岩手県食の匠234 佐々木まき子さん(宮古市) 花ひゅうず
料理の紹介(いわれ・特徴)
花ひゅうずは、宮古市刈屋地区中里(旧新里村)にある貴船(きふね)神社が発祥で、古くから盆と正月には、神に甘酒と「花ひゅうず」を供えていた。宮古市刈屋地区では、盆に仏を拝みに行くときは、お重に「花ひゅうず」を入れて拝みに行っていたという。
このように、この地域では、昔から、盆の仏様へのお供えや、神仏の供え物にしていた。
普段のおやつや、田植え時のこびるにも作られている。
昔は、婚姻などは地域内の人同士であるのが一般的であったので、宮古市刈屋地区だけに伝わっていた。
材料(15個分)
- うる米粉 500グラム
- もち米の粉 50グラム(うち粉除き)
- 熱湯 500cc
- 水 55cc
- くるみ 13グラム
- みそ(みそ:150グラム 砂糖:195グラム)
- 片栗粉:少々
作り方
- 鍋にみそと砂糖を混ぜ合わせ、弱火でトロリとなるまで、ゆっくりねる。
- ボウルに米粉ともち粉を入れて合わせふるいにかける。
- 2に熱湯を注ぎ、全体に行き渡ったら、へらで切るようにかき混ぜて、人肌に冷めるまで寝かせておく。
- ボウルの底に、もち粉でうち粉をしてこねて、途中、水を入れながら耳たぶ状になるまでこねる。(手に粉をつけながらこねる。)
- 粉を60グラムずつに分けて、手のひらでこねて、円形に伸ばし、みそを箸でひとつまみと、くるみ少々を入れ、ふちをもち粉をつけながら、きちんと閉じて形を整える。
- 5を左手でしっかり持ち、右手親指の外脇を使って、ふちを右側から折り返し、9つひだを取る。最後に全体の形を弓なりにする。
- 鍋にたっぷりの熱湯を用意して、沸騰させてその中に花ひゅうずを入れ、強めの中火で茹でる。
- 花ひゅうずが、水平に浮き上がってきたらすくい上げて、さらしの布巾にのせ、湯気がきれたら、片栗粉を軽くまぶす。
料理・技術のポイント及び工夫している点
- 粉の乾燥度合いにより、かける熱湯の量を調整すること。
- こねるときに入れる水の量も、生地の柔らかさを見ながら調整すること。
- 花ひゅうずを茹でるときは、湯が沸騰してからひゅうずを入れて、湯の沸騰が一旦止まり、再度沸騰したら、強火から少し弱火にして茹でること。沸騰した中で茹でると、花ひゅうずの花びらが壊れる。弱火でゆっくり茹ですぎると、生地が伸びてしまう。
- 茹でる前に、ひだをきれいに取り、形を弓なりにするときれいに仕上がる。
- 9つひだを取ると、見栄えが良くできる。
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