牛ウイルス性下痢ウイルス感染をワクチン接種で予防しましょう

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ページ番号1007925  更新日 平成31年2月20日

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管内の酪農場から出荷された交雑種雌子牛が、県外の出荷先で牛ウイルス性下痢ウイルス(BVDV)持続感染(PI)牛と診断されました。牛群にPI牛が存在すると、かなりの経済損失が生じますので、予防に努めましょう。

発生までの経過

平成21年1月生まれの交雑種雌子牛が、2月に家畜市場経由で県外へ出荷されました。その後、出荷先の農場でBVDV(2型)の流行があり、同居牛検査を実施したところ、当該牛が同ウイルスのPI牛と診断され、とう汰されました。

疫学調査

  1. 当該牛の母牛は、子牛がPI牛となり得る妊娠時期(胎齢30日から100日前後)に公共放牧地に放牧されていました。
  2. 当該牛の母牛にBVDVワクチンは接種されていませんでした。
  3. 当農場では、平成21年2月に4頭の流産が発生していました。

同居牛検査成績

  1. ウイルス分離:同居牛全頭(41頭):陰性
  2. 抗体検査:39頭(95.1%)が抗体を保有し、うち24頭(61.5%)はBVDV(2型)と考えられました。

考察

  1. 疫学調査から、当該牛は放牧地で感染したことが強く疑われました。
  2. 当農場では当該牛以外にPI牛は存在しませんでした。
  3. 大多数の同居牛が同ウイルス抗体を保有していたことから、当該牛が同居牛に同ウイルスをまん延させたことが示唆されました。
  4. BVDV抗体価が高い流産牛も存在したことから、同ウイルスが流産にも関与した可能性が伺えました。
  5. 公共放牧地やキャトルセンターなど様々な農場からの牛が集合する施設を利用する場合は、予め同ウイルス不活化ワクチン(1型と2型を含む)の接種が必要です。
  6. また、各農家でも育成牛へのワクチン接種が望まれます。

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このページに関するお問い合わせ

岩手県中央家畜保健衛生所 大家畜課
〒020-0605 岩手県滝沢市砂込390-5
電話番号:019-688-4111 ファクス番号:019-688-4012
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