岩手フロンティア懇談会(平成21年12月22日)
懇談記録の概要版です。なお、懇談記録の詳細は、以下のページをご覧ください。
対象地域
県北広域振興圏
日時
平成21年12月22日(火曜日)
場所
二戸地区合同庁舎
出席者
参集者
- 岩脇 ヨシエ(成谷自然食の会 会長)
- 上野 誠(社団法人大野ふるさと公社 職員)
- 木藤古 修一(有限会社総合農舎山形村 所長)
- 小松 遊平(株式会社岩手屋 専務取締役)
- 松田 昌子(食の匠(手打ちそば))
- 山舘 章子(株式会社結 代表取締役)
県側
- 達増知事
- 東大野久慈地方振興局長
- 佐々木二戸地方振興局長
「農商工連携が拓く県北の可能性」をテーマに、県北地域で地元農産物の加工、販売や地域の食文化の普及など様々な分野で活躍されている方々と知事が懇談しました。
出席された方々の主な発言内容
岩脇ヨシエ
地域で農家民泊研究会というのを立ち上げて、野外活動や修学旅行を受け入れているが、地域にも活気が出てきたし来てくれた生徒達も喜んでもらえるので、宣伝や空いている施設の利用などしていただければ、できるだけ応援して地域を盛り上げていきたいと思う。
また、地域で採れる産物を食材にしたものを食べていただく自然食の会をつくって、よそから大型バスで来てくれるようになり地域のみんなで喜んでいるので、地域の郷土食というものを発信したり子供たちに伝える活動をしていきたいと思っている。
松田昌子
昨年から軽米町の食生活改善推進員の会長を務めていて、雑穀の料理を広げたいなと思っているし、食の匠としては、そばのつくり方を軽米町の皆さんに知っていただきたいなと思っている。
今は手打ちそばの生そばを販売しているが、食堂というか、そばを食べてもらえるようにと、ちょっと考えてみようかなと思っている。
上野誠
直売所の担当をして、地元のスーパーや学校給食への出荷やインターネット販売、農家体験と民泊など活動の幅を広げ、売り上げを順調に伸ばしてきたが、全国各地に産直が増え、またスーパーと競合する中で、ここ数年は停滞している。その大きな原因として会員の高齢化があり、大きな課題と思っている。
これからは、売れるものをつくるように農業も変えていかなければと感じていて、県北の地域特性を生かしたような農産物を開発する必要があり、県の普及センターのアドバイスをいただければ、少しずつ始められると考えている。
山舘章子
奥中山の魅力を伝えられるような、人と人が温かい心で結ばれるような、障がいを持っている方も生きがいを持って働けるような、そういう店をつくりたいという思いがあって、一戸町のコミュニティービジネス支援事業を活用してお店をオープンした。社員満足度の高い会社に成長していけたらいいなと思っている。
日頃お客様と接していて、つくり手の気持ちとかが伝わるかどうかというところが、商品を買う動機になると感じているので、商品を手にするお客様が心を動かされて、なおかつ安心して購入できるような商品づくり、取り組みをしていけたらと思っている。
木藤古修一
災害が多かったので美味非常食というのをつくったが、原料を出してよそにつくってもらうと、お金が残らないし働く場所もないので、地元の材料を使って地元の人たちの雇用の場も確保しながら、必要最小限をつくりながらロスのないようにというのがいいのかなと考えている。
ホウレンソウなど、安く売らなければならないような時期に、地元の人たちがいつでも売れるような保存のきくような商品をつくっていければ、安売りしなくていいし働く場所も確保できる。
小松遊平
つくってから売るということではなく、売れるものをつくるという考え方でやっている。つくったものを売る気になると、どうしても安売りとかいろんな条件面での競争になるので、利益が残りにくくなると思う。売ることから物事を考えていくようにすれば、ぶれないでいけるのかなと思う。
私どもの会社では、ホウレンソウでも小麦粉でも徳性を持っていると考えていて、その徳をどう価値あらしめるかということが大事だと考えている。食べ物は命があったもので、命をいただいて犠牲にして物ができているので、その命を無駄にせずできるだけ付加価値をつける努力をしている。
知事から
- マッチングとか、ネットワーキングとか、いいものがあるということを求めている人たちのところに伝わるようにするという、そういう機能を県が果たしていかなければならないと思っている。
- いいものを利用できるというのは、利用者、消費者の幸せのためだと思うし、そういうものを生産するためには一定の値段の高さで再生産できる、担い手も増えるような仕組みにしないと消費者、受け手側が困ることになる。
- 岩手の生産者が所得を向上させていくということは、いわば消費者に対する義務なのだという覚悟で、しっかり稼げるような産業、地域振興をしていきたいと思う。
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