JICA海外協力隊:高橋 寛考さん(タンザニア派遣)
- 青年海外協力隊(PCインストラクター)
- タンザニア連合共和国派遣(2018年10月から)
あなたの近況を教えてください
お住まいの国(地域)はどんなところですか。(地理、気候、言語、宗教、食事、文化・風習など)
私が派遣された国はタンザニア共和国というところで東アフリカの沿岸、ケニアの下に位置しています。 住んでいる地域はダルエスサラームという場所になります。ダルエスサラームは【アフリカ三大凶悪都市】の一つと言われており治安が悪い地域ではありますが、日中に限りそこまで危なくないと感じます。ダルエスサラームは一年を通して30°近くまで気温があがりタンザニアの中でも暑い地域となっております。宗教に関してはほとんどの国民がムスリムとクリスチャンになっており、休日になると多くの人達は近くのモスクや教会に赴きお祈りをしています。食事に関してダルエスサラームの主食はお米です。しかし、地域が変わると主食がお米からウガリ(トウモロコシの粉を練った物)に変わり、主食に鳥や牛肉を焼いた物を併せて食べる事が一般的な食事になります。言語についてはスワヒリ語という言語を用いております。スワヒリ語に気軽に触れられるものとしてディズニー映画の【ライオンキング】があり【ハクナマタタ】や【シンバ】といったものがスワヒリ語になります。スワヒリ語はタンザニアに住んでいるマサイ族やスクマ族など、120以上の部族すべての人が使う事が出来る共通の言語となっております。
あなたの活動(仕事、勉強、取組)について教えてください。
私はVETAと呼ばれている職業訓練校の中でPCインストラクターとして活動しております。主な活動としては、PC及びMicrosoft Officeに関わる技術のレクチャー、教育となります。学校の規模は1000人を超える生徒数が存在しておりその中の400人ほどの生徒を相手に授業をしております。この活動の中でやりたい事は大きく2つあり、1つはシラバスの変更を行いタンザニアVETAでの教育内容を変更する事、2つ目は技術共有のスキームを作成する事です。1つ目に関して、私のいる職場では1年の間、週1回2時間の授業でMicrosoft Officeすべての項目について指導している為圧倒的に時間が無く、知識を教えるだけで精一杯であり技術に関しての指導が出来ていない事が現状です。授業内容を変えて対応するという案もありますが、期末にある筆記テストを突破しないと進級出来ない状態であり、知識の方ばかり優先されてしまう傾向に陥ってます。その為名称は知っているけど使い方を知らない人が多く存在しています。私は学ぶべき範囲を変更し時間の余裕を持たせ技術指導を行えるようにカリキュラムを変更したいと考えております。2つ目に関して対象者は同僚となります。日本でも同じような現象があるかと思いますが、知識や技術の俗人化が進んでいると感じました。その為その人が居なくなっても対応出来るように、そして全員で技術を向上させて行く為に情報の共有を始めました。私が教えられることや同僚から教わった事を資料化したり、一緒に直したりする事で学ぶ機会を作り技術を共有する活動しています。
印象に残っている出来事はありますか。
私たちの学校では学生たちが自分達で壊れた所を治し合いながら生活しています。エアコンが壊れたらエアコンの修理を専攻している学生が自分たちでエアコンを治す、椅子が壊れたら大工を専攻している学生が新しい椅子を作る、といったように学校の中で助け合い、自立している事がすごいと感じました。
岩手に関することについて教えて下さい。
岩手(日本)を離れて、あらためて感じた岩手(日本)の良いところはありますか。
日本には、品質の良い製品がたくさんあったなと感じます。こっちで買ったドライヤーは最初から首の骨が折れていて固定する事が出来なかったり、火力調節部分が壊れている電圧コンロを買ってしまったりと物の質に関して不満を感じてしまいます。また、定期的に電気や水が出なくなる環境に今まで居たことが無かったので電気や水の有難みが身に沁みます。
岩手について話題になったことや、PRしていただいていることはありますか。
特に主体的に行動している事はまだありませんがよく岩手ってどこ?っていうお話になります。 タンザニア人は日本について友好的なイメージを強く持っておりますが日本の事を知りません。よく彼らの口から出てくる言葉は、Tokyo、Kobe、Hiroshimaです。その為、必ず岩手という国はどこに位置していて、雪が多くて寒い所だよ。夏はダルエスサラームみたいに熱いけどね、と説明しています。
岩手県の皆さんにメッセージをお願いします。
赴任してから既に8か月が経過し残りの任期が1年4か月となりました。こっちに赴任してからスワヒリ語を学び始めたのですが今では少し会話出来るようになり、また住めば都というようにこっちの生活も悪くないと感じております。私はこの活動に参加するまで海外には一度も行った事がありませんでしたが、この活動により海外を知る事、そして日本と海外を対比する事が出来て、素晴らしい経験をしている実感があります。残り1年弱の期間ですが精一杯学び楽しんで活動してきます。
その他何かありましたら御自由にお書きください。
最後に少しだけタンザニアのご紹介をします。
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