令和5年度地価調査結果の概要
概要
- 県全体の住宅地の平均変動率は0.1%(令和4年:-0.6%)となり、23年ぶりに上昇に転じた。
住宅地256地点のうち価格が上昇したのは81地点。
盛岡市の住宅地の平均変動率は3.2%(令和4年:1.4%)となり、9年連続で上昇
交通利便性や住環境の良い地域を中心に価格が上昇(39地点)した。 - 県全体の商業地の平均変動率は-1.2%(令和4年:-1.7%)となり、30年連続での下落となったものの、この25年で最小の下落率となった。
商業地72地点のうち価格が上昇したのは11地点。 - 県全体の工業地の平均変動率は1.4%(令和4年:0.9%)となり、5年連続で上昇した。
工業地13地点のうち価格が上昇したのは9地点。
1 住宅地(256地点)
(1) 県全体の住宅地の平均変動率は0.1%(令和4年:-0.6%)となり、23年ぶりに上昇
住宅ローン減税や低金利政策等が継続される中で、住環境や生活利便性が向上している地域では土地需要が非常に高く、地価は上昇傾向にある。一方で、少子高齢化や人口減少が進む地域では土地需要が低迷し、地価は下落している。
(2) 価格が上昇したのは81地点
盛岡市39地点、花巻市7地点、北上市6地点、遠野市2地点、一関市4地点、奥州市2地点、滝沢市7地点、紫波町5地点、矢巾町7地点、金ケ崎町2地点
(3) 上昇率及び下落率の最大地点
地点 |
基準地の所在及び地番 |
基準地番号 |
令和5年度 |
令和4年度 |
---|---|---|---|---|
最大上昇地点 |
盛岡市本宮3丁目28番13「本宮3-28-34」 |
盛岡(県)-50 |
9.6% |
5.0% |
最大下落地点 |
軽米町大字軽米第4地割字蓮台野47番9外 |
軽米(県)-1 |
-6.2% |
-7.1% |
(4) 市町村別の平均変動率
市町村名 |
令和5年度 |
令和4年度 |
---|---|---|
盛岡市 |
3.2 |
1.4 |
宮古市 |
-1.4 |
-2.3 |
大船渡市 |
-1.5 |
-1.8 |
花巻市 |
-0.2 |
-0.3 |
北上市 |
0.7 |
0.7 |
久慈市 |
-3.3 |
-2.5 |
遠野市 |
0.6 |
0.5 |
一関市 |
-1.1 |
-1.4 |
陸前高田市 |
-1.3 |
-1.4 |
釜石市 |
-1.5 |
-1.3 |
二戸市 |
-1.2 |
-1.7 |
八幡平市 |
-2.1 |
-2.4 |
奥州市 |
-0.9 |
-0.9 |
滝沢市 |
4.9 |
3.2 |
雫石町 |
-1.4 |
-1.4 |
葛巻町 |
-2.7 |
-3.6 |
岩手町 |
-4.6 |
-5.0 |
紫波町 |
8.1 |
4.4 |
矢巾町 |
2.6 |
3.5 |
西和賀町 |
-1.6 |
-3.5 |
金ケ崎町 |
1.2 |
0.5 |
平泉町 |
-1.7 |
-1.9 |
住田町 |
-0.8 |
-2.1 |
大槌町 |
-3.2 |
-3.0 |
山田町 |
-2.6 |
-3.0 |
岩泉町 |
-3.0 |
-3.1 |
田野畑村 |
-2.5 |
-3.5 |
普代村 |
-2.0 |
-3.2 |
軽米町 |
-5.2 |
-5.9 |
野田村 |
-0.4 |
-1.6 |
九戸村 |
-3.7 |
-3.4 |
洋野町 |
-2.3 |
-2.3 |
一戸町 |
-3.2 |
-3.8 |
2 商業地(72地点)
(1) 県全体の商業地の平均変動率は-1.2%(令和4年:-1.7%)となり、30年連続で下落となったものの、この25年で下落率は最小
少子高齢化や人口減少により土地需要が低迷している地域が多く、県全体の地価は下落傾向が継続しているが、新型コロナウイルス感染症の行動制限の緩和により繁華街や観光地では客足が回復してきたことに伴い、下落率には縮小傾向が見られる。
(2) 価格が上昇した地点は11地点
盛岡市10地点、矢巾町1地点
(3) 上昇率及び下落率の最大地点
地点 |
基準地の所在及び地番 |
基準地番号 |
令和5年度 |
令和4年度 |
---|---|---|---|---|
最大上昇地点 |
盛岡市盛岡駅前通4番4外「盛岡駅前通13-21」 |
盛岡(県)5-1 |
4.6% |
0.0% |
最大下落地点 |
軽米町大字軽米第8地割字大軽米59番1 |
軽米(県)5-1 |
-6.2% |
-6.9% |
(4) 市町村別の平均変動率
市町村名 |
令和5年度 |
令和4年度 |
---|---|---|
盛岡市 |
1.7 |
0.2 |
宮古市 |
-1.2 |
-2.3 |
大船渡市 |
-2.3 |
-2.0 |
花巻市 |
-1.1 |
-1.1 |
北上市 |
0.0 |
0.0 |
久慈市 |
-1.5 |
-1.3 |
遠野市 |
-2.6 |
-1.8 |
一関市 |
-2.3 |
-3.0 |
陸前高田市 | 地点なし | 地点なし |
釜石市 |
-0.8 |
-0.6 |
二戸市 |
-3.2 |
-3.1 |
八幡平市 |
-4.7 |
-4.8 |
奥州市 |
-0.9 |
-0.9 |
滝沢市 |
0.0 |
0.0 |
雫石町 |
-1.6 |
-1.6 |
葛巻町 |
-4.9 |
-5.3 |
岩手町 |
-4.3 |
-6.0 |
紫波町 |
-0.3 |
-0.3 |
矢巾町 |
2.6 |
1.1 |
西和賀町 |
-3.9 |
-3.9 |
金ケ崎町 |
0.0 |
0.0 |
平泉町 |
-2.3 |
-1.8 |
住田町 |
-0.6 |
-1.9 |
大槌町 | 地点なし | 地点なし |
山田町 | 地点なし | 地点なし |
岩泉町 | 地点なし | 地点なし |
田野畑村 | 地点なし | 地点なし |
普代村 |
-2.9 |
-3.5 |
軽米町 |
-6.2 |
-6.9 |
野田村 |
-1.4 |
-3.4 |
九戸村 |
-6.0 |
-6.3 |
洋野町 |
-3.6 |
-3.4 |
一戸町 |
-3.7 |
-3.6 |
3 工業地(13地点)
(1) 県全体の工業地の平均変動率1.4%(令和4年:0.9%)となり、5年連続で上昇
半導体関連企業の進出に伴う土地需要に加え、物流施設用地の需要の高まりもあり、県全体の上昇率は前年より拡大した。
(2) 価格が上昇したのは9地点
盛岡市2地点、北上市1地点、一関市1地点、奥州市2地点、紫波町1地点、矢巾町1地点、金ケ崎町1地点
(3) 上昇率及び下落率の最大地点
地点 |
基準地の所在及び地番 |
基準地番号 |
令和5年度 |
令和4年度 |
---|---|---|---|---|
最大上昇地点 |
矢巾町大字西徳田第8地割26番外 |
矢巾(県)9-1 |
4.2% |
1.9% |
注:工業地は下落地点なし
4 林地(11地点)
県全体の林地の平均変動率は-0.2%(令和4年:-0.4%)となり、29年連続の下落
林業経営の先行き不安や林業従事者の後継者不足等から林地需要は低迷しているが、国産材需要は高まっており、下落率は前年に比べて縮小した。
参考
1. 用途別平均価格及び平均変動率(令和5年7月1日時点)
(1) 住宅地
総地点数 256地点 (うち継続地点数 255地点)
平均価格 26,100円(1平方メートルあたり)
平均変動率 0.1%(令和4年:-0.6%)
(2) 宅地見込地
総地点数 2地点 (うち継続地点数 2地点)
平均価格 13,900円(1平方メートルあたり)
平均変動率 0.7%(令和4年:2.0%)
(3) 商業地
総地点数 72地点(うち継続地点数 71地点)
平均価格 44,700円(1平方メートルあたり)
平均変動率 -1.2%(令和4年:-1.7%)
(4) 工業地
総地点数 13地点(うち継続地点数 13地点)
平均価格 12,300円(1平方メートルあたり)
平均変動率 1.4%(令和4年:0.9%)
(5) 林地
総地点数 11地点 (うち継続地点数 11地点)
平均価格 54,900円(10アールあたり)
平均変動率 -0.2%(令和4年:-0.4%)
(注1)「平均価格」は全基準地を対象とし、十円の位を四捨五入したものであり、宅地及び宅地見込地は1平方メートル当たり、林地は10アール当たりの平均価格。
(注2)「平均変動率」は、継続基準地ごとの価格の対前年度変動率の合計を当該基準地点数で除したもの。
2. 全国の動向(国土交通省不動産・建設経済局)
(1) 新型コロナの影響で弱含んでいた地価は、景気が緩やかに回復する中、三大都市圏を中心に上昇が拡大するとともに、地方圏においても住宅地、商業地ともに平均で上昇に転じるなど、地価の回復傾向が全国的に進んだ。
(2) 住宅地は、都市中心部や生活利便性に優れた地域などでは、住宅需要は堅調であり、地価上昇が継続している。また、都市中心部の地価上昇に伴い、周辺部にも地価上昇の範囲が拡大している。
(3) 商業地は、都市部を中心に、コロナ後の人流回復を受け店舗需要は回復傾向となり、オフィス需要も底堅く推移し、地価の回復傾向がより進んでいる。また、インバウンドを含めた観光客の回復傾向を受け、多くの観光地で、地価の回復傾向が見られる。
地価調査制度の概要
- 根拠法令:国土利用計画法施行令(昭和49年政令第387号)第9条第1項
- 調査目的:土地の正常な価格を示すことにより、一般の土地取引価格に対して指標を与え、又、公共の利益となる事業の用に供する土地に対する適正な補償金の額の算定等に資し、もって適正な地価の形成に寄与する。国においては、地価公示法に基づき、毎年1月1日の正常な価格を判定し公示している。
- 調査主体:岩手県
- 調査対象:県内33市町村の354地点
- 価格時点:令和5年7月1日
- 価格判定:不動産鑑定士の鑑定評価結果に基づき、県が基準地の標準価格を判定する。
関連情報
一般社団法人岩手県不動産鑑定士協会のホームページの「岩手県地価マップ」にて、調査地点を御覧いただけます。
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このページに関するお問い合わせ
環境生活部 環境保全課 鉱業・水資源担当(水資源)
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
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