除雪車庫
いわて花巻空港 冬の陣
いわて花巻空港では冬期間の恒例として、除雪隊による除雪作業が行われます。
飛行機が着陸するうえで、滑走路の路面状態を維持することは大切なことです。
滑走路の路面状態が悪ければ、飛行機が滑走路から逸脱等の着陸失敗と危険な大事故につながりかねません。
また、飛行機のタイヤは基本冬タイヤではありませんので、一般の車より滑りやすいと言えます。
そこで、除雪隊の出番です。
除雪隊の概要
除雪隊は地元の建設業者のべ50人程の隊員からなり、いわて花巻空港の運用開始8時00分までに除雪を完了するため、早朝3時00分から除雪準備及び作業を開始します。
運用時間中(8時00分~19時30分)でも降雪が続き、滑走路面状態が悪化する場合は、除雪を行います。
その中で、飛行機の離発着に遅延や欠航の影響を与えないよう短時間で広範囲の除雪を行います。
具体的にはいわて花巻空港の滑走路(L=2,500×幅45m=112,500平方メートル)、滑走路まで移動するための誘導路(84,026平方メートル)及び飛行機の駐機場所であるエプロン(81,093平方メートル)
と呼ばれるエリアを含め、延べ約277,619平方メートルの範囲を最大で除雪します。
これは東京ドーム5.9377個分に相当するそうです。約6個分と広いです。
(注)東京ドームは46,755平方メートルです。
全体で約3時間、運用時間中の飛行機の離発着を伴う場合は最小範囲で約40分~1時間で除雪を行います。
運用時間中は時間との闘いでもあります。
では、どのように除雪を行っているのでしょうか。
除雪方法(1)
(1)プラウ(P)… 下記写真
プラウ前面に取付けられている排雪板で滑走路上に積もった雪を滑走路脇へ押し出していきます。
除雪方法(2)
(2)スイーパー(SW)… 下記写真
プラウで取りきれなかった路面上に残った雪を、スイーパー前面に取付けられた回転ブラシ及びエアー噴射で完全に取り除きます。スイーパーは残った雪が固まる前に行なわれなければいけません。(圧雪状態となる前に実施。)プラウの後方に続いてスイーパーが出動します。
除雪方法(3)
(3)ロータリー(R)… 下記写真
また、ロータリーはプラウやスイーパーで滑走路脇に除雪した雪をさらに遠くへ吹き飛ばします。滑走路脇には滑走路の位置や幅を知らせるための灯火があるため、滑走路脇も確実に除雪をしなければいけません。
さらに滑走路脇の溜まった雪を放置しておくと、花巻空港の気候特性である奥羽山脈から流れる西風による雪の吹きだまりが滑走路面上を覆います。そのため、滑走路面脇も除雪を行います。
(注)吹きだまりが発生した場合は再度該当箇所を除雪します。
除雪方法(4)
(4)融雪剤散布車 … 下記写真
主に除雪がひと通り終了し、最後に路面が凍結するのを防ぐため、融雪剤を散布します。
除雪方法
以上、いわて花巻空港の除雪方法でした。
(注)一般駐車場やその他の施設についても除雪を行っています。
いかがでしたしょうか。
これからも、いわて花巻空港除雪隊をよろしくお願いいたします。
おまけ
例年、いわて花巻空港スカイフェスタにて、除雪車両の展示及び乗車体験を行っています。
下記写真は過去のスカイフェスタでの除雪車両展示及び乗車体験の様子です。
このページに関するお問い合わせ
花巻空港事務所 管理チーム
〒025-0004 岩手県花巻市葛3-183-1
電話番号:0198-26-2016 ファクス番号:0198-26-4588
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。