令和3年3月25日知事会見記録

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開催日時

令和3年3月25日 10時30分から11時15分

会見記録

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。最初に知事から発表があります。それでは、知事お願いします。

知事
 岩手県では、令和3年度から本県の若者が指導役、メンターとなり、県幹部職員への助言を行う岩手版リバースメンター制度を新たに創設します。
 この制度は、若者の意見を県政運営に反映させることを通じて、更なる若者の活躍を推進することを目指しています。また、立場や世代を超えた交流を通じて新たな気づきを促すなど、県幹部職員のマネジメント力の向上を図ることも狙いの一つです。
 令和3年度は、IT分野では、スターティアラボ株式会社取締役の小友康広(おとも・やすひろ)さん、文化芸術分野では、うみやまのあいだ、あめつちのからだ代表の二宮彩乃(にのみや・あやの)さん、農林水産業分野では、共和水産株式会社代表取締役専務の鈴木良太(すずき・りょうた)さんにそれぞれメンターとなっていただきます。この3名の方々の豊富な知識や経験から多くのことを学び、県幹部職員の成長も促しながら、若者が活躍する岩手を実現していきたいと思います。

広聴広報課
 以上で知事から発表を終わります。

幹事社
 ただいまの発表事項1件について、各社から質問があればお願いします。

記者
 リバースメンター制度について、昨年の11月にネクストジェネレーションフォーラムで、知事が言及されていたかと記憶しております。若者の活躍支援ということと県勢発展にどのようにつなげていくかという、その点について改めて伺えますでしょうか。

知事
 社会のデジタル化が進み、技術や、また文化、産業など、変化が著しい中にありまして、若者の間では広く知られている、そして行動に移されているようなことに、50歳以上の県職員が気がつかないままで1年、2年過ぎていくというようなことがあり得ますので、そうならないように、時代の流れに県幹部が追いついていくということと、あとはそれを組織として普通のことにしていく。今回は、3つの部署で3人のリバースメンターに教えてもらうというのを制度的に行うわけですけれども、県組織全体が若い人たちから学びながら仕事をしていくということが当たり前になっていくようにできればと思います。

記者
 ありがとうございます。今回は、IT、文化芸術、農林水産業ということですけれども、こうしたところはまた分野を広げて、今後さらに進めていかれるという方針でよろしいでしょうか。

知事
 あらゆる分野が対象と言っていいのですけれども、その基盤になっているのは、やはりデジタル化による技術の急速な進歩というところです。そこに関係するようなところは、これからも行われると考えてもらえばいいのではないかと思います。

幹事社
 それでは、発表事項以外について、本日は記者クラブを代表しての幹事社質問はありませんので、各社から質問があればお願いします。

記者
 今日から東京オリンピックの聖火リレーが福島、Jヴィレッジからスタートになります。本番の開催自体もまだどうなるか分からない中ですが、改めて東京五輪、特にも復興五輪、その中での聖火リレースタートについて、知事の所感を聞かせてください。

知事
 3月12日に軽米町で聖火の展示式をやりまして、改めてオリンピックの聖火というのは、人間というものの価値を最大限認めていこうという、そういう理念を象徴する火であって、そこから平和でありますとか、発展でありますとか、そういう理念も導き出されると。それと東日本大震災からの復興というのは、方向性がぴったり一致することだと思います。復興もやはり人間一人ひとりの大切さというところが原点にあって、誰一人取り残さないようにやっていこうと取り組んでいるものでもありますので、そういうことを改めて県内5町村の展示式で、岩手県では確認することができたなと思っていまして、福島から聖火として出発することで、日本全体としてそれを確認することができればいいのではないかなと思います。

記者
 そうした中で、予定で行くと6月16日から18日の3日間、県内28市町村を聖火ランナーが駆け抜ける予定です。改めてそれに向けて準備や県民への機運醸成について、どのように捉えているかも教えてください。

知事
 人間賛歌、国際の平和、そして人類の発展という、そういうテーマを大事にしていこうということ、そのために県、市町村、そして企業、団体の皆さん、力を合わせて準備をしてきておりまして、去年やろうと思えばやれるくらい、去年の段階で準備はできていましたから、それも生かしながら、今年、さっき話したようなテーマをみんなで確かめ合えるような聖火リレーができればいいなと思います。

記者
 ありがとうございます。あともう一つ、別の内容で質問します。新型コロナウイルスの関連です。先日、県の本部員会議が開かれて、県民へのメッセージ等もありました。その後ですが、さらに全国的には感染拡大地域というか、いわゆるリバウンドというのが少しずつ出てきているような地域もありますし、昨日、宮城県では過去最多の171人の新規患者の確認があり、中でも仙台市は131人ということでした。改めて緊急事態宣言全面解除後の今の全国の感染状況、岩手県の状況も踏まえながら、知事は今どのように捉えているか、分析等をお知らせください。

知事
 都道府県単位で感染リスクを判断していくに当たっては、1週間10万人当たりの新規感染者数ということが大事でありまして、岩手県も県のホームページで47都道府県分を全て、大体前の日のデータに基づいたものを公表していますけれども、15(人)を超えるとステージ3相当ということで、そこは往来に対して慎重になってもらわなければならないと。東京都がそうなってしまいましたね、昨日のデータで15.6(人)。沖縄県が23.3(人)、そして宮城県は33.3(人)。宮城県は25(人)を上回っていますから、ステージ4相当の新規感染者数でもあり、それだけ特に警戒を要するということになります。岩手県は1.6(人)でありますので、リスクは低いほう、でも基本的な感染対策はしっかりやりましょうということで、今は済んで(低く収まって)いるのですけれども、この1週間10万人当たりの新規感染者数に気を付けておいていただきたいと思います。

記者
 今のお話のとおりかと思うのですけれども、もしこのままリバウンドや近隣県の感染拡大がさらに伸びるようであれば、また県としても本部員会議等を開催して、県民への呼びかけ等を新たに検討する可能性もあるでしょうか、見通しはいかがでしょうか。

知事
 この12月から1月にかけて国が緊急事態宣言を検討し、また1月に入って緊急事態宣言を出した頃に比べますと、はるかに感染状況は低く収まっています。ただ、1週間10万人当たり15人以上になっている都道府県に対して慎重になるということは、引き続きお願いしていきますし、あとこれは岩手県の担当レベルといいますか、まだブレーンストーミング的なレベルではあるのですが、改めて2.5人という数字を大事にすべきではないかというふうに、私個人的には、少なくとも達増個人的には今そう考えています。尾身先生がサーキットブレーカーが利かなかったと、第2波、第3波を反省しているのですけれども、サーキットブレーカーというものの原点は、第1波が終息した後、1週間10万人当たり2.5人を超えたら、そこから1週間以内に社会的な要請を都道府県毎に行うべしと。それは、行動に関する何らかの自粛を要請するということなのですけれども、岩手県は今1.6(人)なのですけれども、仙台(市)、宮城(県)の感染拡大の影響のことや、また東京をはじめ全国的なリバウンドを考えた場合に、2.5人を超えた段階で、まず最初の注意を呼びかけなければならないかなということを今考えています。

記者
 そうすると、ざっとですけれども、県内で1日当たり30人以上を超えるようなのが1週間以上連続すると、やはり今言ったようなことも必要だというような捉え方で考えていいでしょうか。

知事
 1日30人というのは……岩手県は1日26人で、1週間10万人当たり15人を超える状況になり、やはりステージ3に入ったら、そこはもう全力で止めにかかり、ステージ4には絶対しないということはステージの考え方の基本だと思います。ですから、ステージ3に入ったようなときには、もう全力で抑えにかかるような体制を県内で取っていかなければならないと考えています。

記者
 分かりました。ちょっと計算を間違えました、ごめんなさい。ありがとうございます。

知事
 はい。

記者
 お話が戻ってしまって申し訳ないのですが、オリンピックの件についてお聞きします。政府のほうで国内外での変異ウイルスの拡大の関係で、海外客の受入れを断念したと思います。その分、復興五輪ということで、その様子を世界になかなか伝える機会というのが、規模が縮小したということで少なくなったという形にはなったと思うのですけれども、それについての政府の判断については、知事はどのようにお考えでしょうか。

知事
 私は、これは個人的な考えですけれども、去年、ウエイトリフティングをリモートで、通信記録会という形で全国大会が行われたのですが、もうそれでもありだと私は思っていて、選手も東京に来なくても、それぞれの本国にいながらにして競技条件を整えられるような場合には、リモートで競技をしてもいいのではないかと思っていて、感染対策上必要であれば、なるべく集まらないようにするということはやっていいのだと思いますので、外国からの観客を原則なしにするというのは、ありだと思います。

記者
 そして、その中で改めて東京オリンピックに向けて、この岩手県として国とも協力しながら、コロナ禍で規模が縮小された中でどのように盛り上げていきたいのかというお考えを改めてお聞かせください。

知事
 オリンピック競技大会そのものは、人類として新型コロナウイルスの流行という事態に対し、そういうリモート技術、情報通信技術や、また、集まらなくても集まったと同じようなことが遠く離れていてもできるのだという、そういう技術や人と人との人間関係をベースにした工夫によって、新型コロナウイルス感染対策とオリンピック精神の実現ということをいかに両立させるかということだと思いますので、岩手県は岩手県でやはり感染対策ということはないがしろにせず、県内でのイベントに臨み、感染対策をしながら可能なイベントについては人間賛歌、国際の平和、人類の発展といったようなテーマをみんなで確認できるようにやれればいいなと思っています。そこに復興というテーマもおのずと含まれてくると思います。

記者
 GoTo食事券の関係なのですけれども、宮城県では感染者が非常に増えています。その理由の一つとしてGoTo食事券を停止していた部分を先月再開したというところがあったと思うのですけれども、今回、岩手県のGoTo食事券の発売期間の延長ということで、この判断についてはどのように考えていらっしゃいますか。

知事
 一般論ですけれども、やっていなかったけれども、やるようにするという、その変化が感染状況の変化を引き起こすことがあるのだと思います。そういう意味では、既にやっていることの継続ということは、そこに変化はありませんので、そうであれば感染状況の変化ということは引き起こさないのかなと考えます。

記者
 県内においてはGoTo食事券を利用する中でも、感染の拡大は起きていないので、継続しても大丈夫というようなお考えでしょうか。

知事
 今日の朝の庁議、幹部会議で、盛岡大通商店街など、事業者、飲食店の皆さんが作った漫画のような乾杯エチケットのイラストガイド、あれを県としても広めていきましょうということを確認していて、しゃべるときにはマスクをつけてとか、そのほか飲食の場においても飛沫をかけたりかけられたりしないように、吸ったり吸わせたりしないように感染対策しながら飲食をしましょうというスタンスが岩手県としても今の基本姿勢です。

記者
 私も同じくGoToの関係で伺いたいのですけれども、政府のほうはGoToトラベルについては、自治体毎の再開がなかなか難しいということで、自治体独自に観光の支援策をしている場合に補助をするというような方針で調整に入っているという話になっています。岩手県としては、GoToトラベルの再開のほうで、地域毎の再開に合わせていって、それでやれればというようなお話だったと思いますが、こういった方針が示されたということで、県としては独自に支援策の検討などは始められるのでしょうか、いかがでしょうか。

知事
 今、担当部局で検討している段階で、まだ私との協議はしていないのですけれども、私は私で個人的に、GoToトラベルの県単位や地域別の再開というのがベストだとは思うのですけれども、それを当面やらないということがはっきりし、その代わりに自治体の宿泊支援策を応援するという国の事業が確定していくのであれば、岩手県としても次善の策として国の補助を活用した県独自の宿泊支援ということをやっていくことが適当なのかなと思います。

記者
 そうした中でデスティネーションキャンペーンも始まりますが、今、お隣の宮城県は非常に感染が急増しているような状況で、この東北6県の中での観光というのを知事はこれまでも、その中なら大丈夫というようなことをお話しされていたと思いますが、デスティネーションキャンペーンも始まる中で、今後の4月以降の観光というのをどのようにお考えでしょうか。

知事
 デスティネーションキャンペーンは半年ありますので、仙台市・宮城県の状況は、今適切な対策が講じられれば数週間で鎮静化すると期待します。ですから、それを見越せば、東北全体、このGoToトラベルを復活させてもいいような状況と言えると思いますけれども。確かに今現在は、仙台・宮城の感染状況はリスクが高い状況になっているので、ただ技術的には、東北全体のGoTo再開ということを制度的にやりつつ、他方仙台・宮城においては不要不急の旅行は自粛してくださいというように、そういうGoToトラベルの制度は再開しても、感染対策として実質的に仙台・宮城に対しては旅行を止めるということはできるのではないかと思います。

記者
 私も今の関連なのですけれども、先ほど知事がおっしゃった県の独自の補助なのですけれども、県議会予算(特別)委員会の附帯意見等でも宿泊事業者、飲食、県内事業者が非常に厳しいと、経済対策の早急な検討と実施を求める附帯意見が予算委員会のほうで可決されました。それもあわせて、予算委員会の審議の中では、県の宿泊割りを早期に実施すべきだという意見が多数聞かれました。今知事がおっしゃったように、国の補助があるのであれば県独自に宿泊割りを前向きに検討したいというようなことでしょうか、先ほどの発言の真意というのは。

知事
 担当が検討している段階で、私との協議もまだやっていませんので、今の段階は白紙です。

記者
 それは、ある程度やはり国からの支援内容とか、そういったスキームが示された上で判断したいというようなことでしょうか。

知事
 個人的には、議会で答弁していたのも、GoToトラベルの再開によって、GoToトラベルの停止で、あたかも国が旅行全般をやらないほうがいいと言っているように見えるということがなくなるということ、また、そういう国のお得な制度が再開するまでは旅行を控えようという、そういう得する制度が始まる直前の消費の落ち込みという現象ですよね、それが解消されることと、あとはやはり予備費ベースで数兆円ある、国がそれを活用したほうがいいという理由で言っているわけで、そことの関係で、いかにそれに近いような事業をやれるかということを工夫するのがテーマなのだと思います。

記者
 基本的には、県としてもやはり国の補助が出るのであれば有効に活用していくといったところに落ち着くのでしょうか。

知事
 一番いいのは国のGoToトラベルの部分スタート、解除というのですか、なのですけれども。

記者
 ただ、一方でリバウンドの警戒も必要だということで、なかなか経済対策と感染対策、経済の消費喚起策と感染対策の両立、宮城では拡大していますので、その辺の見極めというのは難しいように思いますが、知事のお考えはいかがでしょうか。

知事
 本質的には、今まで今年度、3月途中までは、県も宿泊支援に、それを応援する事業をやっていたし、市町村も今でもやっているし、そういったものが継続していくというような流れであれば、特に旅行したいと思っていない人まで無理に旅行させるような、そういうリバウンドをつくり出すような流れを、感染リスクを著しく高めていくような、感染リスクを危険なレベルにまで高めるようにはならないのだと思うので、そういう意味で国のGoToトラベルという事業は継続しているわけですから、その再開というのが一番リバウンドしにくいやり方なのかと思います。

記者
 今の続きでDC(デスティネーションキャンペーン)なのですが、この前の県の対策会議(本部員会議)でも、東京や宮城から来る人については2週間の行動自粛を求めるとありました。と考えると、旅行で宮城・仙台もしくは東京から岩手に来てくださいという、今3月、4月の段階で呼びかけるDCというのはちょっと矛盾するのではないかと思うのですが、逆に違うメッセージを与えてしまうのではないかという懸念があると、私は思うのですが、であればこの場合、4月はDCを停止するとか、キャンペーンを一時的に中止するとかという選択もあるかと思うのですが、いかがでしょうか。

知事
 不要不急の旅行というようなタイプではない学習旅行、研修旅行、企業の研修とか、やっておかなければならないようなタイプの旅行ということを感染対策に気をつけてやっていただくというのは、ありだと思います。
 あとは、例えば東京都、宮城県もそうですけれども、岩手に来て2週間は不要不急の外出や、不要不急の旅行も控えてくださいということになるわけですけれども、不要不急ではないようなことについては、これはやっていただくほうがいいのだと思います。
 あとは、デスティネーションキャンペーンの事業のかなりの部分は宣伝活動なのです。今度、4月3日、盛岡駅で私も出席してオープニングセレモニーがありますけれども、そのこと自体は旅行者の感染リスクを拡大するようなことではありませんので、そういう事業はやっぱり予定どおり4月1日からどんどんやったほうがいいので、やっていきます。

記者
 DCのキャンペーンと感染防止のキャンペーン、これを同時にやっていくというお考えなのでしょうか。

知事
 DCのキャンペーンのかなりの部分は宣伝、PR活動などでありますので、それらは人間の動き、旅行者の動きに直接関わるもの、旅行者の感染リスクを高めるものではない事業もたくさんありますので、そういうのはもう4月1日からどんどんやっていかなければならないと思います。
 一方、新型コロナウイルス感染対策というのは、これはこれで常に1週間10万人当たりの感染者が15(人)を超えるような都道府県との往来については、これは慎重になっていただかなければならないということは常にそうですし、そういうところから岩手に入った人が、入って2週間は、元いたところの自粛要請に従っていただきたいというのもそのとおりです。

記者
 言ってしまえば、あまり最初は東京から、宮城から来ないでほしいというところでしょうか。最初は。

知事
 地域別に特定はできませんで、それはやっぱり東京都の人に大勢来ていただきたいのはありますので、それは、新規感染者数ほぼゼロを、すぐにでも東京が3月中に達成して、4月1日からは遠慮なく東北を回って歩けるように、東京都の感染終息を望みます。

記者
 昨日、衆院(議員)2期、参院(議員)1期を務められました工藤堅太郎さんが御病気のため急逝されました。こうした突然の訃報に接して、知事のお気持ちというのを伺えますでしょうか。

知事
 心からお悔やみを申し上げたいと思います。工藤堅太郎さんは、最後の中選挙区選挙で衆議院議員に当選されて、それは1993年、細川連立内閣が誕生したときの選挙ですよね。日本の政治を、いわゆる55年体制から、その後の改革の政治の時代に転換する歴史的な選挙で初当選されて、そして新しい改革の政治をつくっていくということに参画され、大変意義のある政治活動をされたと思います。個人的には、私が日本で最初の小選挙区制の衆議院(議員)選挙に岩手1区で立候補する際、中選挙区時代の工藤堅太郎さんの地盤を半分譲っていただいたような形で、選挙区内にたくさんいた工藤堅太郎ファンの方々が、応援してくださったことを思い出します。岩手1区という小選挙区で改革派の候補者が勝つことができる基盤を工藤堅太郎さんがつくられたなというように思います。
 また、私が初当選して国会に行って非常に印象的だったのは、その選挙で落選された工藤堅太郎さんについて、国会議員の人たちが「工藤堅太郎さんは元気か」、「堅太郎先生どうしてる」というように、非常に人気があるということが印象的で、改革の政治の新しい体制をつくる細川連立内閣、新進党、そういう激動の時代に多くの人たちを仲間にして、人間関係のネットワークを広げて改革の政治が日本にできて、それが進んでいく、そのスタートダッシュの時点で、本当に大きな貢献をされたのだなというように思います。
 今回追悼の中で、多くの人たちがそういったことを思い出してくださって、改めて日本における政治のあるべき姿というものを考えていただければいいのではないかと思います。

記者
 申し訳ないです。駆け込みで質問させていただきます。無料通信アプリのラインによって、個人情報が中国の企業に閲覧できる状態になっていたという問題を受けて、自治体も対応しているところがあるようです。岩手県においても、ラインをはじめとしてフェイスブックなど、様々なSNSを使って情報発信を積極的にされておりますけれども、この問題を受けてどのような対応を指示したかというところをお聞かせください。

知事
 これは報告を受けておりまして、岩手県の場合、ラインで個人情報を取り扱っておらず、県民への情報発信のツールとして利用しているので、当分の間は利用停止等はせずに、利用を継続したいという報告を受けていますので、それをよしとしております。新型コロナウイルス感染情報など、今盛んに使っているところがありますけれども、県民の個人情報を取り扱うようなサービスではないと。公表されている情報を発信するツールとして使っているということで、利用停止等はしないというところです。

記者
 岩手競馬の話で伺います。先日知事からも管理者としてのコメントを出していただきましたが、改めて伺いますが、今回、県警のほうが容疑者不詳、ボルデノンについて自然発生の可能性が高いという結論が出ましたが、改めてこの結果をどう受け止めるのか伺います。

知事
 まだ検察に送られたばかりであり、盛岡地方検察庁において、検察としての捜査が行われるものと認識しております。ということで、事実関係に関する結論というのはまだ出ていないと思っておりますけれども、一方、競馬組合として再発防止策を様々講じてきたこと、監視カメラなどの警備の充実、また一方で、稲わらの代わりに木材チップを敷物に使って厩舎を清潔にしていくという、それぞれが再発防止としては役に立つ方向にあるのかなということで、そういったことを今後も続けながら、ああいうことが今後起きないように気をつけていきたいと思います。

記者
 今回、自然発生ではないかという県警の結論ではあるのですけれども、県警のほうでもそういう事例が過去にあるというふうな説明はありましたが、私は取材していて、関係者、過去にも組合とかにも聞いて、自然発生の事例で、つまり陽性反応が出るほどに濃縮されたボルデノンが出るなんていうのは聞いたこともないし、そんなメカニズムも論文もあるという話は専門家からも聞こえてきません。これをこのまま組合として受け入れて、ああ、よかった、自然発生ですね、人の手はなかったのです、犯人もいませんでしたということをもろ手を挙げて受け入れてよろしいのでしょうか。組合としても、もう一度本当の原因究明をしてもいいのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

知事
 稲わらに代えて木材チップを敷物に使うというのは、消去法で人為的なことだったということをより確かなものにしていくための作業でもあったわけでありまして、そういう意味では監視カメラの充実と警備を充実させることで、やはり人為的なことは今後同様のことが試みられても、それができないようにしていくということをきちっとやっていきたいと思います。

記者
 あと1つ、その結果は、稲わらから自然発生となると、これは別に岩手だけではなくて、敷きわらだけではなくて、食べるものも含めて、全国の競馬でわらを使っているかと思うのですけれども、そうすると自然発生で出てしまうとなると、そもそもわらを使ってはいけないというふうにも、絶対駄目というふうにもなってしまいますし、競走馬理化学研究所のほうで検査するときにも、陽性と陰性の値ですか、これだって変更しなければいけなくなってしまう、ある意味重大な結論だと思うのですけれども、その辺組合として、全国に対しての改革、もしくは自然発生なのだから、いろいろやり方変えていかなければいけませんよというようなことを求めていくのか、それともそれはそれとしてやっていかないで、県として頑張りますというふうに落ち着くのか、どうなのでしょうか。

知事
 県として、厩舎の清潔さを保つということにこれから力を入れることと、同時に人為的な禁止薬物投与みたいなことが行われないような警備の体制を、監視カメラ等の機材も含めて、しっかりやっていくということをやっていくという姿勢は、それはそれぞれほかの開催者に対しても参考になることではないかと思います。

広聴広報課
 以上をもちまして、記者会見を終わります。

次回記者会見

次の知事定例記者会見は4月1日(木曜日)の予定です。

このページに関するお問い合わせ

政策企画部 広聴広報課 報道担当
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