令和4年10月31日知事会見記録
開催日時
令和4年10月31日11時00分から11時48分まで
会見記録
広聴広報課
ただいまから記者会見を行います。最初に知事から発表があります。それでは、知事お願いします。
知事
岩手県制150周年記念事業ロゴマーク受賞作品についてです。
最優秀賞は、不来方高校3年生、山田凪紗(やまだ なぎさ)さんの作品です。こちらがそうです。岩手の県の形に「150」、そして蒸気機関車、SLのシルエット、明治以降の近代化の歩みを象徴しつつ、銀河鉄道のイメージで未来に向かってどこまでも行く、そういうイメージも表してもらったかなというように感じております。
そして、優秀賞として盛岡情報ビジネス&デザイン専門学校2学年、松尾伶哉(まつお れいや)さんの作品と、盛岡情報ビジネス&デザイン専門学校2学年の下舘沙智恵(しもだて さちえ)さんの作品が選ばれました。
最優秀賞受賞作品を、記念期間中であります今年度から令和8年度までの5年間、ロゴマークとして使用し、記念事業のPR(ピーアール)に活用してまいります。
次に、令和4年度の岩手県文化スポーツ表彰と令和4年度いわて暮らしの文化特別知事表彰でありますが、岩手県文化スポーツ表彰の文化分野は、岩手県立不来方高校音楽部顧問の村松玲子(むらまつ れいこ)様、そして岩手県立盛岡第四高校音楽部の個人1名、1団体です。
スポーツ分野は、岩手県バレーボール協会元副会長、阿部和生(あべ かずお)様はじめ個人10名です。
そして、いわて暮らしの文化特別知事表彰は、雫石郷土芸能伝承活動細川会様、ジャズ喫茶開運橋のジョニー経営者、照井顕(てるい けん)様、そして作家、「街もりおか」編集長、石神の丘美術館芸術監督の斎藤純(さいとう じゅん)様、個人2名、1団体です。
表彰式は、11月10日に開催予定です。
そして、第73回全国植樹祭開催まで、11月16日であと200日となります。
200日前を記念して、「式典演出」の概要と「関連イベント」の実施について発表します。
式典演出は、宮沢賢治の童話「虔十公園林(けんじゅうこうえんりん)」を中心とした演出にします。「虔十公園林」は、主人公の「虔十」が野原に杉苗を植樹し、それが林となり、子供たちの憩いの場となっていく物語です。
ストーリーテラーを陸前高田市出身の村上弘明(むらかみ ひろあき)さん、物語の語り手を金ケ崎町出身の桑島法子(くわしま ほうこ)さんにお願いします。
大会テーマソング「風に抱かれて」を、制作者の佐藤千亜妃(さとう ちあき)さん御本人に歌っていただきます。
200日前となる11月16日には、「第73回全国植樹祭いわて2023(にせんにじゅうさん)、200日前カウントダウンイベント」を開催します。
カウントダウンボード除幕式を行い、雫石町立御明神小学校の皆さんから、「苗木のスクールステイ」で育ててきた苗木を県に引き渡していただきます。
以上です。
広聴広報課
以上で知事からの発表を終わります。
幹事社
それでは、ただいまの発表事項3件について、各社から質問があればお願いします。
記者
全国植樹祭についてお伺いいたします。今回、概要が発表されて、いよいよ200日前という、だんだん近づいてきたなというところがあるのですが、改めてで恐縮ですが、全国植樹祭への期待感であるとか、どういった思いを込めて今回の植樹祭を迎えたいというところ、一言いただけますでしょうか。
知事
日本にとって、森林の存在とその活用というのは大変大事なことでありまして、岩手県からそれを確認し、改めて発信することができるというのは、非常に名誉であり、また有意義であると思います。岩手県は、北海道に次ぐ森林面積を有する森林県であり、林業も盛んです。そして、東日本大震災津波で失われた高田松原が再生されていまして、そのような復興と、そして岩手のもともとの森林・林業というものを、この機会に県民みんなで共有し、また県外に発信したいと思います。
また、地球温暖化対策がますます重要になってきて、日本政府としても、そして岩手県としても脱炭素化の取組をさらに進めようというGX(グリーントランスフォーメーション)に取り組んでいこうという中で、全国植樹祭は、そのGX(グリーントランスフォーメーション)の前進のきっかけにもなると期待します。
また、天皇皇后両陛下がお出ましになる行事ですので、準備を怠りなく整えて、そして岩手にいらしていただくことを楽しみにしています。
記者
(岩手県政150周年記念事業)ロゴマークについてお伺いします。県内の高校、大学、専門学校に在籍する生徒、学生等に募集したということで、127点集まりました。まず、多くの方から寄せられたということについての所感と、あとはこのマークを県民にどんなふうに見てほしいかをお聞かせください。
知事
県内の高校生、専門学校、大学生の皆さんから127作品応募いただいたということで、この応募作品数の多さということを大変うれしく思います。全体として非常にクオリティーが高く、最優秀賞、優秀賞を御覧いただいても、それを感じてもらえることができると思いますが、この広い岩手の全体のことを考えて、そして150年の歴史のことを考えてもらいながら、デザインしてもらったというのは、非常によかったなと思います。
県民の皆さんにもそれぞれこの作品を見ながら、またロゴマークを見ながら、岩手全体のことや、そして150年の歴史のことを考えてもらえればと思います。
記者
ありがとうございます。話題が変わりまして、岩手県文化スポーツ表彰といわて暮らしの文化特別知事表彰の件をお伺いします。今年も被表彰者が決まったわけですけれども、知事から何かコメントあればお聞かせください。
知事
岩手県で文化、スポーツ、それぞれに関わる皆さんの努力、精進の賜物(たまもの)で、非常に全体としてレベルアップしながら、また全国で、世界で活躍する人たちがどんどん出ていることをうれしく思いますけれども、合唱については、ちょうど全国合唱コンクールで不来方高校が最優秀相当の金賞、そして盛岡第四高校が3位相当の金賞になったところで、そういったふうに大いに活躍していること、大変うれしく思います。
不来方高校は、賞を取った後、村松先生が「また見たことのない景色を見ることができた」とおっしゃっていたと報道で伺いましたけれども、不来方高校では、何度も金賞、全国最高賞を受賞する合唱を指導し、それが同じことの繰り返しではなくて、そのたびに新しい世界を切り拓いて、そこに進んでいったというすばらしさを改めて感じることができました。
そして、いわて暮らしの文化特別知事表彰は、全国大会とか、コンクールとか、そういうところでの評価の機会というのがあまりない分野から選ばれるわけですけれども、県民の生活や、また県民の文化活動において、非常に重要な役割を果たし、活躍している皆さんを、今年も表彰できてうれしく思います。
記者
(岩手県政150周年記念事業)ロゴマークについてお聞きしたいのですけれども、先ほど評価できた点を教えていただいたと思うのですけれども、知事自身がこのロゴマークで気に入っているところあれば教えてもらえますか。
知事
やはりSL、蒸気機関車のシルエットがメインになっているところで、宮沢賢治の銀河鉄道のイメージで、県民が共有できるファンタジーや理想、そして未来を感じさせると同時に、原敬首相の頃の近代化政策がその頂点だったと思いますけれども、明治から始まった日本の近代化において、蒸気機関車と鉄道が果たした役割というのは極めて大きく、150年間の近代化を象徴する非常にリアルなものでもありますので、その両方を蒸気機関車、SL、鉄道のシルエットでうまく表現できているというところがすごいなと思います。
記者
ありがとうございます。あともう一点なのですけれども、先ほど、(ロゴマークが)150周年記念事業の関連イベントで登場するというふうなお話あったと思うのですが、どこかに常設で見られる場所とかはあるのでしょうか。
知事
そうですね、ホームページは、いつでも見られるようにしたいと思います。
記者
全国植樹祭の式典演出についてお尋ねします。まず、郷土を代表する宮沢賢治の童話を基にした式典演出であり、さらに岩手出身の村上さん、桑島さん、佐藤さんといったタレントの皆さんの出演による演出で進められることについてどのようにお考えでしょうか。また、来県者の方々ですとか、国内にどのような印象を与えられるように期待をしておられますか。
知事
全国植樹祭の開催理念が、森林づくりと健全で豊かな森林を次の世代に引き継ぐことになっておりまして、この「虔十公園林」の話というのはそれにぴったりなものです。そういう作品を戦前、宮沢賢治さんが作品にしていたということは素晴らしいことですし、そういう風土が岩手にあったということでもあります。そういう岩手的な表現で全国植樹祭の理念を発信するのに当たって、ストーリーテラーの村上弘明さんは、希望郷いわて国体の開会式式典前演技でもストーリーテラーをしていただきまして、岩手を代表する俳優であり、また東日本大震災津波の被害というものを親戚や地域含めて経験している方でもありますので、今回のストーリーテラーも期待できます。
桑島法子さんは、宮沢賢治の作品の朗読で、全国各地で朗読していただいて活躍している実績があり、今回のこの全国植樹祭でもその朗読が期待できると思います。
記者
ありがとうございます。最後にお尋ねした童話の世界観というのでしょうか、そういったものを取り入れた演出を通じて国内にどういう印象を与えられればいいかなとお考えでしょうか。
知事
宮沢賢治さんのピュアな純粋な精神、スピリット、これが人と木、人と森林が一体になって、そして過去、現在、未来をつなげていくという、そういう趣旨に非常にぴったりだと思います。それを岩手を代表し、当代一流の方々に得意分野で表現をしていただくということ、そこに県民も参加して、全国から来られる方や天皇皇后両陛下にも御臨席いただいて発表できれば非常にうまくいくと期待しています。
記者
(岩手県政150周年記念事業)ロゴマークの関連で質問させてください。150周年記念事業をPRということだったのですけれども、今現在で決まっている記念事業ですとか、今後、知事がどういう記念事業を構想しているかという何かイメージがあれば教えてください。
知事
(岩手県政150周年記念事業実行)委員会をつくって、そこで検討をするというところから始めておりまして、今はホームページで150年の概略を見ていただいたりするというあたりから始めているところです。
記者
そうなりますと、今は委員会の中で検討中という段階ということでよろしいですか。
知事
そうですね、来年度以降の事業について、今、検討中というところです。
記者
全国植樹祭の式典演出の関係で伺わせていただきます。今回、式典演出のテーマと、あと中身についてお示しいただいたところなのですが、実際これを演出されていくに当たって、例えば、この演出に向かっての県民参加などをどのように伝えられたらいいというふうに知事はお思いでしょうか。
知事
ダンスパフォーマンスや伝統芸能など、ある程度の大勢の人数の皆さんが出演するような演出も検討しているところでありまして、村上弘明さんや桑島法子さんの語りも期待するところですけれども、大勢の県民がそこに一緒になってテーマを表現していくということも重ねながら演出できればと思っております。
幹事社
それでは、発表事項以外について、本日は記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はありませんので、各社から質問があればお願いします。
記者
大きく2点お伺いできればと思っていました。1点目は、物価高対策です。9月の県議会定例会が本日最終日で、いわて旅応援プロジェクトの増枠分といいますか、国からの追加配分の予算のほうが提案される予定となっています。今後、またさらなる物価高対策の補正予算等編成されていくのかというあたり、その際に重点として想定している分野があれば教えていただければと思います。
知事
財源をほぼ使い切るような形で春夏秋に補正予算を組んできたわけで、そして、加えて今日提出の観光支援の15億円、これはさらに国から財源追加してもらっての補正予算でありますが、国では39兆円規模の経済対策を公表したところでありまして、その内容が物価高騰、円安進行により、さらに深刻な打撃を受けている地方に対する地方交付税の増額ですとか、国民、また様々な分野への支援の拡充ということで、そういった中で地方で判断して、独自の政策に使える財源もあると思いますので、その辺の決定プロセスに注目しながら、また県内でも生活や経済活動等で、それから社会的な分野でもそうですけれども、困窮している、困っているという声が様々ありますので、県の独自の事業としてどういうように組み立てていけるのか検討していきたいと思います。
記者
ありがとうございます。そこで、先ほど知事からも政府の物価高対策というところが言及されたところでありまして、電気、ガスの料金負担軽減といったものが目玉となっているものです。ただ一方で、世論調査ではまだ評価しないという声も非常に高い経済対策となっていますけれども、今回の政府の経済対策について、知事はどのような所感を持たれたのか教えていただければと思います。
知事
電気料金の値上げも、来年に入ってどのくらいの値上げになるのかが、まだ正式に決まっていなかったりもしますので、どのくらい値上げがあって、そして、そこにどのくらい支援があれば助かるのかというのが、まだ明確に見えていないというところがあるのだと思います。
消費税減税などを行いますと、値上げがあればあるだけ値段に対して一定の割合で負担を減らすことができますので、消費税減税というのは、かなり今の状況では効果がある政策ではないかと思うのですけれども、ただ昔から議論があるのですけれども、一度下げてしまうともう恒久的にそういう減税が続いてしまうことになるのではないかということを恐れる向きが、政府、特に財務当局の中にはあって、なかなか消費税減税という政策に踏み切るというのが出てこない、見えてこない中で、個別具体的な困窮や不自由さに対して支援をきめ細かく行うという路線で39兆円というのが出てきているのだと思います。
その中には、保育園、幼稚園の送迎バスの安全確保のような、様々な、まさに個別具体的な支援策が盛り込まれておりまして、ここはやはり、今、物価高に苦しむ生活者、それから生産者、働く人たちの現状と国の補正予算の内容というのを照らし合わせて、やはり足りないところとか出てくると思いますので、そういったところを県の独自事業の財源を確保してやっていく必要が出てくるのだと思います。
記者
ありがとうございます。もう一つ伺いたかったのが、新型コロナウイルスの状況についてお伺いできればと思っていました。コロナの感染者数なのですけれども、先日、(岩手県新型コロナウイルス感染症対策本部)本部員会議を開いたように、再び増加傾向といいますか、高止まりがもう一段高い段階に進んでいるのかなと思います。この要因、先日も要因分析のほうに少し言及されておりましたけれども、改めて要因をどのように分析していらっしゃるのか。また、冬が近づいてきますと、再び感染拡大するということも予想されますけれども、その見通しと対策、そういったところを教えていただければと思います。
知事
オミクロン株の感染力は、去年、おととし流行したコロナウイルスよりも強いので、感染している人と一緒に過ごしますとかなりの割合で感染が広がってしまうということがあります。秋になって様々経済活動や社会活動が盛んになってきて、人と人が接する場面が多くなる中で感染者数が増えているということがあると思います。あとはワクチンの効果が薄れてきているということも指摘されていまして、そういう意味でまず一人ひとり、そして場面、場面での感染対策を改めて再徹底していただくということ、加えてワクチン接種、これは高齢者、ハイリスクの方々には5回目、そしてそうでない方々には4回目というのが基本になるのですけれども、オミクロン株型のワクチン接種をしていただくことで、感染者数を少なくしていくことが可能だと思いますので、そういったことで対応していかなければというところです。
記者
私からも何点か質問させていただきます。最初に、以前参院選の際に、知事が批判していました山際経済再生担当大臣の事実上の更迭が先日ありましたけれども、このことについての所感をお願いします。
知事
まず、参院選での政府は、野党の人の声は聞かない、だから与党の人を当選させてくださいという民主主義の否定になる発言(があった)という時点で、やはり内閣として、そうではないのだということをはっきり示すには、山際大臣を内閣から引いてもらう、その時点での更迭ということがあり得たのだと思います。
参院選後、(旧)統一教会との関係の問題が明らかになってくる中で、山際大臣の関係の多さや深さというのが見えてくる中、うまく説明できなかったという理由で大臣を辞めるような説明がなされているのですけれども、求められているのは、内閣として、非人道的な金集めや信者の扱いをやってきたし、今でもやる可能性がある、そういう団体にお墨付きを与えない、信者や勧誘の相手に対して、今までこういうことを一緒にやってきたとか、こういうことをやってもらった、あるいはやってあげたというようなことを団体が説明に使えないようにするためには、それを目的にして山際大臣には辞めてもらうということをはっきりさせたほうが良かったのではないかと思います。そういう視点からしますと、基本的には、過去に(旧)統一教会と関係があって、それを団体がお墨付きとして利用できるような人はもう内閣に入れない、大臣も副大臣も政務官にも入れないということを政府としてはっきりさせることが、今、求められているのだと思います。
記者
ありがとうございます。あと、世論の声でいいますと、事実上の更迭の時期が遅かったというような批判がすごく高まっていますけれども、その辺りはどのようにお考えでしょうか。
知事
やはり説明の仕方を理由に更迭とかというようなことでは駄目であって、それだけつながりの多さや深さというものがもともとあったのだから、早い段階で更迭するか、そもそも内閣改造の際に大臣にはしないほうが良かったと国民の皆さんは思っているのだと思います。
記者
ありがとうございます。あと次に、またちょっと別な話題なのですけれども、国会で安倍元首相の国葬が終わった後、先日、野田元首相の追悼演説が国会でありましたけれども、その所感といいますか、そこをお願いいたします。
知事
昔から国会で亡くなった方の反対側の政党といいますか、亡くなった方が与党であれば野党側の議員による追悼演説という習慣があって、そして国会論戦では対立しても、お互い同じ国会議員として共有できる部分とか、また人間として認め合うことができる部分などを追悼演説に盛り込むという、そういう作法があり、今回もそういうことが行われたわけでありますけれども、そういう言わば人情の世界ですよね。同じ人間、同じ国会議員みたいな、そういう人情話ということが、普段であれば、国会議員が亡くなったときにふさわしいものとしてあるのですけれども、何度も記者会見でも言っているのですが、国家の一大事として国家中枢が選挙期間中に突如攻撃を受けたような状態で、大物政治家が命を失い、その背景には国外からの攻撃なんていう、そういう軍事的なテロとかそういうことではなくて、国内の社会問題に由来する非常に深刻な背景があるというような、そういう今の状況の中で人情話というものを国会で共有するということは、ちょっとそぐわないところがあったのかなと思っております。人情話として評価され、人情話として拍手喝采を受けているということではあるのですけれども、確かに人情話としてはいい話ではあるのですけれども、ただそれだけやっているわけにはいかない国家の危機的状況というのをやはり忘れてはならないのだなと改めて思います。
記者
分かりました。ありがとうございます。あと、次には別な話題で、今日、31日で県議会(9月定例会)が終了しますけれども、今回の県議会を振り返ってみての全体の所感をお願いいたします。
知事
新型コロナウイルスの流行が続き、物価高問題がどんどん見えてきて、そして人口減少でありますとか、1次産業でありますとか、地方固有の構造的な問題というものも依然ある中、県民の皆さんに対して、今のそういう岩手が直面する現状を理解いただき、県が何をやっているのか、何をやろうとしているのかということを、質問への答弁を通じて県民の皆さんにアピールできる大変いい機会になったと思います。
決算については、満場一致の認定を特別委員会でいただいておりまして、ありがたく思います。附帯決議を尊重し、附帯決議の内容は執行部、行政の側としても我が意を得たりというような内容でありますので、附帯決議を尊重しながら、さらに取り組んでいきたいと思います。
記者
先日、議会で津波の浸水被害想定の件で、市町村との検討組織を立ち上げるということを明らかにしましたけれども、こちらもすごく関心が高い話題だと思うのですが、こちらは今後どのように対策に取り組んでいきたいとお考えでしょうか。
知事
おととい土曜日(10月29日)、県の総合防災訓練が、陸前高田市、大船渡市、住田町で行われて、私は、個人的には、新しい津波の想定というものを踏まえての訓練というのは間に合わないのではないか、そこは無理をしなくてもいいのではないかと思っていたのですけれども、陸前高田市も大船渡市もきちんと新しい浸水想定を踏まえて避難場所の在り方とか、想定を組み込んだ訓練を実施してくれていて、改めて市町村の問題意識の高さと、やるべきことは早め早めにやっていこうという、そういう意欲、そして実際の行動を感じたところでありまして、そういう市町村と県が連携しながら、住民イコール県民の皆さんの安全を確保するために取り組んでいくことが非常に大事だなと改めて思っております。
記者
ありがとうございます。長くなりまして、すみません。最後に、もう一点だけ質問をさせていただきます。前回の知事会見の際に、私が質問した知事選への表明の意向について、以前は県議会のほうに専念するといったお話しされていましたけれども、今回また月末の時期になりましたが、その辺の気持ちの変化といいますか、そこを改めて教えていただけますでしょうか。
知事
まだ発表できるような段階になく、また、発表できるようなことを検討するような状況にも今まだないところです。
記者
定例会見でも度々話題に出ていますが、立憲民主党県連と階氏の政治資金をめぐる訴訟の件で判決が出まして、判決のほうでは、司法判断として階氏には返還の義務はないというような判決が出ています。この判決に関して、知事の所感を教えてください。
知事
もともと約3,000万円ですか、あれが党県連の中に残っていて、それが外に出ていかなければ、前回の私の知事選挙でも、あるいは同じ年に行われた横沢高徳参議院議員の選挙でも、より運動資金があって、より県民の皆さんに主義主張を広く届けながら、効果的な準備、そして選挙運動というようにやれたであろう3,000万円が、あのとき党県連の中になかったというのは、これはもう残念なことでありまして、その後もそれがない中で立憲民主党県連は、去年の衆院選や今年の参院選も、それがあればもっといろいろできたのであろうと思いますけれども、それなしで健闘してきたということだと思います。
問題の解決の仕方はいろいろあるのだとは思うのですけれども、一方ではもう取り返しがつかないというところもありまして、今時間を元に戻してやり直すことはできないので、そういう事実を踏まえながら、それぞれが未来に向かっていい方向に進んでいってほしいと思います。
記者
昨日県連の側は、控訴はしないということを決定しましたけれども、法的にはあくまでも返還の義務はないとされていますけれども、今後の進展の仕方ですね、どういう形が望ましいと、政治的にどのような形が望ましいと思われるのかということを教えてください。
知事
お金は、生かすことができるのであればあったほうがいいのでしょうけれども、一方、今までそれなしで済ませてきているという実態もありますので、そこは控訴しないというのは法的に強制力を持って、そのお金をすぐに取り戻すということにはこだわらないということなのだと思いますけれども、しばらく国政選挙がないということはあるのですけれども、日常の活動でありますとか、地方選挙などで、政党として、あるいは政治家個人として国民、県民にどう責任を果たしていくのかという中で、そのお金の取扱いが決まっていけばいいのだと思います。
記者
滝沢市長選に関してお聞きします。昨日、知事が現職の陣営の集会に出席されてエールを送ったりですとか、あと参院選に出馬するときのエピソードとかを御披露されていました。どういうお気持ちで現職にエールを送ったのか教えてください。
知事
まず、まだ選挙は始まっていない段階でありますので、選挙運動ということとは別に、主濱了さんの、今、現職市長としての活躍ということ、市長になるまでの県職員から政治家としての歩みを振り返りながら、主濱さんがいかに識見、能力、意欲を持ったリーダーであるかということを集まった皆さんと共有したいなと思って、そういう話をしたところであります。
記者
今後ですとか、あと選挙が11月6日から始まると思うのですが、マイクを握る予定などはありますでしょうか。
知事
農地を用途変更して、そして都市計画までつくって、そこを新たに中心市街地にしていくというのは、岩手医大の矢巾移転のときも同じようなことがあったのですけれども、そう簡単なことではなく、それをこの1任期の間で、すっとやったということは、本当にすごいなと昨日も改めて思ったのですけれども、そういう思いと選挙運動ということが行われている期間の自分の行動とをどう関連づけるかということについては、まだ全然白紙状態であります。昨日、選挙対策本部のメンバーも発表されて、ここから本格的に選挙運動の計画も立てられると思いますので、いろいろ相談にあずかれば、そこで検討していきたいと思います。
広聴広報課
以上をもちまして、記者会見を終わります。
次回記者会見
次の定例記者会見は11月15日(火曜日)の予定です。
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