令和7年7月18日知事会見記録
開催日時
令和7年7月18日10時00分から10時19分まで
会見記録
広聴広報課
ただいまから記者会見を行います。本日は知事からの発表はございません。
幹事社
本日は記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はありませんので、各社から質問があればお願いします。
記者
私から2点お伺いいたします。まず、参(議)院(議員)選(挙)について伺います。選挙戦も最終盤を迎えましたけれども、期間中を通して各党様々な舌戦が繰り広げられたと思います。知事から御覧になってみて、各党の主張であったり、県内での盛り上がりについてどのように御覧になっていらっしゃるかお伺いいたします。
知事
そうですね。報道を通じて知るところが多いのですけれども、広い岩手県で17日間の選挙戦ということで、ある特定の場所については、何日もずっと候補者や関係者が来ないとかということもあるのですけれども、全体として有権者の皆さんもいつもの選挙というか、過去何年かの国政選挙のときに比べて、選挙期間中の報道が充実している感じがします。これは、多くの人がそれを見ていると思いますので、実際に外で直接選挙関係者に接する機会プラス充実した報道のおかげで、有権者の皆さんの中ではいつも以上にいろいろ考えさせられる選挙になっているのではないかと思います。
記者
ありがとうございます。岩手選挙区のほうでは、4名の方が立候補されていますけれども、知事も実際応援入られていらっしゃるという事実もあります。改めて知事が注目されていらっしゃる岩手選挙区での争点でしたり、期待されていらっしゃることについてお伺いいたします。
知事
岩手選挙区は近年、参議院議員の秘書給与詐取による有罪ということがあり、そして、その方の辞職による補欠選挙が去年(令和6年)の秋、衆議院の解散総選挙と同時にあって、岩手ダブル選挙と呼ばれました。それらを通じて、この岩手県の政治を正常化していかなければならないという県民の強い思いが最近の岩手の政治を動かしていると思いますけれども、今回の選挙でもそれに関する訴えがあるなと思いますし、また、日本全体にしても政治、政権与党の中核の部分でパーティー券を裏金化する、組織的に裏金化するという問題が起きて、今回の参院選もその関係した議員さんが立候補していて、やはり問題になっていて、そういう日本全体の問題についても岩手から日本の政治を正していこうという、そういう高まりが感じられていると思います。
記者
ありがとうございます。話題替わりまして、22日から青森市で開かれる全国知事会(議)について伺います。知事は23日の農林水産物の輸出拡大に関するセッションに御参加されるということですけれども、会議を通して、知事としてどのようなことを発信したいとお考えでしょうか。
知事
今回セッションという特定テーマに関する分科会が開かれるのですが、私は農林水産物の輸出拡大という分科会に参加して、岩手県の取組を紹介する予定です。
また、本会議のほうでは来年度(令和8年度)の国の予算関係の提案、要望を議論するコーナーで、お米の適正な価格形成ということについて、生産者の側における安定的な生産の確保という視点も含めて発言をしようと考えています。
記者
ありがとうございます。御参加されるセッションの中では、アメリカの追加関税を踏まえて、輸出の課題に国と地方がスクラムを組んで対応すると、そういった趣旨の内容も触れられておりますけれども、今回の知事会議を通して、例えば全国知事会として、知事のお立場として、国へのアクションを起こされるような、例えば提案をされたり、そういった実際の動きが会のほうでもあるのかどうかについて伺えればと思います。
知事
国への提案の中で、アメリカのトランプ関税に関しては、それをなしにするようにと、そして、農業も含め、国内の産業をしっかり守り、むしろ地方の経済が日本の経済を牽(けん)引していくような、そういう内需主導の経済成長を強化すべきと、そういう提案、要望、提言などを採択する予定ですので、その内容を手分けして国のほうに伝えていく予定です。
記者
ブナの実に関する質問なのですけれども、ブナの開花状況の調査結果が先週発表されて、今年(令和7年)の秋の実りの予測について大凶作が見込まれるという結果になりました。この結果について知事の受け止めと、あと先週の会見でも県として指定管理鳥獣のクマの個体数を減らしていくなどの対策を進めていくと述べられましたが、結果を受けて新たな対策などがあればお願いいたします。
知事
クマ対策ということだと思いますけれども、7月4日岩手県において、ツキノワグマによる死亡事故が起きたということ。これを踏まえ、ツキノワグマの出没に関する警報を発表しました。この警報の内容は、山林内における対策、人里における対策、クマに遭遇した場合の対策と三つに分かれているのですが、特に人里における対策を改めて県民の皆さんには徹底してほしいと思います。電気柵を設置し、クマを寄せつけない対策をするというところから始まるのですが、庭先の果樹は適期が来たらなるべく速やかに収穫するとか、農地周辺のやぶを刈り払い、見通しのよい環境を整備するですとか、廃棄野菜や生ごみ、コンポストの管理を適切に行う、屋外やクマが侵入できる納屋に果物、穀物、ペットフード等を保管しない、家屋や倉庫などについても施錠するなど、クマを侵入させない対策をするというように、すぐにできるような対策も呼びかけているところでありまして、これは今これが必要ということを求めているわけでありますけれども、ドングリの不作という状況に向けてこうした対策が一層重要になっていくというふうに考えます。
記者
まず、選挙についてお伺いいたします。各種報道で既成政党離れが進んで新興政党の勢力が増しているという報道があります。この点について知事のお考えをお願いします。
知事
前提として、電話やあるいはインターネットで投票動向の調査を受けた人が、そこで答えたところに実際に投票に行くかというのは、投票行動を見てみないと分からない、投票日を経ないと分からないというところはあると思っているのですけれども、一方、支持状況や投票意向調査という段階では、やはり既存政党に対する不信感が高まっているのだと思います。これは、一つにはさっきも話したような、ずっと続いてきた政権与党の中核の部分で、戦後かつてなかったような組織的な裏金づくりということが大々的に発覚していること、そういう選挙に当選しさえすれば何をしてもいいみたいな部分は、旧統一教会問題にも表れているということ、そして、それらの問題に対する解党的出直しというような、抜本的に解決ということが行われていないこと、それが大きいと思います。さらに、失われた30年と言われるような経済の低迷、実質賃金の低下、可処分所得の低下と、それは若い世代の経済活動や社会活動を縮小させると、婚姻率や出生率の低下も招いているということで、危機感も有権者の皆さんにはかなり広がっているのだと思います。政治家や政党が問題があるということに加えて、そもそも国民生活が危機的状況にあるということ、そして、野党の側においてもそれを政権交代ということを去年(令和6年)から今年(令和7年)にかけて実現できていないというところが、また野党に対する不信にもつながっているのだと思います。ということです。
記者
ありがとうございます。話題変わりまして、大船渡市の林野火災についてお伺いいたします。先日消防庁が(火災)原因調査報告書を公表して、出火原因について、まきストーブの煙突から飛んだ火の粉による可能性が(ほかの検討対象と比較して相対的に)高いとしつつ、特定には至らなかったと結論づけました。この点について知事のお考えお願いします。
知事
非常に丹念な調査や丹念な検討によりそういう答えが出たということは参考にしなければと思います。そういう火元(火災原因)になるようなところを気をつけていかなければならないということ、そして、初期消火(小規模な火災のうちに消化すること)が非常に大事だということというのがまずあると思いますし、それぞれ当事者、関係者始め、今回の発表を受けて、改めて林野火災への対策ということを考えて、そして、日頃の行動に生かしてほしいと思います。
記者
先ほど出たクマの被害の件でお尋ねします。先週も駆除に対して述べられたわけですけれども、改めて時間経過して、この間2頭駆除されたのですけれども、これに関して更に知事から駆除への考え方、何か先週から変化等あれば教えてください。
知事
一頭一頭に対する対応については、それぞれが引き起こしている被害の状況と、また、それぞれがどういう状態にあるかによって、山に帰せばいいのかとか、駆除が必要かとか、そういったことが決まってくると思いますので、現場において適切に対応されているというふうに思います。
記者
個体数に関して、駆除して減らしていくのかどうかというところはいかがですか。
知事
これは、年ごとの個体数、減らす数字の目標を出して、それで当面の目標として、ちょっと今正確な数字は分からないのですけれども、三千何百頭いると見られている岩手のクマの数をそれより数百頭少ない数にするという計画がありますので、そこに持っていくために毎年七百数十頭という目安をつくって、それだけ減らしていくという年ごとの目安があり、それを猟友会の皆さんと連携して粛々と進めていくということです。
記者
北上の事例もそうですけれども、県外でも同じようにあまり人を恐れず、人里はもちろんですが、民家あるいは建物の中に侵入してくるという被害が増えていて、恐らく一人暮らしの方で特に高齢の方とかは不安が多いのかなと思いますし、岩手の場合、特に平日の日中とかですと高齢の方が単身あるいは高齢者だけで在宅している場合が多いとなると、非常にリスクが多いなと思うのですが、それに対しては先ほど警報で出たガイドラインというか、対応みたいなところではカバーしきれないものもあるのかなと思うのですが、その点いかがでしょうか。
知事
さっき述べたのは、家の周りのことを気をつけて、家周辺にクマが近寄らないようにするということです。今雑草対策の時期でもあって、道路管理者の事業として道路の脇の草刈りをするとか、いろんな公共のエリアの草刈りがあちこちで行われています。山から河原を伝って、そして、山から直接集落に出ることもあれば、そして、川を伝って市街地に出たりすることもあるわけですけれども、そういった部分で公共の領域についてはちゃんとそれぞれの管理者が草刈りすべきところは草を刈って、クマが自由に行き来できないようにするということが重要です。
記者
特に何か草刈りのことに関して通知を、県管理の道路であったり、あるいは市町村管理の道路に関して何か通知とか徹底をみたいなことは特には予定されていないですか。
知事
そうですね、私のところにはそういう情報はありません。
広聴広報課
以上をもちまして記者会見を終わります。
次回記者会見
次の定例記者会見は7月25日(金曜日)の予定です。
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