令和7年7月4日知事会見記録

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開催日時

令和7年7月4日10時30分から10時58分まで

会見記録

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。最初に知事から発表が1件あります。それでは知事お願いします。

知事
 岩手県の文化やメディア芸術の振興を図り、岩手の魅力をより多くの方々に伝えるため、「第3回ミセテイワテ動画コンテスト」を開催します。こちらのこれです。募集部門は、チャレンジ部門、インスタ部門の2部門。本県の魅力を発信する短編動画作品を今日7月4日から11月4日まで募集します。特別審査員に映画監督の大友啓史(おおともけいし)さん、アンバサダー兼審査員に本県出身の映像ディレクター高橋栄樹(たかはしえいき)さんにお願いしています。コンテストの結果発表は来年(令和8年)1月下旬を予定しています。よく知られた岩手の風景や生活文化、あるいはあまり知られていない岩手のいいところなど、表現力豊かな動画作品が応募されることを期待いたします。
 以上です。

広聴広報課
 以上で知事からの発表を終わります。

幹事社
 それでは、ただいまの発表事項1件について、各社から質問があればお願いします。

記者
 今回3回目のコンテストということで、継続した取組だと思われます。これによって、先ほどあまり知られていない岩手のよさ等の発信につながるという御期待もあると思いますけれども、この継続性によって岩手の魅力をこのコンテストを通して、どう発信していきたいとお考えでしょうか。

知事
 回を重ねるごとにというか、1回目、2回目とやはりクオリティーが高くなっていますし、また1回目のときにあまり取り上げられなかったようなところが2回目で取り上げられたりとか、やはり回を重ねるごとにこの対象の拡大とか、映像のレベルアップとかがありますので、そういうのを期待したいと思います。

記者
 ありがとうございます。前回のチャレンジ部門の作品を拝見させていただくと、三陸の絶景や食、あと人との出会い、それをストーリーにしてうまくまとまっているなというふうに拝見しておりました。1、2回目の動画を通して実際にPRにつながったような反響であったり、効果という御実感というのは、知事としてどのようにお考えでしょうか。

知事
 私は、直接そういうのは聞いていないのですけれども、私が見た感想として非常にすばらしい映像ですし、また岩手で一番人口が少ない市町村である普代村がたっぷり描かれていたりとかしていて、そういう効果はあるのではないかと思います。

幹事社
 それでは、発表事項以外について、本日は記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はありませんので、各社から質問があればお願いします。

記者
 私から大きく2点お伺いいたします。まずは、昨日(7月3日)公示された参(議)院(議員)選(挙)について伺います。岩手選挙区のほうでは、与野党、あと諸派の4人の方が立候補されました。知事は、立憲民主党の横澤さんの出陣式に出席されて、激励の御挨拶もあったかなと思いますけれども、今回の選挙戦で、知事は横澤さんを6年前と同様に支援されるお考えがあるか、改めて伺います。

知事
 まず、今回の参院選は、岩手の政治の危機、日本の政治の危機、世界の政治の危機という、そういう政治の危機的状況の中で行われる、政治をよくしていかなければならない非常に重要な選挙であります。また、日本は物価高騰問題始め、もう今、多事多難なので、そうした課題を解決していく、困難を乗り越えていくための選挙にしなければなりません。
 その点、そういった今回の選挙の重要性をしっかり受け止めて、岩手県の選挙管理委員会と明るい選挙推進協議会が一緒に大変いい動画をつくっていまして、テレビCM動画というのとスペシャルムービー「子どものための選挙ワークショップ」という2つの動画があって、県の公式ホームページのトップページに「100万票でつくる、いわての未来」というテレビCM動画のほうのキャッチフレーズが入った絵が流れてきて、そこをカチッと押すとその2つの動画にたどり着けるようになっているのですけども、テレビCM動画のほうでは「100万票でつくる、いわての未来。この国をつくるのは私たち一人一人だ!!」という私がかねてから言っている、選挙の主役は有権者という、それをはっきり、また、より印象的なキャッチコピーにして書いてあるので、是非みんなで見てほしいなと思います。
 それから、スペシャルムービー「子どものための選挙ワークショップ」では、具体的に岩手県民どうすればいいのかということで、自分の暮らしの悩みや課題を地域の課題として捉え、周りの人と話し合い、共に考える、候補者を探し、投票し、見守るという、有権者一人一人が主人公で、そして、自分なりの課題意識、自分の暮らしや仕事の中で、ここをこう変えなければならない、ここをこうしなければならない、そういう問題意識を持って、それを周りの人と話し合い、共に考えて、それに合う候補者を選んで投票し、見守りましょうということで、私が今回の参院選に当たって、県民の皆さんに言いたいこともそれに尽きると言っていいと思います。あとはもう県民の皆さん、自由にやってくださいということで、その中で私も自由に、そういった活動をしていきたいと思います。

記者
 ありがとうございます。個別具体的に、例えば自由の中で横澤さんの具体的にマイクを握るとか、そういったこともあり得るという捉え方でよろしいのでしょうか。

知事
 都合がいいような場面があれば、そういう可能性もあると思います。

記者
 ありがとうございます。参院選全体のお話になりますけれども、県内では4人ですけれども、全国では比例合わせて522人の方が立候補されています。今回の参院選での各党の論戦を通じて、岩手若しくは日本の政治がどう影響があればいいなというふうにお考えか、伺います。

知事
 やはり衆議院である一つの特定の政党に過半数を与えて、政権を委ねるということが今できていないということは、政権を担う資格のある政党が単独では今ないということですし、今までずっと政権を担ってきた自民・公明連立というのもその二つの党だけでは、衆院で過半数を、前回去年(令和6年)10月の解散総選挙で与えられなかったということで、日本国としてゆゆしい事態なのだと思います。本当は過半数取れるような政党が二つあって、競争して、代わりばんこに政権を担うというのがいいことなのだと思うのですが、政党ではなくて政党グループでもいいのですけれども、それが今できていない状態なので、これを立て直していくには原点に返って、国民一人一人が、自分は主権者、国民として、日本国民として、こう思う、これをしたい、ここを変えたいというのをみんなが持つことで、それと響き合う政党が多数を得て、単独で過半数を取ったらそこが政権を持てばいいし、グループで過半数を取ればそこが政権を持てばいいという、そういうことだと思います。

記者
 ありがとうございます。話題替わりまして、本日(7月4日)最終日を迎える県議会6月定例会について伺います。一般質問や、先日の総務常任委員会のほうでは、知事部局の若手職員さんの自死事案について、多方面から意見が出されました。中では公表の在り方であったり、あとは再発防止等幅広い御意見があったと思いますけれども、特に今回の発生から5年後という公表については、御遺族への配慮が大きいと、そういうふうな答弁もあったかと思いますけれども、今議会での一連の指摘を知事としてどう捉えていらっしゃって、どう今後に結びつけていきたいとお考えか伺います。

知事
 御遺族の公にしてほしくないという強い意向を受け、県としてこれに寄り添ってきて、今議会に議案を提出するまで公にしてこなかったわけでありますけれども、やはりプライバシーの保護と情報公開の必要性ということを総合的に勘案し、可能な限り事案を公表できるように努めていきたいと思います。

記者
 ありがとうございます。最後に、再発防止のほうになりますけれども、議論の中では職員さんのパワハラ研修の強化であったり、徹底であったり、そういった組織内での体制強化というところの御意見もありましたけれども、こうした指摘を受けて、現時点で知事として何かお考えがありましたらお願いいたします。

知事
 事案発生後の令和2年6月にハラスメントの防止等に係る基本方針を策定して、職員研修でのパワハラ行為等の防止やメンタルヘルスに係る講義内容の充実を行い、特に管理監督職に対して意識啓発を行ってきました。
 また、職員からの相談苦情窓口を総務部に設置し、周知を図っており、健康サポートルームに新たに臨床心理士の資格を持つ心理相談専門員を設置し、相談支援体制を強化しています。また、部下による上司の評価制度にパワハラに関する項目を追加しています。
 今回議会でも多く議論、意見をいただき、それは全て県職員にも届いているところでありますので、こうした再発防止策がただ策としてあるだけではなく、それをよりよく、より効果的に運用されていくよう、改めて県職員一同努めていきたいと思います。

記者
 (6月)29日に中国の税関当局がおととし(令和5年)の8月から停止してきた日本産水産物の輸入を再開するという発表がありました。これについて知事の御所感と今後期待されることなどをお願いいたします。

知事
 ALPS(アルプス:多核種除去設備)処理水海洋放出に伴う水産物の中国向け輸出の停止は、岩手県においてもアワビの入札価格が大きく下落するなど、水産業に大きな影響を与えてきました。そこで、県としても国に対して様々な機会を捉え、輸入停止措置即時撤廃に向け要望をしてきまして、今回の中国の輸入再開は岩手県として待ち望んでいたものであります。
 まだ具体的な手続など、これからというところがありますので、今後国から示される輸出再開に必要な手続の内容などを確認しながら、できるだけ早く岩手の水産物の輸出が再開できるよう、関係団体と連携して取り組んでいきます。

記者
 私からは、米の話になります。2025年産米の(JA)概算金の目安が2024年産の当初額から6,000円上回る見通しとなり、主力のひとめぼれは60キロ当たり2万3,000円と設定されました。例年よりも前倒しで金額が示され、集荷量を増やす狙いがあるとの見方もありますが、知事の受け止めをお聞かせください。

知事
 これでもまだ足りないという農家、米生産者の方々もいらっしゃるとは思うのですけれども、このくらいであれば再生産可能な形で米生産に取り組めるという農家がかなり多いのではないかなと思います。そして、それをその値段で引き取ったJAさんが、全農さんが卸に売って、卸が小売に売って、そして、消費者のところに来る値段が、中間部分の流通業者の皆さんに頑張ってもらえば、そんなに高くない利用しやすい値段で消費者の下に届く、今異常な高騰を見せている備蓄米以外のお米の値段よりはずっと安くなるのではないかということを期待します。

記者
 ありがとうございます。価格高騰や安定供給など米の話題が国政、参院選の焦点にもなっておりますが、選挙戦を通じてどのような論戦を期待されていますでしょうか。

知事
 やはり生産の安定ということが出発点になると思います。それがないと、そもそもお米がないと安く買うとかという話にもなりませんし、生産量が少ないとどうしてもお米の価格は高くなってしまいますので、消費者が食べたいだけお米を食べられるようにしていくためにも安定した生産ということが重要なので、米生産者の皆さんが毎年、毎年安定して米づくりにいそしめるような仕組みを国として整えるということ、それが必要なことですので、まずそういう方向に向かっている立候補者や政党に頑張ってほしいですし、あと実は選挙中に公約を変えるということもありますので、そうではないような公約だったり、あるいはお米のことをあまり考えていない候補者や政党は、まだ16日間ありますので、その間に今言ったような生産者、安定した生産を出発点にしながら、利用しやすい価格で消費者にお米が届く仕組みを整えるというのを公約にしてほしいと思います。

記者
 ありがとうございます。すみません、もう一点。話題替わりまして、大学生の県外流出についての話です。この春に卒業した学生の県内内定率が3年連続で減少しましたが、知事の受け止めをお聞かせください。

知事
 岩手には、非常にいい働く場がありますし、そして、どんどん働く環境もよくなっていっているので、岩手県内の就職率が高まってもいいような状況ですので、それが少なくなるというのは残念だと思っております。背景として東京など、特に東京なのですけれども、都会のほうの経済情勢がよくて、給料が高いとか、いろんな条件が、働く条件がいいということがあるのだと思いますけれども、1つは政府が地方創生2.0という新しいバージョンの地方創生の中で、東京一極集中的な経済状況を変えていくということを期待しますし、やはりまだ岩手県内の個々の企業のよさとか、また、岩手の経済、産業の将来性のよさなどが、これから就職しようという人たちによく伝わり切っていないというところがあると思いますので、そこをよりしっかり情報を届けていけるようにしたいと思います。

記者
 選挙の話に戻って質問させてください。さっきのやり取りで、横澤さんというか、知事の参院選との関わり方というところで、昨日(7月3日)の出陣式であったり、あと先月(6月)の横澤さんの選(挙)対(策)会議にも途中からでしたけれども、出席しておられましたけれども、ベースとしては6年前に応援したという関係もありますし、今もその関係性からいうと知事は横澤さんを支援するという理解でいいのでしょうか。

知事
 誰それを支援するとか、質問者側の固有の言葉の使い方で、それに当てはまるのかとか聞かれるわけですけれども、その辺は私の言動を見て聞いてもらって適宜判断してもらえばいいのではないかと思います。

記者
 そうしますと、6年前の選挙のときは横澤さんは無所属でした。野党共闘ということで、統一候補ということで活動されました。今回は、立憲民主党の公認で出ると。ただ、野党のこれまで関係を築いてきた方たちとの結集は呼びかけつつ、運動はしていると思うのですけれども、そういった情勢の変化みたいなので知事の発言とか質問に対する答えが変わっているわけではないのですか。

知事
 今支持されるべき、応援されるべきは有権者のほうではないかと思います。でも、あんまり有権者を応援したり、有権者を支持したりする発言とか活動というのは、特に政治的立場のある人からそういう発信というのがあまりないので、せっかく私がそういう考え方を持ち、かつ発信もできる立場にいますので、今回の選挙に臨んでは、まず「100万票でつくる、いわての未来。この国をつくるのは私たち一人一人だ!!」ということで、有権者を応援していきたいと思います。

記者
 あと、公示前も会見で質問があったと思うのですけれども、特にさっきも出たのが、繰り返しになるかもしれないですが、改めて特に注目している政策というのをもう一度聞いてもいいですか。

知事
 県としての政府要望の中で、県として国の行政にこういうことを求めているというのはもう発信してホームページでも見れるようにしてありますし、全国知事会として特に農林商工常任委員会としての国の行政の在り方についての発信というのも全国知事会のホームページを見てもらえば分かるようになっています。
 あとは、私の政治家個人としての国の行政はどうあるべきかというのは、この記者会見での質問に答えてとか、あとはSNSでの発信とかでやっているのですけれども、今選挙ですからね、選挙期間以外は行政に頑張ってもらわなければならないから、行政に向かって消費者の求めやすいお米の価格にせよとか、生産者がちゃんと再生産できる米の価格、米の生産者への収入を確保せよとか、いろんなことを言いますけれども、選挙期間中はふだん力を発揮できない有権者が投票という形でものすごい力を発揮する時期なので、特に有権者を応援したいと思います。また、それは4月からやっている政治塾「いわて政友会」の理念でもありまして、「政治は行政のチェック」、その行政のチェックということを投票という権力行使を通じて普通の人たちが大々的にできるのは今がチャンスですので、今私が応援したいのは有権者一人一人、特に岩手県民、岩手県内の有権者一人一人であります。

記者
 知事が以前からおっしゃられてきた選挙の主役は有権者である、知事個人としてはまず有権者を応援したいという理念は理解しました。いい発言だと思います。ただ、その上で選挙の中では有権者が候補者を選ぶという構図になっています。知事個人として、有権者にはどういう候補を選んでほしい、もしくはどういう候補に当選してほしい、どういう候補に当選して欲しくないというお考えがもしあればお聞かせください。

知事
 これは、政治塾「いわて政友会」でも言っているのですけれども、一人一人が自分の暮らしや仕事の場で感じる、世の中こうしなければならないなという思い、そこですよね。人から与えられる意思ではなくて、自分の中から湧き上がる。その中には、さっきから言っているお米関係のこともあると思いますが、子供の教育関係とか、親の介護関係とか、また医療、そして福祉、そして産業関係のこともあるでありましょう。ですから、マスコミ的には今回の選挙はこれが主要な争点だとか、そういう中から選び取って報道するし、そういう発言をしている人の発言を引用するのが主な仕事になってくるのでしょうけれども、そういうこともあるからこそ、私的にはペットの問題でもいいと、自分が飼っている犬猫が行政との関係でこういうふうにしてほしいとか、ペットのことでもいいしとか、あと高校生が投票、18歳以上が投票できるようになって、最初の頃は自分の学校にエレベーターをつけてほしいという、そういう声とかもあったのですけれども、それでもいい。とにかく政治に関心を持ち、選挙の中でできるだけ考えて、そして、投票してほしいというのが私の願いです。

広聴広報課
 以上をもちまして記者会見を終了いたします。

次回記者会見

次の定例記者会見は7月11日(金曜日)の予定です。

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政策企画部 広聴広報課 報道担当
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