「食の匠」 九戸村 上柿幸子 『もちきび入り豆しとぎ』
料理の紹介
「豆しとぎ」は、旧暦の12月12日(山神様の年とりの日)にお供えしたり、春先にはうぐいすを呼ぶということで作られ、大黒様の年越しの宵にも、供えられたりします。
米がとれなかった畑作地帯の「晴れ食」として用いられてきました。今では年間を通してつくられています。地域産のイナキビを入れた豆しとぎは、豆だけのしとぎよりも生地が軟らかく、しっとりしていて、噛んだときにモチモチ感があります。
材料
幅5センチ、長さ20センチのかまぼこ状のもの7個から8個分(1個から8切できる)
- 青大豆 400グラム
- イナキビ(もち性) 40グラム
- 砂糖 250グラム
- うるち粉 400グラム
- 塩 小さじ1
- 青大豆を煮た汁 50cc
作り方
- 青大豆はきれいに洗い、一晩水に浸けておく。
- イナキビは、水に1時間から2時間程度つけた後、鍋でイナキビが浸る位の水を入れて煮る。水が無くなってきたら、火を止めてふたをしてむらしておく。
- 鍋にたっぷりの水を入れ、火にかけ、沸騰したら塩を入れ、青大豆を入れて煮る。煮立って青大豆が動きだすようになって5分位経ったら、豆の固さを見る(豆の中に芯が残らない程度まで煮る)。
- ボウルに砂糖、うるち粉を入れてよく混ぜ合わせておく。
- 豆が煮えたら、熱いうちに豆すり機にかけて潰す。(すりばち、石臼、フードプロセッサーで潰しても良い)
- つぶした豆を4のボールにいれ、混ぜ合わせ、さらに2のイナキビを加え、しっとりしなやかになるまで混ぜる。(生地が固い場合は、青大豆を煮た汁を加え、混ぜると良い)
- 幅5センチ、長さ20センチのかまぼこ状になるように、うち板にたたきながら形を整える。
- 冷めたら、好みの厚さに切り分ける。
料理のポイント
- 青大豆はゆで時間が短いと固く生臭く、ゆですぎると軟らかすぎて色が悪くなるので、何回か色を見たり、食べたりして、程よい柔らかさに煮る(豆は粒の小さいものが、煮えやすく潰しやすい)。
- イナキビは、煮ると粘ってかたまりになりやすいので、均等にいきわたるように混ぜ合わせる。
- 保存方法は、つくりたてをラップで包み、冷凍保存する。食べる際は、自然解凍でいただく。
- 固くなったら、フライパンで焼いて食べてもよい。好みで、焼く前にマーガリンやバターを入れていい。
- 市販のうるち米粉を使う場合は、乾煎りして使う。
(平成20年認定)
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