取得義務(道路交通法第86条第5項、第6項)
    第5項 代行運転普通自動車を運転しようとする者は、普通第二種免許を受けなければならない。
    第6項 大型第二種免許又は中型第二種免許を受けた者は、第2項に規定するもののほか、代行運転普通自動車を運転することができる。

5 自動車運転代行業を営んではならない者(欠格要件)

 次のいずれかに該当する者は、自動車運転代行業を営むことが出来ません。

  1.  破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
  2.  禁錮以上の刑に処せられ、又は自動車運転代行業の業務の適正化に関する法律の規定により、若しくは道路運送法(無許可旅客運送事業の禁止)の規定、若しくは道路交通法第75条の2第1項の規定による命令に違反して罰金の刑に処せられ執行を終え又は執行を受けることが無くなった日から起算して2年を経過しない者
  3.  過去2年以内に自動車運転代行業の業務の適正化に関する法律の規定により、営業の停止及び営業の廃止の命令に違反する行為をした者
  4.  集団的、又は常習的に暴力的不法行為その他の罪に当たる違法な行為で、国家公安委員会規則で定めるものを行うおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者
  5.  自動車運転代行業の業務を適正に実施するに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者
  6.  営業に関し、成年者と同一の能力を有しない未成年者。ただし、その者が自動車運転代行業の相続人であって、その法定代理人が前各項目及び9項目のいずれにも該当しない場合を除くものとする。
  7.  代行運転自動車の運行により生じた利用者及びその他の者の生命、身体又は財産の損害を賠償するための措置が、国土交通省令で定める基準に適合すると認められないことについて相当の理由がある場合
    補償額
    代行運転車両 対人:8,000万円以上 対物:200万円以上  車両:200万円以上
    随伴車両 対人:8,000万円以上 対物:200万円以上  
  8.  安全運転管理者の選任が認められないことについて相当の理由がある場合(「安全運転管理者制度・届出」参照)
  9.  法人で、その役員のうち1から5までのいずれかに該当する者がある場合

6 自動車運転代行業の認定申請手続き

認定申請の窓口

 主たる営業所の所在地を管轄する警察署交通課となります。

イラスト:自動車運転代行業を営もうとする者は警察署交通課へ届け出る(認定申請書、手数料12,000円)

 標準処理期間(申請から認定されるまでの日数)は45日となります。

申請に必要な書類

【1】個人申請の場合

  1.  認定申請書 注:用紙は下記からダウンロードできます。
  2.  住民票の写し(外国人にあっては国籍が記載されたもの)
  3.  精神機能の障害に関する誓約書 注:用紙は下記からダウンロードできます。
  4.  医師の診断書 注:用紙は下記からダウンロードできます。
  5.  損害賠償措置を証する書類(保険証券の写し等で保険契約の内容が分かるもの)
     代行自動車に対する保険(受託保険)
     対人:8,000万円以上、対物:200万円以上、代行運転車両保険:200万円以上
     随伴用自動車に対する保険(任意保険)
     対人:8,000万円以上、対物:200万円以上
  6.  随伴用自動車を証する書類(自動車検査証の写し)
  7.  従業員及び取得免許を証する書類(従業員名簿等)
  8.  安全運転管理者等の届出書(一式)
  9.  未成年者登記事項証明書(申請者が未成年者の場合

【2】法人申請の場合

  1.  認定申請書 注:様式は下記からダウンロードできます。
  2.  法人の登記事項証明書
  3.  定款又はこれに代わる書類
  4.  役員名簿(役員全員の氏名及び住所が記載されたもの)
  5.  役員全員の住民票の写し(外国人にあっては国籍が記載されたもの)
  6.  役員全員の精神機能の障害に関する誓約書 注:用紙は下記からダウンロードできます。
  7.  役員の全員の医師の診断書 注:用紙は下記からダウンロードできます。
  8.  個人申請に必要な5、6、7、8の書類

    注:安全運転管理者の選任・届出については、ホームページの「安全運転管理者制度・届出」を確認してください。
    注:認定申請には、申請手数料12,000円(岩手県収入証紙)が必要となります。
    (欠格要件に該当した場合は、認定が拒否され手数料は返金されませんので注意してください。)

認定後の流れ

 自動車運転代行業の申請が承認されたときは、申請者に対し、「認定番号」が通知されます。
 自動車運転代行業者は、この認定番号や業者名等を新設された「標識」に記載し、主たる営業所の見やすいところに、料金表や約款と共に掲示するほか、ウェブサイトにこれらの画像を閲覧できる状態にしておかなければなりません。

注:様式は下記からダウンロードできます。

7 変更の届出

変更の届出

 自動車運転代行業者は、認定申請の際に届出た事項に変更がある場合は、変更に係る書類を添付し、公安委員会(主たる営業所の所在地を管轄する警察署交通課)に届出なければなりません。

 変更の届出は、変更があった日から10日(戸籍謄本若しくは抄本又は登記事項証明書を添付すべき場合は20日)以内となっています。

イラスト:届出事項に変更が発生した場合は、警察署交通課へ届け出る(変更届出書提出、手数料なし)

注:変更届出書の様式は下記からダウンロードできます。

 変更届を提出を要する変更事項と添付書類は次のとおりとなります。

変更事項と添付書類

変更内容

添付書類

1 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては代表者氏名
  • 個人認定の場合
    住民票の写し
  • 法人認定の場合
    法人の登記事項証明証
2 主たる営業所等の名称及び所在地
  • 個人認定の場合
    不要
  • 法人認定の場合
    法人の登記事項証明証
3 損害賠償措置関係(保険会社の変更、補償内容の変更、保険期間を更新した場合)
  • 個人・法人認定とも
    保険の契約内容を証明できる書類(保険契約証書の写し等)
4 安全運転管理者等の氏名及び住所
  • 個人・法人認定とも
    安全運転管理者等に関する届出書、経歴書戸籍抄本又は住民票運転記録証明書
5 法人の役員の氏名及び住所
  • 法人認定
    法人の登記事項証明書、当該役員の住民票の写し、当該役員の精神機能障害に関する誓約書及び医師の診断書
6 随伴用自動車の変更(車両入替、増車、減車)
  • 個人・法人認定とも
    変更随伴用自動車の車検証写し、保険の契約内容を証明できる書類(保険契約証書の写し等)

警察行政手続サイトでの届出

~令和5年1月4日から自動車運転代行業の申請書記載事項変更に関する届出を受付ております。

 警察署に窓口に来訪しなくても、記載事項を変更したり、必要書類をスキャナ等でデータ化して提出できます。

 変更の届出のみ警察行政サイトで受付をしています。認定申請、廃業等の届出は、従来どおり警察署窓口のみで受付しています。
 

8 廃業等の届出

  •  認定を受けている者が自動車運転代行業を廃業した場合は、廃業した日から10日以内に廃業等届出書を警察署交通課に提出しなければなりません。
  •  認定を受けた者が死亡した場合は同居の親族又は法定代理人が、法人で合併により消滅した場合は月餅後存続又は設立された法人の代表者が事由の発生した日から10日以内に廃業等届出書を警察署交通課に提出しなければなりません。

注:廃業等届出書の様式は下記からダウンロードできます。

9 認定の取消

 公安委員会は、自動車運転代行業者について、次に掲げるいずれかの事実が判明したときは、その認定を取り消すことができることとなっています。

  •  偽りその他不正の手段により認定を受けたこと。
  •  欠格要件(法第3条の第6号及び7号を除く各号)に掲げる者のいずれかに該当していること。
  •  正当な事由がないのに、認定を受けてから6ヶ月以内に営業を開始せず、又は引き続き6ヶ月以上営業を休止し、現に営業を営んでいないこと。
  •  3ヶ月以上所在不明であること。

注:認定を受けた後に欠格要件に該当することとなった場合は、認定の取り消し対象となります。
  また、認定を受けて6ヶ月以上営業を行わない場合や、6ヶ月以上継続して営業を行わない場合や、3ヶ月以上所在不明である場合についても取り消し対象となりますので注意してください。

10 行政処分の公表

 自動車運転代行業の業務の適正化に関する法律に基づいて行った行政処分について、平成25年4月1日から当該処分が行われた日から2年間、岩手県警察のホームページにおいて公表することとなりました。

【公表の対象となる行政処分】

  •  認定の取消し
  •  指示
  •  営業停止命令
  •  営業廃止命令

【公表の内容】

  •  認定番号
  •  自動車運転代行業者の名称又は記号
  •  主たる営業所が所在する市区町村
  •  処分年月日
  •  処分内容
  •  処分理由
  •  根拠法令
  •  処分を行った公安委員会

【行政処分の状況

  •  自動車運転代行業者に対しては、岩手県が行政処分を行う場合もありますので、下記もご覧ください。

11 随伴用自動車の表示

イラスト:	随伴用自動車の表示例

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岩手県警察本部 警務部 県民課
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