平成30年度(第50回)ガンカモ類の生息調査の実施結果
環境省では、全国のガン・カモ・ハクチョウ類の冬期における生息状況を把握するため、毎年1月に一斉調査を行っています。
岩手県では、平成30年度は1月13日を基準日として、平成31年1月12日から14日までに331ヶ所で調査を行い、調査結果は次のとおりとなりました。
ハクチョウ類
- オオハクチョウ3,589羽、コハクチョウ964羽、ハクチョウ類種不明57羽の合計4,610羽が記録された。平成29年度の6,219羽よりは減少したが、過去10年間における平均的な渡来数となった。
- オオハクチョウは過去最多となった平成29年度より1,656羽減少した一方、コハクチョウは平成29年度とほぼ同じ渡来数だった。
順位 | 調査地点 | 羽数 |
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1 | 北上川-薄衣-北上大橋(一関市) | 550羽 |
2 | 悪法師ため池(一関市) | 403羽 |
3 | 磐井川-東大橋(一関市) |
397羽 |
ガン類
- 県内の10箇所の調査地点において、2,392羽が確認された。
- コクガン(いわてレッドデータブックBランク、国の天然記念物)が、洋野町、山田町の海岸で合計99羽確認された。渡来数は年により変動があるが、近年は10年以上にわたって増加傾向が続いている。
- マガン(いわてレッドデータブックCランク、国の天然記念物)は、一関市の3地点で合計2,243羽が確認されたほか、北上市と山田町でも少数が確認された。近年増加傾向がみられており、今回は過去3番目に多い渡来数となった。
- シジュウカラガン(いわてレッドデータブック指定なし、環境省レッドデータブック絶滅危惧1A類)は普代村と北上市で過去最高の計29羽が記録された。
順位 | 調査地点 | 羽数 |
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1 | 永井鹿沼(一関市) | 1,180羽 |
2 | 涌津沖(一関市) | 893羽 |
3 | 花泉上金森(一関市) | 170羽 |
注)当該3地点で確認されたのは全てマガン
カモ類
- 合計22,265羽が記録され、平成29年度より931羽増加した。種数は例年並みの19種だった。
- トモエガモ(いわてレッドデータブックBランク)は、今回渡来が確認されなかった。
- 少数が不定期に渡来する種としては、コオリガモ1羽が山田町で確認された。
- 個体数の多いカモ類では、コガモが平成29年度に続いて減少を示した一方、カルガモ、オナガガモはやや増加した。
順位 | 調査地点 | 羽数 |
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1 | 北上川-大曲橋1(奥州市) | 1,485羽 |
2 | 高松の池(盛岡市) | 947羽 |
3 | 北上川-都南中央橋・徳田橋(盛岡市) | 827羽 |
餌付けの状況
- 餌付け自粛以前(平成19年度まで)は約50地点で餌付けが報告されていたが、平成28年度は9地点、平成29年度は11地点、平成30年度は10地点であった。
- 餌付された地点に渡来していたハクチョウ類は合計443羽、カモ類は1,400羽で、県全体の渡来数に占める割合はハクチョウ類が10%、カモ類が6%程度であった。
注)餌付け自粛以前は、ハクチョウ類の60~70%、カモ類の40~50%が餌付け地点に記録されていた。
最近10年間の個体数の推移
年度 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 対前年度増減 |
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ハクチョウ類 | 5,199 | 3,876 | 3,786 | 3,907 | 4,715 | 4,327 | 4,033 | 3,850 | 6,219 | 4,610 | 1,609減 |
ガン類 | 890 | 213 |
404 |
910 | 591 | 505 | 3,122 | 4,447 | 179 | 2,392 | 2,213増 |
カモ類 | 32,822 | 23,981 | 23,068 | 19,608 | 19,298 | 20,884 | 28,021 | 22,966 | 21,334 | 22,265 | 931増 |
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