岩手県食の匠218 瀧沢昭子さん(雫石町) 山菜サクの油いため
料理の紹介(いわれ・特徴)
サクの正式名称は「エゾニュウ」で、沢沿いや湿り気の多い木陰に群生しているセリ科シシウド属の多年草の山菜である。株の真ん中に出た若い茎の葉を除いた部分のみを食する。
雫石町の奥羽山系にある御明神地区では、昔から塩蔵して保存食として利用され、冠婚葬祭のお重料理には欠かせない食材であった。
材料(4人分)
- サク(塩抜きし水分を絞ったもの)200グラム
- 油揚げ 20グラム
- 生しいたけ 20グラム
- にんじん 15グラム
- サラダ油 大さじ2分の1
- 醤油 大さじ2
- みりん 大さじ2
- 砂糖 小さじ1
作り方
あく抜き・長期保存
- 収穫したサクは包丁で上から皮をむく。
- 5%の塩を入れた熱湯でゆで、ひと煮立ちしたらザルにあげて冷水にとり、2時間から3時間流水に浸す。
- サクを3センチ位の長さに切り、サクの重量の30%程度の塩で漬ける。サクの2倍の重石をする。
塩抜き
- 沸騰した湯で2分から3分ゆでてからザルにあげて冷水にさらし、10分おきに4回から5回、その後は1時間おきに1回から2回水をかえる。
- 塩気が感じられなくなったら、ザルにあげて水切りし、両手でぎっちりと挟んで水分をしっかり絞る。
油いため
- 油揚げ、しいたけ、にんじんは細切りにする。
- フライパンにサラダ油をしき、中火でサクに油がまわる程度にさっと炒める。
- 醤油を入れて、中火で2分程度炒め、サクに醤油を含ませる。
- 油揚げ、しいたけを入れて、さらに2分程度炒める。
- みりん、砂糖を入れて1分程度炒め照りをつける。
- 最後に人参を入れてさっと混ぜたら火を止める。
料理・技術のポイント及び工夫している点
- サクを長期保存する際、食べやすい大きさに切っておくので、料理に使用する際に、塩抜きや調理がしやすい。
- 調理する際には、サクの水分をしっかり絞ることで味がしみ込みやすくなる。
- 醤油を先に加えることで、しっかりとした味がつく。
- にんじんは食感を生かすため、余熱で火を入れる程度にする。
- 通常、冠婚葬祭の時には大なべで作るが、少ない量でも手軽にフライパンで作ることができる。
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