岩手県食の匠 令和6年度認定
簗場五月さんの「かまやき」(認定番号302 雫石町)
かまやきは、形が草刈鎌に似ていることから「かまもち」とも呼ばれ、翌日に固くなったものを必ず焼いて食べたことから、雫石地方では昔から「かまやき」と呼ばれています。
雫石地方は米の産地ですが、昔は米が貴重な食料だったため、クズ米を共同の水車で粉にしてかまやきを作り、昭和20年前後は主食として食べられていました。普段は味噌のみで、時には細かく刻んだくるみが入れられました。
佐々木チヨ子さんの「凍みじゃがいももち」(認定番号303 葛巻町)
明治時代から、じゃがいもは「凶作知らず」の作物として重宝され、様々に加工されました。冬になると、家の軒下に「凍みじゃがいも」を干して保存食にしました。
「凍みじゃがいも粉」は、もちのようにまとめ、山菜と一緒に味噌汁に入れたり、焼きもちにしておやつとして食べます。
ほのかなじゃがいもの香りとふんわりした食感が特徴で、「胃もたれしない」と、好まれています。
新渕和子さんの「ばくろう(香茸)おこわ」(認定番号304 花巻市)
乾燥したばくろうたけ(香茸)を水で戻して千切りにし、にんじん、油揚げを加えた醤油味のおこわです。素材の香りを活かすため、具材や調味料は最小限で作ります。
ばくろうたけは、一般には香茸と呼ばれる大型のきのこで、香りが良く、乾燥することでさらに香りが強くなり旨味も増します。山中に自生することから採集が容易ではなく、また採集できる期間も短いことから、希少性が高いきのこの一つです。
ばくろうたけが大変高価で貴重な食材であることから、正月や人が大勢集まるような席で、特別なご馳走として振る舞われます。
加藤敏子さんの「凍み餅」(認定番号305 一関市)
凍み餅は、冬にたくさん作って保存しておき、農作業で忙しいときに手軽に食べられるこびるやおやつとして親しまれてきました。
一関地方の各家庭で広く作られましたが、草餅の材料は家庭で異なり、オヤマボクチ(地元での通称は「ごんぼっぱ」。林床に自生する野草)やよもぎが使われます。
竹野牧子さんの「ごぼう巻」(認定番号306 宮古市)
夏に収穫したしその葉を塩蔵し、秋冬期に収穫したごぼうとにんじんをしょうゆや砂糖、とうがらしを加えた調味液で煮た後、しその葉で巻いたものです。
宮古地方では単に「ごぼう巻」と呼ばれていますが、県内の他地域では「みのむしなんばん」や「みのぼしなんばん」「南部漬」とも呼ばれています。
宮古地方で冬期間よく食べられている漬物で、しその風味ととうがらしの辛味、ごぼうのカリカリとした食感がよく調和しています。
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