令和5年9月20日知事会見記録
開催日時
令和5年9月20日10時30分から10時45分まで
会見記録
広聴広報課
ただいまから記者会見を行います。本日は、知事からの発表はございません。
幹事社
本日は、記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はありませんので、各社から質問があればお願いします。
記者
政府による原発処理水の関連の質問をさせていただきます。本県は、今月(9月)、ちょうど漁業者と事業者の相談窓口を設ける対策を取られていると思いますが、他県のほうでは、例えば、宮城県で漁業者への応援パッケージを設けるなどの動きもあります。県として、今後、独自の支援策というのは何かお考えでしょうか。
知事
まずは相談窓口をつくって、そして相談に応じるということをやります。ホタテに関しては、若干の値下げがあるのですけれども、従来の相場の上がり下がりを大きく超えるものではないという岩手の状況ではあるのですけれども、これからアワビ、ナマコのシーズンになっていくに従って、その額が値崩れしないか心配だということが言われているところでありまして、まずは、その辺の状況を見ていきたいと思います。
一方、国として、とにかく損害がないように支援するということを言ってもらっていますので、これは全国的にも影響が出ることでありますので、全国知事会の農林商工常任委員長県である岩手県として、47都道府県の状況も調査しながら、全国知事会としての対応も今、検討しているところです。
記者
今後の値段の状況も加味されてということですが、例えば、値崩れが生じたという場合は、当然緊急的な支援措置というのはお考えだという理解でよろしいでしょうか。
知事
自分たちで消費を増やし、とにかくたくさん食べる、食べて応援するというようなところから、一方では、直ちに消費をするのではなくて、倉庫で冷凍して保存できるようにしておくと、いろんな幅の広い対応策が今、案としては出ているところで、まず、その辺を生産者、関係者の皆さんの考え方を基本にしながら、詰めていく必要があると思っています。
記者
私からは2点あります。まず1点目、メジャーリーグの大谷翔平選手の右肘の手術が今日(9月20日)成功したという報道がありましたが、まずは、今シーズン終了ということで、知事のほうから何か所感があれば。
知事
手術の成功は、大変喜ばしいことです。バッターとしては、来シーズン冒頭からの活躍、そして、ピッチャーとしては、再来年(2025年)から活躍することが見込まれていて、そのことは大変いいことだと思っています。一方、やはり二刀流というのは並大抵のことではないのだなと改めて感じています。そうしたけがとか故障とか、そういうことがやはり起きるわけでありまして、いかにこの二刀流ということが貴重で、1試合1試合、あるいは1回1回のプレーというのが貴重なものであったかということが思われます。でも、大谷翔平選手はさすがですので、必要な手術なども行いながら、二刀流を続ける方向で対応していますので、ぜひ、また新たな二刀流の物語を紡いでいっていただきたいなと思います。
記者
ありがとうございます。今後のシーズンのお話が出てしまったのですが、まだ今シーズンのメジャーリーグ自体は続いていて、このままだと大谷選手が日本人初のホームラン王という快挙も期待されるわけですが、その辺りについてはいかがでしょうか。
知事
その可能性は非常に高いということで、これもすごいことだと思います。二刀流というものがそのような成果もきちんと出しているということで、記録にもしっかりつながっていく二刀流のすばらしさというのをたたえたいと思います。
記者
ありがとうございます。すみません、私からもう一点、別の話題でした。知事も愛用されていますX、(旧)ツイッターですね、こちらが全てのユーザーに月額の、少額ではあるようですが、月額使用料を課す方針であるという報道が出ました。ボット対策ということがメインのようですが、これが起きますと、活発な意見交換であったり、あとは災害対応などにも気軽に使えなくなる可能性があると考えられます。愛用者である知事から、何かその辺についてコメントがあればお願いします。
知事
私は、既に有料サービスを受けておりまして、それを経験しているところではあります。一方、無料だからということで利用している人たちも多いと思います。国際政治評論家のイアン・ブレマーさんが最近、フォーリン・アフェアーズ紙にも寄稿したり、あといろんなところでも発言していますが、TED(テッド)でもちょっと前にそういうスピーチをしているのですけれども、GAFA(ガーファ)、ツイッターはそこに入っていないのかな、いずれにせよSNS(エスエヌエス)ですね、広くSNS、世界中の人たちが共同で使うこのコミュニケーションの基盤というものについては、本当に民間企業に任せていていいのかということを、やはり真剣に考えなければならないときに来ていると思います。それがイアン・ブレマーさんが言っている趣旨なのですけれども、民主主義的な関与、民主主義的な手続きで選ばれた政府による規制というものがかからない状態で、完全に民間企業の論理だけで経営されていいのかどうかということなのだと思います。やはり、もう少し公共性という観点から、直ちに具体的にどういう規制をすればいいというのは思いつかないのですけれども、せめて主要国の政府とか、あるいは国際組織でもいいと思います。公共的な国際組織と会社として、もう少し意見交換し、話合いをして、SNSの在り方というのを公共的な関与を入れながら決めていかなければならない時期に来ているのだと思います。
ボットが問題だというのであれば、そういうボットが使えないような工夫をすることも技術的に可能ではないかと思いまして、無料であるがゆえのよさというのを生かすことも検討されるべきかと思います。
記者
前回の定例記者会見でも、再生可能エネルギーの推進と規制に関して質問させていただいたのですけれども、先日、青森県が自然環境と再生可能エネルギーとの共生構想を策定して公表しました。立地を禁止するエリアのゾーニングだったり、再エネ事業者に対する新税の創設などが盛り込まれていましたけれども、それに対する知事の所感であったり、あるいは、岩手県としてもこうした制度や対策を取るお考えが今、具体的にあるかどうかというのをお伺いできますでしょうか。
知事
岩手県は、まず、イヌワシをはじめとする豊かな自然環境を守る観点から、今年(令和5年)3月に陸上風力発電の環境アセスメントに関するガイドラインを全国に先駆けて策定しました。また、今年度スタートしています県市町村GX(ジーエックス:グリーントランスフォーメーション)推進会議において、市町村による再エネ促進区域の設定、ポジティブゾーニングと呼ばれていますが、これを支援していくこととしております。まずはそのような形で、再エネの普及と自然保護の両立に向けて、様々な施策を展開していきたいと思います。
記者
宮城県でも新税の策定ということもありましたけれども、そういった動きに対して、率直に知事はどのようにお考えでしょうか。
知事
市町村が事業者と協定を結んで、売電収入の一部を協力金などの名目で市町村の財源とする動きもあります。県としては、一律に県税として課税するよりは、市町村重視の観点から、どういう形で事業者に負担を求めるのがベストなのか、県市町村GX推進会議などを通して議論していきたいと思います。
記者
国政の関係でお伺いします。先日、国民民主(党)の参院議員だった矢田稚子さんが首相補佐官に就任しました。これについて、国民民主(党)の連立入りの地ならしなのではないかという見方もありますけれども、これについて知事の御所見をお願いします。
知事
政府の言わば中枢で働く人については、いろんな人が対象になっていいのだと思います。大正デモクラシーの頃とかを考えても、あとアメリカの例などでも、人の流動性というのは基本的に高いほうがいろんないい結果が出ると思いますので、過去に自分の競争相手の政党の側の仕事をしていた人について、時の政権が採用するというのは悪くないのだと思います。ほかに例を挙げれば、明治政府は幕府の中枢にいたような人たちをどんどん明治政府として採用して働いてもらったりもしていますし、必要であればそういう人事というのはありだと思います。
記者
野党にいた人が内閣に入る、政府のほうに入るというのは、やっぱりなかなか理解が難しい部分もありますし、立憲(民主党)の人なんかはかなり批判をしていますけれども、その点について、ある意味認められる部分があるというふうな御理解ということでしょうか。
知事
ぱっと具体例は思いつかないのですけれども、アメリカでも共和党、民主党、それぞれの関係で働いていたような有識者が、別の政党の政権でも仕事をするというのはありではないかなと思いますので、特に私は、今の日本が直面している状況は、去年(令和4年)、岸田首相が戦後最大の国難と言っていたような状況であり、去年の2月頃と比べて、決して状況は好転してはいないので、大連立とかやってもいいくらいの時局だと思いますので、使える人材、使える人材というか、役に立つという、それだとあまり人間を人間として見ていないような言い方になってしまうな、仕事として成果を出し得る人は幅広く働いてもらっていいのではないかと思います。
広聴広報課
以上をもちまして、記者会見を終了いたします。
次回記者会見
次の定例記者会見は9月26日(火曜日)の予定です。
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