「食の匠」 二戸市 安藤直美 『けんちん汁』
料理の紹介
けんちん汁は二戸地方で、昔は1月の小正月(女正月)の期間中食べられるようにどの家でも大量につくり、それを温めなおし食べたと言われています(女性を休ませる知恵であったと思われます)。
材料は、肉を使わず豆腐でたんぱく質を補うことと山菜を入れることが特徴となっています。
材料(10人分)
- 豆腐 900グラム
- だいこん 150グラム
- にんじん 50グラム
- ごぼう 60グラム
- こんにゃく 100グラム
- きのこ 100グラム
- 油あげ(小) 5枚
- ふき、わらび、たけのこ 合わせて200グラム
- だし汁 1,200cc
- みりん 大さじ1
- 酒 大さじ1
- ねぎ 3分の1本
- 淡口しょうゆ 大さじ6
- サラダ油 大さじ3
- 塩 少々
作り方
- だいこん、にんじん、ごぼう、こんにゃくはそれぞれいちょう切りなど、食べやすい大きさに切り、別々にさっとゆでる。きのこは食べやすくさく。油あげは千切り、山菜は2センチ程度に切る。
- 鍋に油を熱して、粗くつぶした豆腐を炒める。白く濁った水分が出てくるがそのまま炒めていると、豆腐がポロポロと固まってくる。
- 2にだし汁を入れ、1の材料全部を入れる。一煮立ちしたら、分量の調味料をしょうゆ大さじ1だけを残して入れる。
- 弱火で1時間ほど煮込み、味を見ながら残りのしょうゆで調整し、ねぎをちらしてできあがり。
料理のポイント
- けんちん汁は少量作るより大鍋でつくったほうがおいしく、つくってから一晩ねかせると更に味がなじみおいしくなる。
- 昔は材料は短冊に切っていたが、今はつくりやすいようにいちょう切りとしている。
豆知識
けんちんは、細きりにしたにんじん、だいこん、ごぼう、きくらげ、たけのこを油で炒め、くずした豆腐を入れてさらに炒めたもの。小さく切ること、油を用いて調理することが特徴である。
(平成19年認定)
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