令和6年9月17日知事会見記録
開催日時
令和6年9月17日15時30分から15時53分まで
会見記録
広聴広報課
ただいまから記者会見を行います。最初に、知事から発表があります。それでは、知事お願いいたします。
知事
令和6年度一般会計第3号、第4号補正予算案についてです。
県議会9月定例会に提案する令和6年度一般会計第3号補正予算案ですが、補正予算額は8億円、参議院岩手県選出議員補欠選挙の執行に要する経費を計上しています。
次に、第4号補正予算案ですが、こちらは補正予算額が3億円。早期に対応が必要な経費として、台風5号の災害復旧やツキノワグマによる人身被害防止に向けた捕獲や啓発、半導体関連産業の人材育成施設の開設準備に要する経費を計上しています。
(会見)資料の2ページ目、台風5号による災害に係る対応ということで、漁港施設、道路、河川等の復旧や三陸鉄道への支援など22億円になります。このうち、9月補正予算に計上するのは7億円です。
また、8月中旬から9月上旬の大雨被害に係る対応について、9月定例会中に別途補正予算案を追加提案できるよう現在作業を進めております。
以上です。
広聴広報課
以上で知事からの発表を終わります。
幹事社
それでは、ただいまの発表事項1件について、各社から質問があればお願いします。
記者
4号補正のほうで、半導体の絡みが入っています。金曜日(9月13日)に知事も参加された北上(市)の施設だと思うのですけれども、ちょっとこれに関してコメントいただければと思います。
知事
こちらは今、建設が始まりました人材育成施設で、令和7年4月の開設に向け、研修事業等を効果的に実施するために必要な経費を計上しております。インストラクター1名の設置や研修に必要な消耗品等を配備して、プレ運用を実施するため等の経費として900万円を計上するものでありまして、来年(令和7年)4月の開設以降、スムーズに施設が軌道に乗っていくようにしていきたいと思います。
記者
これ、全国で初めての施設かと思います。その辺何かPRというか、あれば。
知事
いよいよ国を挙げて日本の半導体産業育成ということでありますが、岩手県はもう何十年も前から、東芝さんが北上市で半導体関係の製造工場をやっていまして、岩手県としても、また、北上市としても半導体産業育成というのは、かなり経験を積んできているところであります。
そして、世界的に情報通信技術が発展し、生成AIというような段階にまで進んできて、その関係での半導体の需要が大きく伸びていくであろうこと、また、メモリのほうも半導体メモリを仕事や生活に活用して、どんどん媒体を使って記憶を保存したり活用したりするということが普及し、そうした媒体を使って記憶すべきこと、活用すべきことというのは、やはり今後まだまだ需要が見込まれますので、そういった需要の伸びを見据えながら、半導体産業育成に長い経験のある岩手県や関連市町村で、関連産業の民間の皆さんや大学等研究関係の皆さんと力を合わせて、日本において新しいタイプの人材育成に力を入れた半導体産業振興というものを展開していきたいと思っています。
記者
私も4号(補正)関係のほうで、台風5号被害の件の補正予算に触れましたけれども、先週、県の発表で6月現在の台風5号関連の被害額が出まして、33億円余ということになっておりました。ただ、まだ市町村の水道施設であったり、農産物関係の被害は取りまとめ中ということで、かなり被害が大きいと思うのですが、それに対する今回の補正ということで、額的にはこれで全部カバー、額というか、事業的にはカバーできるのか、それとも、更に必要に応じて手当てしていくのか、その点を教えてください。
知事
今回は公共土木施設、海岸保全施設、三(陸)鉄(道)の関係、また、河川、海岸の流木撤去などの応急的な維持管理、そして、損傷した道路の舗装補修ということであります。指摘のあった事柄に関しては、それぞれそれが壊れたときに直すための予算が確保されていたり、また、共済制度など保険的なもので賄われたりするようなところもあると思いますので、まず、その辺の実態を把握しながら、今後、もし支援の必要性などが見えてくるようであれば検討することになる可能性もあると思います。
記者
ありがとうございます。関連して、さらに、8月15日から9月2日にかけての記録的大雨に関する被害も69億円余の被害総額ということで、これもまだ調査の途中ということで増額する可能性があると思うのですが、先ほど触れられた追加の話、改めてもう少し知事からお聞きしたいのと、あと、今後についても更にお聞きします。
知事
これは、(会見)資料にもまだ未記載でありますし、全体の数字も今日の段階では、まだ明らかにはできないくらいの準備段階にあります。一方、被害総額について、今質問にあったような数字が見えてきたりとか、急いで対応すべきことなども見えてきていますので、9月定例会中に追加提案できるように準備していきたいと思います。
記者
私のほうから、クマ対策の予算について伺えればと思います。指定管理鳥獣に追加されて初めてのクマ対策の予算かと承知をしております。今回は国庫が2分の1入るということで、国による財政支援が施された予算かと思うのですが、指定管理鳥獣に追加されたことで、期待される効果でありますとか、今回の事業に寄せられる期待でありますとか、そういったところを教えていただけますでしょうか。
知事
指定管理鳥獣捕獲として、100頭程度の捕獲を前提に計算をしておりまして、あと残りの分はCM、ポスター、リーフレット等の配布による啓発の予算なのですけれども、指定管理鳥獣捕獲ができるようになりましたので、それでまずは100頭程度の捕獲を行おうということであります。
幹事社
それでは、発表事項以外について、本日は記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はありませんので、各社から質問があればお願いします。
記者
先日の会見では、ちょっと時期が合わなかったので伺いたいと思うのですが、参議院議員の補欠選挙について伺いたいと思います。参議院議員補欠選挙について、立憲民主党が木戸口さんの公認を決めました。前回の参議院選で、知事は、タブーなしと会見でもおっしゃっていたかと思うのですが、木戸口さんを全面支援したという経緯があります。今回の補選について、以前弊社がお伺いしたところ、今後の対応を考えたいというような御回答をいただいたところではありますが、それから少し時間がたって、知事が考えている対応等あればお願いします。
知事
今回は普通の選挙と違って、2年前の参議院議員選挙で当選した方が刑事訴追の対象になりつつあるという背景の下、議員辞職をしたということから……そうか、起訴は既にされているから、在宅起訴で既に刑事訴追の対象になって、それで議員辞職したということですね。という、過去に岩手でそういうことがあったのか、歴史を遡ってもちょっと見当がつかないような異常事態の中で補欠選挙ということでありますので、まずは、事の重大性を有権者の皆さんとともにしっかり受け止めて、どういう選挙にしていくべきかということを考えながら、その中で自分のやるべきこと、やりたいことをやっていけばいいと思っておりまして、2年前の選挙の中で当選された方と接戦の末次点になった方が、言わばやり直し選挙のような形で立候補するということと、そして、2年前の選挙で次点の方を応援した政党や団体が公認をするとか、推薦をするとかということがだんだん決まってきているという形で、2年前の参院選を言わばやり直すことで、その後この2年間に起きた岩手の政治のやり直すべきところをやり直すというような流れが見えてきたのかなというふうには思います。そういったところで、有権者の皆さん、広く子供とか、引っ越してきたばかりの人とか、有権者以外の県民も含めて、岩手県民が、今回の選挙を通じてどういう岩手の政治をつくろうとしているのかというのをもう少し見守りながら、自分の行動などを決めていきたいと思います。
記者
ありがとうございます。関連してと言っていいのか難しいところではあると思うのですが、同時期に衆議院の解散総選挙といったことが、もしかすると日程的に重なってくる可能性もあるなと思っています。その中で、先ほどは参院選のところでは有権者の皆さんのお気持ちを見て、御自身の対応を決めたいというところではありましたが、衆議院議員選挙についてはいかがでしょうか。
知事
思えば、その2年前の参院選で当選した方の刑事訴追で議員辞職、そして、補欠選挙ということは、政権党である自民党にとっても大きなことで、日本全体としても改めて2年前の選挙が終わってみて、いろんな(旧)統一教会問題とか、さらに、そこから1年ぐらいして裏金問題も出てきて、岸田総理がけじめをつけるために総裁選に出ないと、実質的に総理を辞めるということまで決断したほどの、そういう問題点が隠されたままで、岸田首相の下で参院選が行われた結果ということについては、日本全体、反省すべきものではないかと思います。そういう事態を引き起こした政権党、自民党としても、同じ時期に解散総選挙ということでは、よほど(旧)統一教会問題と裏金問題について、そこについてけじめをつけるための解散総選挙と。そうすると、当然裏金問題が指摘された議員は、もうそこには立候補しないとか、あとは自民党も党としては、もうその選挙には参加しないとか。だから、今の党所属議員で立候補したい人がいれば無所属で出るとか、党として比例選挙には参加しないとか、そのくらいの反省を込めた解散総選挙ならあり得ると思いますけれども、そこまで生まれ変わる準備は、今、自民党にはできていないのかなと見ておりまして、そういう中で、解散総選挙となると、いろんなことをごまかして先に進むための解散総選挙になってしまうのではないかなということを心配します。
記者
今のに関連して、自民党の総裁選のほうで9人もの方が出ていて、いろいろテレビにも出て、一言ずつとかやっているのですけれども、一つ引っかかったのが、ある候補者の中で出た解雇規制の緩和というのがありまして、これに関しては他県の知事からもちょっと異論を唱える声があったのですが、解雇規制の緩和ということに関して、知事どのように受け止めるか、理解されているか教えてください。
知事
まず、全体としては、岸田総理が総裁選に出ないイコール総理を辞めるということで総裁選になるというときに、ただ大勢の中から次の人を一人選べばいいという問題なのではなく、岸田総理もちゃんと言及していた(旧)統一教会問題と裏金問題ですね、それについての厳しい反省、そして、組織として生まれ変わるような党の姿勢というのが求められているときに、どうもそういうことをきちんとやらないまま、政策論争とかしている場合ではないだろうと思いながら見ているのですけれども。というのは、主要な政策論争は国会の中でやって、国民の前でそれぞれの党の言い分は通常国会の中でもう尽くされていますので、基本的な普通の国政の政策については。でも、あえて言いますと、今の日本に必要なのは、働く人たちを守るような政策で、より良い働き方、働く環境、そういう方向に進めるべきときで、働き方を柔軟にすればいいというのは、それは1990年代の政策論かな、もっと日本経済に力があって、社会にもゆとりがあった頃の発想かなと思います。
記者
解雇規制の緩和の件を聞きましたけれども、今、私も知事も総裁選に投票する権利はないと思うのですけれども、一国民あるいは有権者として見る立場ですと、知事としては、そうすると政策論争はそうだけれども、どっちかというと、最初の頃にあったように、裏金議員は返還しないと公認を与えないとか、そういった感じの論争が総裁選で争われて、では誰を総裁にするという議論になったほうがいいのではないかという趣旨ですか。
知事
ええ。自民党の中でもう少し生まれ変わり方を議論して、そして、内部で決定し、そういうところに全国の党員、サポーターも参加して、党を生まれ変わらせる中で、そういう中で、どういう人たちが指導的立場に立っていくのかということも、ある程度組織的に、あるいは集団の中でもんでもらって、いきなり総裁選挙というのではなくて、やっぱりそれなりの準備をしてもらって、これだけの総理が責任取って辞めるくらいの不祥事が起きた後としては、もう組織を解散してもおかしくないくらいなので、いろいろ民間企業とかの責任の取り方を見ていると、しかるべき新しい人が新しい代表になるということを決めながら、その新しい人の指導の下、組織を生まれ変わらせるというようなことをやるのが普通なのかなと思います。そういう意味では、こういうときこそ新しい総裁は、話合いで決めたほうがいいのではないかと思います。地方党員やサポーターの意見も聞きつつ話合いで代表、トップを選んでもいいくらいの状況なのではないかと思います。
広聴広報課
以上をもちまして、記者会見を終了いたします。
次回記者会見
次の定例記者会見は9月25日(水曜日)の予定です。
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