韓国での発生に伴う高病原性鳥インフルエンザ防疫の徹底
平成20年4月2日以来、韓国の南部地域で高病原性鳥インフルエンザが多発しています(平成20年4月10日現在、採卵鶏13農場37万羽、肉用アヒル13農場8万羽、種鶏1農場2万羽が殺処分)。発生地では、移動制限、発生農場から3キロメートル以内の全飼養鶏の殺処分等の防疫措置が施されているものの、本病への感受性が低い(感染後、発病や死亡することなく、ウイルスを保有し続ける)アヒルに発生していることから、以下の事態が心配されます。すなわち、無症状の感染アヒルが存在しても、人に気づかれることなく、汚染した衣服や物品を介してウイルスが他地域に運ばれる恐れがあることから、(1)終息までに多くの時間を要する、(2)発生地からわが国への侵入経路として、野鳥、人、物品を含むさまざまな経路を介した侵入が予測されます。
管内の養鶏場、愛玩鶏飼養者におかれては、韓国の今後の発生動向と防疫措置を注視しながら、以下に記す本病の侵入防止策の再確認と徹底が必要です。
記
前述の理由から、あらゆる侵入経路を想定し、対応する必要がある。
- 人・車輌による侵入の防止
農場への訪問者を最小限に留め、農場と鶏舎の出入口で、出入する人と車輌の消毒を徹底する。 - 野鳥・野生動物による侵入の防止
鶏舎を防鳥ネットで覆い、設置後は定期的に点検して、破損部位を早急に補修する。
鶏舎、飼料倉庫に侵入するネズミやハエ等の衛生害虫の駆除に努める。
鶏舎周辺に定期的に消石灰を散布する(1平方メートルあたり1キログラム)。 - 飲用水・飼料の汚染による侵入の防止
新鮮な水道水を使用する(水道水以外では塩素消毒を施す。)。
飼料タンク付近の清掃を頻繁に行い、こぼれ餌を除去する(野鳥や野生生物の接近を防止する)。 - 鶏舎内外の整理と清掃
鶏舎内外の整理と清掃、鶏舎周辺の草刈りや樹木の剪定を適切に行い、ネズミや野鳥の繁殖場所を除去する。
なお、今回、本病により多数の肉用アヒルが死亡した農場もみられます。死亡したアヒルの年齢が不明であることから、正確な理由は不明ですが、1か月齢以上のアヒルの死亡率は低いものの、2週齢以下では高率に死亡することが知られています。
(病性鑑定課)
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