放牧場における牛のデルマトフィルス症の発生事例
内容
デルマトフィルス症は、Dermatophilus congolensis(D.congolensis)の感染により、牛、めん羊、山羊、馬等に滲出性皮膚炎を起こす伝染病です。本菌は人にも感染します。感染動物の皮膚には、多数のかさぶた(痂皮)が形成されます。痂疲がはがれて露出した赤い湿潤な表皮には、本菌が多量に含まれ、他の動物が皮膚(損傷部位)から感染します。本症は、湿潤な気候で発生しやすく、病変は顔面、頭頚部、背部、乳頭、乳房間溝等、湿りやすい部位の皮膚に好発し、次第に全身に拡がります。
今夏、県内1公共放牧場において、本病の発生が確認されました。放牧場は、アブやサシバエ、有棘植物など皮膚が損傷しやすい環境であることから、梅雨時期は特に注意が必要です。対策として、発症牛の早期発見・隔離、抗菌剤による治療及び病変部位の殺菌消毒が有効です。
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