岩手県エコマネジメントシステム
岩手県エコマネジメントシステムについて
岩手県(以下「県」という。)では、令和5年3月、「第2次岩手県地球温暖化対策実行計画」(以下、「第2次実行計画」という。)を改訂し、県の事務事業における温暖化対策の率先的取組(以下「率先的取組」という。)として「2030年度の温室効果ガス排出量(2013年度比)60%削減することを目標に掲げ、施設の省エネルギー化や再生可能エネルギーの導入など、脱炭素化に対応した県有施設の整備、改修等の取り組みを推進することとしています。
「温室効果ガス排出量2050年の実質ゼロ」にむけて、県民及び事業者等の模範となるよう、職員一人ひとり及び組織が一丸となって取組を実行していく必要があります。
本マニュアルは、第2次実行計画の目標達成にむけて、県が率先して取り組む具体的な取組事項や推進方法等について示したものです。県では、本マニュアルを「岩手県エコマネジメントシステム」と位置付け、システムに基づいた取組を実施するとともに、適宜必要な見直しを行っていくものとしています。
基本的事項
目的
本アニュアルは、第2次実行計画に基づく県の率先的取組の推進に係る具体的な実施方法等を示したもの。本マニュアルに基づき、率先的取組で示す取組内容を確実に実施するため、取組を点検・評価し、必要に応じて見直しを図るPDCAサイクルにより運用を行う。
実施期間・目標等
2021年度から2030年度までの10年間を実施期間とし、基準年度である平成25(2013)年度比で、温室効果ガス排出量の60%削減を目標とする。
実施の対象
(1) 対象事務等
県が行う全ての事務作業(公共工事等を除く)とする。
(2) 対象組織・施設
県の全ての機関とし、外部に管理を委託している公の施設も含むものとする。
対象となる温室効果ガス
温対法に基づく温室効果ガスは、下表の7種類がある。
本計画においては、県の事務・事業との関わりを勘案し、対象とする温室効果ガスを、二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、一酸化二窒素(N2O)、ハイドロフルオロカーボン類(HFCS)の4種類とする。
温室効果ガスの種類 |
主な排出源 |
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二酸化炭素(CO2) | 燃料(重油・灯油・ガス・ガソリン・軽油等)、電力の使用等 |
メタン(CH4) |
燃料の燃焼、水田の耕作、家畜の消化管内発酵、ふん尿処理等 |
一酸化二窒素(N2O) | 燃料の燃焼、家畜のふん尿処理、耕地への肥料の使用等 |
ハイドロフルオロカーボン類(HFCS) | カーエアコン・冷蔵庫の使用・廃棄等 |
パーフルオロカーボン類(PFCS) |
電子機器製造での半導体エッチング・洗浄等 |
六ふっ化硫黄(SF6) | 電気絶縁用ガス、半導体エッチング等 |
三ふっ化窒素(NF3) | 半導体や液晶製造時におけるドライエッチング等 |
推進体制
○ 役割
(1) 推進体制及びその役割
率先的取組の推進に当たっては、【岩手県エコマネジメントシステム 実施マニュアル】P2 で示す推進体制及び役割を基本とする。
(2) エコスタッフの考え方
・率先的取組の推進に当たっては、温室効果ガス削減等取組を各庁舎単位で推進する考えから、各庁舎の管理担当及び庁舎管理者をエコスタッフとする。
・ただし、本庁及び各地区合同庁舎については、庁舎及び組織の規模等に応じて、エコスタッフを配置する。
(3) 具体例
「1」 本庁
・各部局主管室管理担当、議会事務局、各委員会(教育、人事、監査、労働、収用委員会)の管理担当及び庁舎管理者(総務部管財課)をそれぞれエコスタッフとする。
・以上に加え、本庁における率先的取組の推進における主な温室効果ガス排出量削減取組(以下「エコオフィス活動」という。)等を遂行するため、環境生活企画室担当をエコスタッフとする。
「2」 各地区合同庁舎等(各広域振興局及びセンター)
・各広域振興局及びセンターの主管室管理担当及び庁舎管理者をエコスタッフとする。
・また、盛岡広域振興局の医療局及び企業局本庁の管理担当においては、これとは別にエコスタッフを指名する。
・以上に加え、本局及びセンターのエコオフィス活動等を率先して推進するため、各局及びセンターの環境担当をエコスタッフとする。
「3」 警察本部、その他の出先機関
・各庁舎の管理担当及び庁舎管理者をエコスタッフとする。
注 その他出先機関とは、県立病院・診療センター、企業局出先機関(施設総合管理所等)、教育委員会の出先機関・県立学校・警察本部の出先機関・警察署など上記以外の県の全ての機関をいう。
注 その他出先機関において、組織の規模等を考慮し、エコスタッフは管理担当、または庁舎管理者のいずれか1名のみとして差し支えない。
主な事務の流れ
PLAN (計画) |
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○ 目標設定
年度当初の環境管理責任者(環境生活部長)は、「エコオフィス活動」に係る目標を設定する。
DO (実行) |
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(1) 職員研修等の実施
(2) 温室効果ガス排出量削減取組の実施
CHECK (点検) |
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(1) 実績報告
(2) 実績集計
(3) ヒアリング調査の実施
(4) 集計結果の評価・報告
ACTION (改善) |
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○システムの見直し
温室効果ガス排出削減取組等運用手順
エコオフィス活動とは、以下に示す通り。具体的な取組方法については、
【岩手県エコマネジメントシステム 実施マニュアル】P9~20の運用手順を参考に行う。
項目 |
内容 |
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(1) 照明関係 |
始業時間以外(昼休み、勤務時間外)消灯 執務室以外(トイレ、会議室、倉庫等)での消灯 |
(2) OA機器関係 |
長時間使用しないパソコン等の電源OFF 待機電力の削減 (OAタップ等の活用、退庁時のプラグ抜去) 業務使用目的以外での電化製品等の使用禁止 |
(3) 空調関係 |
適切な冷暖房運転(夏季28℃、冬季19℃) ブラインド等の活用による冷暖房効率の向上 会議室等利用後の空調停止 |
(4) 自動車関係 |
通勤における自家用車から徒歩や自転車利用への転換 近距離の用務における自転車の利用 出張等における公共交通機関の利用 エコドライブの徹底 |
(5) 夏季及び冬季における 省エネ・節電取組 |
夏季のクールビズ、冬季のウォームビズの実施 |
(6) その他省エネ取組 |
業務効率化、長時間勤務の縮減等 共用湯沸器の使用時間等の制限 階段の使用やエレベーターの間引き運転 |
(7) グリーン購入関係 |
グリーン購入基本方針に基づく環境物品等の購入・発注 (原則として100%の購入・発注) |
(8) コピー用紙関係 |
紙の節約 (裏紙使用、両面印刷、ペーパーレス会議の実施等) |
(9) 廃棄物関係 |
ゴミ分別の徹底 環境に配慮した廃棄物処理委託 |
(10) 水資源関係 |
歯磨き、食器洗い時における節水の徹底
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(11) 施設・設備の省エネ化 |
再エネ・省エネ設備の導入、施設のZEB化等 省エネの視点からの施設の管理・運営 |
(12) ICTの活用 |
会議のオンライン化、ペーパーレス化 テレワークの推進等 |
(13) その他環境配慮 |
主催イベントにおける環境配慮取組 森林の整備・保全に関する取組 |
(参考) 県における率先実行計画及び環境マネジメントシステムの経緯
経緯 |
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1999年10月 |
「岩手県環境マネジメントシステム」(旧システム)の運用 |
2000年 2 月 |
本庁知事部局でISO14001認証を取得 (平成14年までに警察本部庁舎、全合庁舎へ認証範囲を拡大) |
2000年 3 月 |
第1次率先実行計画の策定(平成12年~16年度) |
2005年 4 月 |
第2次率先実行計画の策定(平成17年~22年度) |
2009年 2 月 |
ISO14001認証登録終了を契機とした「岩手県エコマネジメントシステム」の運用開始 |
2012年 3 月
4 月 |
第3次率先実行計画の策定(平成23年~27年度)
「岩手県エコマネジメントシステム」の適用範囲を全庁へ拡大(外部委託先を除く) |
2016年 3 月
4 月
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第4次率先実行計画の策定(平成28年~令和2年度)
計画そのものを「岩手県エコマネジメントシステム」と位置づけ、具体的な取組方法を別途「実施マニュアル」として作成。 「岩手県エコマネジメントシステム」の適用範囲を県の全ての機関へ拡大(外部委託先を含む) |
2021年 3 月
4 月 |
第2次実行計画の策定に併せ、率先実行計画を統合(令和3年度~令和12年度) 計画の実施マニュアルを「岩手県エコマネジメントシステム」と位置づけ
新たな取組を含む「岩手県エコマネジメントシステム」の運用開始(令和3年度~令和7年度) |
2023年 3 月 |
第2次実行計画の改訂に併せ、率先実行計画の削減目標を2030年度の温室効果ガス排出量60%削減(2013年度比)に改訂(実施期間の終期を実行計画とあわせて令和12(2030)年度までとした。) |
システムの推進体制
別添資料【岩手県エコマネジメントシステム 実施マニュアル】のとおり。
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このページに関するお問い合わせ
環境生活部 環境生活企画室 グリーン社会推進担当
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
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