希望王国岩手放課後座談会(平成21年6月8日)懇談記録

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ページ番号1000972  更新日 平成31年2月20日

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  • 訪問学校:盛岡大学附属高等学校
  • 実施日 平成21年6月8日(月曜日)
  • 場所 盛岡大学附属高等学校

開会

小山副校長
それでは、「希望王国岩手放課後座談会」を只今から開催させていただきます。

知事あいさつ

写真:放課後座談会の様子1

小山副校長
最初に、知事さんのほうからごあいさつをいただきます。よろしくお願いいたします。

達増知事
皆様、こんにちは。お忙しいところ、この県政懇談会「希望王国岩手放課後座談会」にご参加をいただき、誠にありがとうございます。
今、生徒さんにちょっと授業をさせてもらってきたのですけれども、岩手の教育ということについては、岩手県民の皆さん、非常に高い関心を持っていて、ちゃんとうまくいっているのかどうか、そういうことを私も聞かれたりもしますし、また個々の教育の中身については、それぞれの学校、公立であれば教育委員会、また私学は私学の伝統や趣旨に沿ってつくられていくわけでありますけれども、学校を取り巻くさまざまな環境との関係でありますとか、狭い意味での教育分野以外のところで教育に対していろいろサポートできるところもあるのではないかとも思いますが、いずれそういう中で岩手県としてああしたほうがいい、こうしたほうがいいとかというヒントを得るために、こうやって時々学校にお邪魔してお話を伺っております。
盛岡大学附属高校は、野球部が今日も春の高校野球、東北大会の決勝進出を決めたということで野球部が有名でありますけれども、昔からキリスト教に基づく建学の精神で独自の教育をされ、特に教育そのものを大事にし、生徒の進路もまた教育というところに力を入れている、そういうところを是非学ばせていただきたいと思いますし、あとクラスの人数が30人台なのですね。そこも今、いろいろ県のほうでも議論があったりするところでもあるので、その辺もどういうふうな感じなのか、いろいろ伺うことができればいいなと思っておりました。また、ざっくばらんにいろいろやりとりできればと思いますので、よろしくお願いいたします。

校長あいさつ

写真:放課後座談会の様子2

小山副校長
では、続いて校長のほうからあいさつをしていただきます。

小田校長
本日は、「希望王国岩手放課後座談会」ということで一言ごあいさつ申し上げます。
知事さん、本当に今日はお忙しい中おいでいただきまして、またスクールセッションでのお話ありがとうございます。生徒のこれからの人生の糧になったものと思っています。
今日の座談会の問題提起も含めまして、ちょっとお話ししたいと思います。まず初めに、本校の歴史をちょっと紹介しますと、実は昨年創立50周年を迎えました。本校は今は亡き細川泰子先生が1958年に、特にクリスチャンであられました細川先生の愛と奉仕の精神を持った人格を形成することが建学の精神ですよということで、我々も細川先生から随分教えを受けました。その後、実は1990年に学校法人全体の名称が変わりました関係で、本校も盛岡大学附属高等学校という形で名前を変えまして、今に至っております。卒業生がこの3月で7,500名を超えております。そういう50年の歴史を持った学校であるということが1つだと思います。
それから、今日、多分お話し合いの一つのテーマになろうかと思うのですけれども、岩手においての人材育成をどうしていくかと、現状とこれからを含めまして、それで私立高校ということもありまして、ちょっと私が日頃考えているところを申し述べますと、歴史的にもどうしても本県は公立学校志向というか、公立高校志向が強い傾向にあります。特にも最近は日本全国そうですけれども、少子化ということで相当進行していまして、本校も入学者が減ってきているというのが現状であります。いずれ不登校を含めまして生徒の多様化も現実相当進んでいます。
そういう中で私ども常日頃、人材をいかに育てるか、特に建学の精神という問題と学校の存立をどうやって両立させていくかということが我々の最近のテーマといいますか、大きな関心事でもあります。キーワードは、特色ある教育に尽きるのかなということが私も含めた考えであります。特色ある教育を幾ら言ってみても、特に地域の方々から支持され、支援されるような学校であることとの兼ね合いをどうしていくかということも大きなテーマであります。
特に本校の、先ほど知事さんもおっしゃいましたけれども、1つは、特色教育ということでは3つ掲げています。1つ目は、キリスト教ということを土台にした人間教育ということで、実は全校礼拝というのが月2回ありまして、それからもう一つは聖書の授業というのも1年生だけなのですけれども、週1時間やっています。最近特に力を入れていますのは、そうは言っても実際的に今の子供たちが少子化という中で、世のため、人のためということを幾ら言葉で言ってもなかなか通じない面がありますので、ボランティア活動ということであちこちに出かけていまして、この4月もこの地区の清掃活動なんかにも生徒を参加させたりもしております。
それから、2つ目は、当然盛岡大学の附属高校なものですから、大学への進学に力を入れています。現在ほぼ3人に2人が大学、短大に進学しているという状況がここしばらく続いております。特にも盛岡大学のほうからは、優秀な生徒をたくさん入学させてくださいということで、毎年大学、短大に50名ぐらい行っている状況でございます。そのほかにも地元の岩大含めました大学への進学のために3つのコースを設けて対応しているということで、詳しくは多分教頭先生のほうから説明があろうかと思います。
3つ目は、先ほども野球のことでお話がありましたけれども、クラブ活動ということで、特にも柔道部と野球部が実績ありますけれども、あとはソフトテニス部女子とか、今年は高総体終わりましたけれども、ボートで1人またインターハイに行くというのが決まっています。それで、特にも野球は夏の甲子園大会に6回ほど出場していまして、そういう有名なクラブの一つになっています。
ただ、本校の場合、普段の練習、特にも寮がありまして、そこに50名近い生徒が寝泊まりしています。そういうのを通じて礼儀正しい人間を何とか育てたいということで、そこも指導をしています。
以上、述べましたとおり、これからも本校がこの岩手の地でさまざまな地域の方々の、しかも最近は多様な期待といいますか、応えるためにも、更に特色ある教育も多分毎年見直していろんな改善していく、つくりかえていく作業が今後とも必要になろうと思いますので、今後とも地域の方々にご理解できるように、また尚一層努力して参りたいと思っております。
以上、簡単な問題提起と報告にかえさせていただきます。今日は、本当にありがとうございました。よろしくお願いします。

懇談

小山副校長
それでは、早速懇談ということでよろしいでしょうか。

達増知事
はい。

小山副校長
最初に、教職員のほうから自己紹介を兼ねて、現在の分掌を含めていろいろお話を進めていきたいというふうに思います。
最初に、教頭のほうからお願いいたします。

小林教頭
教頭の小林といいます。どうぞよろしくお願いします。

泉山教諭
泉山といいます。恐らく私学だけだと思うのですが、入試課というのがありまして、生徒募集のほうの入試課長というのをやらせていただいております。よろしくお願いします。

小山副校長
本当はもう一人澤田という先生を予定していたのですが、野球のほうの関係で、今日は欠席ということになりました。一応教員が4名ということになっています。
保護者のほうは、また終わってからにしますので、最初に教頭のほうから説明をお願いします。

小林教頭
では、学校のほうの説明をパワーポイントを使いまして、簡単に説明させていただきます。私と泉山の2人でやりますので、よろしくお願いします。
3年前に同じ画面をつくりまして、キャッチコピーを「もっともっと盛附!」にしました。実は、今年のキャッチコピーをどうするかなということで、まだ決まっていないのですけれども、3年目だから、「もっともっともっと盛附!」がいいのかなというふうなことで考えていたところです。どうぞ岩手県ももっともっと岩手でやっていただければよろしいかなということで。
学校の概要として、まずはコース、定員、生徒数、クラスというふうなことが1番目です。2番目は、各コースの特徴と進路状況。3番目には、本校全体の進路状況。4つ目に、高校生活、学校行事、部活と。最後に学校のPRを少しということでよろしくお願いします。
コースと定員。各学年150名で450名の定員です。進学コースが90名の3クラス、それから教育系大学進学コースが30名の1クラス、そして特別進学コース30名が1クラスになっていました。4月1日現在、今年ですけれども、444名ということで、450名の定員に対して若干少ないというふうなことになっていました。男子が237名、女子が207名ということになっています。
その中で進学コースは何をメインに私たちやっているかということですけれども、最初に大学、短大、専門学校、就職などの多様な進路に応えるコースであるというふうなことで、いろんな生徒がここには集まってきます。野球部の生徒、柔道の生徒、それから盛岡大学に行きたいという生徒、それからバレーをやりたいとかという生徒さんもここのコースに集まってきます。盛岡大学短大へは附属高校の推薦で行くということになっていました。
大学は30、短大が20の推薦枠、大体これくらいですけれども、実際のところは55名ほどの推薦枠を持っております。大学があるものですから、私たちがゆとりある学校生活をできて部活動に集中できるのだよということを広く中学生にも伝えてやっていました。野球、柔道の生徒は、週に2時間、選択のスポーツというスポーツ時間もございます。
それから、大きな柱の2つ目ですけれども、これで言うと4つ目になりますけれども、インターンシップを教育の柱として、実は1年生、進学コースの子供たちには全員インターンシップをやるようにやっていました。盛岡大学のガイダンス、それから就職指導ということで、こういうふうな形でやられております。
インターンシップ、5年目になるのですけれども、1年目は働くことを軸にして生徒の生きる力を育てる、2年目は将来の仕事を視野に置いた大学、専門学校研究、3年目は進路決定ということになります。実際には、1年目ですけれども、こういうふうにしてそれぞれの職場で働いて、やらせていました。
進学コースの進路状況です。こんな形で、真ん中のところの色が盛岡大学並びに短大というふうなことで、やっぱりそこの色が多いことになっていました。
それから、盛岡大学の進路状況として、児童教育学科が突出して16人ということでちょっと多いというふうな格好になっています。それから、こちらのほうは短大のほうになっていました。昨年度は、短大の数が少ないですけれども、その分大学のほうに行ったということになります。
教育系大学進学コースは、3年前につくりまして、今年初めて卒業生を出しました。卒業生の数が32名おりまして、そのうちの8割が盛岡大学並びに短期大学のほうに行きました。盛岡大学には14名進学しましたし、短大のほうには10名行きましたので、大体8割、自分たちとしてはこのコースの役割を十分果たしたのではないかなというふうに思っていました。
このコースは、小学校や幼稚園の先生になりたいと、それから保育士になりたいというためのコースです。実際には、盛岡大学の児童教育や短大の幼児教育のほうに進学させていました。そして、小学校教員になりたいというふうなことのために、すべての教科を満遍なく学習するということを教育過程の中に位置づけております。
このコースは、いろんな体験学習をやらせていまして、1年は保育ボランティア、野外研修、2年目は老人ホーム、養護学校、水泳教室、3年目は小学校見学ということで、実際にも小学校のほうに行っております。見ていただければ分かるとおり、こういうふうなカリキュラムで、数、国、理、社すべての教科を網羅するということで満遍なくやるということを前提にしてやっております。
これが実際の実習風景とか幼稚園の様子とか、こちらのほうはカナダ研修ですけれども、こんな格好でやられていました。
教育系進学コースの進路は、今、言ったように、今年初めて卒業生を出しまして、大学、短大合わせて24名というふうなことで、そして、ここは大学のほうの進路状況ですけれども、こんな格好で97.6%、96.3%が幼稚園や保育園に行っていますよということで、私たちはご父兄の方々にこうやって説明をしているということになります。
さて、ここからは特別進学コースで泉山のほうから話します。

泉山教諭
では、お話しさせてもらいます。特別進学コースのお話から入ります。最後に全体の進路のほうもお話し申し上げます。
まず、特別進学コースの概要ですけれども、本校の特別進学コースは、盛岡大学以外の大学へ進学を希望している生徒をサポートするコースです。具体的には、理工学系、農学系、福祉、医師薬などのいわゆる理科系学部、また盛岡大学にはない法学、経済、経営、商学、国際情報など、そういった学部へ進学したい生徒、それから地元の国公立大学である岩手県立大学や岩手大学に進学したいと。これは、家計にとって一番経費の軽い形になりますので、兄弟が多い生徒は、「先生、私はもう県立大学か岩手大学じゃないと大学に行けないんだ」と最初から言ってくる生徒もいます。そういう生徒さんを支援しております。
募集定員は30名ですけれども、実際は20名から25名程度の在籍数にとどまっています。密度の濃い指導が実施できるというところが利点です。例えば少人数の授業体制、選択授業などですと、本当に四、五名ということもよくあります。
それから、原則として入学から卒業までホームルームや教科は同じ教員が担当しているために、3年間のスパンで、腰を据えた指導が可能になっています。生徒の学力が伸びてくれることが教師の最大の原動力になっています。
画面の表ですけれども、3年前の卒業生のものなのですが、入学間もない1年次7月に実施した全国規模の模試結果を1年後の2年7月に実施のものと偏差値で比較したものです。伸びた数値を赤で示しています。在籍する生徒22名のうち、ほとんどの生徒が学力を伸ばしました。その中で最も伸びた生徒、ベストファイブを挙げています。伸び数値2けたを示しているAとBの2人の生徒を含め5名中3名の生徒がいわゆる遠隔地の小規模中学校の出身者です。入学時の偏差値がそれほど高くなくても、高校で潜在力が開花した事例として各中学校の進路担当の先生方にご説明するときに使っています。
ちなみに、Aの生徒は防衛大学に合格したのですが、翌年進路変更しまして、東北大学を受験し直して合格した経緯があります。
次に、特別進学コースでは、コース独自の行事を実施しています。クラス内の友好を深めるため、1年次ではトレッキング大会を実施し、2年次では徹夜学習を経験してもらって、自己の限界に挑戦する姿勢を育てています。また、一昨年度より11月から12月にかけ、カナダ、バンクーバーにて約10日間の語学研修を実施しています。研修では、午前中にバンクーバー市内の語学学校でレッスンを受け、午後は現地の高校や大学を訪問し交流を深め、さらに夜は当該校がコーディネートした家庭にホームステイをするといった生活を送ります。いわゆる英語漬けの10日間になります。参加者からは、好評を博し、帰国後も自分のホストファミリーとメール交換をずっと続けている生徒もおります。
また、進路指導の一環といたしまして特進フォーラムを開催し、本校のOB、OGである現役大学生を招いてQ&A方式を通した大学生活に関するさまざまな情報提供の場を設けております。
また、前の画面にありましたけれども、後援会や大学からの出前講義も実施しております。教育関係者のみならず、各界で活躍されている県内外の著名な方々の協力を得て、生徒一人一人が多角的視点から自己の将来を見詰め、主体的な進路選択ができるよう支援しております。
次に、2005年度から2008年度までの4年間に関する特別進学コースからの進路状況です。国公立大学ですけれども、年度によって差はありますけれども、平均するとこの4年間に関しては約25%以上の生徒が進学をしております。県立の短大合わせますと、30%から40%の生徒が進学しております。
また、この4年間の国公立大学の合格者のうち約75%に当たる18名が岩手県立大学と岩手大学に進学しております。
それから、短期大学への進学者は、一昨年度はありませんでしたけれども、今年の3月は地元志向が強くなりまして、県立の短大に4名の生徒が進学いたしました。在籍は26名でした。
2008年度の本校全体の進路状況を学校基本調査で示された岩手県内高卒者のものと比較したグラフです。特徴を4点ほど申し上げます。1つ目は、大学、短大への進学率では、県と比べて23%ほど高い63%が大学、短大へ進学しています。専門学校では4%低い21%、就職は22%低い10%となっています。その他として、6%の生徒がそれ以外の進路をとりました。具体的に言いますと、大学受験浪人とか、あと今年多かったのは、県内就職を特に希望したのですが、やはり内定までこぎつけられずに、採用がなされずに、卒業後はとりあえずアルバイトとかパートで頑張っているという生徒が数名出ているということです。
大学、短大、専門学校を合わせた進学率、先ほど校長からも一言ありましたけれども、それと県内の進学率と比べますと、本校の場合は19%ほど高い84%が進学しているということなので、本校は一応位置づけは進学校という位置づけで進めております。
これは、2007年度までの全コース過去5年間の大学合格先を一覧にした表です。この表には、今年の3月分をちょっと間に合わなくて載せることができませんでしたので、お手元の資料のモリフというパンフの中に、この3月の合格先に関しては、国公立大学を中心に掲載をしてありますので、後ほどご覧ください。
2004年度から2008年度までの5年間に限って言いますと、盛岡大学及び同短期大学部への合格者は238名になります。この数を中心に国公立、私立ともに数多くの進学先を確保しております。これまで卒業生の中からは、医師、薬剤師、看護師、小中高の教員、公務員、情報技術者、栄養士などを初めとする多くの人材が生まれ、社会の多方面で活躍しております。
ここで、またスイッチいたします。

小林教頭
学校行事になります。学校行事、5月遠足、6月体育祭、7月野球応援ということで、野球応援は私たちにとっては一つの大きな行事になっていました。これによって学校をつくり上げるというか、学校を一つにしていく、気持ちを一つにしていくというところが大きいところで、野球が強いということが大きな目標ではなくて、野球も強くて、なおかつそれを中心にして生徒たちが一つになれるということを大事にしているということです。
これが文化祭になっていました。文化部等も一生懸命頑張っております。
修学旅行です。前は、ロンドンに行っていました。ここ二、三年は、カナダ研修が、教育系大学進学コースと特進コースが行っております。進学コースのほうは、広島、大阪のほうに行っておりました。
部活動です。ここに野球の子たちがいます。実はこの野球の子たち、県内出身者ばかりではありません。広く東京から来たり、大阪から来たり、前には北海道から来たり、青森から来たりというふうな生徒たちが結構ございます。そうすると、「盛附さんは、いろんなところから連れてきていいね」と、「大変だね」というふうな声も聞こえてくるのですけれども、実際のところは連れてくるのは本当に少人数しかおりません。向こうから、その先輩が「岩手県に行って大変良かった」と、「私は第2の古里としてあそこが良かった、おまえも行ってみないか」というふうなことで来る生徒さんが結構多いわけです。それで、うちのほうはそれに寮をつくって、大学の寮も実はありますけれども、その大学の寮の中に高校生も入れてもらって、実際にはそういうふうな格好でやっている。そして、その子たちが卒業しても、なおまた岩手県にいてくれると。盛岡大学に行ったり、岩手で就職してみたりというふうな子供さんがいるというふうなことで、私たちとしては、県内だからいいとかということではなくて、全国から来てもらって、岩手県のためにやっていただければいいのかなというふうに思っております。
文化部のほうも、このように頑張っておりました。こういうふうな吹奏楽は、厨川地区の交通安全等の活動にも協力してやらせていただいておりました。
そして、検定等も私たちは一生懸命やっていますし、それからボランティアのほうも、生徒たちには積極的に参加するようにということで、生徒たちもどんどん、どんどん積極的に参加しております。厨川駅の清掃とか、それから冬の雪かきとか、そういったものを野球部の生徒たちも一生懸命やってくれているというふうな状態です。
そして、最後にはPRが入ります。「ずっとずっと盛附!」ということで、卒業した子が教育実習という形で、このようにして帰ってきて、また岩手県で活躍してくれるというふうなことになっております。
以上です。

小山副校長
ありがとうございました。
では、引き続いて保護者の方々から自己紹介を最初に簡単にしてもらって、後でまたもう一回いきます。

中村PTA会長
PTA会長の中村と申します。年は、昭和39年の早生まれですので、知事さんとは一つ違うなということで、年も近くていろいろお話をしたいなとは思っております。
また、PTA会長と併せまして、野球部の保護者会の会長もやっておりまして、今日もあれだったのですが、こちらが大事ということで、私残っております。
また、さっき見た野球部の活動です。私の子どもが2人ここにお世話になっていまして、先ほど出た青いユニホームのが長男です。2人目は、今日もプレーしていましたので、そういうことで、簡単ですが、自己紹介といたします。

小山副校長
また、後で話をしてもらいます。
中村さん、新聞でも息子さんが活躍したときに名前載っていましたので。
では、遠藤さん、お願いいたします。

遠藤教育後援会長
今日は、ご苦労様でございます。元PTA会長が自動的に教育後援会長ということで、今、子供はもうお世話になってはおらないのですけれども、私子供が4姉妹おりまして、上の2人が、長女と次女が盛附さんにお世話になりまして、次女が今、盛岡大学短期大学部のほうにお世話になっております。そういったことも含めながら、教育後援会長ということで仰せつかっております。今日は、どうぞよろしくお願いします。

門脇PTA副会長
PTA副会長の門脇といいます。
私のところは、子供が4人いるのですけれども、長男が初めて高校ということで、こちらのほうにお世話になります。子供たち4人とも、こちらの附属の幼稚園にみんな3年保育で入れて、伸び伸び楽しくいったので、そのままの流れで高校もいいのではないかということで、こちらを受けて入ったばかりで、PTAのこととか、先ほど進路のこととかも出たのですけれども、全然分からないで、ほう、ほうと言いながら私は聞いていたのですけれども、とても環境がいいなと思いながら入れましたので、今日はよろしくお願いいたします。

八重樫PTA副会長
2年生の副会長をやっております八重樫と申します。
今、医療局の管理課のほうで庶務をやらせていただいております。今年の3月までは総務室のほうで予算のほうをやらせていただきまして、知事さんとは政策会議のときだけちょっとお顔を拝見させていただきました。また、その前は広聴広報課にもおりまして、そのときは公に聴くというところで、県政懇も担当していまして、こうして出席側に立ってみますと、もう言われて2週間ぐらい前から、何をしゃべったらいいのかなということをずっと考えながら来たのですけれども、その当時の出席者の皆様もいろいろ考えがあったのかなと思ってございます。
私の息子、長男は盛岡大学さんのほうにお世話になっておりまして、2番目の息子が今2年生ということで、こちらの学校を選んだ理由でございますけれども、先ほど説明あったのですけれども、教育系大学進学コースということで、高校から大学までの7年間の一貫教育と、そういうカリキュラムがあったということで、私は西青山に住んでおりまして、上のほうは北高に入ったのですけれども、近くにも中央さんとかいろいろあったのでございますが、そのコースに魅力を感じまして、こちらの高校を選ばせていただきました。本日はよろしくお願いいたします。

小山副校長
先ほど息子さんは、知事さんの授業を受けておられました。
では、佐藤さん。

佐藤PTA副会長
3年生でPTAの副会長をやっております佐藤と申します。よろしくお願いいたします。
私のところでは、子供が3人おりまして、長女の子が今こちらの学校にお世話になっております。私は、PTAの役員をやりましたのは、こちらの小中高を通じまして、高校になって初めてPTAの役員をやらせていただきました。
本当にPTAというのは何をやったらいいかなというのはよく分からないままだったのですけれども、実際にこうして高校のほうのPTAの役をやることによりまして、今まで小学校、中学校を周りから見てきたものが、実際に自分の中に入ってくることによって、子供たちのことを思ったときに、我が子3人というよりも、やはり学校全体ですとか、地域全体ですとか、そういうふうな見方ができるようになりました。盛附の場合は私立高校ですので、教育のレベルも県立高校と違ってかなり幅が広いのではないかなというふうに考えております。ですので、すごく勉強のできる子とか、できない子とかもたくさんいると思うのですけれども、その中で幅広く子供たちを見られるということでは、この学校が本当にいいのではないかなというふうに思っております。そんなことをやりながら、PTAの副会長をやっておりました。どうぞよろしくお願いいたします。

小山副校長
お手元のお茶等々飲みながらお話をしたいと思います。よろしくお願いします。
すみません、ちょっと少し入ってしまいましたけれども、もう一度中村PTA会長さんのほうから、本校のPTA活動のこととか、いろんな思いをちょっと述べてください。

中村PTA会長
私立でも小規模校な人数で、500人に満たないということですけれども、PTAのほうも私もほかのPTAと同じく、初めてこういう活動に携わって、逆に顔が見えるPTAということで、活動の内容とすると、1年間を通しますと、厨川駅前のプランターの設置とか、中央高校、盛附が使っていますので、あそこにやって、清掃活動とか、また、あわせて地域の人たちとの交流とか、そういうのもやっていますし、あとは当然やっています会報の発行とか、あとは子供たちのほかにその親たちも知識を高めようというカルチャースクールとかもやって、自分たちも能力を高めようということでやっております。
あとは、私も子どもが2人、ここにお世話になっているのですけれども、やはりどっちも野球をやって、その進路もあるのですが、進路についても最後まで面倒を見てくれたということで、長男も金沢の金沢学院に進んで、今、3年生で、野球とあわせてやっております。普通、例えばスポーツだけというか、あると思うのですが、そこはやはり私立の特徴である最後まで面倒を見てくれるというのは素晴らしいかなと思っていますし、あとは野球部のことで、このパンフレットにあります生徒ですか、表にあります、今年の3月卒業したのですけれども、この子も野球部で、特進でちょっと授業の時間が長くて大変だったのですけれども、本当は東北大学、最後の最後までねらっていたのですが、センター試験でちょっと進路を変えたということで、この子も頑張ってくれたということがありますので、そういうスポーツと両立できる学校なのかなというのは感じております。

小山副校長
いいですか。
では、遠藤さん、お願いします。

遠藤教育後援会長
私の娘2人、通算5回甲子園の応援に行かせてもらって、本当にラッキーな娘たちだったなと。本当にいい体験というか、経験をさせていただいたということで喜んでおりますし、今だにやはり人生のかけがえのない思い出というようなことでいつも話をしております。
本当にこの盛附さんというのは、幼稚園から、そして大学、短大、そして専門学校までというようなことも含めながら、いろいろな繋がりを持ちながら、素晴らしい学校経営をしていただいているなというふうに思いますし、また私立という特色でしょうか、先生方に転勤がないというか、やはりそういった形で、もう学校を卒業したとしても先生方にお会いに来られるというようなことも含めながら、すごく家族的と言ったら語弊があるのでしょうか、アットホームな、そういった感覚の中で、子供たちが学習環境というのか、学校環境を満喫させていただいているというふうなことで本当に感謝をしております。
教育後援会というふうな部分では、特に部活動、学習面もそうですけれども、バックアップをさせていただいております大きな予算の中でウエイトを占めているのですが、当然私たちもそうですけれども、あとは同窓会、卒業生の皆さん、同窓会長さんも当然入っていらっしゃるわけですけれども、活躍はしてほしいわけでございますけれども、なかなか支援する面では大変な苦労をしております。
さらに、ですから特に甲子園出場などが決まれば、募金活動という形もしますけれども、その中でお世話になった方々も含めて特別会員さんも募りながら、何とか大変盛り上がっている高校の活発な部活動を中心としたそういった予算的な面の支援をやっていければいいなというようなことで、今、一生懸命後援会の特別会員さんも増やしながら、そういった体制をつくっていっているところでございます。
本来私も甲子園を目指した高校球児でしたので、今こうやって逆に募金活動をする身になってみると、例えば全国的にどう組織されてどういう仕組みになっているか分かりませんけれども、やはり岩手県代表になったチームに対しては、高野連さんから、幾分かのバックアップというのがこれからないと、例えば盛岡一高さんのような素晴らしい歴史のある学校であれば、もう十分に寄附が集まるのだと思いますけれども、やはりこうやって小さい私立の高校が一生懸命活躍されると、なかなか支援も大変。
やはりPTA総会なんか、PTAの役員会に声がありましたけれども、保護者の中には一部野球に関心がないと言ったら失礼ですけれども、なぜ野球部ばかりという保護者の方もやはりいらっしゃいます。そうすると、余り連続して出場すると、盛附を選ばない可能性だって出てくるよという、そういう保護者の意見もありました。私たちは、えっ?と思うような意外な発言だったのですけれども、中にはそういう方もやっぱりいらっしゃるのだなというふうに思った次第です。
年ごとに強化クラブ、クラブを指定して助成をしているのですけれども、やはりその中でもどうしても活躍しているクラブがウエイトを占めるというようなことも含めながら、何で野球部ばかりという話がやはりちらほら出てくるというのは、そこも含めながら、活躍しているそういった部活動があるからこその悩みかもしれませんけれども、そういった声もあるというようなこともお耳に入れておければなというふうに思っております。いずれそういったことで、ひとつ私学助成も含めて今後ともよろしくお願いしたいというふうに思っているところでございます。

小山副校長
では、副会長さんたち、ちょっと感想のようなところで結構ですので、お願いいたします。

門脇PTA副会長
そうですね、野球部に関しての話の流れでいきますと、厨川幼稚園のほうでも寄附できないかなという話とか、後援会のほうもちょっと携わっていたので、そちらで話が出たときも、やはり賛成の人と反対の人といたのですけれども、気持ち的には何か同じ敷地内にあるものですから、やはりみんなでやろうという形で多少やりたいなということで寄附した年もありました。
あと子供からすれば、高校生のお兄ちゃんたちが甲子園に行くんだってというので、野球帽にサインをもらったりとか、幼稚園でしたときがあったので、そういうので憧れみたいなのをうちの長男なんかは余計持って、自分は野球やらないのですけれども、そういう思いで高校生を見ていて、そういう高校生に自分がなってどうなのかなというので、先日ちょっと野球話からそういう話になったのですけれども。
その時には、幼稚園の子供たちがかわいいという話をちょっとしていて、今までそんな、兄弟が下に3人もいるので、離れているのは、今、小学校3年生の子がサッカーやっているのですけれども、その子が離れていて、「一緒にサッカーやろう」と言っても、「ええっ」という話をいつもしていたのに、「幼稚園の子がかわいい」と。ええっ、どうしたんだろうとかと、ここに入ってから、急に小さい子供がかわいく見えたりとか、そういうちょっと優しい面が。親にすればちょっと反抗期とかで、中学校のとき、言うこと聞かないしというところを過ぎて、ちょっと落ちついたら、小さい子もかわいいとか、親にもいろいろ高校の話をしてくれるので、ああ、すごくいいなというふうに思える最近の生活の態度というか。朝はなかなか起きられないのですけれども、それ以外のところでは、結構いい雰囲気で高校生活を送っているのかなというふうに感じ取れるので、下の子たちも、よかったら入れようかなというふうに感じて、日々、最近はそういうふうに過ごしています。
やっぱり繋がりというのがとてもいいし、あとこの近所の人たちもやっぱり目を向けてくれるというのがとてもいいのではないかなというふうに思います。
以上です。

小山副校長
ありがとうございます。
八重樫さん、何か補足があれば。

八重樫PTA副会長
すみません、何か一人でしゃべってしまうのですが、先ほどの話の中で野球部のほうでは全国からという話もあって、実は私もちょっと高校を最初は仙台のほうの野球の学校に、私も中二のときからこの身長だったものですから、そちらに行ったのですけれども、そのときもやっぱり東北のいろんな各県から選手といいますか、来ておりまして。それでよく岩手の人は真面目、真面目と言われるのですけれども、やっぱりみんな真面目な中にいると、岩手の真面目さが分からないのですけれども、それがそういう外に行ったり、例えばうちみたいによそからの人が来てと、一緒に3年間生活することによって、そこで情操教育というか、これも一つの特色なのではないかなというふうに思っていますし、子供たちには大いにそういう他県の子供と一緒に生活することによって得るものがあるのではないかというふうに思ってございます。
あと一つ、この地域の特色といたしまして、1つは、息子もそうだったのですけれども、中学校で野球をやっていて、高校では入らなかったのですが、途中から武道館の弓道、弓のほうを急にやり始めて、そういうコースがあったらしくて、市政だよりか何かで見たのですけれども、授業を終わって、夕方、夜とかに行って通ってやっていたのですけれども、この地域にはそういう県営の武道館ですとか運動公園とか、そういう立派な施設があるので、これを何か学校と一緒に、クラブの中でも結構なのですが、そういう施設を利用しながらそういう、1人で、私も、「じゃ、おまえ、弓道部創設したら」とかと冗談で言ったのですけれども、なかなかそこまではいかないにしても、そういう有効施設があるのですので、それを活用した学校生活を送れればいいのかなというふうに一人で思っていました。
以上でございます。

小山副校長
佐藤さん、お願いします。

佐藤PTA副会長
皆さん、野球繋がりでお話を進めてきたのですけれども、先ほど泉山先生のほうのスライドにもありましたが、うちの子供は3年生で特進コースのほうに今籍を置いております。というのは、1年生で入学したときには、画面にもあったのですけれども、教育系大学進学コースということで、こちらの学校と、それから盛岡大学と合わせて7年間のスパンで小学校の先生ですとか保育園の先生になることを目標にということで入学をいたしました。
ただ、そうすると教育系大学の入学というと、小学校の先生か保育園の先生かということがまずメインでカリキュラムを組んでいたのですけれども、うちの子は女の子なのですけれども、中学校のときに陸上をやっていまして、陸上部で教育実習の先生にすごく憧れを感じてしまいまして、中学校の体育の先生になりたいという話になりまして、そうしましたら、どうも入ったコースがちょっと自分とは違うのではないかなということで特進のほうに移ったわけなのですけれども。
そこでこちらの学校は、そういう子供の意見を尊重してくれる、そういうシステムを持っているということに私は驚きました。普通、県立高校なんかですと、よっぽどのことがないと、こういうことって無理なのではないかなというふうに感じておりましたものですから、そこでやっぱり自分の道をある程度のところまで考えながらも違う選択もできる、そういう道筋をつくってもらえるというふうなところがありがたいなと思いました。
うちの子が入る前のこちらの学校のパンフレットの一部に、「面倒見のいい学校である」というふうなフレーズがありました。今年の在籍も444人ということでありますし、実際に特進クラスの中でも3年生ですと、20人ぐらいのクラス編制でやっております。その「面倒見のいい学校」というフレーズのとおり、最初、特進に行ったときには、うちの子はほとんど勉強しないで、ただ将来だけ語っている子供だったのですけれども、学級懇談がありまして、円グラフつくりまして、担任の先生が1日ゼロ時間の子供が何人います、そしてもっとやっている2時間、3時間、もっとやっている子も何人います、同じくらいいますという話がありまして、ゼロ時間の子はうちの子だったのですけれども、やはり本当に20人ぐらいのクラスでずっと1年生の途中からですけれども、今まで面倒を見てもらっていると、やっぱりゼロ時間がだんだん、だんだん倍になってくるのです。それがやっぱり少しずつ成績にも見えてきている部分もあるのかなと思って。そういう部分で私学の臨機応変さにとても感謝しているというような状況であります。
皆さん野球の話だったのですけれども、泉山先生も特進のほうでお世話になったものですから、ちょっと特進のほうの話をさせていただきました。ありがとうございました。

小山副校長
では、私どものほうでも一巡したので、知事さんのほうで何かコメントとか質問等あれば、お願いいたします。

達増知事
20人台、あと多くても30人くらいの授業というのは、かなり1人の先生が一人一人見られるようなやり方だと思うのですけれども。そうですね、門脇さんは、1年生で、中学校の時よりも少ない人数でクラスでやっている。その辺どういう感想が子供からは聞こえていますでしょうか。

門脇PTA副会長
そうですね、子供は何か先生にいろいろ用事も頼まれるのですけれども、話がしやすいと。結構職員室にも行ったりとかしているみたいですけれども、話がしやすい。それもクラス担任だけではなく、ほかの先生とも話がしやすい。俺のこと分かっているんだよなって言ってくれることが多いので、結構学校の話とか先生の話をしてくれるようになりました。中学校の時は、ほとんど担任の先生の話しかしなかったので、こちらのほうも教科の先生とかも、名前は聞いていてもどういう感じの先生かというのまでは伝わってこなかったのですけれども、今は結構伝わってくるので、それは少人数というか、生徒の数が少なくて、先生が1人ずつ見ていてくれるというところを子供は感じているのだと思います。

達増知事
3年生で特進だと、大分志望校とか、そういうのに合わせた、もうマン・ツー・マン的な感じに近くなってくるのですかね。

佐藤PTA副会長
まだその時点までは、いっていないかもしれないのですけれども、やはりクラス全体でセンター試験を受けるということを第一前提にしております。目標は国公立に入れて、なるべくならば親の負担を軽くしたいとか、そういうこともあって勉強しているのでしょうけれども、そうですね、この夏休み前には志望校というのを具体的に決めてやらなくてはいけないのだろうなと。決めている子供さんは、20人の中には結構いらっしゃるとは思うのですけれども、うちの子供はすごくまだまだ悩んでいる状況にはありますけれども。

達増知事
そういえば、3年になったばかりでは、まだ決めていない場合も結構ありますからね。

佐藤PTA副会長
先日参観の機会がありまして、見ましたけれども、本当に勉強しているのだなというのを感じました。学校に行っているだけではないのだなというのは、授業を見て分かりました。数学の教科だったのですけれども、私には全然分からないことをやっていたのですけれども、「分かる子」と言うと、大体分かりますっけね。なので、学校に来ていていいなというのは実際にはありました。

達増知事
そうですね、45人とかになってくると、やっぱりただ板書して、それをみんなが写すだけとか、プリント配って、その説明を先生がするのをただ聞いて、何人か内職をするとか。内職というのは見ませんでしたか。その先日の参観で見て、内職、ほかの教科の勉強をしている子供とかというのはいませんでしたか。

佐藤PTA副会長
いませんでしたね。本当に20人ぐらいのクラスなので、こう書いていると、アトランダムに……

達増知事
出来ないですよね、20人台のクラスでは、内職というのは。

佐藤PTA副会長
「ここ分かる人は当てていきますよ」と、ぽんぽんと当てるのですよね。そうすると、全員答えていましたので、内職はしていないのだなというのはありましたですね。

達増知事
その辺、先生方からはどんな感じに、授業が出来ているという感じですか。

泉山教諭
今、コンピューターで問題ソフトとかどんどん作成できますので、人数が少なければ個別に問題をつくることできます。ですから、同じ授業をやっても、生徒のレベルに合わせて、もう名前入りで問題をつくることも可能ですし。
ただ、私ずっと特進にかかわってきているのですが、少人数でやっぱり何が一番怖いかというと、まずこちらも生徒の観察がよくできるのですが、二者面談というのはしょっちゅうですので。ただ、生徒も観察してくるのですよね。ですから、性格丸見えというか。ですから、3年間つき合うと、私51歳になるのですけれども、私の親が言うようなことを言い出します、私に対して。性格がああだこうだと。生徒も見えるけれども、こっちも見られているということで、ある意味でそういうところで磨き合いっこするということ、少人数というのは、そういうところは厳しいなと思っています。やりがいはありますけれども。

達増知事
そうなのでしょうね。

泉山教諭
ある程度人数が多ければ、平均値で、何か言葉は悪いですけれども、いいところ、平均でとれるのですけれども、個別ということになれば、個別、個々の生徒から教師がどう見えるかは、もうまるっきり違ってきますので、一応その生徒たちに一つ一つ当たっていかなければいけないし、そういう意味では少人数はやっぱり本当にまさに責任も倍増するというような感覚はあります。

小林教頭
そうですね、少人数、特進なんかの場合は、本当に少人数でやられていて、今の生徒は誰が出来ないかというようなところまで、手の届くような感じなのです。
この進学コースも実は人数がそんなに多いわけではなくて、三十何人くらいしかいないのですけれども、その少ない人数だけれども、やっぱり一人一人、手をかけなければならないというふうな高校の現状も確かなのです。ですから、そんなに大きな人数でもってやっていくということは実際的にはなかなか難しいような状態になるかもしれない。私たちは、一人一人の生徒を大事にしていくということは、一人一人に手をかけるということですので、手をかけるだけの人数だということです。
実は、先ほど特進とか、それから野球のこととか、柔道とか、それから女子のソフトテニスとか、光の当たる部分の話がたくさん出たのですけれども、実際は学校はそういう子ばかりではなくて、学校に来られない子供たち、それから学校には来ているのだけれども、生徒と交われない子供、そういうふうな子供たちも実際にはいるのです。私たちは、その子たちにもやっぱり同じように手をかけていかなければならないというようなことで、実は担任の先生並びにほかの先生方に大変な苦労をかけてやっていました。それでもうちの学校の場合、キリスト教を教導していますし、もう入試の時点で私たちは学校に行けない子供さんも含めて入試自体は同じようにして扱っていきます。ですから、あとは入試の結果で、合格、不合格は出ますけれども、学校を休んでいたから、あなたは不合格ですよということはありません、というふうなことは広く言っております。
私たちは、やっぱり自分たちの義務としてもそういう子供たちはやっぱり何人かは受け入れていかなければならないというふうなことで、実際のところ、各学年に5人くらいですか、多いときには六、七人というふうな生徒もいるのですけれども、実際に受け入れて、その子たちも含めて何とかしてやっていくというふうなことを頑張ってやっているつもりですので、実はご父兄の方も、それから中学校のそういう子供さん方も一様に言うのは、自分たちは附属高校に入りたい、附属高校に入って、いわゆる普通の勉強をしたいと。そして、出来れば国公立大学にも挑戦してみたい、出来れば応援にも行きたい、そういうふうな気持ちを強く持ってやってくるわけです。「あなたは中学校で100日以上休んでいるから駄目ですよ」というふうなことは私たちは言わないようにして、ただその中でも自分たちが出来ることは、お医者さんではないので、どうしても病的に出来ないというところのものは遠慮いただくときもあるのですけれども、できるだけ広く受け入れるような体制をとっているというふうなことで、少人数というお話が出ましたので、そういうふうなことをやっているということです。

小田校長
具体的には、実は不登校の子も抱えていて、その子たちのための授業も今やっています。

小林教頭
学校長も、実は授業していました、その子のために。副校長もやっていました。私もやっていますけれども。

小田校長
一昨年卒業した女の子で、中学校のとき私は不登校でしたというので、最後県立大に入ったのですけれども、そういう子たちもいるので、やっぱり手をかけていかないとまずいだろうし、この間教育センターでそういうのを県の先生も月に1遍来ていた。そういうことをしたり……

小林教頭
ただ、中学校さんには、うちの学校は不登校の学校ではありませんということは最初に言っております。ただ、そういう子供たちもある程度受け入れて、その教育の一躍として担っていますので、それはどうぞ声をかけてくださいというふうなことは言っていました。

小田校長
関連ということで、学力も要するに均等ではなくて、縦なのです。その子たちに上から下までどう対応するかということは、日々ともに苦労しております、正直なところです、授業も含めて。今日も今から、今度の木曜日から試験なのです。この3日間はこういう下の人たちも今から残って勉強と、やったりもしています。何とか底上げを図っていかないと、多分そういう子たちが将来就職、進学した時にどうしていくかは最大のネックなので。とにかく学校に来る子は、なるべくとにかく、卒業させようということで取り組んでいます、そういう子たちも含めて。

小林教頭
少人数ということは1つテーマにあるようでしたけれども、本校は私学ですので、公立高校さんのように点数で切って入学させるというわけにはなかなかいかない部分あります。ですから、今、校長が言ったように、同じクラスの中にもかなりの幅があるために、あるいは例えば40名以上いたらば、実際はとても大変なことになりますね。ですから、私たちはこの人数で何とか上から下まで子供たちを面倒見ようというふうなことでやっております。だから、公立高校にはできない部分なのかなと。私たちの中で、とにかくそういったところで先生方、本当にかなり大変な思いをしながらやっているという状況はあります。
やはり学級の人数というのは、全体的にはもう少し少なくてもいいのかなという感想を私も持っておりますけれども、なかなかいろんな面では難しいこともあるのだとは思いますけれども、これから少子化が進む中で、そういったことも多分大きな県としても課題になろうかなとは思います。

達増知事
そうですね、いろいろ多様な中でキャリア関係ですね、それでインターンシップをやっていたりとか、あと専門学校に進む生徒さんも結構いる中で、そういうインターンというのは、あれは全員がやるわけではなく、やっぱりそういうキャリアに関心のある生徒がやるのでしたっけ。

小林教頭
進学コースの子供たちは全員やります。

達増知事
全員がやるわけですね、なるほど、なるほど。

小林教頭
教育系大学進学コースの子供たちは、もう授業の中にもそれが入っていますので、幼稚園実習とか小学校訪問とか、もう既にそういったものが全部組まれていますので、ですから進学コースの子供たちが外に出るというふうなことで、実際に職場体験をしてみるというところまで含めて、それをさらに業者の方を招いて感想も発表するというふうなところまでやっていました。

達増知事
さっき授業でホテルマンになりたいと言った生徒は、やっぱりそういうインターンシップをやったのですかね。

小林教頭
そうですね、去年経験していると思います。総合の時間でインターンシップをやっているのです。だから、4月からずっと取り組んで、12月に2日間完全に職場に行って同じように仕事をしてくるという体験をして、そして2月頃にその体験した職場の方たちを呼んで発表会をやっているのです。そういうふうな中で一人一人の進路意識を高めたり、仕事に対する意識を高めたり……

達増知事
あれは意識が高まりますね、やっぱり。

小林教頭
そうですね、そんな点もあると思っておりました。

達増知事
はい。

小山副校長
特進コースのも、あれは授業になっているのだものね。

小林教頭
今、多いのは看護師さんとかの募集のほうは別個に来るのですよね、インターンシップのほうは。ただ、うちのほうの学校独自として、もうそういうものまで含めて、全部ひっくるめて進学コースのほうで組んでしまうというふうなことでやっていました。

小山副校長
時間があと5分くらいしかなくなってきたので、何か知事さんのほうで是非聞きたいとか、何かあれば。

達増知事
非常に特色ある学校経営であり、また授業の内容であるということがよく分かりましたし、またPTAのほう、皆さんのいろんな悩みとか問題意識とか、あと嬉しいことみたいなことをよく分かりましたので、大変参考になりました。
まず、私学振興というのが大事だなということを改めて思いましたので、県としてもしっかり取り組んでいきたいと思いますし、本当に努力、工夫されている皆さんの、そして生徒一人一人も本当に努力や工夫をしていると思うので、それがちゃんと実を結ぶような環境を岩手全体としてもつくっていきたいなと思いますので、今日は本当にどうもありがとうございました。

閉会

小山副校長
今の知事さんのコメントで終わってよろしいでしょうか。改めてまた、校長先生、よろしいですか。
では、知事さんのこれからの活躍に期待をして、この会を終了させていただきたいと思います。ありがとうございました。

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