令和2年11月25日知事会見記録

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開催日時

令和2年11月25日 10時30分から11時2分

会見記録

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。最初に知事から発表があります。それでは、知事、お願いします。

知事
 今日は、第10回いわてマンガ大賞コンテストの受賞作品の決定についてです。一般部門45作品、1~4コマ部門289作品の応募をいただきました。プロの漫画家、漫画雑誌編集者などによる審査を行いました。一般部門の大賞は、盛岡市の「さささまきき」さん、作品名は「シンデレラin岩手」です。大変上手な絵で、とてもおかしい話が描かれています。岩手ネタの密度が大変濃いというところも素晴らしかったです。一般部門の優秀賞は、平泉町の「ヒコ&マッキィ」さん「KENJI百景」ほか2作品です。どれも今まで漫画で描かれたことがないものをうまく描いていたと思います。学生の部は、金賞2作品、銀賞3作品受賞です。1~4コマ部門のうち、一般の部の最優秀賞は、福岡県の「ショーコサン」さん、絵が上手です。中学生以下の部の最優秀賞は、奥州市の「にっしー」さん、新型コロナウイルスに関するテーマも取り入れていました。そのほか1~4コマ部門で優秀賞5作品受賞です。
 新型コロナウイルスに関するものが一般部門で2作品、1~4コマ部門で23作品ありました。フランスと中国からも応募があり、1作品が1~4コマ部門の特別賞です。一般部門の大賞と優秀賞受賞作品、1~4コマ部門の受賞作品は、コミックいわてwebで配信します。そして、大賞受賞作品は、コミックいわて第10巻に収録します。

広聴広報課
 以上で知事からの発表を終わります。

幹事社
 では、今の発表事項について、各社さんから質問があればどうぞ。

記者
 いわてマンガ大賞、10回目を数えるということでございまして、応募総数334点と。今回の大賞、コンテストの総評として、10回目を数えますけれども、改めて知事としてどのように捉えていらっしゃるか伺えますでしょうか。

知事
 どんどん質が高くなっていると思います。あとは、ワカサギ釣りを1作品でじっくり描くなど、今までまだ描かれていないような岩手のテーマがどんどん描かれてきていて、大変良いなと思います。

記者
 ありがとうございます。結構、岩手から著名な作者の方も生まれておりまして、今後もマンガ大賞について続けていかれるとか、御予定などお考えはございますでしょうか。

知事
 過去の大賞受賞者で、商業誌デビューを果たされた方もいらっしゃいますので、そういう役割を果たしていけるであろうということ、また、岩手の色々な面を漫画で表現することで、岩手への親しみ、理解を広げていくという、そういう効果が高いなと思っていますので、そういうところに期待したいと思います。

記者
 マンガ大賞で伺います。10回目を迎えていますけれども、この10年間を振り返って、岩手のサブカルチャー、もしくは漫画文化というのはどのように引き上げられたのか、もしくはまだ引き上げられていない不十分な面があるのか、知事はどのようにこの政策を捉えていらっしゃいますか。

知事
 商業誌デビューする、そういうプロの漫画家が誕生したということがまずあります。あとは、学校で友達に見せるというようなレベルの作品もたくさんあるのですけれども、その中身が岩手のことを広く、また深く取り上げていくということで、そういうことが日常盛んに行われるということがまた良い事ではないかなと思います。

幹事社
 それでは、発表事項のほかについて、本日は記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はございませんので、各社質問があればどうぞお願いいたします。

記者
 GoToトラベルの関係だったのですけれども、札幌、大阪、両市の一時除外が決まりましたけれども、改めて知事の受け止めをお願いします。

知事
 札幌市、大阪市は、人の動きを抑制すべき状況に入っていると思います。そういう中で、今回GoToトラベルについてもそういうことが行われるというのは、人の動きを抑制する一歩になると思います。

記者
 目的地としての一時除外はあるのですが、ただ一方で、両市を出発するときというのは引き続き割引対象となるということですが、この辺りについてはどのような受け止めでしょうか。

知事
 ステージ3に入って、またその次のステージ4も視野に入ってくるような場合ですと、その地域の人の行動を、動きを止める必要が出てくると思いますので、それはその地域の中を動くことプラスその地域から外に出るということについても、やはり抑制したほうがいいのだと思います。

記者
 そうすると、出発地、目的地、一緒に一時除外したほうがいいのではないかということでしょうか。

知事
 そこは、GoToトラベルの制度の在り方というよりも、札幌市で既に行っているように、不要不急の外出を自粛するというような形でいくのがいいと思います。それが公衆衛生上の感染対策ということで、今求められているのはGoToの制度の検討もさることながら、公衆衛生上の感染対策というのが緊急に求められているのだと思います。

記者
 本県でも高齢者施設のクラスター発生と新規感染者が11月に入って急増していますが、これを踏まえて、県としてのGoToトラベル、GoToイートへの対応、何か見直す方針があるのかどうかお願いします。

知事
 まず、ステージ3に届くような状態にはありませんので、公衆衛生上の人の動きの抑制ということは必要な状況ではないと判断しております。GoTo関係についても同様です。

記者
 では、特に県としては見直す予定も方針も現時点ではないということで。

知事
 質問の立て方にちょっと問題があるのですけれども、GoToの対象から外すべきという判断について、県は必要であれば国に(求める)ということなのですけれども、それはする予定はありません。

記者
 続いて今の関連でお尋ねします。GoToの停止について、東京都知事なんかは「国の責任で」とも言っています。都道府県単位で経済活動とかを考えて、都道府県で判断することが酷ではないかという意見もありますが、知事はどのようにお考えでしょうか。

知事
 期間の問題や、あとは止め方というのでしょうか、そこは制度を運用している国のほうで決定しなければならないことが多いので、国の関与がなければ地方においては検討するのも難しいことなのだと思います。

記者
 続いて、休暇のことについてお尋ねします。先日の会見で、年末年始の休暇の分散について言及がありました。重ねてお尋ねするのですが、県職員の休みの分散、これは同時に働き方改革も念頭にあろうかと思いますが、なぜ休暇を分散、どういう点が気になっているのか、その辺の背景をお知らせいただけますか。

知事
 密をつくらないということです。大勢の職員が一つの場所に集まるようなことを防ぐ、また大勢の職員がまとめて休暇を取ることで、休暇中にどこかに密ができることに、職員がそこに大勢関わるというようなことを防ぐということです。

記者
 やはり現在、岩手では感染者数が急増している状況、そのような状況が判断に影響していると捉えてよろしいでしょうか。

知事
 判断の根拠になるのは、日本全体の感染者数が増えていることです。

記者
 承知しました。帰省について再度お尋ねいたします。お盆の時期、これは帰省の自粛とまではおっしゃっていませんでした。その結果について、どう考察されていますでしょうか。

知事
 結果として、お盆を挟んだ夏休みの期間、日本全体として人の動きが抑制されました。その結果、夏の流行は終息に向かったと思います。

記者
 ありがとうございます。(11月)16日の会見では、科学的知見が必要な時期だというふうにおっしゃっていました。今25日時点で、そうした科学的知見、これだけやったらこうやって増える。夏の時期に多く見られたのですが、最近は確かに見られないようにも思います。知事として、この10日間でどのようにお考えが変わりましたか、あるいは得た情報がどれだけありますか。

知事
 札幌市、大阪市、そして東京都市部、その地域がいわゆるオーバーシュートのような状況になっていて、それが日本全体のオーバーシュートを引き起こしていると。そのオーバーシュートの分析を科学的にやるべきところだと思います。何日ぐらいで倍に増えるであろうと、そういう予測は春の流行のときには盛んに行われていまして、日本で今、病院の逼迫、医療崩壊を防ぐために感染(患)者数が何人までなら耐えられるという計算が主に行われているのですけれども、今止めておかないと一定期間内に倍、倍と増えていき、そうなると止めるすべがなくなるという、オーバーシュート問題というのが非常に重要なはずなので、そこを検討してほしいです。
 あともう一つは、オーバーシュートを止めるために、札幌市、大阪市、東京都市部においては人との接触を80%減らすというような、そういう行動規制が必要なのではないかと思うのですが、そこを何%という部分について、春の流行のとき検討したような科学的な検討が必要なのだと思います。

記者
 検討してほしいという発言ありました。それは、国の専門家にという趣旨ですか、それとも県も含めて。

知事
 やれる人なら誰でも。

記者
 今の時点では十分ではないとお考えでしょうか。

知事
 危機的状況が強く疑われる状況だと思います。

記者
 長くなってすみません。取りあえず最後に1つ。盛岡市内のクラスターで、飲食店への打撃が大変深刻であります。特にこの週末は大変散々だったという状況がよく聞かれました。先日の会見で、その対応について問われた知事は、アクリル板とかの補助金があるよという話、それから貸付けについても言及されましたでしょうか。困窮する飲食事業者に対するメニューで、ほかにおっしゃることがあればお願いします。あるいはお気持ちがあればお願いします。

知事
 年末年始にかけて追加的な支援を検討すべき状況だと思います。

記者
 今の質問に関連してお伺いします。追加的支援について、昨日の(岩手県新型コロナウイルス感染症対策)本部員会議で知事が指示をなされたところだと思います。そちらの内容は、具体的な検討はこれからだとは思いますけれども、やはり減収をした事業者に対してということを知事はおっしゃっていましたが、具体的に予算の伴った措置をお考えでしょうか。その際、本日から12月定例会が始まりますけれども、今議会中に追加的予算措置を実施するお考えはあるかどうか、その点について伺わせてください。

知事
 国、県、市町村、公的資金の注入が必要だと思います。補正予算のような手続的なタイミングについては、これから検討ということです。

記者
 どのような支援というものを現状では想定されていらっしゃいますでしょうか。

知事
 春の流行の頃にやったことが基本になると思います。家賃補助、そして減収に対する事業者への支給金、あとは雇用対策関係の支援金、調整金ですね、雇用調整(助成)金。そういったものの中から続けるべきもの、再びやるべきもの、あるいはそのほかに良いやり方があれば、新しいやり方を工夫するということを今検討してもらっているところです。

記者
 その内容を公表したい時期というのは、いつ頃をお考えでしょうか。

知事
 まず、実態に合わせていかなければならず、かつ市町村や商工団体との連携が大変大事だと思いますので、締切りありきではなくて、実態に即した遅れのない対応をしていきたいと思います。

記者
 昨日の(岩手県新型コロナウイルス感染症対策)本部員会議を踏まえてお尋ねします。昨日の評価では、岩手県はステージ2の状態にあるということでした。一方で、今月に入っての感染者数の把握している分の今急増がある中で、知事は昨日の場で青森県のクラスターの封じ込めと収束について言及されていました。現時点で、クラスターと確認している飲食店や職場、事業所に関しては、全体像というか、ある程度の実態が見えてきた中で、今の進捗としては封じ込め、収束に向けてはどのぐらいの状況にあると知事は認識していらっしゃるでしょうか。

知事
 関係者に広く検査をして、そのうち陽性は一部の人たちで、その数が結構多いのですけれども、毎日着実にクラスター関係の陽性の方々を明らかにして、必要な療養をしてもらっていると思います。過去とのつながりがない新規感染者の人というのはほとんどいませんので、クラスター関係が落ち着けば、新規感染者数が低い状態を保つことができると考えます。

記者
 分かりました。あと、今後について、また同様にクラスターが出ないとは当然言えないと思います。そして、昨日もおっしゃられたように、家庭内あるいは教育関係の学校等で広がる可能性もある中で、今回の教訓として、次に新たなクラスターが発生した場合も同様の手法でやっていくと効果的だとお思いなのか、あるいは今回の教訓を踏まえて、さらに少し協議して、早期の封じ込めができる手だてが何か生まれそうか、その点についてはどのようにお考えですか。

知事
 クラスターを未然に防ぐような感染対策は、春の流行の頃から岩手の皆さんにずっとやってきてもらっています。そのおかげで、飲食店のクラスターでも多くの人たちは感染せずに済んでいますし、デイサービスでのクラスターも、デイサービスのほうはごく一部の人しか感染していません。その部分は、クラスターを防ぐための感染対策が成功していますので、そこをその調子でやってほしいのですが、ただ全ての人が感染を免れたわけではないと。感染した人もそれぞれいますので、そうならないように、さらにもう一つマスクの励行と、あとは飲食の際に気をつけること、(それは昨日せっかくメッセージを出していましたので、昨日のメッセージがあればぱっと出してほしいのですけれども)高齢者施設、家庭内、そして学校、そこにおいての感染対策もしっかりお願いしますということです。

記者
 ありがとうございます。あともう一点、より県民、市民にとって感染ということが、ウイルスということが身近になっている中で、それぞれの市町村に居住している方にとって、今おっしゃったような福祉施設、あるいは学校とか、どこで起きているのだろうということが身近過ぎるがゆえに不安になっていると思います。そういった中で、施設名に関しては、特に個人の特定につながるおそれがあるということで発表を伏せていることが多いです。個人の情報が特定されることによる誹謗中傷を防ぐということとして、情報をあまり特定できるものは、例えば福祉施設に関してもどこの市町村かというのはなくて、あくまで県内にとどめたりしているわけです。この情報の出し方について、今知事はどのように認識されているか。そもそもを聞いて申し訳ないのですが、教えてください。

知事
 今回クラスターが発生した箇所は、全て今まで発生したことがないところでありまして、つまり今までクラスターが発生したことがないところでもクラスターは発生するのだというのが教訓ですから、県民の皆さんは自分が行く飲食店、自分が関係するデイサービス、そこでクラスターが起きるかもしれないということを念頭に置いて感染対策をしてほしいと思います。

記者
 情報を公表しないということ、具体的な所在地とかということを、あまりそこばかり気にしていても仕方ないということだとは思うのですけれども、それが身近に、県民にどう伝えていけばいいかというのが、こちらとしても悩むことがあるのですが、情報をどこまで言うか言わないかというのは、今何かルールがあってないような気がしているので、それは個人情報保護法とか、あるいはそれぞれの県や市町村にある個人情報保護条例とかに基づくのか、何に基づいてその施設の公表、施設名だけではなくて、所在も含めて、公表する、しないの基準がどこにあるかというのが見えなくなってきているのかなという思いがあったので質問しました。その点はいかがでしょうか。

知事
 公衆衛生上の必要に応じて発表しています。

記者
 分かりました。そういう中で、昨日の盛岡市議会で、一部我々の記者発表や県からのリリースより踏み込んで、感染者情報が踏み込んで発表されたりしたのですが、そこは盛岡市保健所管轄なので、県とは直接タッチしませんが、そういうものは各自治体の判断で出していい、悪いというのがあるのかどうか、その点はいかがですか。

知事
 公衆衛生上、必要な情報というのは共有したほうがいいのですけれども、一方でそうでない情報がむやみに人に知られることは、かえって感染対策の妨げになっていきますので、典型的には誹謗中傷を恐れて検査を受けないようになってしまう、具合が悪くても医者にも行かない、相談もしないというふうになってしまうというのが最悪ですので、そうならないようにみんなで気をつけましょうということです。

記者
 すみません、1点確認させてください。先ほどの帰省について、年末年始の帰省については、依然、知事の立場としては科学的知見を待って、何らかの判断があるかもしれない、今はそういう段階と考えていいでしょうか。

知事
 そうですね。そして、札幌市、大阪市、東京都市部については、今そこに出入りすることについて行動制限が動いているところであります。ですから、年末年始の直前になってみて、そのとき行動制限の対象になるような地域については要注意ということをその時点で整理するほうがいいなと思います。

記者
 直前というタイミングというのはどれぐらい前でしょう。予定を立てる人もいるから、そんなに直前だと厳しい面もあるかなと思いました。

知事
 やはり公衆衛生上の観点からしますと、行動制限をすべきときには、「ぱん」としなければならず、その際に様々な行事がキャンセルになったり、旅行を取りやめなければならなくなるというのは、公衆衛生上それは仕方がないというか、必要なことなので、御協力をお願いしたいと思います。

広聴広報課
 以上をもちまして、記者会見を終わります。

次回記者会見

次の知事定例記者会見は12月8日(火曜日)の予定です。

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政策企画部 広聴広報課 報道担当
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