草の根地域訪問「こんにちは知事です」(平成22年9月3日)懇談記録
- 訪問団体名:ミル・みる会
- 日時:平成22年9月3日(金曜日)
- 訪問場所:ミレットパーク(軽米町)
開会
高橋所長
こんにちは、皆さん。お忙しいところをありがとうございます。それでは、「草の根地域訪問『こんにちは知事です』」ということで、知事と皆さんの懇談を始めたいと思います。
今日は、私どもの訪問を快く受け入れていただきまして本当にありがとうございました。お忙しい中、本当にどうもありがとうございます。
知事あいさつ
高橋所長
まず、開会に当たって知事からごあいさつをお願いしたいと思います。
達増知事
皆さん、こんにちは。今日はこちらミル・みる会さんをお邪魔いたしまして、「草の根地域訪問『こんにちは知事です』」をやります。この企画は、元気なコミュニティ100選に選ばれた岩手県内のいろんな活動が活発な団体あるいは先進的な取り組みを進めている団体、そういったところにお邪魔しましてお話を伺い、岩手全体での地域活動の参考にもしてもらおうという企画であります。最近全国的に100歳以上のお年寄りが生きているのか、生きていないのかわからないという問題が起きていますけれども、あれは国で何とかしようとかという話もあるのですが、地域意識がしっかりしていればちゃんと地域に住んでいる人たちが普段から力を合わせて仕事をしたり、あるいは生活したり、助け合ってやっていればああいうことは起きないわけでありまして、幸い岩手県ではああいう生きているのかいないのかわからないということは起きていません。それだけ岩手は地域での活動というのは、全国の中でも大変優れたところだと思いますので、その中でも特に優れたところを訪問してみんなの参考にもさせてもらうという企画であります。
ミル・みるハウスのミル・みる会の皆さんはいろいろ賞ももらったり、マスコミにも取り上げられたりと、すばらしい取り組みをされているので、ぜひ今日はその話を伺いたいと思います。よろしくお願いします。
高橋所長
それでは、私どもの出席者をちょっと改めて紹介させていただきたいと思います。今あいさつした達増知事です。
達増知事
よろしくお願いします。
高橋所長
それから、県北広域振興局の佐々木副局長です。
佐々木副局長
佐々木です。二戸に駐在していました。よろしくお願いします。
高橋所長
私も県北広域振興局の二戸地域振興センター長です。去年まで二戸振興局と言っていたのですけれども、今度、県北広域振興局ということになって、佐々木と私、二戸のほうにおりますので、皆さんともいろいろやっていきたいと思いますので、よろしくお願いします。そのほかに県庁のほうからも来ていますし、久慈の広域振興局からも関係職員も来ていますので、いろいろ皆さんと勉強させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
懇談
高橋所長
ということで県側の紹介は終わらせていただきます。今度は皆さんの紹介もお願いしたいのですけれども、自己紹介という形でやりたいと思います。最初は会長さんにご自身の自己紹介と、それからミル・みる会全体のことも含めて10分程度でお願いします。
団体員
私は、ミル・みる会の会長です。農産物直売所をやっております。よろしくお願いいたします。
今日はまた、ミル・みるハウスのミル・みる会特産品売り場のほうにお越しいただきまして、そして視察してもらって大変うれしく、心がほかほかしておりますので、ひとつよろしくお願いいたします。
私は、うちでは農業をやっておりまして、葉たばこと、あと米と雑穀を植えております。そして、雑穀はミル・みる会のほうの産直に販売しております。家族構成は私と主人と息子と嫁さんと4人家族になっています。あと子供は一男三女ということで4人おりましたが、もう皆独立してお嫁に行って、お嫁さんももらったりして、今ほっとため息をついているところでございます。
あと何かにと農業のほうで一生懸命頑張って、よりよい軽米町の農業づくりを目指して頑張っておるところでございます。
そして、ミル・みる会のほうに入りまして、平成9年度のころから始まりました農産物直売所なのですが、会社のほうで特産品を売るということで1、2年程度やりましたけれども、なかなか特産品が売れなくて、役場のほうでは大変困っておりまして、そして農産物直売所と一緒に販売してみたらどうかなと、そのような状態をやればお客さんも来てくれるかなということで、「中道、おまえ発起人になってくれ」ということで、「よしきた、じゃ、やりましょう」ということで発起人になって、そして始めたのが今の農産物の直売所であります。
そして、1年、2年と会社のほうに委託して15%の手数料を払ってお願いしておりました。そして、だんだん、だんだんやっているうちに売れ行きがよくなってきて、レジの方が計算するに大変だということでありまして、私たちが独自でやりましょうということで、私たちだけでやるような形になりました。初めにやったときには15人程度の会員で始まりましたが、現在は44名でございます。一番人数が増えたときには52、3名になりましたけれども、今は年をとってきてやれなくなってやめた方たちが出てきたので44名ということになっております。
賞をいただいたり、あれだこれだということで一生懸命頑張って、知事さんもまたこのように今日も来て視察してくださって、私は大変胸がほくほくしておりますので、本当にありがたいと思っております。
あと軽米にも産直が3つほどあります。ミル・みる会と、あとはどんどん市場と村のめし屋ということで3つの産直がありますけれども、その中でも私たちミル・みる会が3つの中でも一番活躍をして頑張っておりますし、賞ももらっております。ということは、やっぱり人数の関係もありますし、やる気のある人たちが一生懸命みんな一同に頑張ってやっておるのが一番でないかなと思っておりますし、軽米は雑穀が一番盛んでありまして、去年も雑穀のサミットということで軽米の役場でもやって、そのときも知事さんが来てくださいましてありがとうございます。今日もまた来てくださったので、私はとってもすてきな知事さんだと、そう思っております。
あと、現在どのような取り組みに取り組んでいるかということになれば、やっぱり後継者が一番問題になっておりまして、後継者が10年、12年ぐらい前はすごく若かったのだけれども、今は12年もたてばやはり腰が痛いとか、あちこちが痛いとか言ってやめた人たちも出てきているし、若い人たちの募集も軽米の広報を使って1回ずつ募集をとっております。そして、もし会員になってくださる方たちからはいつでも会員になってもらえるような状態をとっておりまして、軽米町挙げて一生懸命頑張って取り組んでおるところでございます。
あとそれに楽しいことはどういうことかなということになれば、皆様とコミュニケーションをできること、朝に物を持ってきて出したときに「おはようございます」と言って、皆さんお互いにお話をして、「今日は何やっているの」とか、「あんた若くなったなす」とか、そういう明るい朗らかなお話をして、毎日皆さんと会って話をするのが楽しみでありますし、あと消費者と一緒になって物を聞かれたり、売ったりするときに、お互いに目と目を見詰めてお話し合いをして販売するのが一番いいかなと思っております。やっぱりほかのスーパーであれば物にただ値段をつけて売るだけで買ってくるだけなのだけれども、やっぱり産直といえば自分たちが作ったものを自分たちが食べて安心して安全なものを皆さんから買っていただくというのが一番いいかなと思っていますし、それを求めてお客さんたちも八戸のほうからもわざわざ油代をかけて買いに来るのです。二戸とか九戸とかにもあるのだけれども、やはりミル・みる会のほうにはある程度欲しいものがたくさんそろってあるということを言われまして、私は大変うれしい話だなと思って、「ありますよ、ありますよ、あんたたちが欲しいようなのがいっぱいあるから、来たときはいっぱいまとめて買っていってください」というような状態で、1つ買うところを2つか3つぐらい買ってくださって、一つしゃべることによって、やっぱり一つでも多く買ってもらえば、それがちりも積もれば山となるということで。
達増知事
さっき経験しましたけれども、説明聞くと欲しいなと思いますからね。説明を聞かないでいると何だかよくわからないまま通り過ぎても、説明を聞くと、あっ、そういうものなのかと思って、じゃ、これも買おうとかやっぱり思いますよ。
団体員
さっきも昔キュウリを買っていただいてありがとうございます。あれまた特別においしいキュウリだから、知事さん、なかなか食べたことがないキュウリだと思います。
達増知事
食べたことないので、まだ。
団体員
肉も厚肉で、歯ざわりがチャオチャオして、ビールなんか飲んでシュッと食べれば、また歯切れがよく、また最高においしいキュウリなのですから、どうぞおうちに帰ったらゆっくり召し上がってください。
楽しいことは、そういう状態でコミュニケーションが皆さんと一緒にとれることと、あとはお客さんからお話ができること。賞をとったときには皆さんうれしくて、みんなで大喜びして、まだまだ一生懸命頑張ろうねということで、また頑張って、次にまた賞をいただこうということで頑張るところでございます。
辛いことは、何かトラブルがあったりして、販売していれば1年に何回か苦情が来たりすることがあるのです。これはこうだとか、これはちょっと味が落ちているとか、これは何とかと、そういう苦情が来たりするときがあるのだけれども、それが一番大変だなと思って、それは理事の方たちに、そういうふうに来たときには優しく、明るく、朗らかに答えて、できるだけお客さんを傷つけないようにお金で払うか、あと物で交換するか、そういうふうな状態をとってくださいということをお願いしておりまして、そしてレジの方たちはそれに答えて、優しく、朗らかに、上手に答えてやっているところが私たちのレジの一番いいところかなと思って考えております。
まず、このような状態であります。
高橋所長
知事さんから質問は。
達増知事
よくわかりました。
佐々木副局長
最初に始まったときの会社とは、あれは町の公社の話ですか。
団体員
第三セクターの会社。
佐々木副局長
第三セクターがやっていた産直に野菜を出していたのを、産直の運営まで自分たちで全部やりだしたという意味ですね。
団体員
そうそう。
高橋所長
まず、一通り皆さんから聞いてみたいと思います。この紙をちょっとめくってもらえば名簿ありますので、この順番でいきます。
では、次の方から。団体の概要は会長から話がありましたので、自分が会で取り組んでいるということと、それから日ごろ感じていることなんか、先ほどご家族のお話もあったので、そこら辺も含めて自己紹介お願いします。
団体員
自己紹介ということですから、我が家で経営していることをまず述べていきたいと思います。
今、我が家で経営しているのはナガイモが5ヘクタール、ゴボウが2ヘクタール、ニンジン30アール、トウモロコシ50アール、花にいきましてアスターが20アール、コギクが10アール、あとハウスのスプレーギクが100坪が12棟です。その面積をこなすために、まず常時2人の雇用を4月から11月いっぱい入れて、あとナガイモ掘りとりのときはシルバー人材センターを使ったりしております。
今、私のところでは経営主は息子夫婦に任せておりますので。
佐々木副所長
息子さんは何歳ですか。
団体員
38歳になります。もう6年前から移住いたしまして、うちの主人が今66歳ですので、60歳になったら渡す、渡すと口約束で、前々から言っておりましたけど、借金を返してから渡すというとなかなか終わらないので。我が家で一番困っているというのは機械がなければこの面積をこなすためになかなかできないのですが、機械化するために機械をいっぱい息子に渡しましたら、あれも要る、これも要るといっぱい買って、私たちは今機械代だけ働いているような。でも、まず息子たちから幾らかのお給料をいただくという、そういう家族経営協定をいたしまして、忙しい中にも出なければならないところには常に互いに出ていくというふうな、そういうところもやって、今日も二戸の祭りですけれども、今から夕方盆踊りに出かけて、孫たちと4人で、夫婦と孫たちと行きます。
あと悩みといえば、私たちのところは、軽米の中でも私の家は高いというか、雪も降りますし、その雪が降ったときに、軽米二戸の県道が通っているのですけれども、その県道が冬になると狭いところがあってすごく大変なところが一部あるので、そこを毎日毎日通って物を運ぶというところが一番の悩みと、機械化が幾らかでも補助的なのがあれば息子たちも楽なのかなとか、あと10ヘクタールほど借地があっちでもこっちでも使ってもいいですよと、畑を借地してこの面積をゴボウとかナガイモに使わせていただいているのですけれども、米には戸別補償とかあるのですけれども、畑作のほうにもそういうのがこれからあれば少しでも楽になるのかなとか考えてはおります。まず、今は経営的にそれぐらいやって。
我が家は、平成19年に、この面積がいいのか、息子たちがいるのがいいのか、緑白綬という賞を、大日本農会のほうで19年度にいただいてきました。今それに向かって息子たちも頑張っているようですので、息子たちに幾らかでも私たちが手伝いをするという我が家でございます。よろしくお願いします。
高橋所長
どうもありがとうございます。いいですね、後継者がいてね。
では、今のような感じで、次は副会長さんお願いします。
団体員
今日は遠いところをどうもご苦労さんでございました。
私は、ミル・みる会のほうに入会したのは平成17年で、まだ浅いですけれども、何とか会のほうで野菜を販売したいと思って頑張っております。いろいろ前から農作業はやって、八戸市場とか農協とかにも出荷はしておりましたけれども、値段的に安定がありませんので、それで何とかと思って会のほうに入らせていただいて、頑張って出しております。
あと私のほうの農作業というのも私が一人頑張っていましたのですけれども、主人は建築業をやっておりましたけれども、ここ四、五年は建築のほうは仕事が全然ありませんので、何とかなれない仕事ですけれども、手伝っていただいてやっております。
町のほうで今いきいきということで埼玉のほうのJPAさんという生協のほうと契約しまして、契約栽培というものを少し行っております。ただ、ただ時期的に短いので大したことありませんけれども、まずそういうのを少しずつやっております。農作業だけでは収入もさほど思うようにはありませんけれども、頑張っております。
息子は、建築のほうを何とか会社に入ってやっておりますので、息子たちはそれなりに頑張っておりますけれども、ミル・みるさんのほうにいろいろとお世話になって販売させていただいております。
高橋所長
では、次の方お願いいたします。
団体員
理事は3人いますけれども、今日はちょっと都合で皆さん来れなくて、私は未熟者で申しわけありません。よろしくお願いします。
私のうちは葉たばこをやっています。それから、うんと前はよく農協の野菜を……、私は野菜づくり好きで農協の野菜をやっていろいろ出していたのですけれども、今は年とってあちこち体もちょっと調子悪くてやめているのですけれども、ただミル・みる会という会があって、少しでも出して作って、自分の好きなのを作ってお客さんにうんと喜んでもらうのがおもしろそうだなと思って入って頑張っています。
今、主人の仕事のほうも定年になって、2人で農業でやっています。おばあちゃんと3人家族で、息子たちは出て仕事しているので。
あとは特別に力入れている野菜といってもないのですけれども、私は山が好きで、山菜採りのほうに力入れております。春の山菜が好きで、ここから上の山のほうに、直売所に出して皆さんに喜んでもらって、それがまた力になって、その時期は主人と2人で山に入っています。
あとはたばこの忙しい時期はたばこのほうにあれで、直売所のほうには申しわけないなと思いながらもあれですけれども、そんなふうなあれで頑張っています。
まずそんなところです。よろしくお願いいたします。
達増知事
山菜はどういうのを採って売っているのですか。
団体員
こっちのほうにあるのは何でもあります。春先はフキノトウ、コゴミ、あとはシドケ、オオナ、ウルイ、ワラビ、タラノメ……。
達増知事
もう全部あるのですね。
団体員
全部あります。
佐々木副局長
全部山採り。
団体員
はい。山歩きが好きなのです。春の山に入ると体もすごく違います。
高橋所長
だから若さを保っているのではないですか。どうもありがとうございます。
では、次の方お願いします。
団体員
よろしくお願いいたします。
私がミル・みるに入ったのは、最初は私たちは花巻に住んでいて、子供が児童館に入るころ、5歳ごろに軽米に住んで、10年くらいになるのですけれども。そして、下の子が児童館に入るぐらいにミル・みるに入って。そのころから子供が大体、児童館に行っているとすればお昼はまず家にいるから配達ぐらいだったら手伝えるかなと思ってやり始めました。そして、その何年かした後に、レジをやってみないかということを言われましたので、1カ月に何回かぐらいなので、まずやってみようかなという形でレジと事務局をやることになりました。
レジに立つと、ちょっと大変だなと思ったりすることは、一人で立っていれば男の人が入ってきてやじを言って帰ったりする方がいたりするのがちょっとドキドキして怖かったりするときもあるのですけれども、そこはまだちょっと慣れないので、そこは余りどうかなと思ったりして立っています。
やっぱりよかったかなと思うところは、スーパーとかに無い商品の説明を、搬入者の人から聞いて、買う人に言えば、新しい野菜だけれども、食べて見ようかなと思って手にとって買っていただけるところがいいのかなと、産直ならではのいいところかなと思って頑張っていますので、まずよろしくお願いします。
高橋所長
その苦労話は、またお話ししていただけるように、とりあえず自己紹介ということで、次の方お願いします。
団体員
よろしくお願いします。
ミル・みるには設立当初からお世話になって、最初は友達に、「うちで食べ切れない野菜でも売ってみない」と言われて、声をかけられて始めたのですが、今は事務局で会計もやり、あとはレジにも立たせてもらって大変お世話になっています。
うちでは、売るほどはないのですが、ミル・みるに向けて少し野菜をつくったり、あとは自分で好きな花を増やして売ったり、あとは手芸品をちょっと売ったりして。
達増知事
ありましたね、手芸品。
団体員
はい、手があいたときに好きなことをやって、好きなものを出して売っているという感じなのですけれども、皆さんのように行く行くは楽しみながらいろんなものをやりたいなと思っています。
そんなところです。
佐々木副局長
誰か「おこし」の講釈を少し。
団体員
これですね。これはふるさと食品コンクールで賞をいただいて作ったおこしです。これ雑穀が入っています。
今知事さんが持っているのが、それはエゴマの賞をとった一番おいしいおこしです。これを作るにもすごくアイデアがあって、これとこれを入れてみたらどうかな、これとこれをまぜたらどうかなということで、さまざま何回も何回も研究して、勉強して、失敗して、そして何回も何回もやって、やっとできたのがこれです。
達増知事
バランスがあるのでしょうからね。でも、おいしいですよ、これ。もう3つ目になりますが。
団体員
これはエゴマが入っているやつですよね。エゴマが入っているから、男運がよくなるし、肌がよくなるし、これ食べれば……
佐々木副局長
それぞれ違うそうですよ。
団体員
砂糖味としょうゆ味とエゴマ味と、3種類、これ考えて作ったものです。これがしょうゆ味かな。
団体員
そっちが多分しょうゆ味。
団体員
おしょうゆが入っているやつ。
達増知事
しょうゆ味もおいしいですね。
団体員
おいしいですか、ありがとうございます。こっちは砂糖味。甘いの好きな方はお砂糖が入ったの。私は、このエゴマが入ったの。これはコレステロールの働きを下げるとか上げるとかのあれで、すごくいいそうです、エゴマ。
達増知事
健康にもいいからいいですね。
団体員
そうそう、健康に最高にいいということで、ではエゴマを使って作ってみようかなということで、このエゴマを入れて作ったのがすごくよかったのです。そして、ふるさと食品コンクールに、盛岡のほうに持っていって出したら賞をいただいて、うわっ、よかったということで。
達増知事
すごいことですよね。
団体員
普及所の先生方からもお力を借りたり、あれこれと一緒に勉強しながら、そしてやってでき上がったのがこれだったのです、エゴマのおこし。そして、しょうゆ味のほうがどうだかなとしょうゆも入れてつくったり、カレーを入れて作ってみたりとか、さまざまあったのだけれども、やはりカレーはちょっと似合わないかなということで。
達増知事
カレー。
団体員
ええ、カレー粉も入れて作ってみたのです。でも、カレー粉のほうがちょっと似合わなかったので、それはやめましたけれども。
達増知事
本当にいろいろ試してみたのですね。
団体員
はい、すごくあれやこれやと何種類も入れて試してみましたが。
達増知事
これは本当に完成されているという感じですね。エゴマの風味がまたおいしいですし。
団体員
出ていますか。
達増知事
うん。
団体員
ありがとうございます。知事さんからそういうふうに言ってくだされれば、またなおさら売れると思います。
団体員
若い人たちが今頑張ってやっているからね。
団体員
特にこのおこしを作っているのはこのメンバー。
達増知事
やりましたね。
団体員
ええ、すごく腕を振るってやっていますよ。
団体員
一つ一つ小さいほうに手間暇かかる割には高くもない。
団体員
1個100円だから、本当に買うには手ごろなのだけれども、雑穀が入っているのです、アワとかヒエとかイナキビとかソバとか。そういうのが入っているので、栄養のバランスもとれているし、それにその材料代が結構高くなるから余り儲けがないのです。でも、やっぱりあそこで賞とって皆さんからいっぱいたくさん食べてもらって100売るところを安く売って幅広くやれば200も売れたり、300も売れたりすればいいかなと思って、そして100円でやっていましたけれども。
達増知事
雑穀入門にいいんじゃないですか、町のお客さんで雑穀食べたことなくて、急に買って炊いて食べるとかというのも難しいという人がまずこれ食べてみるという入門にいいですよね。なんかいいなと思って、ちょっと炊いてみようとか、雑穀だけ買ってみようとかというのにつながればいいでしょうかね。
団体員
御飯に雑穀だけ入れて食べれば大したおいしいというイメージがない雑穀御飯になりますけれども、やはりこのような状態でちょっと味っこつけて考えてやれば結構ビタミンA、B、C、Dとかビタミンのバランスもとれるし、健康にもいいかなと思って考えたのがこれだったのです。これで賞とったときはうれしかったね。皆して大喜びした。盛岡に行って賞もらってきたりしてさ、体がうきうきして自動車に乗っていったんだもの。
達増知事
これもおこしらしい味でいいですね、この甘いやつも。
団体員
そうですか。甘いの好きな人は、この砂糖味が一番いいと思いますよ。
達増知事
やわらかくていいですよね。東京の雷おこしというのは固くてなかなか食べにくかったりするのですけれども、これはやわらかくて食べやすい。
団体員
歯ざわりがソクソクして、ある程度雑穀が入っているので、だから固くならないのです。お米だけであればまた違うのだけれども、雑穀が入っているから、食べたときに歯ごたえがパラパラって。
高橋所長
一通り、会とか、皆さんのお話を聞いたのですけれども、ここでちょっと知事から感想でもいただいて。
達増知事
それぞれ自分のところでいろいろやっている、あるいはいろいろ仕事したりしているところからまず少しずつミル・みる会にかかわる中で、だんだん大事な役について、それで会がどんどん盛り上がっていくというのを本当に地域に根差したそういう会のでき方でいいなと思いました。
団体員
ミル・みる会は産直でもよそさんと違って、地元でとれたのだけがメーンなのです。よそさんでは専門の方が作ったものを置いたり、いろいろ置いていますけれども、ミル・みるは本当に農家の人が自分で作ったのだけお店に出して売っていますので、だからまず皆さん喜んで来てくれると思うのです。あと注文があればその注文にも応じて届けて。
団体員
ほかの産直であれば農協さんとか、あと牛乳とか、プリンとか、そういうの全部売っているんだよ。お米はうちでも売っているのだけれども、牛乳とか、プリンとか、ヨーグルトとかというのであれば仕入れねばならないわけだ。結局それが売れていれば、どんどん売れていけば割と儲けがあるのでしょうけれども、売れなければ元がかかっても、その儲け分というのがなくて、賞味期限が来たときにどういうふうにやるかということを聞けば、やっぱり会の人たちがそれを元値で買って飲んだとか食べたとか。そうすれば一つも儲けがないというような状態であるんです。ミル・みる会は、今副会長さんが言ったような状態で、みずから種っこまいて、そして手をかけて、あまり薬をかけないで、100%安心して安全なものをということで、そうして売っているのがミル・みる会では一番受けているのかなと、そう思っていました。
達増知事
曲がったナスも本当に曲がっていたのですけれども、かえって安心できますよね、普通に育てて作ってやっているのだなと。
団体員
さっき見たナスね。
高橋所長
80円だった。
団体員
でもね、ああいうのが意外と味がいいんだよ。どっちかといえば真っすぐにすっとしているよりもシュッと曲がればね。
達増知事
おがりたいようにおがった、伸び伸びと。
団体員
そうそう。見た目は格好が悪いのだけれども、ただ皮をむいて切って、食べれば結局同じだから。同じ1キロなら1キロのナスであっても、あれは80円だったでしょう。真っすぐなのは100円だったでしょう。20円違ったとしても10個買ったとすればね。
団体員
ナスはナスだ。
団体員
やっぱり違うからね。
達増知事
ナスはナスです。
団体員
だから、わかっている方は値段を見て買っていくのです。真っすぐなのがいいのと、曲がっているほうの安いのといえば、私でもあれば80円のほうを買うのよ、どっちかといえば。やっぱり安ければ安いほうを買えば、何回か買っているうちには何ぼかは違ってくるからね。
達増知事
ほかのものも買えるし。
団体員
そう、一品ぐらい買うにいいんだもの、別なのね。でも、やっぱり上品な方たちは、さっとネクタイを締めて、ぱっとワイシャツ着てきた人たちは物のいいもの、品のいいものばかり見てそろえて買っていく。
達増知事
そういう感じですか、やっぱり。
団体員
そうです。
団体員
ネクタイしている人は。
佐々木副局長
今日は外して来たから。
団体員
今日は皆さんネクタイない方たちばかりだから。本当にやっぱりその人の顔を見たときに、この人は何をやっている方かな、サラリーマンかな、普通の会社員かな、何かお勤めの偉い方かなというのはぱっと見た瞬間わかります。でも、知事さんはネクタイもかけなくて普通の人のように笑顔もあるし、お話も笑顔でお話をしてくださるからすごくいい知事さんだなと。テレビだけでは見ているのだけれども、一瞬見て、知事さんだと思って見ているのだけれども。
達増知事
テレビではネクタイしていることが多いですし、難しいことしゃべっていたりとかして。
団体員
ここに来て難しいこと言えば、私たちは全然わかりませんので、今日もこのように合ったお話をしてくださってありがたいと思っていました。
高橋所長
自己紹介とか、会の活動とか、産品のお話もしていただいたので、次はどうでしょうか、自分たちはこうやりたいという将来のことを語っていただけますか、私は今後こうやりたい、あの産直をこうやりたいというような。今後の夢も含めて結構ですけれども、そういうことで皆さんからお伺いを。それで、知事から聞きたいことがあったらどんどん質問を、せっかくの機会だからなさっていただいて結構ですけれども。私はこんなふうにしたいと、自分もそうだし、団体もそうだし、産直の将来のことの希望みたいなものをお話しいただきたいと思いますけれども、後ろのほうからやっていいですか……。また頭からいきますか、会長さんから。1人3分程度で将来の希望みたいなこと。
団体員
将来の希望ですか、これはなかなか難しいことですね。将来の希望といえば、やはり若さ、後継者。若さの後継者ね、今、年をとっている方はピンから切りまでありまして、40歳ぐらいから80歳ぐらいまでの方が今ミル・みる会に入っておりまして、80となれば一生懸命頑張ってもあと何年やれるかやれないか、そういう方たちがまた多く物を出してくると出るのですよ、要領がよくて。そういう方たちからお話を聞いたり、作り方を聞いたりして、そして若い世代につなげていってもらって、そして若い人たちの人数が少しでも減らないような状態で、若さの秘訣でまたミル・みる会を盛り上げてやっていければいいなと、一番これが将来の夢と希望であります。やっぱり高齢化になってきておりますので、それが一番です。
高橋所長
後継者があるれども、それも含めて将来どうあったらいいかなと。
団体員
我が家では、後継者はもういますので、家の仕事も分担的にして、私の名前でミル・みる会にはまだ名前が入っているのですけれども、配るのはうちの経営主の妻。
佐々木副局長
嫁。
団体員
はい、全般的に。私は、経営主の妻が忙しいときだけ顔持ってきてやりますけれども、みんなで移住しないときから、うちでは産直だけに面積を大体こなして、市場には行きません。市場に出すというのはスプレーギクの農協出荷がありますけれども、そうでないのはナガイモでも、ゴボウでも、今は岩手県の産直、だぁすこに注文をいただいて……
佐々木副局長
花巻ね。
団体員
花巻。そこから注文が来て、今日もゴボウの注文が入って、掘りとり、昨日暑いところを掘りとりして、104キロ入れてゴボウも出すのですけれども、それがチャーターボックスで、クロネコさんとの契約して安めに運んでいただくというふうな体系をとってから今はスムーズにいきまして、そこから注文が来ましたり、あとナガイモについては契約栽培も1ヘクタールほど加工フーズというか、まるこうフーズとか、そこに1ヘクタールほど契約栽培はしております。みんな家族分担して、我が家の経営の一部で、お小遣い程度ではなく、我が家の経営、産直はみんな経営のあれになっていて、これからもそうなると思いますので、私の小遣いというわけにはいかない……
団体員
みんな生活費に入れねばならないもの。
団体員
みんな私の通帳にはなっているのですけれども、経営主の妻がそれをみんなやって、あと私たちは給料として、うちでもここのところ1年前から年金はいただいていますけれども、年金があるからといって、給料でないので稼がなくてもいいとかというふうな気分で、まず幾らかでももらえばやっぱり。花はうちのだんなが担当、あと野菜担当は息子夫婦というふうに大体やって、そういう経営をして。全部有機栽培、有機肥料だけ使ってエコファーマーなどもとっておりますし、そういうふうに安心して食べる安全な野菜をこれからも作って提供していけばいいのかなと考えております。
高橋所長
今度は次の方。新しいのですよね、ちょうどこれからどんどんやっていく時期だと思うのですけれども。
団体員
希望といえば希望のそれが望めるかどうかわかりません、私ももう年ですので。ただ、これからの希望として個人で許可をとってやるということもちょっと困難なのがありますので、よその産直さんに行くと結構補助事業でいろいろな設備をしているのです。それが軽米町にないのです。その設備をやって、いろいろ加工とか、乾燥とか、そういうのをやっている場所が。だから、そういうのはどうかなと思って、今いろいろ思案はしておりますけれども、どこから手つければいいのだか。若い人たちにもいろいろ産直のほうにも向けて出すような商品を開発するには、やっぱりそういうのがないとうまくないのではないかなと思っているのですけれども。
かえって青森県のほうは割と、どんどんと普及所さんとかそういうのが力入れて設備投資してくれているみたいなのですよね、建物、機械そのものをいろいろね。言えばなんだけれども、岩手県を見て歩けば、割とあまりそういうのがないなと思っております、研修に歩いていれば。だから、そういうのを軽米町でもどこかにちょっと大きくやってくれれば若い人たちも取り組むにいいのではないかなとは思っていますけれども、まずそれが望みであります。
高橋所長
では、次の方。
団体員
やっぱり会長さんが言ったように、見ていて高齢化してきているなというのがあるけど、でもその高齢者の人たちが何でも知っているし、やっぱりそういう人たちも大事だなと思って、私たちも野菜作るにしても一つ一つ聞いたり見たり、とにかく年とっていて腰曲げて玄関から入ってくるのだけれども、その要領がいいというか、見ているとその包装の仕方から売り場の位置から、何かすごく勉強になるところがいっぱいあって、そういう人たちは高齢化しているけれども、大事にしていきたいなと思うし、また若い人たちからどんどん入ってもらって、そういう人たちを見習って、見ながら勉強してもらえれば本当によくなっていくのではないかなと、そういうことは常によく感じます。
高橋所長
高齢化、後継者問題ということで。
団体員
そうですね、そういうことを感じます。
高橋所長
同じようなお話が出ましたが、どっちかというと次は後継者のほうですけれども、次の方はいかがですか。私たちは将来、若いほうだと思うのですけれども、皆さんがやって引き継いで、こうやっていきたいというようなお考えありますか。
団体員
レジに立っていて思うのですけれども、野菜が出るときは、秋とかはすごいいっぱい出てすごくいいのですけれども、ただ置く場所がないのがちょっとかわいそうというか、狭いからどうかなと思ったりもして、一生懸命裏から前に出して売ったりはしているのですけれども、40人、50人の会員である場所はもうちょっと広ければいいなと思ったりすることはありますね。せっかく物を出してくれるのだから、場所的にもう少し広ければいいのかなと思ったりもしていますけれどもね。
団体員
改造すればだめだとか、足してもだめだとか役場のほうでしゃべられるから、どうも形は変えたくないと。
佐々木副局長
模様がえというのがあるんだよ。後で教えるから。
団体員
補助的に建てているものだけでね。
高橋所長
後で教えますから、いろいろ相談してね。
団体員
だから、もうちょっと広い面積があれば、売り場があればまた助かるなと思っているのだけれども、結局お客さんが来ても狭いところくるくると回っているのに窮屈な思いしているなというときもあります。
ミル・みるでもよその産直さんたちも研修がてらに見学に来るのですよね。よそさんに私たちも見に行きますけれども、よそのほうはゆったりした見学ができるなと思って見ています。
団体員
置き場所がないんだものね。いっぱい物が出るともうあふれて。
佐々木副局長
テント張ったりして前に置かないの。
団体員
テント張ったって、夕方また囲わねばならないのだもの。
佐々木副局長
そいつぐらいするのっす。
団体員
テント張って販売するのは善し悪し。風が強ければテントが……、あそこは風がすごく強いところだから、ただのビューッとでなくてヒューッと来るんだよ。だから、テント建ててやっていても風で屋根ごと吹っ飛んでしまうときもあるのです。だから、なかなか大変だ。
団体員
あとは学校が建って悪いというわけではないけれども、学校の運動場の土が風吹けば物すごいのですよ、砂漠みたいに土飛んでくるから。あれだけはちょっとまいったな、来てみろと言いたくなる。
団体員
あれ何とかならないものかね。いつもそう思うのだけれども、風が吹かれたときには……。
団体員
風吹くたびに向こうが見えないくらい土が飛んでくる。だから、テントだのならば、もう中の戸も窓もあけておかれない。
団体員
もうすごい。あそこに学校が建たないうちはよかったのだよ。
佐々木副局長
学校をあまり悪者にされてもね。
団体員
学校が建ったら、崖がだっと屋根と同じぐらいの高さにもなったでしょう。そうしたら、あっちの校庭のほうからばっと吹いたのが全部下がるのです。そうしたら、もうあそこは戸だの目なんかあけてられないのです。あそこで串もちと田楽、お豆腐に味噌つけて。田楽とおもちに味噌つけて、田楽と串もち焼くのです。そのときに戸を開けておかないとお客さんが、「いらっしゃいませ」と戸を閉めて言っていたのでは誰もお客さんが見向きもしないのです。だから、いつも戸をあけていて「いらっしゃいませ。おもちはいかがですか、お豆腐はいかがですか、おいしいですよ」と言って声かければ、声かけたことによって来て買ってくださるのですよ。戸をいつも開けておかねばならないけれども、むわっと来るのだから、戸なんか開けておかれないのです。おもちなり、田楽なり、土で真っ黒けになるような状態で、あれ何とかならないものかね、知事さん。
佐々木副局長
風吹かせないでけろといったって。
団体員
風とめるわけにもいかねべし。
団体員
あれ下げているの、今校庭を作っているでしょう。もっと下がれば。
団体員
あれ下がらないでしょう、ちゃんと土台……。
団体員
結構斜めだったから来なかったけれども、盛って高くなったものだから、余計来るわけです。
団体員
だから、今何ぼか地盤下げているんじゃないの、だってブルが入っているっけ、幾らか。
団体員
幾らか下げても効き目ないな。すごいんだもの、ああいうもうもうとなったときに知事先生から来てもらって見てもらえば一番わかると思うのだけれども。もうすごいんだもの。目だりなんだり開けておかれないもの。
達増知事
学校の土は泥になりやすいし、ほこり飛びやすいですからね。
団体員
そう、すごいんだよ。
佐々木副局長
あたりの緑化とかいろいろ工夫の仕方あるのかもしれませんね。
団体員
土飛ばないように草植えるとか、土を押さえる何かの対策すれば違うと思うのだけれども。
佐々木副局長
ただ校庭をするわけにもいかないべし、どこらあたりまでできるのかというあたりはまず。
高橋所長
まず、そういう悩みがあるということで。では、最後の方。
団体員
高齢化と、あとは新しい会員さんが増えてくれればいいなというのと、あとは見ていって、皆さん何でも上手にいっぱい作って持ってきているのですけれども、私も行く行くはそうなりたいなと思ってやっています。楽しみながら続けていければいいなというのがあります。そんなところです。
高橋所長
楽しみながらと。
団体員
販売して、売って、作っていって。
高橋所長
一通り将来のこと……。将来のことを考えると必ず課題があるので、後継者というのが大きな、皆さんほとんど同じようなことですが、どうですか、知事そのあたりは。
達増知事
高齢の皆さんは物知りで、すごいというのはそのとおりですから、そういう方が増えるのはいいことだと思うのですけれども、若い人も増えてほしいということだと思うのですよね。ですから、そこはやっぱり将来に希望が持てる何か順調な発展路線が見えるように工夫をしていくといいのでしょうね。ですから、いろいろ課題を出していたもの、それぞれ言っていたように工夫の仕方がありますので、いろいろそこは相談して、ますます将来に希望が持てるような格好にしていければいいのではないかと思います。
高橋所長
コミュニティ100選というのも達増知事のコミュニティを大切にということで始めて、コミュニティに、皆さんに期待するようなお話も知事からちょっとしていただいて、コミュニティという形で。
達増知事
そうですね、世界経済危機と言って、いろいろ日本全体の景気も悪いのですけれども、外国に工業製品を売ってお金を稼ぐというやり方には限界があるというのがみんなにわかってきて、ではどうやって安心して食べていけるような経済の仕組みにしていけばいいかというと、やっぱり地域のものを生かすというのだということがだんだんみんなわかってきていると、気がついてきたところだと思うのです。
岩手県は、地域にいろんないいものがありますし、特にこの県北のほうは、県北では当たり前と思っていても、岩手でも南のほうの人たちは知らなかったり、まして東京とか都会の人は知らないようないいものがいっぱいあるので、そういったものをいかに発掘して、いい商品に育てて買ってもらえるかということだと思うのです。それは、やっぱりコミュニティの力が大事なのですよ。市町村であれば大分現場のことがよくわかるのですけれども、でも本当にわかっているのはコミュニティの本当の暮らしや仕事の現場にいる皆さんですから。
このミル・みるさんがすごいのは、買いに来る人たちとコミュニケーションとってどういうのが喜ばれるかとか、どういうのが驚かれるかとか、そういうのがわかると、こういうのが売れるのだなと、喜ばれるのだなとわかりますので、そういったことを岩手県じゅう、日本じゅう、地域ごとに丁寧にやっていくことでリーマンショックで失業者がたくさんみたいなことが無いような、足腰の強い世の中を作っていけるので、そういう意味で引き続きミル・みる会の皆さんには地域で頑張ってほしいですし、それがひいては日本全体がよくなることにもつながるので、県も一緒に協力しながらやっていきたいと思います。
いろんな商品化の工夫とかについては、県のほうにいろんな経験や知識、情報がありますので、そういったところは一緒に工夫していければいいのではないかと思いますね、いろんな商品開発みたいな、他のところでやっているようなことを、ここでもできないかとかそういうのは。こういう成功例もあるわけですからね。
高橋所長
今、知事からそういうお話がありました、今の話聞いて何かお話しありませんか。
団体員
私たちは、こういう商品を作って賞をいただいているから、次には何かまた別なものを作って考えて、また賞をいただきたいなと思って、そのような考えも持っておりますし、そのためにはやはりここだけ、ミル・みる会だけにいるのでは余り進歩しないから、1年に1回ずつ役場のバスを借りて、役場の担当課の方だけれども、研修視察しています。そして、その中で、これがいいな、あれがいいなと思ったときには、それに行って、青森県のほうに行ったり、岩手県の県南のほうに行ったとかと一緒に行って、そして買ってきて食べて、そして味見して、そしてこれがいいな、あれがいいなと思ったり、まず少しずつでも勉強して、そしてまた何かの形で賞とれればいいなと思って、それが一つの夢です。一つとれば、次の賞欲しいなと思ったり、また次取ると、次の賞欲しいなと思って。
達増知事
おこしは、若い皆さんが中心になってやったということですから、若い人たちが力を発揮することが肝心だと思うので、ぜひさらに頑張ってほしいと思いますし、あとさらに若い人たちを引っ張り込んで、今やっていることをその人たちに任せながら、またいろんな新しいことに挑戦するとか、そういうのはやっていかなければというところですよね。
佐々木副局長
おこしは、場所はどこで作っているの。
団体員
これはミル・みるハウスの私たちが写真撮ったところの入り口のちょっとここ。
団体員
ちっちゃこいところ。
団体員
あそこ、3坪ぐらいの建物が別に出っぱってあるところのちっちゃいところで。
団体員
あそこちょっと小さいから。
佐々木副局長
なるほどね。そこが菓子製造の許可とっているの。
団体員
許可とってる。
佐々木副局長
あのくらいならばなかなか……
団体員
ちょっとあれだと本当は物足りないのですが。
団体員
ぎりぎりなのだよ、お仕事して、あそこで作るのが本当にぎりぎり。
団体員
あそこでおもちと田楽豆腐も売っているし、そしてこれもあそこで作っているのです。そして、役場のほうから、あそこの建物のあれも作っていただいたから、そこをいかにして事業をして私たちの収入に上げて、一生懸命働いて、申告して税金納めて、そして頑張ってやっていかなければならないと、本当に一生懸命なのです。だから、これも作ったり、あとは串もち、田楽も、土日は売れるのです。今は暖かいときだから悪くなりやすいから、今はちょっと休んでいるのだけれども。
佐々木副局長
怖いからね、食べ物はね。
団体員
同じ建物であそこの二戸の保健所の許可をとって、そしてそこをフル回転して使って、利益を上げるかというのが一つの私たちの頑張りになっています。お客さんがわざわざ遠いところから1時間もかけてここの串もちがおいしいからといって、わざわざ買いに来てくれるおばあさんもいるのです。10枚といえば、1枚100円で売っているものだから、10枚といえば1,000円だよ。おっと、ありがたいと思って。あと1人ぐらい10枚という人が来ないかなと思ったりして、この売る楽しみ、やっぱりお金が入らないとね、何をやっても絶対だめだ。お金が入らないような状態のやり方をやっていたのでは絶対だめだから、とにかく年金をもらっている方は、年金プラス産直といえば、普通の給料をもらっている会社員の人よりも上がるのですよ、お金が。
達増知事
それすごいですね。
団体員
上がる人もある。みんな同じではない。
団体員
80歳になる人でも、若い人でもいいけれども、年とっている方はある程度年金もらっていて、産直に1ヶ月で10万円ぐらい売上出したとすれば。そうすればあと年金プラス産直ということになれば、普通の会社に行って十二、三万もらっているよりも金になるのだけれども。
団体員
10万円出すには大変です、産直は。
団体員
それは大変だけれども、そこは自分たちのやり方でお金をとれる、とれないも、その人のやり方の工夫次第で決まっていくから。年とった方はそういうところが大した要領よくできるのです。
団体員
要領よくやる人もいるからね。
佐々木副局長
売れ筋のやつがわかるのかもしれないですね、これをこうやれば売れるとね。
団体員
それで、作り方も上手なのだよ。若い人たちがああいうところをまねして、見て食べたりして、真似できればすごくいいなと思って。そういうところ。
高橋所長
わかりました。
知事所感
高橋所長
最後、知事から皆さんに激励の言葉をもらって、ごめんなさいね、時間がそろそろ来ましたので。
達増知事
最後は成長戦略の議論にまで入ることができてよかったと思います。日本政府以上に希望が持てるかもしれない成長戦略が。やっぱり地に足がついた成長戦略は心強いので、ぜひ県も相談に乗りますので、こちら振興局のスタッフとかとも相談しながら、今言った路線でぜひぜひ進めていってほしいと思います。今日は本当にありがとうございました。
閉会
高橋所長
最初は緊張していたけれども、今皆さんいい顔していますので、ぜひ知事を囲んで、最後に写真撮って終わりたいと思います。今日は本当にどうもありがとうございました。
このページに関するお問い合わせ
政策企画部 広聴広報課 広聴広報担当(広聴)
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
電話番号:019-629-5281 ファクス番号:019-651-4865
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。