岩手県内公共牧場における牛の伝染性角結膜炎の発生事例

ページ番号1069542  更新日 令和5年10月16日

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内容

伝染性角結膜炎は、Moraxella bovis(M. bovis)及びM. bovoculiの感染によっておこる急性又は慢性の眼疾患です。発症初期には流涙、角膜腫脹、羞明、充血、角膜の限局性白斑などを示し、その後、角膜潰瘍及び角膜混濁が眼全体に拡大します。発症後期には角膜周囲の血管の拡張充血を起こして白眼が淡紅色となり、いわゆる「ピンクアイ」と呼ばれます。死亡する例はまれですが、重度の場合は失明に至ることもあり、搾乳牛の場合、疼痛ストレスによる乳量の低下等経済的損失が大きい疾病です。

今夏、県内2公共牧場において、放牧牛が集団で流涙、結膜炎及び角膜混濁を呈し、病性鑑定を実施したところ本病と診断されました。本病は、牧場に存在する菌に感染した牛や保菌していた牛が、物理的刺激や創傷が誘因となり発症し、直接接触に加えてハエなどの昆虫の媒介によっても伝搬されるため、夏季の放牧牛に多発します。対策として、発症牛の早期発見・隔離、抗菌剤による治療が有効です。

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