令和6年12月18日教育長記者会見における質疑応答
日時:令和6年12月18日(水曜)
場所:県庁10階 教育委員室
発表事項:教育振興運動60周年記念大会について
質問事項:
(1) 令和6年を振り返っての所感について(新年の意気込み、今年の漢字一字)
(2) 冬休みの過ごし方について(安全衛生関連)
(3) 教職員による飲酒運転事案を受けての対応について
質疑応答
(教育企画室)
ただいまから教育長記者会見を始めます。
本日は教育長から発表があります。
(教育長)
教育振興運動60周年記念大会を開催しますので、その内容についてお知らせしたいと思います。1月14日(火曜日)、トーサイクラシックホール岩手(岩手県民会館)大ホールにおいて開催します。教育振興運動は、子ども、家庭、学校、地域、行政の5者が、それぞれの役割と責任を果たし、連携して地域の教育課題の解決に取り組む本県独自の運動です。地域学校協働活動やコミュニティ・スクールとの目標の共有や取組の連携を図りながら、県内の各地域で様々な実践活動が行われており、令和6年で60周年を迎えるものです。
本大会は、教育振興運動60周年を記念して、教育振興運動及び地域学校協働活動関係者等が一堂に会し、これまでの5年間の取組の成果を検証・共有するとともに、今後5年間の取組の方向性として、主体的に学ぶ態度を育む「家庭学習の充実」、自己肯定感や協調性などを育む「体験活動の充実」の2つの全県共通課題について共有するものです。
オープニングアトラクションでは、昨年度(令和5年度)の第25回「わたしの主張岩手県大会」において、優良賞に輝いた一関第一高等学校1年の後藤穂風さんに「地域を守るために」と題した作文を発表してもらいます。「教振標語コンテスト」の表彰式も行います。応募総数は12月17日正午現在で673件ありました。
事例発表では、釜石市立大平中学校における「情報メディアとの上手な付き合い方」に関する取組や、紫波町教育委員会事務局における「コミュニティ・スクールとの連携により『目指す子どもの姿』の共有に基づく運動の展開」の発表をしていただき、岩手大学教育学部の深作拓郎准教授に助言をいただきます。
記念講演については、國學院大學人間開発学部で教授を務められている、鈴木みゆき氏をお招きし、「体験活動と子どもの成長~5者の連携の可能性~」と題し、御講演いただくこととしています。鈴木氏の講演を聴ける貴重な機会ですので、県民の皆様にも足を運んでいただき、教育振興運動について考える機会としていただきたいと思っています。
各報道機関から後援をいただいていますので、当日の取材等についても御協力をお願いしたいと思います。
以上です。
(教育企画室)
ここからは、幹事社の進行によりまして質問にお答えする形で進めさせていただきます。
よろしくお願いします。
(幹事社)
よろしくお願いします。
それでは、ただいまの発表について質問がございましたら、社名と氏名の後の発言をお願いします。
(記者)
今回60周年ということですと、10年前の50周年の際にも同様の式典を開催されましたでしょうか。
(教育長)
10周年記念大会を昭和49年、30周年記念大会を平成6年、50周年記念大会を平成26年に開催しております。
(記者)
参加対象に県民とありますが、一般の方も入っていいものと考えてよいということですか。
(教育長)
はい。一般の方も大いに参加していただければと思います。
(記者)
事前申込等は必要ですか。
(生涯学習文化財課)
当日、会場で受け付けします。
(記者)
この大会には、生徒が参加するというよりは、教員とかを主に対象とするというようなことでしょうか。
(教育長)
子ども、家庭、学校、地域、行政の5者が教育振興運動の主体であり、県民運動ですので、広く県民に参加していただければありがたいというふうに思います。
(記者)
続きまして、発表事項以外について、記者クラブからの代表質問はありません。各社から事前通告している質問がありましたら、よろしくお願いします。
(記者)
2024年の1年間を振り返って印象に残ることなど御所感をお願いします。合わせて、新年の意気込みもよろしくお願いします。
(教育長)
まず、今年(令和6年)1年を振り返っての所感ということでございますが、県教育委員会の大きな動きとしまして、新しい岩手県教育振興計画を始めとし、昨年度(令和5年度)に策定した多くの計画・プランの下で様々な取組を始めた年でございます。
今、申し上げた「岩手教育振興計画(2024~2028)」、「いわて特別支援教育推進プラン(2024~2028)」、「岩手県教育教職員働き方改革プラン(2024~2026)」、それから文化スポーツ部と共管で策定しました「岩手県における学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方に関する方針」、今年(令和6年)5月に策定・公表しました再発防止「岩手モデル」TSUBASAモデル。こういったものの取組をスタートした年でありまして、学校現場、市町村教育委員会とも連携して取り組むということを行ってきております。
また、先ほど申し上げました教育振興運動60周年。これを契機としまして、誰一人取り残さない学びの場を確保する不登校対策や、学力の育成ということを目的に、先ほども申し上げました家庭学習、あるいは体験活動の推進を、全県で共通のテーマに掲げて取り組んできました。
4月には、福岡工業高校と一戸高校が統合し、北桜高校が開校しましたし、不登校児童生徒の学びの場として県立図書館内に「ふれあいルーム」の分室「ふれあいルーム盛岡」を設置しました。それから、スクールロイヤー制度を導入しました。教職員の働き方改革、人材確保に係る新たな取組をスタートしたということ、先般報道をしていただきましたが、西和賀高校の来年度の2学級校化ということも行ってまいりました。
それから、子どもたちの活躍として、NHK全国学校音楽コンクールで、北上市の6校合同チームが県勢初の金賞に輝いたということ、全国高校文芸コンクールで本県の生徒が2部門で最優秀賞を受賞したということなど、本県の子どもたちが文化・スポーツ分野などで、全国の舞台で数多く活躍の姿を見せてくれ、県民を大いに元気づけたのではないかということであります。
その一方で、今年(令和6年)、教職員の不祥事が相次いで発生したということについて、誠に残念であり、遺憾の極みであります。信頼回復に向けて、引き続き教育委員会を挙げて、法令順守、コンプライアンスの徹底に取り組んでまいりたいと考えております。
新年の意気込みということでありますが、先ほど様々な計画・プランについて申し上げましたが、令和7年度は計画・プランの2年目となります。
学校、保護者、地域、市町村教育委員会等と一体となって、これらの取組を充実・発展するようにしっかり取り組んでまいりたいと思いますし、年明けは高等学校の新たな入試制度による入学者選抜が行われますので、いわて留学の実施や杜陵高校の定時制に新設したチャレンジ枠なども含めて、入学者選抜の円滑な実施に向けて万全を期してまいりたいと考えております。
また、現在策定を進めております「県立高等学校教育の在り方~長期ビジョン~」について、最終案を今お示ししながら県民説明会を実施しているところでありますし、今週金曜日12月20日までパブリック・コメントを実施しております。冬休み期間中を活用して子どもたちからの意見の聞き取りも行うということで、来年度はこの長期ビジョンを土台に、次期県立高等学校再編計画の策定に取り組んでまいります。
(記者)
関連して、今年(令和6年)の漢字一文字をお願いします。
(教育長)
先ほど冒頭で申し上げたとおり、新しいプランや取組を始めたということで、新たな取組のスタート、始動ということで、「始」にしたいと思います。
(記者)
これから県立学校、市町村立学校は冬休みに入るわけですけども、どんなふうに過ごして欲しいか。あとは、避けるのは難しいかもしれませんが、事件事故に巻き込まれないためにどういうことを考えて欲しいか。2点教えてください。
(教育長)
まず、県内の小中学校と県立学校の2学期の終業式が、大体12月19日から12月27日にかけて、同じく3学期の始業式は1月6日から1月22日までの間に行われるということで、その間が冬休み期間ということになるわけですが、冬休みにつきましては、その時季ならではの経験を多く積むことができる期間でありますので、児童生徒の皆さん一人ひとりの目標とか計画をベースにしつつ、充実した冬休みを過ごして欲しいと思います。一方で、県内では季節性のインフルエンザの流行なども見られますので、冬休み中におきましても、引き続き、換気、手洗いなど基本的な感染対策をお願いしたいと思います。
また、先般、北九州市で中学3年生の男女が殺傷されるという大変痛ましい事件が起きたわけでありまして、このことについて、深い悲しみと憤りを感じます。
被害に遭われた方々とその御家族に心からお悔やみを申し上げますとともに、教育現場におきましては、子どもたちの安全を最優先に考えて学校内外での安全対策を徹底する必要があると考えております。
地域と連携した通学路の見守り活動、あるいは学校での安全教育の徹底などを、引き続き市町村教育委員会あるいは警察等と連携しながら、安全対策の強化に努めていきたいと考えております。
(記者)
最後の安全対策の関係で、学校がある時間にはそれで良いかもしれませんが、冬休み中にそういうことに遭わないために子どもたちに何かということを聞きたいと思います。
(教育長)
学校での安全教育の徹底ということに尽きると思いますし、今回の事案を受けて、特に現時点で文部科学省からの何らかの通知等が出ているわけではないのですけども、国と連携しながら必要な対策は講じていきたいというふうに考えております。
(記者)
先日、酒気帯び運転等の訓示を配信されたということで、現状、各校の教職員等にはその動画等で浸透が図られたかという、フィードバックみたいなのはありましたでしょうか。
(教育長)
報道機関の皆様に公表する時点では、基本的にすべての学校で校長先生はもちろんですが、すべての教職員に見てもらうことで取組を実施しております。私がどこの学校でどうだというデータを今持っているわけではありませんが、基本的にすべて徹底したというふうに理解しております。
(記者)
更にコンプライアンス重視・徹底というところも訓示では述べられたと思うんですけども、通勤の仕方、どういう通勤をしているかとかそういったところのヒアリングもするということだったと思います。先日の宮古恵風支援学校では盛岡から宮古まで通勤しているというような通勤というのもあったりして、そういった、働き方をいろいろ変えていかなきゃということで、いろいろ計画を立てているとは思うんですが、そのあたり、酒を飲んで運転すること自体が言語道断というところは最もだと思うんですけども、それ以外に、そういったストレスがかからないような働き方とか、酒に頼らないというか、そういったところで、現場からこういった働き方を変えられないかみたいな、そういう御意見みたいなものは、あったりするものでしょうか。
(教育長)
現時点で、現場からそういう要望が私のところに届いているかというと、届いておりません。ただ、様々御指摘いただいているように、遠距離の通勤をする中で今回、自宅での飲酒が常態化しているということでありまして、その結果、早朝に出勤した際の検挙という事態です。睡眠を取っていたとしてもそういう事態は起きるということです。広い県土の中で、教員には様々な事情もございますので、一概に遠距離通勤はいけないということは申し上げられないと思いますが、そうした場合に通勤方法に合った生活習慣を考えて、身に付けてもらうことは大事なのかなということで、今回、校長による面談で、飲酒の状況、生活の状況についても把握してもらうという取組をしたということであります。
(記者)
ヒアリングして各校長が把握したものについては、教育委員会の方には何かしらまとまった形で、提出するような流れでしょうか。
(教育長)
課題、問題ケースがあったものについては、教職員課・服務管理監の方に上げていただくということでございますが、一律に報告するというスタイルにはなっていないと思います。これは教職員課等に確認をしてもらいたいと思います。
(教育企画室)
それでは、以上をもちまして教育長記者会見を終了させていただきます。
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