岩手県食の匠228 阿部光子さん(葛巻町) そばがき
料理の紹介(いわれ・特徴)
葛巻町では米の代替品として、冷涼な気候でも栽培できる雑穀が作付されていた。
そばがきは、そばねりとも言われ、そば料理の中で最も手軽にできるものである。ご飯の足りない時や小昼とする日常食であった。家族が囲炉裏を囲み、熱湯でそば粉を練り上げ、熱いうちに、はしでちぎって味噌やしょう油をつけて食べていた。
8年前に地域の高齢者の方から、より滑らかで多くの方に提供できる鍋で練り上げる方法を教わり、提供するようになった。
そばがきでしか味わえない食感とそばの風味が特徴である。
材料(10人分)
- そば粉 300グラム
- 水 800cc
たれ
- 昆布 10センチ角1枚
- 鰹節 20グラム
- しょう油 大さじ2
- みりん 小さじ1
- 酒 小さじ1
- 塩 少々
- 水 1200cc
- ねぎ 20センチ
作り方
- 鍋に水800ccを入れ、強火で沸騰させる。中火にし、沸騰している湯の中に、そば粉をふるいながら、泡だて器で混ぜ全量入れる。さらに泡だて器で絶えずかき混ぜる。
- ダマがなく、まとまってきたら、火から下ろし、すりごぎ棒でしっかり練り上げる。(5分程度)
- ボールに手水を用意し、濡らした手もしくは水をつけた木べらで、そば生地の表面を平らにする。
- 別に水(1300cc程度)を沸騰させる。
- 冷めた3に4の沸騰した湯を入れ、強火にかける。そば生地が浮いてきたら、火を弱め2分から3分茹でる。
- 湯を捨て、へら等で食べやすい大きさに切り分ける。
- 椀に盛り付け、たれを入れ、小口切りにしたねぎを添える。
たれ
- 鍋に水、昆布を入れ、火にかける。沸騰前に昆布をとり、沸騰してきたら鰹節を入れる。1分から2分沸騰し、こす。
- だし汁に分量の調味料を入れ、味をととのえる。
料理・技術のポイント及び工夫している点
- 練りが一番のポイントであり、十分でないと、茹でた時に分離してしまう。
- 粘り、コシがでてくると、練り上げているそば生地が鍋のふちから離れやすくなってくる。
- 練り上げたものは、よく冷ますと切り分けやすくなる。
- そば粉をふるいにかけた方が、滑らかな食感となる。
- 一日位は固くならない。
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