岩手フロンティア・フレッシュトーク(平成21年1月8日)
対象地域:県北広域振興圏
開催場所:二戸市
県政懇談会「岩手フロンティア・フレッシュトーク」懇談記録(県北広域振興圏)
- 日時 平成21年1月8日(木曜日)13時30分から15時00分
- 場所 二戸地区合同庁舎 6階 リフレッシュルーム
開会
佐々木局長
ご苦労さまです。ただいまから県政懇談会「岩手フロンティア・フレッシュトーク」を開催いたします。
本日は、ご出席いただきまして大変ありがとうございます。県北広域振興圏管内のフレッシュな皆様にお集まりいただきまして県政懇談会を開催するということでお願いをいたしましたところ、快くお引き受けいただきまして大変ありがとうございます。
また、県議会の先生方には、大変お忙しいところご出席いただきまして大変ありがとうございます。二戸選挙区の小野寺研一先生です。九戸選挙区の工藤大輔先生です。二戸選挙区の五日市王先生です。
私は、二戸地方振興局の佐々木といいます。今日、久慈と一緒の県北広域圏ということでございますので、会場になりました二戸振興局の私が司会を務めさせていただきますので、ひとつよろしくお願いいたします。隣が久慈振興局長の和嶋でございます。
知事あいさつ
佐々木局長
それでは、開会に当たりまして、知事から一言ごあいさつ申し上げます。
達増知事
皆様、明けましておめでとうございます。「岩手フロンティア・フレッシュトーク」ですが、これは一種の作戦会議でありまして、広域圏ごとに地域をどう活性化していくか、また地域の中でみんながどういうふうに暮らしや仕事を盛り上げていくか、そういう意見交換、情報交換をしていきたいということで、それぞれの分野、またそれぞれの地域で活躍している皆さんに活発に発言をしていただいて、県の政策の参考にしていきたいですし、また皆さん自身の仕事や生活の参考にもしていただきたいというふうに思っております。
今世界経済が金融情勢から大変なことになっていまして、日本の経済も大変であります。それは、岩手にも押し寄せてきているところでありますけれども、こういう情勢でありますからこそ地域が持っている資源をお互い確かめ合いながら、豊かな自然でありますとか、まじめで一生懸命働く人材でありますとか、それから豊かな歴史、文化、そういったものをどんどん活用して、少しでも暮らしに役立てながら、また経済にも役立てていく、そういう努力を地域、地域でやっていく必要があると思います。それに成功すれば、内需拡大型の世界金融情勢の影響を受けにくい力強い地域経済社会というのがつくられていくでありましょう。世の中みんながそういう力強い地域経済に支えられた日本経済なり世界経済なりでいけば、今回のような金融危機は起きないわけでありまして、そういう意味では今岩手において地域をしっかり守っていくということが、21世紀の経済、社会の、あるべき姿を全国や世界に発信するということにもつながっていると思います。
岩手は、今の12カ年長期計画が来年度で終了しますので、その先の10年計画を今年、来年のうちにつくらなければならないという時期でもあります。そういう長期計画をつくっていくに当たっても、特に若い皆さんが10年後にどういうことをしていたいか、10年後にどういうふうになっていたいかということを、岩手全体で束ねれば、岩手の10年後というのができていくのではないかと思っております。そういう長期計画の策定にも参考にさせていただきたいと思いますので、今日はどうかよろしくお願いします。ありがとうございました。
佐々木局長
それでは、本日ご出席いただいております皆様から一言ずつ自己紹介をお願いしたいと思います。では、名簿順に一沢さんからお願いします。
一沢健治
改めまして、こんにちは。一沢健治と申します。仕事は、一沢コンクリート工業株式会社で専務取締役を仰せつかっております。業務内容は、コンクリート製品、側溝とか、あと河川のブロックとか、そういったものの製造に携わっております。今年で75周年を迎えるということだそうです。
そして、あわせて本年度、2009年度の社団法人久慈青年会議所の理事長を承りました。久慈青年会議所は42年目となります。会員は33名スタートという形でありますけれども、だんだんと人数が少なくなってきている現状ではあります。さまざまな運動展開等を行っておりますが、時間もないと思いますので、後ほどお話ししたいと思います。きょうはよろしくお願いいたします。
佐々木局長
それでは、小野寺さん、お願いします。
小野寺久治
こんにちは。二戸で看板屋を経営しておりますオノデラサインの小野寺久治と申します。私の会社は私が高校を卒業して始めた仕事になりますので、今年の4月で10年目になります。仕事内容としましては、主に屋外広告、看板から観光案内板、小さいものになればお店などの車の文字入れ、今は看板業のほかにのぼり旗の印刷のほうの仕事もしております。のぼりの印刷に関しては、日本国内、遠くは東京、大阪、一番遠いところだと沖縄まで商品納品したときありますので、商業圏域は日本国内全域になります。うちのほうで会社の設備のほうですか、のぼりを制作するシステムで昇華転写というちょっと変わった印刷の方法をしておりまして、そのシステムだけで言えば、システムの大きさは国内5本の指に入ります。始めてちょうど10年になりますので、また節目の年になると思いますので、今年もまた頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。きょうはよろしくお願いします。
佐々木局長
それでは、スティーブ・ジャングさん、よろしくお願いします。
スティーブ・ジャング
アメリカから来ました、普代村教育委員会外国語指導助手、スティーブ・ジャングと申します。よろしくお願いします。普代村は、7年間ALTとして頑張っています。普代村では、幼稚園、あと小学校3校、あと中学校にも英語を教えています。小学校のほうは、国際理解授業といって、英語の授業なのですけれども、そこで子供たちといろんな歌とか英語の歌とかゲームとかやったり、国際理解の教育をやっています。今日は、小学校の英語に関することを話したいと思います。よろしくお願いします。
佐々木局長
ありがとうございました。中村さん、お願いします。
中村富美子
こんにちは。九戸村から来た中村富美子と申します。今日は2004年のころから始めた英会話サークルのイングリッシュ・ナイトの代表ということでこちらに伺いました。九戸村の公民館で毎週大人と子供のクラス、無料で英会話教室を開催させていただいています。そのほか国際交流を、九戸村大変盛んだということで、長年10年来スコットランドと交流があるということもありまして、村内にいるALTとか、あと村内外にいるALTなども夏のバーベキューパーティーとか、ハロウィンパーティーなどで来ていただいて、村の子供たち並びに英会話や国際交流に興味のある方たちとともに海外の文化を学んだり、逆に日本の文化を伝えたりというような交流もしております。昨年から岩手県の国際交流協会にも当サークルは登録をさせていただいておりますので、どんどん活動の内容は幅広くなっていっているとは思います。来年から小学校でも英語教育が義務化されるということで、子供たちのお母さん方もすごく英会話の授業に関する興味、関心が高い時期ですので、できる範囲でですけれども、九戸村の将来に関して英語の教育を通して、できれば将来的には国際化、外国人が九戸村に来て何か楽しい観光をできるような、そういう授業ができ上がればいいなというふうに私の中では思っています。今日はよろしくお願いします。
佐々木局長
ありがとうございました。山形さん、お願いします。
山形康弘
こんにちは。エムケイシステムの山形と申します。私は、県内の大学に進学して、そこで情報処理の勉強をしました。卒業後は、東京のほうで10年間ソフトウエアの開発の仕事をしておりました。去年知人の紹介で今のエムケイシステムの二戸開発センターができるということで、こちらにUターンすることになりまして、昨年の10月から二戸市の石切所にあるオフィスで働いております。仕事の内容は、インターネットのウェブサイトの開発です。具体的には、社会保険関係の電子申請システムとか、あとは有名なところだとグーグルとかヤフーのようなポータルサイトの開発をやっております。本日は、岩手県のために何かできることがあればと思って今日は参りました。よろしくお願いします。
佐々木局長
ありがとうございます。それでは、西さん、お願いします。
西君治
皆さん、こんにちは。洋野町から来ました西と申します。家業で酪農、そして和牛の牛飼いの農家をやっております。私で代々今で祖父から続いて3代目なのですけれども、まだまだこのご時世というか、世界情勢に目の回るような状況の中、一応何とか日々の暮らしを牛とともに頑張っている次第であります。そして、その傍ら実家で仕事をしているようなところもあって、地元の小学校によさこいソーランの指導をしたり、そしてうちは林郷地区という旧大野村のところに住んでいるのですが、そこで会員20名ぐらいで林郷青年会という若い連中が集まった会をやっております。そのお話もまた後で会話の中で紹介していきたいと思いますので、本日はよろしくお願いします。
佐々木局長
ありがとうございました。
懇談
佐々木局長
それでは、早速懇談のほうに入らせていただきます。
先ほど知事からもありましたけれども、岩手県で長期計画というのを立てておりまして、今年、平成21年度に平成30年までの新しい長期計画を立てていこうと今取り組んでいるところでございますけれども、皆さんのほうからそれぞれの地域なり、あるいはそれぞれの立場で、岩手県でこんなことしてみたい、こういうふうになればいいなという、そういうことをまずご意見をお伺いしたいなと思います。それから、個人としてといいますか、私はこういう目標を持っていますとか、こういうのに取り組んでみたいとかということがありましたら、またお話をお願いできればと思います。一沢さんからまたお願いしたいと思います。
一沢健治
岩手県で10年後ということでの見通しの部分でいきますと、私は2つかかわりがございますので、まず仕事のほうでいきますと、どうしても当社は公共工事の関連性がある会社であります。100名ぐらいの社員がおりますけれども、その100名が100名コンクリートをつくりたくて会社に入ったという形ではないと思います。仕事の状況でいきますと、久慈地域はかなり以前から厳しい状況ではあるなというふうに考えておりますが、地元にどうしても仕事がないという関連性で、どうしてもそういったところで若い人も入ってくることは多いのですけれども、本当に興味があって仕事をしているのかどうかというところはまだはかりかねる部分があります。
将来的な見通し、そして年間を通じて安定した仕事の量があれば、いろんな教育、あとは人員の調整等なしで対応できる部分もあるなというふうに考えておりますので、そこに関しましてはどうしても寒い時期と、あとは年度の切れ目とかだとどうしても仕事が切れる部分がありますので、その部分をうまく乗り越えられるような、別の業務になるのか、それとも在庫の蓄え等含めて対応できるのかどうかを見通しとして興味を持っていただきたいなというふうには考えております。それに当たっては、仕事の見通しと、あとは需給のバランスを研究しながら進めていきたいと思っておりますので、そのあたりのビジョンがはっきりと示しがあればいいなと思っております。
当社は、岩手県だけではなくて、青森の南部地方のほうにも主に出荷をしている部分もありますので、青森圏域の部分でいきますと八戸との連携がかなりあるのかなというふうに思っていますが、そこにも県政の部分でいくと期待をしている部分はあります。どうしても見えない圏域ですけれども、県を越えると製品の規格がちょっと違うとか、あとは製品の承認の見方の厳しさが変わってくる部分がありまして、同じ製品をこの部品を使いなさいとかそういった部分が出てくるものですから、そこを研究しながら今やっている現状であります。
仕事でいきますとそこもありまして、あとは関連性としてもちろん久慈青年会議所の理事長の部分でいきますと、会員30名、40歳までの定年、定年といいますか、卒業の制度で進んでおります。私も2年しか残りはありませんけれども、そこで地域のよさを研究しながら、あと地域の足りない部分を補えるような活動、そこを重点に置きたいなというふうに考えております。
具体例として、今年は3つの分野で、環境と連携交流と、あとはまちづくりの分野で運営を進めていきたいなと思っております。環境は、昨年私岩手県内の青年会議所の、13カ所青年会議所あるのですが、そこの連合体としての岩手ブロック協議会というのがあるのですけれども、そこの環境関係の委員長ということで、CO2対策とか、温暖化対策とか、あと3R関係、そこの勉強を推進する旗振り役として動かせていただきました。この部分でいきますと、当青年会議所のメンバーもまだまだ勉強が足りない部分、あとそれをいかにして一般の市民の方々に伝えるかという部分も足りない部分があるなということで、岩手ブロックから久慈広域ということに絞って、そういった活動を展開すると。あとは、うちのメンバー自身もなかなか交流という部分でちょっと積極性に欠ける部分があるなというふうに考えておりまして、そこをちょっと、一緒に連携交流、カシオペア青年会議所の方々、そして八戸の関連の方々も含めてさまざまな交流運動、例えば地域の特産を生かした部分の交流連携等も図っていきたいと思っております。あわせてそれの副産物ではないとは思いますけれども、会員をふやしたいなと、会員をふやすに当たっては、当地の経済状況もありますので、会費の部分を落としてでも門を広げるような形で進めていきたいなと思っています。
まちづくりの部分に関しましては、当青年会議所でずっと継続して続けています。洋野町のビーチサッカーフェスティバル、海岸を使ったサッカー大会があるのですけれども、それの継続の開催の検討とか、地域の方々と連携できるようなスポーツイベントとのつながりをつけたいなと。ソフトボール等も含めて、チャリティーもあわせて、それと環境とか、あと連携とかを複合的に合わせたような形をとっていきたいなというふうに考えております。
仕事とのそういったまちづくりとかの関連性でいきますと、当社の従業員には、私が会社に入って十二、三年たつのですけれども、有休制度の充実とか、そういった部分を図って、まちづくりにかかわっていきたいなという部分を前面に押し出してきているつもりではあります。それに当たりましては、ワーク・ライフ・バランスという言葉があると思うのですけれども、そこをぜひ一沢の社員が消防団でも結構ですし、PTAでも結構ですし、そういった部分にかかわっているなというのが見えてくるような形をつくっていきたいなと。地域のまちづくりに貢献できればなというふうに考えております。それに当たっては、一人一人が、青年会議所のメンバーもそうですけれども、一人一人が少しずつ一歩ずつでもまちに対しての興味を持っていただきたいということで、まちづくりのワークシェア的な感覚といいますか、そういった部分をちょっと推進していきたいなと。それによっていろんなかかわりが出てくると思いますので、それを複合的にあわせてまちづくりに生かしていきたいなというふうに考える部分で1年間、青年会議所のほうは行動していって、それを会社に持っていきたいなというふうに考えております。
佐々木局長
では、小野寺さん。
小野寺久治
私は、高校を卒業して普通だと看板屋をいきなり始めるというのもなかなか珍しいといいますか、会社を起こすというのがなかなかないらしくて、皆さんから珍しがられるのですけれども、何で自分でこの仕事を始めたかというと、物づくりが好きだったのです。小学校、中学校と図画工作の授業が好きだったりとか、絵かくのが好きだったりしたので、高校入って進路を決める際に、自分で手に職をつけられればいいなと思ってこの仕事を選んだのがまず1点。あとは、うちのおやじが就職だ、進学だとなったときに、何か自分でやってみたらどうだという一押しがあって、この仕事を自分で選んで始めたのですけれども、今こうやって10年間仕事をしてきて、年々仕事の数がやはり減ってきているのが現状です。特に二戸管内、あとは岩手県内の仕事はかなり減ってきていると思います。そのままだとやはり、看板業に関してなのですけれども、仕事が少ないと。同業者仲間の話聞いても、先日盛岡の業者さんと話ししたのですけれども、やはり県内の仕事がないので、関東圏まで行って仕事をしていると。東北6県あるのですけれども、そこも飛び越えて関東まで行って仕事をしていると。一沢さんも土木関係の仕事をなさっているので多分ご存じかと思うのですけれども、土木関係の方たちもやはり県外に出て現場だとか仕事をしている人たち多いと思うのですけれども、県内に仕事がないといったときに、うちでも看板業で、どうしても事務所で物を制作しまして、取りつけに要は歩かなければならないので、近くでないと仕事はできないのです。そのときに何か別な業種に仕事の方向をいければなと思って、のぼり旗というのに着目したのです。のぼり旗だと、物を畳んで送ってしまえば、宅急便を使えば二戸からだと1日で大阪のあたりまで商品着きますので、2日あれば日本全国の業者さんがお客さんになるというのに着目しまして、うちのほうでどこも持っていないような機械設備、さっきご説明しました昇華転写システムという特別な方法で印刷、のぼりをフルカラーでプリントできるシステムを導入しまして、県内でも2社か3社かしか持っていないシステムなのです。そこに着目をしまして、インターネットを使ってお客様のほうからのぼりを刷るデータをいただいて、のぼりを刷って出力して、宅急便で商品を送るという仕事を今メーンでやっております。先ほど言ったように、日本全国のお客様が商業圏になりますので、そののぼりの仕事を始めてからは仕事のほうが結構順調に、売り上げのほうも伸びていくようになりましたので。
先ほどちょっと話戻るのですけれども、物づくりという話ですか、10年後の岩手県、私住んでいる二戸管内の仕事とかの流れとしまして、物づくりの仕事が物すごい大事になってくると思うのです。二戸管内に関してだと、物づくりとしまして漆の工芸品、地酒、おせんべい、竹細工。物づくりの仕事が重要になってくるのではないかなと思います。手に職つけると昔から言うのですけれども、手に職つけたもの勝ちだと思うのです。今こういうふうな時代ですので、もちろんパソコンも皆さん使える。事務の仕事もペンさえ持てればだれでも書けますので、漆の工芸品だ、地酒だ、竹細工だというのは、やはりその人しかできないことだと思いますので、その辺の手づくりのものですか、手に職つけるというのがこれからの岩手県内、二戸管内の仕事で物すごい重要になってくることではないかなと私は思います。
佐々木局長
わかりました。次、ジャングさん、お願いします。
スティーブ・ジャング
2011年から小学校の5、6年生の義務英語の教育が始まる予定ですが、それについて話したいと思います。
2011年から5、6年生が35時間英語の授業が始まって、およそ週1回になります。うちの普代では、実は私が幼稚園、月2回見たり、小学校3校があって、それぞれの小学校月1回行って英語の国際理解授業を教えます。月1回なので年10回。小学校の国際理解授業では、ゲームしたり、歌歌ったり、あと外国の話をしたり、すごく子供たちが英語を本当に楽しみながら習っています。すごくいい雰囲気だと思います。そして、今度4月から普代では、今度の2011年プランではそれを目指して5、6年生が今度20時間英語の勉強をする予定です。この2011年予定は、すごくいいプランだと思いますが、幾つかの疑問があります。まずは、なぜ5、6年生で始まるのか知りたいです。私の経験の中では、人は特に子供たちは、早いうちに英語の、何でも教育は早いうちに習ったほうが覚えやすいし、自然に例えば英語の場合は話せるようになると思いますので、個人的な意見は5、6年生で始まるのはちょっと遅いなと思っています。
あとは、うちの場合、普代村の場合は、今私がつくった国際理解授業があって、それは1年生から6年生の皆さんのために、こういうふうに5、6年生を中心にすると1年生から4年生はどうなるか心配しています。普代の場合は、もしかして今度の4月から1年生から4年生までの英語の活動がなくなります。それが大きな心配です。
あとは、小学校の先生たちは、きっといろんな不安があると思います。忙しい小学校の先生たちは、一気に今度英語も教えてください、よろしくお願いしますというふうになると大変だなと思います。そして、どういうふうに小学校の先生たちを英語の教育の研修をするのか疑問だと思います。
私の岩手県というか、日本の英語教育の夢では、本当に私たちは英語の教育はまじめに皆さんに教えたいのだったら、もっと早いうちに、例えば最低小学校1年生から義務英語教育すべきだと思います。知事さんはシンガポール、仕事の経験ありますよね。確かにシンガポールでは、小学校3年生から英語の教育が始まるし、ほかのアジアの国、韓国とか、英語の教育が確かにもっと早く始まるのだと思いますので、2011年プランはいいスタートだと思って、将来もっと早いうちに英語の教育、英語の活動を始めたほうがいいと思います。
そして、そのためにもちろん小学校の先生のトレーニング、研修が必要だし、あとALTさん、私みたいな人がもっと必要だなと思います。ALTさんですけれども、ALTさんはもちろん小学校にも行ったり、あと英会話教えたり、あと先生たちにも教えたり、やっぱりALTさんが本当に満足するような仕事をさせたほうが、ALTさんたちはもっと長くいるのではないかと思っています、岩手県のALTさん。ただ、ALTさん、はい、この単語を言って、子供たちみんな言ってください、それはだれでもできると思います。もっとALTさんはチャレンジしていいと思います。そうすると、ALTさんが長く岩手県に残ると思います。秋田県ではある学校は、小学校は、ALTさんがフルタイムで小学校で働く人もいるそうです。このように私の夢では、岩手県もリードをとったほうがいいと思います。岩手県はそんなに人数が多過ぎない県なので、こういう英語の教育活動に関してもっとリードをとって動きやすいかなと思っています。確かに岩手県は広くて難しいいろんな学校が、小さい学校もあるし、ALTさんが足りないし、確かに大きなチャレンジだけど、頑張ればできると思います。今年新しいアメリカの大統領、オバマ氏が言ったように、“We can change, Yes we can.” 以上です。
佐々木局長
ありがとうございました。では、中村さん、同じ英語の指導者ですが。
中村富美子
ALTのお話が出ていて、なるほどなというのを感じましたのでちょっと言いますけれども、九戸村も数年前までは2人ALTが住んでいました。1人は伊保内高校専任のALT、もう一人は九戸中学校と九戸村内5校の小学校を担当するALTということでした。それが教育法の改正なのか詳しくはわからないのですけれども、人数、ALTが減らされるということがありまして、数年前から伊保内高校専任ではなく、福岡高校や葛巻高校の兼任という形でALTが1人九戸村から去ってしまいました。その関係で、英会話のボランティア活動に携わってくださる方を探すのに本当に苦労したのですけれども、幸い二戸に住んでいるALTなり、とてもボランティア活動に積極的で、私たちの英会話サークルの活動を大変サポートしてくださったので、無償ということだったのですけれども、わざわざ二戸から通ってきて、子供たちに英会話を教えてくれています。今現在は、たまたま伊保内高校と葛巻高校を兼任というALTが九戸に住むことになりましたので、引き続きボランティアでやってはいただいているのですけれども、ALTの皆さんの話なのですけれども、やはり職場、授業を行う上で、自分の役割というものが物すごく少ない。さっきスティーブさんが言ったように、単語の英語の発音、生の発音を聞かせるだけで、実際は彼らがすべてをプログラムして授業を行ったり、クラスを担当したりということはほとんどない。教科書の読み方、聞かせ方、あとは発音の訂正とか、そういったぐらいしか自分たちの能力を採用してもらっていないという話を聞きます。テスト期間とか、あと冬休みに入ってしまうと、全く彼らの仕事というものがないのに教職員、県職員ということで、授業がない日、自分が仕事がない日でもずっと職員室にいて待機をしていなければならない。その間何をやったらいいかわからないで時間をつぶしているというのは、大変聞かされることです。本当は彼らはみんな大学も卒業して、日本に来たときにいろんな夢や希望を持ってきているので、もっと自分は能力があるんだ、もっと仕事をくれればもっと自分は頑張って子供たちの英語のために尽くすのにという話は聞かされていたので、今なるほどなというふうに思いました。
あと、もう一点なのですけれども、彼らが力を発揮できない原因の一つだと考えられるのが、職員室の中でのコミュニケーションのほかにも、教育事務所さんとか、教育委員会さんの中で英語を話す方がいらっしゃらないというところが多くて、彼らの生活の問題点とか、もっと自分はこういうことができるから学校のほうに言ってもっと自分の時間をふやしてくださいとかそういう意見が通りにくいということがすごくありました。もし教育委員会さんなり、教育事務所の担当さん、ALTの担当の方がもう少し会話できる、コミュニケーションが上手であれば、もっと自分たちの能力発揮できるのではないかなというふうには思っています。
それから、10年後のビジョンということなのですが、個人的な活動の範囲でちょっと申し上げますと、今国際交流や英会話やっているのですが、将来的な私の夢の中の一つなのですけれども、できれば九戸村や二戸管内全域を国際観光地の拠点の一つとして成長させていければいいなというふうに思っています。箱物というか、立派なリゾート施設とかそういうものはないのですけれども、見渡せばわかるように自然が豊かで、安全性が高い食材の供給ができて、その土地、土地の豊かな伝統文化とか食文化、すごく皆さん知らないものもたくさんあると思います。自分たち暮らしていると全くわからないのですけれども、そういったものを外国の人たちに伝えて、それに興味を持った人たちが海外からここの岩手県とか九戸村に来て体験していけるような事業をすれば、きっと外貨が稼げるのではないかと思って私はいるのです。すぐにできるというわけではないので、まず国際観光化する第一歩として、今は子供たちとか大人の人たちに英会話の能力をつけていただくために無償でボランティアでやっているのですが、それと同時に国際交流も進めて、将来的にはたくさんの外国人に触れ合っても大丈夫、英語も多少なりともしゃべれる村民がいて、村の人たちとかお店の人たちがいるという環境づくりができれば、あとはPRしてという形をつくればいつかは、10年後とは言わないのですけれども、そういった形で一つの第3次産業ぐらいになるのですか、というものができ上がるのではないかなというふうに思っています。自分ができることからということなので、本当に牛歩ではないのですけれども、ちょっとずつの進み方なのですけれども、そういうふうな方向性を持ってこの活動をしています。
個人的な夢でありますと、スコットランドに帰りました私の大親友の先生がいるのですが、九戸を去るときに誓いをしまして、その方は今小学校の先生をやっているのですが、スコットランドで自分がいつか校長先生になったとき、私とその方でぜひ九戸村とスコットランドの国際交流を実現させようという誓いをしております。それがその方が去ってから10年後ということなので、あと8年後になるのかなと思うのですが、それに向けてちょっとずつ何か自分ができることを模索しながら、日々努力しています。
以上です。
佐々木局長
ありがとうございました。
達増知事
公共事業の見通しなのですけれども、西暦2000年から2001年にかけて、岩手の県民所得は1人当たり260万円から240万円に激減しているのです。戦後最大級の所得の落ち込みを2001年に経験しているのですけれども、1人当たり20万円ですから140万人で計算すると、2,800億円ぐらい県民所得、県民総生産が落ちたのです。これは、小泉内閣になっての公共事業削減方針がスタートしたということと、あとはITバブル崩壊が重なってできているのですけれども、公共事業を初め、国から地方への補助金等、交付税交付金もですけれども、お金の流れが年々減っていって、大体2,800億相当のマイナスが県や市町村の財政収入のマイナスに最近なっているのです。それで、岩手の県民所得は落ち込んだときのまま横ばい状態で、全然もとに戻っていないわけです。日本全体はどんどん復活していったのですけれども、岩手は落ち込んだまま横ばいになっている。これは、岩手の民間経済は、2001年の落ち込みから着実に回復をしていて、もし公共事業削減など、県や市町村の財政の減少ということが2001年に起きていなければ、民間経済の復活によって、今ごろ岩手は西暦2000年の県民所得水準には既に復活しているはずなのです。だから、岩手の民間経済は非常にたくましく今世紀に入ってから回復をしていたのです。ただし、それを打ち消して県民総生産として横ばいにするくらい、県や市町村の支出が落ち込んでいたということがあるのです。だから、公共事業関連の仕事は21世紀に入ってから一貫して落ち込んでいるので、看板などもそれに近いところがあって、管内や県内の仕事はどんどん減っているという状態なのだと思います。
私は、無駄な公共事業はよくないとは思うのですけれども、明確な根拠なく減らせばいいというものでもなく、大体一定の好ましい水準というのがあり、無理にふやしもしないけれども、減らしもしないという国民経済、県民経済に一定の割合を維持するぐらいが公共事業というのはちょうどいいと思っていて、ですから私が知事になってからの平成19年度と20年度についてはほぼ横ばいでやっているのです。やれる限りはほぼ横ばいでやっていきたいと思っていて、無理に減らさないようにしたいというふうに思っています。
八戸との連携は、私も八戸市長さんに会いに行きまして、ぜひぜひ岩手県北と八戸の連携進めましょうという話を八戸市長さんと直接していますし、あとは青森県知事さんともやっていまして、県の振興局同士のやりとりとかも一層深まっていますので、そういう中でできるだけそういう仕事を広域の中で共通にできるものならできないか、そういう話も議論してもらえばいいのではないかと思いました。
手に職というのは本当にそうで、やっぱり教育、人づくりでも、漠然と勉強していればいいというものではなく、何か専門的に身につけて、働いて食べていけるというような、そういう専門性をもっと強調しなければだめだと思っています。なかなか雇用が難しいという岩手全県の情勢があるのですけれども、これはやっぱり雇ってもらいたいと思っている若い人たちも、自分はこれができる、あれができるというのがまだ弱いところがあり、また雇う側の企業もこういうことができる人が欲しいという、そういう専門性を大切にするところが弱くて、とにかく入ったらあとは中で教えるというような感じで漠然と採用したりすると、入ったけれども、一、二年でやめてしまうとか、結構早くやめる問題というのが岩手であって、全国的にもあるのですけれども、そういう意味でもやっぱり手に職をつけるという感覚は非常に大事なのだなと思いました。
さて、英語ですね。私は、岩手県の、これは大人も子供も英語力を高めるというのを選挙のときの公約にして、ではどうやってやるかというので、今具体的にやっているのは自分で教えに行くという非常に原始的なやり方をやっているだけなのですが、今日の話を聞いて、やっぱりもうちょっとシステマチックに取り組まないとだめだなという感じがしてきました。ALTの皆さんは、本当に異文化の中でそうやって仕事をしていくということはだれにでもできることではなく、非常に高い能力とやる気を持った皆さんだと思います。ALTを経験して、その後いろんな分野で、アメリカから来た人であれば日米関係のいろんな仕事をしている人たちが友達にいたりしますし、そういう皆さんにもっと満足感を持って働いてもらうということは非常に大事だと思います。
九戸は、さっき戸田元村に行って、ハロウィン用のカボチャの生産が盛んなところで、なるほど、何でハロウィンのころにかぼちゃ祭りやるのかなと思っていたのですが、英語が盛んという、そういう風土もあるのですね。スコットランドとの関係を持っていたりとか。
中村富美子
カボチャをつくっていたのは、英会話を始めるずっと前からで。
達増知事
不思議な縁なのですね。
中村富美子
逆に私たちが乗っかったということなのですが。
達増知事
県北は、小麦をベースにした食文化もあって、ヨーロッパ、アメリカと交流がしやすいと思います。英語をベースにした国際交流の拠点にふさわしいところだと思います。日本全体がおもちやおせんべいといえば、米でつくるのですけれども、この二戸管内は小麦でつくるわけでありまして、その辺独特のそういうインターナショナルな、かつ風土に根差した昔ながらのものを生かした国際交流拠点に大いになり得ると思います。歴史も中世や古代や、そういうどこに出しても恥ずかしくない古い歴史もありますし。
普代村も、久慈圏域もどんどん国際化、英語をベースにできる素地を持っていると思います。豊かな自然、海岸の美しさとか、ホヤとかウニとかそういう世界の人に食べさせたいと思うものもあります。ホヤって英語で何て言うのですかね。
スティーブ・ジャング
ホヤ、ごめんなさい。知事さんのほうが英語得意。何だっけ。
達増知事
今のやりとりで思い出したのだけれども、小学校の先生がみんな英語を教えなければならなくなるのですね。これは大変ですね。私も英語を高校生に、県内の何カ所かの高校で英語の授業を1時間やって、「モリー先生との火曜日」という英語のペーパーバックの1ページを読んで訳して感想を聞くということをやっているのですけれども、単語のアクセントや発音はいまだにわからなくて調べながらやっているので、小学校の先生たちがみんなが簡単な単語とはいえ、それをきちんと教えようと思ったらすごい大変なのだと思います。一方、それは本格的に英語に取り組むいいきっかけにもなると思うので、ちょっと先生たちの研修やそういうのを民間の英会話学校とか英会話サークルとかNPOみたいなところとか、そういうところと連携しながらみんなで力を合わせないとなかなか英語力の向上はしないと思います。ですから、まずは学校を中心にきちんとした英語を教えられる体制づくりをしなければならないのですけれども、そこに民間のいろんな英語やっている人たちがうまく協力したり、ネットワークつくったりしながら、岩手全体として英語力向上というのを目指していければいいと思いますね。
佐々木局長
山形さんは、将来的に何かありますでしょうか。
山形康弘
恥ずかしいのですけれども、余り具体的なビジョンというのは持っていないのですけれども、今ちょっと当面は目の前の仕事とか、あと勉強をやることで精いっぱいな感じです。
達増知事
何でもできそうな感じがするけれども。今取り組んでいるのはウェブサイト開発なのですか。
山形康弘
はい。東京に10年いたのですけれども、後半の5年間はずっとウェブサイトの開発ばかりで、いろんなところに派遣されてやってきたので、さっきおっしゃった何でもできると言えば何でもできるという話なのですけれども。
達増知事
会社とかのウェブサイト。
山形康弘
社内の販売とか営業の支援システムとか、社内に閉じたものとか、あとは直近でやっていたものだと派遣の仕事を紹介するサイトをつくっていました。
佐々木局長
要は本社を通じて仕事が入ってくるのですか。
山形康弘
そうですね。本社は大阪にあるのですけれども、二戸で働いているのですけれども、二戸でウェブサイトの仕事を探すというのはなかなか難しいので、大阪で受注した仕事を二戸に持ってきて仕事をしているという感じです。パソコンがあればどこでもできるような仕事なので、少ない投資で起業というか、仕事ができるという意味で、我々のような形態の企業をどんどん誘致していただければ、発展の余地があるのではないかなと思います。
達増知事
岩手大学という情報を教える大学が岩手にあるし、県立大学でもソフトウエア学部があるし、人はいると思うのですよね。ただやっぱり経営主体がなかなか、岩手でそういう人たちに働いてもらって、ちゃんとビジネスとしてやっていくというところがなかなか難しいところだと思うので、そういう……これすべての分野そうなのですよね。農業などもそうだし、非常にいい仕事をする人はいっぱいいるけれども、経営というところについてだとなかなかたくさんいるというわけではないから、岩手全体として雇用が少ない。仕事がないのではなくて経営する人が少ないというのが問題の本質だと思っているので、ぜひ経営をする側に回るとか、あるいはいい仕事をする人がいれば、その人に引かれて経営する人もこっち来たり、まさに今回エムケイシステムが二戸に開業するというのは、こっちで働ける人でいい人がいるからということで進出してきてくれたのだと思うのだけれども、そういう感じでどんどん県内でシステムエンジニアの皆さんが働けるようになっていけばいいですね。
山形康弘
はい。
佐々木局長
西さん、去年と今年で相当飼料価格も上がって、いくらか落ちついたのですか。
西君治
また今年3月から牛ふんの方が若干値上がりするのです。飼料も値下がりして、ことしは知事も新聞でおっしゃったように、丑年でそういうふうに我々の業界が少しでも今後いい方向にいけばなと思っております。近隣の久慈市の山形町でも、短角牛のほうに力を入れていますし、それに負けないように我々も牛乳でしたり、和牛繁殖のブランドづくりを、やっぱり皆さんの消費者の目にいつも見られているような感覚を持って我々は仕事をしていますし、それにできるだけこたえていこうと思っています。牛もそうですけれども、我が家は米もやっておりますので、米に関してもやっぱり同じなのです。肥料代がかかる。ただ、そこで何でこんなにもうけがなくてもこの土地でやっているかといえば、先ほど言いましたようにそこに先祖代々の田んぼがあるから、私自身ずっとその地域で育って、そこに住んで、学校にも通って、昔の大人の人の風景をしょっちゅう見ているのがありまして、すごい自分の地域が好きなのですよね。
たまたま我が家も農家で、そういうのがあって自分も仕事をしながら、先ほど最初に言いましたように、地区で青年会というのをやっているのですけれども、今度の日曜日、たまたまなのですけれども、毎年我々が小正月行事でやっている鬼の面をかぶったなもみというのを洋野町種市地区でも運行しますし、15日はホームに帰って我々の地元でもやります。最近では、新聞等々にも取り上げていただき、結構洋野町にはこういうのがあるよというのは浸透しつつあるのかなと思っているのですが、やっぱりそれをどうやって盛り上げていくかというと、地域づくり、いわゆる人づき合いなのです。それが一番だと思います、私は。何より今少子高齢化で、お年寄りがたくさんふえて、子供の数が減っている。将来的には小さい学校は統合されて、子供はちょっと遠い学校に行く。地域に地元に小学校がなくなるというのは、地域の特性に際してすごいダメージなのです、地域から見れば。だから、自分自身は学校統合もできれば反対です。病院もそうですね、最近新聞等で見る。では、田舎、小さいところはまちに出ろということか、そういうわけでもないと思うのです。だから、そうならないように地域から少しずつ、地域からスタートを切ろう、そういうふうな気持ちでいろいろ活動しているのです。今日ここに肩書きは青年農業士なのですけれども、本来であれば地域に関した話のほうをたくさんしたくて来たのですが。
そして、学校関係でいいますと、今よさこいソーランの指導をしている傍ら、それも縁があってなのですけれども、地元の学校の外部から見る評議員というのを頼まれたりして、最近はこうですねとか、そういうのを外部から見た目線で学校の先生方とお話しする機会があるのですけれども、やっぱり最近PTAの皆さんがおっしゃることは、危ないと、ニュース等々でさらわれたり。今……
達増知事
子供の安全。
西君治
そうですね、見守り隊とかが皆さん、地域一人一人が子供に目を向けて、子供は地域の宝ですよね。目を向けてやらないとだめですし、今後地域で育っていく子供たちがその中で、何名かでもいいのですけれども、今こうやって自分たちが活動している地域活動、こういうのがあってここはいいところだ、ここで残って、近くで仕事をしたいなと思ってくれるような環境を私どもはつくりたいと思って、常日ごろやっております。
達増知事
なもみも子供がいるところを?
西君治
若干この地区、我々が住んでいるところは200世帯で戸数も少ないのですけれども、今旧大野村と種市町が合併しまして、多分どこの市町村もそうなのですけれども、合併しても、さあ、では何をやるかといったときに、何もないと思うのです。私ども合併した1月のちょうど今ごろですね。すぐに向こうの種市町に行って、うちら大野でこういう行事があるんだよ、合併してごあいさつがてら皆さんにお呼びしに来ましたと。私は、そのとき種市町の商店街を2日かけて訪ねて、こういうのが今度来ます、お願いしますと1軒1軒回って歩きました。そういうふうに自分の顔を見せてチラシを配ってあいさつをする。一番大事ですね。そこから地域の発展が始まると思います。
佐々木局長
お話を伺いましたけれども、まだまだお話ししたいと思いますので、どうぞ自由に、意見交換もひとつお願いしたいと思います。
一沢健治
先ほど公共工事のお話出たのですけれども、それは予算としてもちろん県の財政の部分等は理解しているつもりではありますので、ふやしてくれとかそういう話ではなくて、ただどうしても岩手県は寒い地域ですので、例えば今の時期、年度の予算消化という意味で言っていいのかどうか分かりませんが、そうなると寒い時期に忙しい時期が来るというか、そういったイメージがあるものですから、寒い時期、暑い時期はやはり体を休めたいなというふうに考えている部分もありますので、災害とかそういう可能性も出てきます。もうちょっと12月で工事が大体終了になるような流れがあればいいなとはこの業種についてずっと思っていた部分ではありますけれども。何か聞くと、北海道だとそういうふうな形があるのかなと聞いてはいましたけれども、まだ沿岸のほうは温かいので多少はいいのですけれども。
達増知事
何かそれなりに早くやれるような工夫は。
佐々木局長
やっているのもあります。特に今年景気が悪いということがあって、雇用対策もあって、それであれば4月以降発注するものをさかのぼって発注するという、2月補正で出すという話を聞いています。昔は農家が公共事業の担い手だったものですから、農作業終わってからの方がいいということもありました。今はそうでもなくなりましたが。
一沢健治
そうでなくても、均等に年度で渡れれば、どうしても当社だと3月から5月ぐらいが一番閑期といいますか、暇な時期になるのですけれども、せっかくいい時期なのに工事にはもったいない時期だなと思って見ていましたけれども、そういった業種的な実感はありました。
小野寺久治
さまざまつくらせてもらっていまして、私のところの仕事に関しても、もともと看板屋で仕事始めたのですけれども、のぼりのほうの仕事がヒットしまして、今本当に看板屋というよりは旗屋になって、今日入ってきたのは山形ののぼりの旗が40本から50本ぐらいとか、あと東京からも大手電気屋さんのビルにつける懸垂幕だとかがほぼ毎日のように全国各地から仕事入ってきていますね。きのうは大阪と東京と山形に商品を送りましたし。
中村富美子
受注はインターネットですか。
小野寺久治
そうですね、インターネット。ホームページは持たないのですけれども、全部口コミです。業者同士の口コミでだんだん仕事が広がっていきまして、最初は盛岡の広告代理店さんとかとおつき合いをしていて、例えば機械の展示会を見に行ったときに名刺交換したところから話が広がって、うちでこういうシステムあるのでぜひ工場を見学してくださいというと、一番遠いところだと和歌山からうちに工場見学に来た業者さんもいらっしゃいますし、大阪からもいらっしゃいました。東京からもいらっしゃいますし。和歌山の業者さんに関しては、仕事の内容を密にするために月に1回ぐらいはいらっしゃってもらっていまして。
佐々木局長
同業者ということなのですか。
小野寺久治
そうですね、同業者ですね。
中村富美子
下請されるということですか。
小野寺久治
そうです、下請です。うちの仕事が大体下請が8割。うちの仕事のやり方がエンドユーザーを余り求めないです。同業者仲間同士で情報を密にして、あと機械持たなくてももちろん仕事のほうもできますし、仕事のほうでできるというか、会社の受注の幅が広がるのです。今まで例えばどこかの地方で看板屋さんだけやっていた業者さんがいたとして、うちではのぼり旗つくれますよという営業をすると、そこの業者さんも看板のほかに旗の仕事も受注できるわけですから、そのみたいなのの出力工場の仕事を主にやっています。
達増知事
その機械を買うというのは一大決断だったと思うのですけれども、それはお金がたまったから買ったというよりは、かなり借りて買ったわけですね。
小野寺久治
そうですね、初めのうちはやはり銀行さんのほうから融資受けたりとかして。
達増知事
それはやっぱり計画表というのか、それがばっちりだったわけですね。
小野寺久治
瓢箪から駒なところもあります。初めは、やはり看板屋という仕事なので、新しくできたお店の看板をつけるような仕事をしているのですよね。あと、大体商売やられる方ってお店の前に旗立てているではないですか、オープンだ、セールだと。そういうようなのもできないのという話は結構来ていたもので、ではうちでも機械入れてやってみるかというのが始まりで、言った途端にばたばた、ばたばたと……
達増知事
貸した人も偉いですね、それは。
小野寺久治
ですね。銀行さんもよく。初めのうちは、うちのおやじがサラリーマンなので、もちろんバックについてもらって融資してもらったりはしていたのですけれども。
中村富美子
ご兄弟でやっていらっしゃる。
小野寺久治
そうです。私と、弟と、私の妻と、妻の母と。かみさんのお母さんも、うちでのぼりの旗の最後の縫製の部分やってもらっているのです。以前縫製工場で働いていたときがあるというので、サラリーマンだったのを引っ張ってきました。一緒に稼がないかというので。なので、100%家内工業です。あとは、去年、一関にうちのおじがいまして、うちのおじも脱サラをして、一関営業所で構えて仕事をしています。
達増知事
本当にネットワーキングというのをまず身内から着実に着実に広げているということですよね。それはすごいですよね。
佐々木局長
先ほど国際的な教育、観光という話ありましたけれども。
達増知事
さっきも戸田元村で聞いてきたのですけれども、戸田元村にも年に何人か来るという話を聞いていて、外国からですね。だから、素材としては、場所とかそこで体験できる事柄とかは今すぐにでも国際的にやれるところなのだと思いますね。
中村富美子
そうですね。あとは受け皿をもうちょっとしっかりしてというところだと思うのですけれども。
達増知事
約束をした親友の方が、早く来ればいいですね。
中村富美子
そうですね、去年から小学校の教諭になったばかりなので。ただ、すばらしい方ですから、必ず校長先生になるのではないかと。
佐々木局長
ジャングさんは、ALTは何年と決まっているわけですか。
スティーブ・ジャング
うちでは1年契約ですね。
佐々木局長
3月までということ。
中村富美子
7月までかな。7月まで?
達増知事
アメリカで働いていたのを普代の村長さんとかがぜひ来てくださいと言って、来たわけですよね。それはもうずっと……
スティーブ・ジャング
最初は3年間同じ普代村にいて、そのときはJETプログラム。そのときJETプログラムは3年間まで契約があって、それで1回アメリカに帰って、仕事頑張って、2年間ぐらい頑張って、それである日に普代村村長から電話があって、帰ってください、帰ってきてくだんせ、と。それで妻に聞いたら、ああ、いいですよって。もう一回大自然の中で子供を育てたかったなと思っていました。
佐々木局長
ご家族でこちらに。家族全員で。
スティーブ・ジャング
はい。
達増知事
牛は外国人にもぱっと理解されやすく、アメリカ、ヨーロッパでも盛んな産業だから、あとはなもみとかもぜひ外国人にも見せたいですね。
西君治
そうですね、いずれは八戸のほうにも行こうかなと思うのですけれども。
佐々木局長
三陸海岸でも結構ありますよね。あれなまはげみたいな感じでしょう。なもみというと、随分和やかな名前ですね。
西君治
なまはげがなまってなまって。大船渡のすねかもすねかじりがなまってなまって短縮されてすねかってなったらしいですよね。
今クローン牛が出たとかそういうのもあって、今後どうなるのだろうなという感想もありますけれども。もしそれが振興してくれば、我々がやっていることが無駄というか、手塩にかけているのが一体どうなるのだろうというのがありますよね。
達増知事
解禁になるかどうかは、大分議論になるだろうし、解禁になったとしてもそういうのは嫌だという人たちはかなりいると思いますね。
佐々木局長
受精卵移植で和牛になっているのですか。
西君治
そうです。和牛の母牛もいるのですけれども、ホルスタインのほうにも移植して。
佐々木局長
白黒の牛が出てきませんか。
西君治
そうですね。
佐々木局長
半分ぐらい。
西君治
今は若干和牛のほうが多くて、みんな含めると100頭ぐらいなのですけれども。
佐々木局長
100頭もの搾乳。
西君治
搾乳が今32ですね。あとは、繁殖含め和牛です。
知事所感
達増知事
今回は英語関係の仕事をしている方々に参加をいただいて、今までのフロンティア・フレッシュトークとはちょっと雰囲気が違った、新しい角度からのいろんな指摘をいただいて、改めてグローバル化を意識したいろんな産業の展開や、地域振興などをやっていかなければならないということを感じたところでありますし、外国の人にも見てもらうという観点で改めて地域の文化を発掘していかなければならないなということも感じました。そういった本当にいいものがあれば、それは立派な機械でつくったのぼりというようなものも含めて、どこからでも人や、お金が集まってくるというのがグローバル化の時代でありましょうから、またそういうのはインターネットなどのネットワークも使って、本当にいいものというのはあちこちから情報もアクセスされて広がっていくので、岩手全体としてもそういう発進力のあるような形で地域振興をしていかなければならないなと思いましたので、頑張っていきたいと思います。皆さんもそれぞれ頑張ってください。ありがとうございました。
PDFファイルをご覧いただくには、「Adobe(R) Reader(R)」が必要です。お持ちでない方はアドビシステムズ社のサイト(新しいウィンドウ)からダウンロード(無料)してください。
このページに関するお問い合わせ
政策企画部 広聴広報課 広聴広報担当(広聴)
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
電話番号:019-629-5281 ファクス番号:019-651-4865
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。