平成25年度地価調査結果の概要

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ページ番号1010143  更新日 平成31年2月20日

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  1. 本県の地価は、引き続き下落が続いているが、下落率は住宅地、商業地ともに縮小した。(住宅地:平成24年度-3.8% → 平成25年度-2.2%  商業地:平成24年度-5.7% → 平成25年度-4.2%)
  2. 沿岸部は、31地点(住宅地26地点、商業地5地点)で浸水区域外への移転需要等により、震災により下落した地価が回復する動きが見られ、地価が上昇に転じた。
  3. 上昇した住宅地26地点のうち震災前からの継続調査13地点で、震災により下落した地価が回復した。
  4. 大槌(県)-3(大ケ口)の平均変動率は、移転需要に加え、企業・団体の宿舎等の確保や不動産業者の仕入れ等による需要の集中により、全国第1位の上昇率(平成24年7月1日から平成25年7月1日)となったが、県の短期地価動向調査結果によると、現在は外部需要が収まり、平成25年1月1日をピークに地価が下落している。

1 岩手県の地価の動向

(1)住宅地(274地点)

  1. 県全体では、13年連続の下落となったが、沿岸部では、浸水区域外への移転需要等の増加により上昇や横ばいの地点が増加したほか、低金利、住宅ローン減税等の施策による住宅需要の下支え等により、平均変動率は-2.2%(平成24年度:-3.8%)となり、下落幅は縮小した。
  2. 県内において上昇したのは28地点で、そのうち26地点が沿岸部であった。沿岸部では、上昇した26地点のうち震災前からの継続調査13地点で、震災により下落した地価が回復した。
    最も上昇率が大きな地点は、大槌町大ケ口1丁目175番194(大槌(県)‐3)であり、その平均変動率は+30.5%で、全国第1位の上昇率(平成24年7月1日から平成25年7月1日)となったが、県の短期地価動向調査結果によると、現在は外部需要が収まり、平成25年1月1日をピークに地価が下落している。
    (平成24年度:陸前高田市米崎町字松峰59番7(陸前高田(県)‐2)+14.6%)
  3. 一方、下落率が最も大きな地点は、盛岡市下米内字一本松66番(盛岡(県)-56)であり、その変動率は-8.7%(平成24年度:盛岡市山岸4丁目26番(盛岡(県)-13)-9.1%)となった。

(2)商業地(74地点)

  1. 沿岸部では、震災による移転需要から一部に上昇地点が見られたが、県全体としては、空き店舗の増加や郊外型商業施設への顧客流出に伴う既存商店街の空洞化の進展などにより、20年連続の下落となった。
  2. 平均変動率は-4.2%(平成24年度:-5.7%)となり、下落幅は縮小した。
  3. 県内において上昇したのは沿岸部の5地点で、そのうち震災前からの継続調査3地点で震災前価格を下回っており、震災前価格へ回帰する途上にある。そのうち最も上昇率が大きな地点は、大船渡市盛町字内ノ目1番13(大船渡(県)5-1)であり、その変動率は+8.4%(平成24年度0.0%)であった。
  4. 一方、下落率が最も大きな地点は、昨年度に引き続き、花巻市大通り1丁目330番4[住友生命花巻支部](花巻(県)5-2)であり、その変動率は-11.2%(平成24年度:-12.4%)となった。

(3)林地(31地点)

  1. 沿岸部の6地点において公共事業買収等により横ばいとなったが、県全体としては、林業就業者の離職及び不況等の影響による国産材市況の長期低迷などにより、19年連続の下落となった。
  2. 平均変動率は-3.5%(平成24年度:-6.6%)となり、下落幅は縮小した。
用途別平均価格及び平均変動率(平成25年7月1日時点)(単位:地点、円/平方メートル、円/10a、%)
用途

宅地及び宅地見込地

住宅地

宅地及び宅地見込地

宅地見込地

宅地及び宅地見込地

商業地

宅地及び宅地見込地

工業地

宅地及び宅地見込地

林地

合計
地点数(総数) 274 2 74 15 365 31 396
地点数(うち継続) 271 2 70 14 357 31 388
平均価格 24,500 12,800 46,700 14,500 28,400 45,700 -
平均変動率(25年) -2.2 -3.1 -4.2 -3.2 -2.6 -3.5 -
平均変動率(24年) -3.8 -3.8 -5.7 -4.8 -4.2 -6.6 -
  1. 『平均価格』は全基準地を対象とし、十円の位を四捨五入したものであり、宅地及び宅地見込地は1平方メートル当たり、林地については10アール当たりの平均価格である。
  2. 『平均変動率』は、継続基準地ごとの価格の対前年度変動率の合計を当該基準地点数で除したものである。

3 沿岸市町村の状況について

(1) 住宅地

  1. 継続調査63地点のうち約4割の26地点で上昇し、平均変動率が+2.2%(平成24年度:-1.3%)となった。
    沿岸の住宅地は、震災による市街地や都市機能の喪失等の影響から大きく下落したが、移転需要や復興事業に伴う需要等により震災前価格へ回帰する動きがみられ、地価が上昇に転じた。
  2. 圏域別では、沿岸南部の6市町で上昇したが、沿岸北部では野田村を除く市町村で下落した。
    市町村別平均変動率が最も大きく上昇したのは大槌町の+18.4%(平成24年度:+1.8%)、次いで山田町の+14.0%(平成24年度:+2.3%)であった。
  3. 一方、下落率が最も大きかったのは岩泉町の-5.6%(平成24年度:岩泉町-6.2%)であった。

(2)商業地

  1. 既存商店街が被災した4市村において、住宅地と同様に、震災前価格へ回帰する動きがみられ、継続調査12地点のうち約4割の5地点で上昇し、平均変動率は0.0%(平成24年度:-4.1%)となった。
  2. 市町村別平均変動率が最も大きく上昇したのは、大船渡市で+6.3%(平成24年度0.0%)、下落率が最も大きかったのは、久慈市と洋野町の-5.8%(平成24年度:久慈市-6.0%、洋野町-4.9%)であった。
沿岸市町村の用途別平均変動率(単位:%) 住宅地
市町村名 宮古市 大船渡市 久慈市 陸前高田市 釜石市 大槌町 山田町 岩泉町 田野畑村 普代村 野田村 洋野町 合計
地点数 14 9 8 5 6 3 2 2 3 3 2 7 64
うち継続 14 9 8 5 6 3 2 2 3 3 2 6 63
25年 3.2 4.0 -4.3 1.4 8.1 18.4 14.0 -5.6 -1.4 -4.7 2.5 -3.8 2.2
24年 0.3 -2.3 -4.7 14.6 0.5 1.8 2.3 -6.2 -1.4 -4.7 4.0 -2.4 -1.3
23年 -4.0 -6.2 -5.2 -16.0 -5.8 - -14.7 -7.6 -4.0 -2.6 -6.6 -2.3 -5.1
沿岸市町村の用途別平均変動率(単位:%) 商業地
市町村名 宮古市 大船渡市 久慈市 陸前高田市 釜石市 大槌町 山田町 岩泉町 田野畑村 普代村 野田村 洋野町 合計
地点数 3 2 2   2         1 1 2 13
うち継続 3 2 2   1         1 1 2 12
25年 1.6 6.3 -5.6   3.5         -3.1 4.7 -5.6 0.0
24年 -4.6 0.0 -6.0   -1.5         -5.8 -3.2 -4.9 -4.1
23年 -9.3 -7.9 -7.6   -5.7         -5.5 - -4.6 -6.6
  1. 『合計』欄は、沿岸市町村の継続基準地ごとの価格の対前年度変動率の合計を当該基準地点数で除したものである。

地価調査制度の概要

  1. 根拠法令:国土利用計画法施行令(昭和49年政令第387号)第9条第1項
  2. 調査目的:土地の正常な価格を示すことにより、一般の土地取引価格に対して指標を与え、又、公共の利益となる事業の用に供する土地に対する適正な補償金の額の算定等に資し、もって適正な地価の形成に寄与すること。
    国においては、地価公示法に基づき、毎年1月1日の正常な価格を判定し公示している。
  3. 調査主体:岩手県
  4. 調査対象:県内33市町村の396地点
  5. 価格時点:平成25年7月1日
  6. 価格判定:不動産鑑定士の鑑定評価結果に基づき、県が基準地の標準価格を判定する。
  7. その他:平成25年度調査から、「準工業地域」及び「市街化調整区域内宅地」を廃止している。

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このページに関するお問い合わせ

環境生活部 環境保全課 環境影響評価・土地利用担当
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
電話番号:019-629-5269 ファクス番号:019-629-5364
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