簗川ダムに参加している盛岡市・矢巾町の水道用水は、どうして必要なのですか?
盛岡市
盛岡市の水道用水は、玉山区を除く旧盛岡市地区においては簗川等の河川を水源としており、平成20年度の給水人口は276,396人で、一日最大給水量は95,687立方メートルとなっています。
盛岡市の水道は、盛岡市水道事業と(旧盛岡市)と玉山区水道事業(旧玉山村)によりますが、位置関係や地形から相互の融通はできません。
また、旧盛岡市の給水区域も、標高差や市内を流れる河川による制限を受け、全域をひとつの受容体と考えることができず、各地域にはそれぞれ効率よく配水できる浄水場系統が存在しています。概ね、給水区域北側は米内浄水場(米内川が水源)、中央部西側は中屋敷浄水場(雫石川が水源)、中心市街地は新庄浄水場(中津川が水源)、雫石川南側は沢田浄水場(簗川が水源)により配水しています。
盛岡市では雫石川南側で開発が進んでいることから、簗川を水源とする沢田浄水場で水資源開発が必要となっているため、簗川ダムに水源を求め1日あたり4,300立方メートルを取水するものです。
沢田浄水場は取水地点から自然流下で配水可能であることから、非常に効率が良く経済的であるという大きなメリットを有しています。
矢巾町
矢巾町の水道用水は、すべて地下水を水源としており、平成20年度の給水人口は 25,775人で、一日最大給水量は 8,259立方メートルとなっています。
矢巾町では、宅地開発の進展及び岩手医科大学の移転等により水需要の増加が見込まれているため、簗川ダムに水源を求め1日あたり700立方メートルを取水するものです。
矢巾町の水道用水の水源はすべて地下水に依存していますが、水質悪化や水量の減少により井戸を廃止した経過もあり地下水源開発には不安要素が多いことから、水源の多様性という観点からも、簗川ダムによる河川水の取水は大きなメリットを有しています。
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