合同追悼式での知事式辞(平成29年3月11日)

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ページ番号1002261  更新日 平成31年2月20日

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 平成29年3月11日(土曜)に釜石市にて開催された「東日本大震災津波岩手県・釜石市合同追悼式」より、知事による追悼式辞を掲載します。

追悼式辞(全文)

追悼式辞

東日本大震災津波から六年となる本日、岩手県と釜石市の合同追悼式を挙行するに当たり、尊い命を失われた方々の御霊に、岩手県民を代表して謹んで哀悼の誠を捧げます。

マグニチュード9.0の巨大地震が生み出した凄まじい津波により、本県において、4,672名もの方々の尊い命が奪われたのが、六年前の3月11日であります。

失った大切な御家族への想い、あるいは御友人への想いは薄れることなく、在りし日を偲ぶ方々の思いは一層深くなっているものと拝察いたします。

また、今もなお、1,122名の方々が、行方不明であります。六年という無情な時の流れを越えて、御家族の皆様の思いが報われることをお祈りいたします。

ここ釜石市では、強固に築かれた湾口防波堤をも打ち砕く巨大な津波により、郷土の先人達が築き上げてこられた街並みや産業基盤が破壊され、1,063名の方々の命が失われました。

 犠牲になられた方々は、産業が発展し、人情豊かな生活文化を誇る釜石市において、各分野で活躍し、地域社会を支え、あるいは、未来の希望を託されていた方々でありました。その中には、自らの使命を果たすべく、住民の救助活動に当たられた消防団員の方々もいらっしゃいました。失われたものは余りにも大きく、哀惜の念に堪えません。

私たち、岩手県民は、犠牲になられた方々のふるさとへの想いを受け継いで、この東日本大震災津波の惨状やその経験の中で得られた教訓を改めて心に刻み、後世に伝えながら、復興を進めていかなければなりません。

今、岩手の被災地では、昨年の台風10号災害も乗り越えながら、復旧・復興の歩みが、着実に進んでいます。ここ釜石市でも、住まいをはじめとする暮らしの再建、水産業など産業の復興が進んでいます。釜石港では、海外との新航路の開設や大型クレーンの整備が予定されており、国際物流港湾として一層の飛躍が期待されています。

県では、多様な主体の参画や交流、連携を力とし、復興事業の総仕上げを視野に復興の先も見据えた地域振興にも取り組みながら、復興を更に進めて参ります。
昨年は、天皇皇后両陛下はじめ多くの皇室の方々をお迎えし、「東日本大震災復興の架け橋」希望郷いわて国体・希望郷いわて大会を開催し、岩手からスポーツや文化の感動を広げ、全国や海外に復興支援への感謝を伝えることができました。
2019年にはラグビーワールドカップがここ釜石市で開催されます。復興の力になるよう、オール岩手がスクラムを組んで、準備に万全を期して参ります。

世界遺産「橋野鉄鉱山」は、岩手の先人達が、危機の時代を切り拓くために、先進性と行動力を発揮したことを示しています。
今を生きる私たちもまた、力を合わせ、「いのちを守り、海と大地と共に生きる ふるさと岩手・三陸の創造」を目指して復興を進めることをお誓いいたします。
犠牲になられた方々の御霊に、心から御冥福をお祈りし、御遺族の皆様の御平安を祈念申し上げ、追悼の式辞といたします。

平成29年3月11日

岩手県知事 達増 拓也

このページに関するお問い合わせ

復興防災部 復興推進課 伝承・発信担当
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
電話番号:019-629-6945(内線6945) ファクス番号:019-629-6944
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