HPAI :高病原性鳥インフルエンザ関連
高病原性鳥インフルエンザ対策のために
鳥インフルエンザとは
原因
A型インフルエンザウイルスが鳥類に感染して起きる、鳥類の感染症です。
中でも、ニワトリ、アヒル、ウズラ、七面鳥といった家きん類に感染して、これらの鳥を死に至らしめるタイプのものは高病原性鳥インフルエンザ(Highly pathogenic Avian Influenza, HPAI)と言われます。
ヒトのインフルエンザの原因であるウイルス(ヒトインフルエンザウイルス)と、トリインフルエンザの原因であるウイルス(トリインフルエンザウイルス)があり、感染できる動物(宿主)が違いますので、一般的にはトリインフルエンザウイルスがヒトに感染する能力は低く、万が一に感染してもヒトからヒトへの感染は起こりにくいと考えられています。
症状
- 突然の死亡
高病原性では数時間から数日の間に次々と死亡。 - 呼吸器症状
くしゃみ、異常な音をたてて呼吸、苦しそうな呼吸。 - 元気の消失
首を垂れたままじっとしている、餌を食べない、水を飲まない。 - 下痢
- 浮腫
「顔面」、「とさか」、「あし」などがはれぼったくなる。 - 皮膚の出血、循環障害
皮膚に赤い点(出血)がみられたり、皮膚全体に「赤黒い」または「青黒い」感じをうける。 - 産卵率の低下または産卵停止
鳥インフルエンザを防ぐには(愛玩鶏での対策)
早期発見
毎日の健康観察が大事です。
様子がおかしいと思われたなら、かかりつけの獣医師に相談するか、家畜保健衛生所に連絡しましょう!!
野鳥対策
鳥インフルエンザウイルスは、もともと水鳥(カモ等)がもっているものですが、ニワトリ等の鳥に病気を引き起こす場合があるので、近づけないことが大事です。
- 野鳥侵入 防止
- 鶏小屋の破損部位は直ちに修理する。
- 小屋の窓にはスズメ等も入れないような防鳥ネットや金網を設置する.。
- 餌をこぼしたままにすると野鳥が集まります。すぐに片づけましょう。
- 安全な飲水の給与
- 水鳥が飛来する湖沼等の水を、そのまま利用しないでください。
水道水や消毒した地下水を与えましょう。
- 水鳥が飛来する湖沼等の水を、そのまま利用しないでください。
衛生対策
- ネズミやハエの定期的な駆除
- ネズミやハエが野鳥の持っているウイルスを持ち込まないように、鶏小屋をこまめに掃除して清潔にしましょう。
- 消毒
- 鶏小屋、水飲み、えさ箱等は、掃除してから消毒するようにしましょう。
- 消毒剤は手の消毒に使う逆性石けんを1000倍程度に薄めて小屋に散布または器具を浸してください。
- 着衣や長靴の交換等
- 鶏小屋に入って世話をするときには専用の着衣と長靴等を準備しておき、清潔な状態で使うようにしましょう。
- 世話をする前後には扱う人がきちんと手洗い・消毒をしてください!!
- 関係ない人が、勝手に出入りしないように気をつけてください。
海外旅行の際の注意
- 発生国(中国、ロシア、インドネシア、タイ 等々)への渡航を控える。
- やむを得ない場合には、養鶏関係施設や市場を訪問することは控える。(帰国直後の農場訪問も控える。)
- 発生国の家きん肉等の畜産物を持ち帰らない。
鳥インフルエンザを防ぐには(養鶏場の対策)
早期発見
- 毎日の健康観察を強化
- 状況を記帳すると変化に気づきやすくなります。
- 異常を発見したら、迷わずに担当獣医師または家畜保健衛生所に連絡!!
野鳥対策
- 野鳥侵入 防止
- 鶏舎の破損部位は直ちに修理する。
- スズメ等も入れないような防鳥ネットや金網を設置する。
- 安全な飲水の確保
- 水鳥が飛来する湖沼等の水を、そのまま利用しない。
衛生対策
- 衛生動物の駆除
- ネズミやハエの定期的な駆除
- 消毒
- 鶏舎、ケージ、出荷カゴ
- 飼料運搬車、鶏卵および出荷鶏輸送車、廃鶏運搬車等の車両
消毒前にはきれいに洗浄して糞やホコリを除去してください。 - 鶏舎毎に踏込消毒槽を設置
靴底の汚れもきちんと落としてから!!
- 着衣や長靴の交換
- 鶏舎毎に専用の着衣と長靴を用いる。
- 着衣や長靴は定期的に洗浄・消毒を行う。必要な場合には随時!!
- 関係者以外の立入制限
- 農場入り口に関係者以外の侵入を防止する表示等を設置する。
- 農場に出入りする者の記録をとる。
本病発生国への渡航自粛
- 鳥インフルエンザが発生している国(中国、ロシア、インドネシア、タイ 等々)への渡航はできるだけ控えてください。
- やむを得ない場合には、養鶏関係施設や市場を訪問することは控え、鶏肉などの畜産物、加工品を持ち帰らないでください。
その他
- 鳥インフルエンザウイルスは、「トリ」と「ヒト」では種類が違いますから、容易に感染することはありません。
- 病気に感染したトリの糞にはウイルスがある可能性がありますので、直接さわらないようにしてください。
- ウイルスは、加熱(75度で1分間)することで死滅します。
- これまで、鶏肉、鶏卵を食べたことで感染した人は報告されていません。
鳥が数羽死んでいるのを発見したなら
ニワトリ、カラスやカモなどの鳥が数羽死んでいるのを見つけた場合には、直接さわらないようにして、以下のところに御連絡くださるよう、お願いします。
カラス、スズメ、カモ等の野鳥やハト、小鳥等のコンパニオンアニマルの場合
- 盛岡保健所
電話:019-629-6566 - 宮古保健所
電話:0193-64-2218 - 宮古保健所 岩泉出張所
電話:0194-22-3112
ニワトリ、アヒル、七面鳥、ウズラ(家きん)の場合
- 岩手県中央家畜保健衛生所
電話:019-688-4111(平日)
電話:090-8926-2732(夜間・休日)
鳥インフルエンザ検査成績
モニタリング検査 平成21年度検査成績(2月現在)
合計
- 抗体検査:410検体(41農場)
- ウイルス分離(気管・クロアカ):820検体(41農場)
- 検査結果:すべて陰性
平成21年4月
- 抗体検査:40検体(10羽×4農場)
- ウイルス分離(気管・クロアカ):80検体(10羽×4農場)
- 検査結果:すべて陰性
平成21年5月
- 抗体検査:40検体(10羽×4農場)
- ウイルス分離(気管・クロアカ):80検体(10羽×4農場)
- 検査結果:すべて陰性
平成21年6月
- 抗体検査:40検体(10羽×4農場)
- ウイルス分離(気管・クロアカ):80検体(10羽×4農場)
- 検査結果:すべて陰性
平成21年7月
- 抗体検査:40検体(10羽×4農場)
- ウイルス分離(気管・クロアカ):80検体(10羽×4農場)
- 検査結果:すべて陰性
平成21年8月
- 抗体検査:40検体(10羽×4農場)
- ウイルス分離(気管・クロアカ):80検体(10羽×4農場)
- 検査結果:すべて陰性
平成21年9月
- 抗体検査:40検体(10羽×4農場)
- ウイルス分離(気管・クロアカ):80検体(10羽×4農場)
- 検査結果:すべて陰性
平成21年10月
- 抗体検査:40検体(10羽×4農場)
- ウイルス分離(気管・クロアカ):80検体(10羽×4農場)
- 検査結果:すべて陰性
平成21年11月
- 抗体検査:40検体(10羽×4農場)
- ウイルス分離(気管・クロアカ):80検体(10羽×4農場)
- 検査結果:すべて陰性
平成21年12月
- 抗体検査:30検体(10羽×3農場)
- ウイルス分離(気管・クロアカ):60検体(10羽×3農場)
- 検査結果:すべて陰性
平成22年1月
- 抗体検査:30検体(10羽×3農場)
- ウイルス分離(気管・クロアカ):60検体(10羽×3農場)
- 検査結果:すべて陰性
平成22年2月
- 抗体検査:30検体(10羽×3農場)
- ウイルス分離(気管・クロアカ):60検体(10羽×3農場)
- 検査結果:すべて陰性
その他検査 平成21年度検査成績(2月現在)
合計
- 抗体検査:なし
- ウイルス分離(気管・クロアカ):6検体(8件、60羽)
- 検査結果:すべて陰性
平成21年4月
- 抗体検査:なし
- ウイルス分離(気管・クロアカ):16検体(1件×16羽)
- 検査結果:すべて陰性
平成21年5月
- 抗体検査:なし
- ウイルス分離(気管・クロアカ):15検体(1件×15羽)
- 検査結果:すべて陰性
平成21年6月
- 抗体検査:なし
- ウイルス分離(気管・クロアカ):8検体(1件×8羽)
- 検査結果:すべて陰性
平成21年7月
- 抗体検査:なし
- ウイルス分離(気管・クロアカ):10検体(1件×10羽)
- 検査結果:すべて陰性
平成21年9月
- 抗体検査:なし
- ウイルス分離(気管・クロアカ):6検体(1件×6羽)
- 検査結果:すべて陰性
平成21年11月
- 抗体検査:なし
- ウイルス分離(気管・クロアカ):4検体(2件×4羽)
- 検査結果:すべて陰性
平成22年1月
- 抗体検査:なし
- ウイルス分離(気管・クロアカ):1検体(1件×1羽)
- 検査結果:すべて陰性
愛玩鶏対策(盛岡・宮古地域鶏伝染病自衛防疫対策協議会)
平成21年度愛玩鶏飼養者に対する鶏伝染病防疫指導実績
目的
愛玩鶏飼養者等に対する高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)侵入防止対策の徹底と一般県民への啓発により、地域ぐるみの自衛防疫体制の強化を図る。
事業概要
昨年の国内における死亡白鳥からの本病ウイルス分離事例や他の野生動物における抗体保有事例が報告されるなど、本県への本病ウイルス侵入が危惧されることを踏まえ、今年度は愛玩鶏および小規模鶏飼養者を対象とした本病の侵入防止対策の徹底指導に加え、一般市民に対し野鳥への餌付け等に関する注意喚起について広く周知した。
実績
愛玩鶏等飼養者に対する予防対策
- 愛玩鶏飼養者への啓発
- 時期:平成21年9月から平成22年3月
- 対象:愛玩鶏・小規模養鶏・合鴨農法農家等 3市5町1村 延べ25戸
- 内容:HPAI侵入防止対策リーフレットの配布・電話指導等。
- 小規模鶏等飼養者への伝染病侵入防止対策指導
- 時期:平成21年9月から12月
- 対象:小規模採卵鶏飼養者 3市5町 18戸
- 内容:防鳥ネット・消石灰による予防対策の現地巡回指導。
情報提供
- 市町村広報誌等への掲載依頼
全市町村へ小規模養鶏・愛玩鶏飼養者向けホームページAI対策広報の依頼。 - バス車内広告への掲載
- 時期:平成21年12月7日から16日、平成22年1月8日から17日(10日間、2回)
- 対象:一般県民
- 内容:野鳥への餌付けに関する注意喚起についてバス車内広告に掲載。
- テレビ・ラジオコマーシャルによる放送要望
- 時期:平成21年10月26日
- 対象:県庁畜産課
- 内容:県に広報番組等を活用し県民に広く注意喚起をするよう要望書を提出。
ラジオ放送(11月)によるHIAI注意喚起。
各市町村長あて知事通知(HPAI対策広報掲載依頼)の発出(10月)。
湖沼等の衛生意識向上対策
- 渡り鳥飛来地への注意喚起看板の設置
- 時期:平成21年12月
- 対象:宮古市(津軽石川)
- 内容:渡り鳥への餌付け自粛等に関する看板を設置。
- ゴルフ場における靴底消毒依頼
- 時期:平成21年9月から10月
- 対象:1市3町 5箇所のゴルフ場
- 内容:各ゴルフ場に消毒マットと消毒剤を提供し、利用者の靴底消毒について協力依頼。
平成20年度愛玩鶏飼養者に対する鶏伝染病防疫指導実績
目的
愛玩鶏飼養者等に対する高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)侵入防止対策の徹底と一般県民への啓発により、地域ぐるみの自衛防疫体制の強化を図る。
事業概要
今春の韓国における本病の流行と、その後のわが国の東北地方と北海道における死亡白鳥からの本病ウイルス分離例など、周辺国からの侵入が危惧されることを踏まえ、今年度は愛玩鶏および小規模鶏飼養者を対象とした本病の侵入防止対策の徹底指導に加え、一般市民に対し野鳥への餌付け等に関する注意喚起について広く周知した。
実績
愛玩鶏等飼養者に対する予防対策
- 愛玩鶏飼養者への啓発
- 時期:平成20年6月から平成21年3月
- 対象:愛玩鶏・小規模養鶏・合鴨農法農家等 3市7町3村 延べ1,113戸
- 内容:HPAI侵入防止対策リーフレットの配布・指導。(関係機関との連携による)
- 小規模鶏等飼養者への伝染病侵入防止対策指導
- 時期:平成20年10月から11月
- 対象:小規模採卵鶏飼養者 3市6町 19戸
- 内容:防鳥ネット・消石灰による予防対策の現地巡回指導。
情報提供
- 市町村広報誌等への掲載依頼
全市町村へ小規模養鶏・愛玩鶏飼養者向けホームページAI対策広報の依頼。 - 新聞広告への掲載
- 時期:平成20年11月28日(地方紙朝刊)
- 対象:一般県民
- 内容:野鳥への餌付けに関する注意喚起について新聞広告に掲載。
- テレビ・ラジオコマーシャルによる放送要望
- 時期:平成20年11月12日
- 対象:県庁畜産課
- 内容:県に広報番組等を活用し県民に広く注意喚起をするよう要望書を提出。
ラジオ放送(12月から1月 計3回)によるホームページAI注意喚起。
岩手県メールマガジン(11月)によるホームページAI注意喚起記事の発信。
各市町村長あて知事通知(HPAI対策広報掲載依頼)の発出(11月)。
湖沼等の衛生意識向上対策
- 渡り鳥飛来地への注意喚起看板の設置
- 時期:平成20年12月から平成21年1月
- 対象:盛岡市(高松の池)、紫波町(五郎沼)、雫石町(御所湖)
- 内容:渡り鳥への餌付け自粛等に関する看板を設置。
- ゴルフ場における靴底消毒依頼
- 時期:平成20年10月から11月
- 対象:1市3町 5箇所のゴルフ場
- 内容:各ゴルフ場に消毒マットと消毒剤を提供し、利用者の靴底消毒について協力依頼。
平成19年度愛玩鶏飼養者に対する鶏伝染病防疫指導実績
目的
愛玩鶏に係る高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)対策について地域ぐるみの自衛防疫強化を図る。
概要
愛玩鶏飼養者および小学生等を対象とした講習会の開催、広報活動および鶏伝染病ワクチン接種巡回指導を実施。特に本年度は講習会参加者の確保と一般市民に広く注意を喚起することに重点をおいた。
実績
講習会
- 愛玩鶏飼養者講習会の開催
- 時期:平成19年10月4日から24日
- 対象:盛岡市、八幡平市、滝沢村、宮古市(参加飼養者18名)
- 広報もしくは個別案内:市町村
- 内容:国内外のホームページAI発生情報の伝達および侵入防止対策等の指導を行うとともに、養鶏場担当者による実際のホームページAI対策の取組みについて紹介。参加者に消石灰を配布
- 小学校等における講習会の開催
- 時期:平成19年10月15日
- 対象:盛岡市立生出小学校
(参加者 高学年生20名、教員3名、岩手大学教育学部生8名) - 対象選定:養鶏業者
- 調整業務:市町村
- 内容:養鶏場による養鶏場概要およびホームページAI実践対応の紹介ならびに野鳥対策等の防疫について説明
情報提供
- 市町村広報紙、掲示板等への掲載
- 時期:平成19年3月21日
- 対象:八幡平市全域 約10,000戸
- 内容:地区回覧板を活用したホームページAI予防策を掲載したリーフレットの回覧
- 新聞広告への掲載
- 時期:平成19年11月30日、12月21日、平成20年1月25日(月1回、計3回)
- 対象:愛玩鶏飼養者を含めた一般市民
- 内容:
- 掲載紙:地方紙、
- 広告サイズ:13.6センチ×19センチ、
- 内容:野鳥への餌付けに係る注意事項、疾病の概要および愛玩鶏飼養管理、HPAIが本県の養鶏業に与える被害について(詳細は別添のとおり)、
- 協賛:関係3団体
- 反響:一般読者からの意見等は、HPAIへ感染することへの不安を助長するとの懸念および知人が鶏を飼養していることからホームページAIについて詳細を知りたいとの2件。この他、マスメディアからの取材は読売新聞(12月27日)およびNHK盛岡放送局(3月13日、電話取材)の2件。前者は、全国各地の野鳥の餌付けに対する取組みを取り上げた記事の中で取組みを紹介(全国版1月28日、地方版同月29日掲載)。
- テレビ・ラジオコマーシャルによる放送
- 時期:平成19年7月18日
- 対象:県庁畜産課
- 内容:県が広報番組等を活用し、県民に広く注意喚起をするよう要望書を提出。岩手グラフ(第709号12月31日発行)にホームページAI注意喚起記事が掲載された。
ニューカッスル病等の鶏伝染病ワクチン接種指導
- 時期:平成19年7月2日から11月22日
- 対象:盛岡市、紫波町、矢巾町、宮古市
(教育施設を含む愛玩鶏飼養者13戸、内過年度実施4戸) - 対象選定および調整業務:市町村
- 内容:野鳥侵入防止対策および消毒等について過年度実施の教育施設等4戸の他、新規希望者9戸について臨床獣医師が現地指導およびND病ワクチン投与(541羽)を実施。実施指導にあたった臨床獣医師から、巡回時の消毒方法の指導に併せた消毒剤提供(本会助成)を事業に組込むよう要望があった。
まとめ
- 愛玩鶏飼養者講習会および養鶏場による小学校講習会を開催し、HPAI予防策の啓発を行うとともに養鶏場のホームページAI対策への取組みについて紹介した。
前者においては、消石灰の配布を企画したが広報による周知ができず参加者確保につながらなかった。昨年度に続き参加者が減少しており、今後は市町村広報紙や回覧板の活用等講習会に代わるより効率的な啓発活動が必要と思われた。後者においては、当該小学校の児童および教員の他、教育実習生も聴講する等、HPAI対策はもとより、地域の養鶏場に対する理解を深める機会となった。 - 情報提供として、市町村の広報活動、畜産課への県広報番組を活用したHPAI注意喚起にかかる要望書の提出および、
(1)野鳥への餌付けにかかる注意事項、
(2)疾病の概要および愛玩鶏飼養管理(野鳥対策)、
(3)HPAIが本県の養鶏業に与える被害
をテーマに県民紙へ3回の広告掲載を行った。
掲載後の反響として一般市民から2件の意見等が寄せられた。また、他の全国紙の野鳥の餌付け制限等に関する記事に当協議会の活動が取り上げられた。さらに、インターネット版の当該記事には20件を超える反響があり、慣行となった渡り鳥への餌付け禁止に否定的な声もあったが、HPAI発生予防や環境問題・自然保護の観点から餌付け禁止に理解を示す声が多かった。
本広告は、全国紙にも取り上げられるなど、一般市民が野鳥の餌付けやHPAI対策について考える契機となったと思われる。 - 教育施設を含む愛玩鶏飼養者13戸(実戸数)に対してNDワクチン接種巡回指導を行った。過年度実施の教育施設等4戸の他、新規の接種希望者が9戸あり、巡回獣医師から本事業の継続および消毒実施に併せた消毒剤提供(本協議会助成)の要望があった。
平成18年度愛玩鶏飼養者に対する鶏伝染病防疫指導実績
目的
愛玩鶏に係る伝染病防疫対策について地域ぐるみの自衛防疫の強化を図る。
概要
愛玩鶏飼養者等を対象とした講習会の開催、診療モデル展示および広報活動を実施し、本病自衛防疫意識の啓発を図った。
実績
愛玩鶏飼養者講習会
- 期日:平成18年10月18日から11月17日
- 実施市町村:盛岡市、滝沢村、宮古市および川井村(参加飼養者27 名)
- 内容:野鳥対策等の防疫等について
診療モデル展示
- 期間:平成18年9月25日から平成19年2月21日
- 対象:盛岡市、滝沢村および矢巾町の愛玩鶏飼養者(学校等を含む飼養者7 戸)
- 内容:野鳥侵入防止対策等について臨床獣医師が現地指導およびニューカッスル病ワクチン投与(127 羽)を実施。併せて、自衛防疫対策の必要性について、飼養者に対してアンケート調査を実施。
広報活動
- 期間:平成19年2月1日から平成19年2月28日
- 対象:八幡平市、紫波町および川井村の愛玩鶏飼養者(学校等を含む)全戸
- 内容:郵送または地区回覧板を活用し、高病原性鳥インフルエンザおよびニューカッスル病予防策を掲載したリーフレット2,088 枚を配布または回覧した。加えて、市町村広報誌に高病原性鳥インフルエンザに関する情報を掲載した(3 市町村の広報誌発行数:11,249 部)
まとめ
- 3市町村において、リーフレット配布(2,088 枚)および市町村広報誌への情報掲載による広報活動を通じ、愛玩鶏飼養者に対して高病原性鳥インフルエンザおよびニューカッスル病予防策の啓発を行った。
- 愛玩鶏飼養者1,214 戸のうち 34 戸(実戸数)に対して講習会での指導および診療モデル展示等の取組みを行い、個別の実地指導を行った。
- 診療モデル展示におけるアンケート調査では、愛玩鶏飼養者が獣医師の診療や助言を求めたいという意向が確認された。
今後の課題として、愛玩鶏飼養者に対する効率的・省力的な指導や啓発、ニューカッスル病ワクチン接種普及が課題として挙げられた。
関連リンク
鳥インフルエンザ情報
農林水産省
- 鳥インフルエンザに関する情報(農林水産省)
- 高病原性鳥インフルエンザ 緊急ニュース(動物衛生研究所)
- 高病原性鳥インフルエンザQ&A(動物衛生研究所)
厚生労働省
- 鳥インフルエンザに関する情報(厚生労働省)
- 鳥インフルエンザに関するQ&A(国立感染症研究所感染症情報センター)
- 鳥インフルエンザに関する情報(農林水産省)(外部リンク)
- 高病原性鳥インフルエンザ(農研機構)(外部リンク)
- 鳥インフルエンザ(厚生労働省)(外部リンク)
- 鳥インフルエンザ(国立感染症研究所感染症情報センター)(外部リンク)
このページに関するお問い合わせ
岩手県中央家畜保健衛生所 中小家畜課
〒020-0605 岩手県滝沢市砂込390-5
電話番号:019-688-4111 ファクス番号:019-688-4012
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。