【JICA青年海外協力隊】堀子 美里さん(セネガル派遣)
堀子 美里さん【JICA 小学校教育/算数 2016.09~セネガル派遣】
間もなく2年という任期を迎えますが、活動の成果や今後の課題について教えてください。
これまで、活動先の小学校にて主に算数の授業の補助・アドバイスを継続的に行ってきた他、基礎計算能力向上を目的とした小テスト・算数模擬テストの実施、教材提案等を行った。これらの成果をそれぞれ具体的な指標で表すことは難しいが、教員の態度・意識が変化したことは見て取れた。例を挙げるとすると、具体物を用いた授業を行っていた教員にアドバイスをした結果、次の授業で改善されていて、さらに教員自身から私の意見を求めるようになった。他に、小テスト・算数模擬テストが効果的であると感じ、再実施を求める教員もいた。
今後について、残念ながら小学校は9月末まで長期休暇となるため、そこでの活動は終わりである。そのため今後は、長期休暇を利用した活動として子どもたちへの算数指導、教員との算数教育に関する意見交換、研修会等を予定している。
忘れられないエピソードはありますか。
活動については、学期末に子どもたちみんなと壁に絵を描いたこと。個人的な思いでやったことではあるが子どもたちも先生たちも喜んでくれ、お礼を言ってくれた人もいて嬉しく、忘れられない。
また、上手く物事が進まず辛くて涙を流してしまった時、仲の良い先生が励ましてくれたことは忘れられない。涙を流すことを良しとしないセネガル人であるが、その先生は「涙を流せば辛いことも流れていくから泣いていいんだよ」と。この言葉に救われた。
海外で培った経験を今後どのように活かしていきたいですか。
人種、宗教、生活様式、考え方、自分とは多くの違いが存在するこの環境で培った経験は自分の価値観の幅を広げてくれた。「あたりまえ」があたりまえでないこと、これはセネガルで活動する上でいつも考えていたこと。この考えを今後も多くの場面で思い出し、視野を広く持つことを意識して生活や仕事に活かしていきたい。
岩手(日本)を離れて、あらためて感じた岩手(日本)の良いところはありますか。
日本の四季と自然はセネガルには無い美しさを持っているところ。特に岩手県は四季が明確であり海も山もある。23年間岩手で過ごしてきた私にとって、2年間離れただけでもそれらが恋しいと感じるようになった。やはりそれは岩手の自慢であると思う。
岩手県の皆さんにメッセージをお願いします。
岩手はこれから夏の暑さがやってくる頃でしょうか。セネガルは雨期に入り、蒸し暑い日が続いています。
岩手の美味しいものを食べ、夏の暑さにも負けず、過ごしたいものですね。
5年生の図形の授業にて教員にアドバイスをしている様子。
算数模擬テストを実施した時の様子。
校内で一番平均点の高いクラスには手作りトロフィーを贈呈。
子どもたちの手形とセネガルの国旗の色を組み合わせて壁に木を描きました。
活動先の先生たちと記念撮影。
6月中旬にラマダン明けのお祭り「コリテ」がありました。その時の昼食。
この日はどの家庭も鶏肉を捌いて食します。
お肉は高価で普段食べないので、子どもたちは大喜びです。
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