令和3年地価公示結果の概要
岩手県における令和3年地価公示結果の概要
- 県全体の住宅地の平均変動率は-0.4%(令和2年:-0.1%)となり、20年連続の下落。
127地点のうち価格が上昇したのは25地点。
盛岡市の住宅地の平均変動率は0.2%(令和2年:0.7%)となった。
46地点のうち価格が上昇したのは15地点。 - 県全体の商業地の平均変動率は-1.7%(令和2年:-0.7%)となり、28年連続の下落。
54地点のうち価格が上昇したのは1地点。 - 県全体の工業地の平均変動率は0.7%(令和2年:1.9%)となり、4年連続の上昇。
4地点のうち価格が上昇したのは2地点。
1 岩手県の地価動向
(1) 住宅地(127地点)
ア. 平均変動率
県全体の住宅地の平均変動率は-0.4%(令和2年:-0.1%)となり、20年連続の下落。
イ. 価格が上昇した地点
価格が上昇したのは25地点(盛岡市15地点、北上市2地点、滝沢市2地点、紫波町2地点、矢巾町4地点)。
ウ. 上昇率及び下落率の最大地点
地点 |
標準地の所在及び地番 |
標準地番号 |
令和3年 |
令和2年 |
---|---|---|---|---|
最大上昇地点 |
矢巾町大字南矢幅第15地割104番13 |
矢巾-1 |
4.5% |
4.7% |
最大下落地点 |
岩手町大字沼宮内第10地割43番1 |
岩手-1 |
-4.7% |
-4.0% |
- 矢巾-1 上昇要因
大学附属病院及び関連施設が盛岡市から移転したことに伴う、旺盛な住宅需要に対して供給が限定的なため。 - 岩手-1 下落要因
人口減少による住宅需要の低迷。
エ.市町村別の平均変動率(単位:%)
市町村名 |
令和3年 |
令和2年 |
---|---|---|
盛岡市 |
0.2 |
0.7 |
宮古市 |
-0.5 |
-0.3 |
大船渡市 |
-0.1 |
-0.3 |
花巻市 |
-0.6 |
-0.5 |
北上市 |
0.5 |
0.5 |
久慈市 |
-1.7 |
-1.6 |
遠野市 |
-0.6 |
-1.4 |
一関市 |
-1.8 |
-2.0 |
陸前高田市 |
-0.8 |
0.0 |
釜石市 |
-1.2 |
0.9 |
二戸市 |
-1.8 |
-1.9 |
八幡平市 |
-1.6 |
-0.9 |
奥州市 |
-0.6 |
-0.7 |
滝沢市 |
0.3 |
0.8 |
雫石町 |
-2.3 |
-2.8 |
岩手町 |
-4.6 |
-3.8 |
紫波町 |
2.2 |
2.9 |
矢巾町 |
3.4 |
2.9 |
金ケ崎町 |
-0.7 |
0.2 |
平泉町 |
-1.1 |
-1.1 |
大槌町 |
-1.3 |
-1.2 |
山田町 |
-2.9 |
-1.6 |
岩泉町 |
-2.3 |
-2.8 |
野田村 |
-2.1 |
-2.1 |
一戸町 |
-2.5 |
-3.4 |
(2) 商業地(54地点)
ア. 平均変動率
県全体の平均変動率は-1.7%(令和2年:-0.7%)となり、28年連続の下落。
イ. 価格が上昇した地点
価格が上昇したのは1地点のみ(矢巾町)。
ウ. 上昇率及び下落率の最大地点
地点 |
標準地の所在及び地番 |
標準地番号 |
令和3年 |
令和2年 |
---|---|---|---|---|
最大上昇地点 |
矢巾町駅東1丁目13番5 |
矢巾5-1 |
2.8% |
4.6% |
最大下落地点 |
盛岡市大通2丁目13番30外 |
盛岡5-1 |
-6.8% |
1.0% |
- 矢巾5-1 上昇要因
大学附属病院の移転を契機に、宿泊施設、業務施設、医療関連施設が集積。旺盛な需要に対して供給が限定的なため。 - 盛岡5-1 下落要因
新型コロナウイルス感染症の影響により来店客が減少したことから、退去物件が急増。
エ. 市町村別の平均変動率 (単位:%)
市町村名 |
令和3年 |
令和2年 |
---|---|---|
盛岡市 |
-1.5 |
0.9 |
宮古市 |
-1.1 |
-0.3 |
大船渡市 |
-0.6 |
-0.9 |
花巻市 |
-2.0 |
-2.1 |
北上市 |
0.0 |
1.6 |
久慈市 |
-2.6 |
-2.8 |
遠野市 |
-2.0 |
-2.8 |
一関市 |
-2.5 |
-3.4 |
陸前高田市 |
新設により平均変動率なし |
地点なし |
釜石市 |
-0.5 |
0.5 |
二戸市 |
-1.5 |
-0.9 |
八幡平市 |
-2.0 |
-2.0 |
奥州市 |
-2.8 |
-3.4 |
滝沢市 |
地点なし |
地点なし |
雫石町 |
-2.3 |
-2.3 |
岩手町 |
-5.2 |
-4.7 |
紫波町 |
-1.5 |
-1.8 |
矢巾町 |
2.8 |
4.6 |
金ケ崎町 |
選定替により平均変動率なし |
-2.1 |
平泉町 |
-2.9 |
-2.1 |
大槌町 | 新設により平均変動率なし | 地点なし |
山田町 |
-0.5 |
0.0 |
岩泉町 |
-3.0 |
-3.3 |
野田村 |
地点なし |
地点なし |
一戸町 |
-3.0 |
-4.7 |
(3) 工業地(4地点)
ア. 平均変動率
県全体の工業地の平均変動率は0.7%(令和2年:1.9%)となり、4年連続で上昇。
イ. 価格が上昇した地点
価格が上昇したのは2地点(北上市、矢巾町)。残る2地点は横ばい。
ウ. 上昇率の最大地点
地点 |
標準地の所在及び地番 |
標準地番号 |
令和3年 |
令和2年 |
---|---|---|---|---|
最大上昇地点 |
北上市流通センター609番外 |
北上9-1 |
1.5% |
1.5% |
- 北上9-1 上昇要因
大手企業の進出等により事業用地の需給が逼迫。
2 全国の地価動向
(1) 全用途平均は平成27年以来6年ぶりに下落に転じた。用途別では、住宅地は平成28年以来5年ぶりに、商業地は平成26年以来7年ぶりに下落に転じた。
(2)三大都市圏を見ると、全用途平均、商業地は東京圏、大阪圏、名古屋圏のいずれも、平成25年以来8年ぶりに下落に転じた。住宅地は東京圏が平成25年以来8年ぶりに、大阪圏が平成26年以来7年ぶりに、名古屋圏が平成24年以来9年ぶりに下落に転じた。
3 東北地方の地価動向
(1) 全用途平均は横ばいとなった。用途別では、住宅地は横ばい、商業地は上昇から下落に転じ、工業地は上昇を継続。
(2) 宮城県は、住宅地、商業地、工業地で上昇を継続。
(3) 岩手県、山形県、福島県の三県においては全用途平均は下落だが、工業地が上昇を継続。
(4) 青森県、秋田県は住宅地、商業地、工業地で下落を継続。
参考
1. 岩手県の用途別平均価格及び平均変動率(令和3年1月1日時点)
(1) 住宅地
地点数 127地点
平均価格 33,200円(1平方メートルあたり)
平均変動率 -0.4%(令和2年:-0.1%)
(2) 宅地見込地
地点数 1地点
平均価格 17,500円(1平方メートルあたり)
平均変動率 0.0%(令和2年:0.0%)
(3) 商業地
地点数 54地点
平均価格 67,100円(1平方メートルあたり)
平均変動率 -1.7%(令和2年:-0.7%)
(4) 工業地
地点数 4地点
平均価格 21,700円(1平方メートルあたり)
平均変動率 0.7%(令和2年:1.9%)
(5) 全用途
地点数 186地点
平均価格42,700円(1平方メートルあたり)
平均変動率 -0.7%(令和2年:-0.3%)
(注1)「平均価格」は、全標準地を対象とし、十の位を四捨五入したものであり、1平方メートル当たりの平均価格である。
(注2)「平均変動率」は、継続標準地ごとの価格の対前年度変動率の合計を当該標準地点数で除したものである。
(注3)「全用途」は、宅地見込地を含む。
2. 新型コロナウイルス感染症拡大の地価への影響について
(1) 全国の状況分析(国土交通省)
新型コロナウイルス感染症の影響等により、全体的に弱含みとなっているが、地価動向の変化の程度は、用途 や地域によって異なる。
令和2年からの変化は、用途別では商業地が住宅地より大きく、地域別では三大都市圏が地方圏より大きい。
大阪圏の商業地が最も大きな変化。
(2) 岩手県内の状況分析(岩手県岩手分科会)
住宅地においては直接的な影響は見られない。
商業地においては、岩手県全体では直接的な影響は見受けられないものの、盛岡市の中心商店街・盛岡駅周辺の商業地域・路線商業地域において、新型コロナウイルス感染症の影響が見られる。
地価公示制度の概要
1.根拠法令
地価公示法(昭和44年法律第49号)第2条第1項
2.調査目的
都市及びその周辺の地域等において標準地を選定し、その正常な価格を公示することにより、一般の土地取引価格に対して指標を与え、また、公共の利益となる事業の用に供する土地に対する適正な補償金の額の算定等に資し、もって適正な地価の形成に寄与する。
3.実施主体
国土交通省土地鑑定委員会(事務局:国土交通省不動産・建設経済局地価調査課)
4.調査対象
県内25市町村の標準地186地点(全国:1,376市区町村の26,000地点、休止地点を含む)
5.価格時点
令和3年1月1日
6.価格判定
国土交通省土地鑑定委員会が、不動産鑑定士の鑑定評価に基づき、標準地の正常な価格を判定する。
関連情報
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このページに関するお問い合わせ
環境生活部 環境保全課 環境影響評価・土地利用担当
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
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