令和7年2月4日知事会見記録

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開催日時

令和7年2月4日16時00分から16時59分まで

会見記録

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。本日は知事から発表事項が3件あります。それでは、知事お願いします。

知事
 では、まず令和7年度当初予算案についてです。令和7年度当初予算案は、「世界に開かれたいわて地方創生予算」と名付けました。世界に開かれた岩手の魅力や先進性を高め、岩手らしい地方創生を進めていくという意味です。
 予算の総額は7,329億円。予算の三つのポイントは、一つに、「4つの重点事項」の取組事項を更に強化します。令和6年度の840億円から76億円増額して916億円になります。
 二つ目、岩手の魅力や先進性を高め、発信する取組を強化します。本県の魅力や強みを活かしたインバウンドと海外輸出の拡大、ジェンダーギャップ解消に取り組みます。
 三つ目、更なる発展の礎を築く人づくりの取組の強化。1次産業や半導体産業、介護・福祉分野等において、人材の確保、育成に取り組みます。
 続きまして、「令和7年度岩手県一般会計当初予算案のポイント」の資料に沿って、まずは令和7年度当初予算案一般会計の考え方です。令和7年度当初予算案は、人口の自然減・社会減対策イコール地方創生を主軸にしながら、GX(グリーン・トランスフォーメーション)とDX(デジタル・トランスフォーメーション)を両翼に安全・安心な地域づくりを基盤として、10の政策の着実な推進とプロジェクトの展開により、お互いに幸福を守り育てる世界に開かれた岩手を創っていくための施策を盛り込んだ予算であります。
 「4つの重点事項」については、全国トップレベルの子育て支援や交流人口・関係人口の拡大、ジェンダーギャップ解消などの自然減・社会減対策、脱炭素化や再生可能エネルギー導入等のGXの推進、デジタル技術の活用により利便性や生産性の向上を図るDXの推進、災害への備え、野生鳥獣による被害防止対策、救急時などにおける医療提供体制の整備など安全・安心な地域づくりなどを更に強化します。
 また、インバウンドと海外輸出の拡大、小規模町村支援や市町村との連携強化、「中山の園」整備や困難を抱える女性支援などセーフティーネットの充実、様々な分野で求められる人材の確保・育成等を実施します。
 東日本大震災津波復興について、被災者の心のケア、コミュニティー形成支援、伝承・発信等を実施します。
 また、中期財政見通し等を踏まえて、財政目標の下で財政健全化を進めます。
 資料の2ページ目、令和7年度当初予算案の規模ですが、まず7,329億円です。震災分は299億円、新型コロナウイルス感染症・物価高騰対応分が365億円です。
 6ページに進みまして、令和7年度当初予算案における主な取組です。令和7年度は、東日本大震災津波復興を着実に進め、人口の自然減・社会減対策イコール地方創生を主軸とした「4つの重点事項」を強力に推進するということで、その中でジェンダーギャップの解消など一人ひとりの生きにくさを生きやすさに変えていきます。また、広域振興圏の施策として、地域振興・人口減少対策に向けて市町村との連携を強化します。
 7ページから9ページまで、復興についてですが、大規模災害発生時の学校教育の早期再開支援チームの構築など総合的な防災対策に取り組みます。被災者の心のケアや主要魚種の不漁への対応を進めます。
 10ページ、「自然減・社会減対策」ですが、少子化対策、社会減対策の強化の三つの柱プラスワンの下、妊産婦の通院等に対する支援の拡充やいわて女性活躍企業等認定制度の普及、職場での女性活躍推進を牽引するキーパーソンの養成などを行います。また、岩手の魅力を積極的に国内外に売り込み、インバウンド観光や海外輸出の強化、みちのく潮風トレイルを活用した交流人口・関係人口の拡大を推進します。
 16ページ、地域経営推進費を活用し、市町村と連携した人口減少対策を展開します。また、保育士修学資金の貸付枠拡充による保育人材の確保、農山漁村におけるインバウンド観光等の受入れ体制強化など、市町村や地域の状況に応じて取り組みます。
 17ページ、18ページ、「GXの推進」。脱炭素化や再生可能エネルギーの導入等に向けた県民、事業者、市町村等の取組を促進し、県有施設への太陽光発電設備やLED照明の導入を進めます。気候変動に対応した水稲品種の開発を加速するための施設の整備などに取り組みます。
 19ページ、20ページ、「DXの推進」。生成AIを活用した持続可能な行政サービスを提供するための体制構築やAI活用人材の育成を進めます。ウェアラブル端末を活用し、小児科救急医療体制を強化します。
 21ページ、22ページ、「安全・安心な地域づくり」。医療的ケア児などの専門的な支援を要するケースの避難計画作成や避難訓練を実施します。看護師、医師が医療機関の受診や救急車の要請の相談に応じる専用ダイヤル「♯(シャープ)7119」を設置します。7119だけではなくて、♯を押して7119、「♯7119」を設置します。
 次に、10の政策分野に基づく施策、23ページ、「健康・余暇」。医師の勤務環境改善のための医療機関への補助などにより医療提供体制を強化します。介護事業者の相談や支援等にワンストップで対応する「介護生産性向上総合相談センター(仮称)」を設置します。
 24ページ、「家族・子育て」。“いきいき岩手”結婚サポートセンターで婚活スキルアップセミナーを実施します。また、引き続き全国トップレベルの子育て支援を展開し、保育料無償化や在宅育児支援、市町村による一時預かり事業などを支援します。
 25ページ、「教育」。児童生徒1人1台端末の更新など全県的な学校教育のDXを推進します。不登校児童生徒の学びの場や居場所を確保し、子どもたちが安心して学校生活を送ることができる環境整備に取り組みます。
 26ページ、「居住環境・コミュニティ」。県外からの移住希望者や農林水産業等の担い手を目指す方向けに県営住宅を低廉な家賃で提供します。市町村による地域公共交通ネットワークの再編や利便性向上のための計画策定を支援します。
 27ページ、「安全」。災害時の情報収集強化のための次世代通信システムへの更新や犯罪被害者支援体制を強化します。
 28、29ページ、「仕事・収入」。若者、女性に魅力ある職場・子育てしやすい職場の環境整備、中小事業者の賃上げ、人材の確保・育成に取り組みます。県内ものづくり企業のDX推進、高水温に適応した種苗生産技術の開発、産業の生産性、高付加価値化を推進します。
 30ページ、「歴史・文化」。平泉の文化遺産拡張登録に向けた取組や橋野鉄鉱山世界遺産登録10周年の魅力発信を行います。そして、「第67回北海道・東北ブロック民俗芸能大会」を開催します。
 31ページ、「自然環境分野」。ツキノワグマによる人身被害を防止するため、捕獲による個体数管理や全県での生息数調査を実施します。ニホンザルによる農作物被害等を防止するため、生息状況調査、専門家会議の開催を行います。
 32ページ、「社会基盤」。緊急輸送道路の橋梁耐震化や道路防災対策を進めます。社会資本の適切な維持管理で長寿命化対策に取り組みます。
 33ページ、「参画」。家事・育児シェアや女性活躍企業等認定制度の普及などジェンダーギャップ解消を推進します。若者の主体的な活動の支援、若者カフェの連携拠点拡充に取り組みます。
 そして、34ページにジェンダーギャップ解消関連のものをまとめました。
 35ページから50ページは、プロジェクトです。ILCから三つのゾーンプロジェクトなどが入っています。
 51ページ、広域振興圏の施策、52ページは持続可能な行財政基盤の構築ということで、今回の予算案では、4つの財政目標についてはいずれも達成または達成見込みとなっています。
 53ページは、プライマリーバランスと財政調整基金残高で、令和7年度当初予算後の県債残高は1兆1,300億円程度の見込みです。臨時財政対策債を除く県債残高は7,400億円程度で、ピーク時と比べ6割程度の水準まで低下しています。政策推進と財政健全化の両立を実現した予算となっています。
 以上、予算でした。

 次に、令和7年度の組織・職員体制の概要です。
 人口減少対策のほか、安全・安心な地域づくりなど、いわて県民計画を推進する体制の強化や東日本大震災津波復興に必要な推進体制を確保します。
 人口減少対策の推進として、地域振興室に「地域企画課長」を設置し、各広域振興局経営企画部の特命課長と連携を図りながら事業等の実務を担う担当職員を増員します。
 また、児童虐待の予防的支援体制を強化するため、子ども子育て支援室に特命課長を設置します。
 安全・安心な地域づくりとして、危機管理に係る司令塔機能の強化や職員負担の軽減策を検討・実施するため、復興危機管理室に特命課長を設置します。
 盛土規制法の施行やクマ被害防止対策に対応するため、各広域振興局土木部及び自然保護課の担当職員を増員します。
 大規模行事への対応として、「国民スポーツ大会冬季大会スキー競技会」に向け、スポーツ振興課に特命課長を設置し、担当職員を増員します。
 質の高い行政経営の推進として、持続可能な行財政基盤の確立に向け、行政経営推進課に「行財政企画担当課長」を設置します。
 社会経済情勢の変化に応じた人材の育成・確保として、介護人材確保のため、長寿社会課に「介護人材確保担当課長」を設置します。
 そして、北上市に開設する半導体関連人材育成施設にものづくり自動車産業振興室の担当職員を駐在配置します。
 令和7年度当初における知事部局の職員数は4,180人程度の見込みです。
 以上、組織・職員体制でした。

 続いて、「第2回ミセテイワテ動画コンテスト」入選作品の決定です。
 チャレンジ部門、インスタ部門に989作品の応募があり、県外からも多数の応募がありました。チャレンジ部門は、(作品の時間が)長いものですね。インスタ部門が(作品の時間が)短いもので、チャレンジ部門が長い動画。長いといっても3分までです。
 チャレンジ部門の最優秀賞は、モリオカ・ビジョンズ、三上主馬(みかみ・かずま)さん、伊五澤優平(いごさわ・ゆうへい)さんの「潮風の道しるべ」、岩手三陸の絶景や食を紹介する3分間。
 それでは、どうぞ。

 (動画放映開始)

知事
 上からも映します。
 ウミドリの声が聞こえます。オーディオコメンタリー。
 これは県公会堂の地下ですね。
 3分間でここまでストーリー性を盛り込むという大胆な企画ですね。
 三鉄が映りましたね。
 結構上から映していますね。
 はい、これいいですね、ウミネコ。
 浄土ヶ浜。
 これも上から映しています。
 ウミネコのアップ。
 下からも。
 この遊覧船にウミネコが集まっているところを真上から映したというのは今回初めて見たなと思って、非常に良い映像だなと思います。
 そうですね、食べ物いっぱい出てきますね。
 普代村の商店街ですね、これもいいところに目をつけたと思います。

 (動画放映終了)

知事
 あっという間の3分間でしたけれども、繰り返し見たくなるような作品だったのではないでしょうか。
 続いて、インスタ部門最優秀賞は、Nöri(のり)さんの壮大な景色を紹介した作品、30秒です。
 どうぞ。

 (動画放映開始)

知事
 こちらは、まず山からこう入りますね。
 森の中。
 海も。

 (動画放映終了)

知事
 30秒でここまで集めて、集中的に映像化したと。もう一回見なければという感じになるのではないでしょうか。
 これら入選作品は、本日から特設サイトで公開します。最優秀賞のほかに優秀賞、特別賞、奨励賞があります。
 表彰式は2月6日、特別審査員の大友啓史(おおとも・けいし)さんにビデオ講評をいただき、アンバサダー兼審査員の高橋栄樹(たかはし・えいき)さんには会場にお越しいただきます。
 以上です。

広聴広報課
 以上で知事からの発表を終わります。

幹事社
 それでは、ただいまの発表事項3件について各社から質問があればお願いします。

記者
 当初予算案についてお伺いいたします。知事は、年初に海外展開と地方創生を一体的に進めるといった方針を示されました。その上で、今回改めて「世界に開かれたいわて地方創生予算」と名付けた意図を詳しくお聞きしたいのが一つと、あと、知事選で掲げられた「マニフェスト+(プラス)39」を今回の予算の中でどの程度反映されたのか、手応えをお伺いできればと思います。

知事
 まず、去年(令和6年)、地方創生10周年で、改めて地方創生を反省し、そして、バージョンアップしていかなければならないという状況だと思います。そして、地方創生をバージョンアップするに当たって、岩手県として手応えを感じているのが輸出やインバウンド、更に言えば、ハロウインターナショナルの開校とか、ILCをめぐる動きとか、いろいろな海外関係の動き、そうですね、大谷翔平さんを始めとする岩手県出身の若い人たちのスポーツや、また、文化面での海外での活躍もそうですし、スタートアップ、ベンチャー企業を若い人たちが起こして、それがまた海外にどんどん展開しているということもあります。ということで、そういう海外展開と地方創生を結びつけることで、新しいパワーアップした、バージョンアップした地方創生を岩手としてやっていけるのではないかということで、「世界に開かれたいわて地方創生予算」という予算にしたわけであります。
 「マニフェスト+39」は、毎年の予算編成を通じまして、どんどん県民計画やアクションプランの下での事業に入ってきて、予算がついているのですけれども、事業数にして387事業、約1,029億円が盛り込まれています。福祉総合相談センターと県民生活センターの一体的な整備の予算が大きく入っていることや、小中学校等の児童生徒1人1台端末の更新経費、それから、二戸地区への特別支援学校の設置に関する予算が大きく増えています。

記者
 ありがとうございます。もうまさに(令和7年度岩手県一般会計当初予算(案)のポイントの)スライドにある10ページの部分にもあると思うのですけれども、「4つの重点事項」の中の自然減・社会減対策のまさに中心にジェンダーギャップの解消が据えられているのも一つのポイントかなと思います。その理由と一連の取組を通してどのような政策効果を期待されていらっしゃるのか、お伺いできればと思います。

知事
 去年1年間、地方創生の過去10年の在り方を議論する中で、東京一極集中が是正されず、むしろ加速してしまったということと、そして、出生率がむしろ低くなってしまったということに関してジェンダーギャップの問題が大きいのではないか、あるいは決定的なのではないかという意見がかなり全国的に共有されるようになったと思います。政府の石破内閣の地方創生2.0の基本的考え方の文章にも、そういう趣旨のことが書いてありますし、民間が立ち上げた人口戦略会議でもそのことを強調していますし、そして、全国知事会もジェンダーギャップの問題をやはり大きく取り上げておりまして、岩手県としても、これは県のみならず、経済団体もやはりこのジェンダーギャップ解消に取り組まなければという問題意識を岩手県内で持って高めていてくれていますので、これは今すぐにでも取り組むべきことでありますけれども、新年度予算として力を入れていこうということです。皆様のお手元のA4横長の資料(令和7年度岩手県一般会計当初予算(案)のポイント)の34ページ、「ジェンダーギャップの解消」関連事業ということで、拡大や新規をかなり盛り込んでいるところです。

記者
 一連の政策の中で、まさに拡大、新規が多々あると思うのですけれども、例えば、こういった取組を通して、こういった岩手を目指していきたいというビジョンについて最後に伺えればと思います。

知事
 この事業は、女子中高生等とものづくり企業で活躍する女性社員等との意見交換の実施とか、企業や地域への外部専門人材による講演会、出張セミナー、また、県北・沿岸での人口減少対策フォーラムの開催など、地域や職域、いろいろなところでいろいろな活動をしていこうという、そういう予算が盛り込まれております。企業内の働き方改革、その企業の中にもどんどん入っていって活動しようというような予算でもありますので、これらが背中を押すことで県内のあらゆる地域、あらゆる分野、あらゆる職域、会社の中を含め、そういったところでこのジェンダーギャップ解消に向けた動きが進んでいくといいなと思います。
 ジェンダーギャップ解消というのは、そもそも基本的人権であるわけで、男女平等という日本国憲法に明記されている基本的人権であって、基本的人権をおろそかにするようなところで、そこに人が残るか、帰ってくるか、やってくるかということだと思いますし、基本的人権がないがしろにされるようなところで子どもたちがたくさん生まれ育っていくのかということだと思いますので、やはり人口減少問題、地方創生の一つの原点として基本的人権は守りましょうと。ただ、それが国内的には先進性ということになりますので、そこでこの海外展開とつながってくるのですけれども、国際社会に通用するような商品やサービスを提供しようというからには、やはりジェンダーギャップ解消のようなことについても世界水準にきちんと高めていって、やっていかなければならないという、そういうことでもありますので、世界に開かれた岩手の地方創生が力強く進んでいくという、そういうことにつながることを期待します。

記者
 前の質問に関連して、ジェンダーギャップの解消についてちょっとお伺いできればと思います。人口減少対策の中にジェンダーギャップ解消が入っていると、女性イコール産むみたいなイメージにも捉えられかねないかと思われるのですけれども、改めて柱に据えた意図というか、なぜここで、ジェンダーギャップ解消に向けてどう進めていくか、もう少し詳しくお伺いできればなと思っているのと、あと県庁とか見ても、部長級のクラスには女性が少ないように私は感じているのですけれども、そういった現状の岩手のジェンダーギャップについて知事はどうお考えなのか、改めてお願いします。

知事
 話の流れからして、地方創生10年ということで、去年、日本が直面する人口減少という課題に、その原因としてジェンダーギャップの問題があるということが数多く指摘され、議論もされて、国民的に共有されてきた課題だと思うのです。ということで、人口減少対策とか地方創生とかいう文脈から、そういう政策の内容としてジェンダーギャップ解消というのが出てくるというところがあるのですけれども、同時にやはりジェンダーギャップ解消というのは、これは基本的人権の問題で、憲法にも書いてあることで、経済上、社会上の政策効果以前の問題として、地域や職場の中で女性が差別されて、不当に権利を侵害されてはいけないのだということは、この機会に改めて徹底していかなければならないということでもあると思います。そういう話の流れは、去年、朝ドラで「虎に翼」が放映されたりとか、大河ドラマも「光る君へ」ということで、女性が主人公で、身分制社会という憲法が基本的人権を保障するというものの正反対な社会を描くことで、かえって主人公は最初から最後までそれに反発して生き続けたという話でもあったと思いますし、人口減少問題とか地方創生とかと別な話の流れとしても、今、日本社会としてちょっと女性に対し、非人道的なこととか、権利の侵害とか、ちょっとやり過ぎているのではないかと。
 ちなみに、それは地方の問題、地方創生や人口減少については、地方においてそれが顕著だという話になっているのですけれども、そもそも基本的人権の問題からすると、今、某テレビ局が組織的に女性の権利を侵害し続けてきたのではないかという問題が提起されていたりとか、それはテレビ局だけの問題ではなくて、都会を中心とした日本社会の構造的な問題なのではないかという指摘もあって、そういうのを日本全体としても、都会も含めて、そろそろやめなければならないのではないかという中に岩手県も名誉ある地位を占めたいというふうに思っております。

記者
 「4つの重点事項」について、新年度は新規分が16億円ということで、新規だけの額を見ると令和6年度より10億円減っているかなと思うのですが、その意図であったり背景、思いなどを伺えればと思います。

知事
 いろいろ節約できるところは節約しようとか、財政健全化の観点から整理したところは多々あります。そして、「4つの重点事項」に関しては、お金をかければかけるほど成果がそれに比例して上がるというわけでもないような事業が多くて、意識改革に関わるものでありますとか、積極的な地方創生が目指している方向に向かって県民の背中を押していくような、効果的に背中を押すことができれば、必ずしも大型予算ではなくてもできるような事業とかが結構多いので、こういうふうになっております。

記者
 ありがとうございます。もう一点なのですけれども、今、少し言及もありましたけれども、改めて新年度予算編成を踏まえて、県の財政状況についてはどのように見ていらっしゃいますでしょうか。

知事
 プライマリーバランスでありますとか、財政調整基金残高でありますとか、そして、四つの財政目標とか、財政健全化のための基準を満たすようにというところは、かなり気を配って編成しているところです。

記者
 歳入についてちょっとお伺いします。今回も県税が100億円ちょっと増えたということで、個人県民税の定額減税分の回復もあるということですけれども、法人税も伸びたということで、100億円というと結構伸びているのかなという気がしました。その一方で、歳入自体はほとんど増えていないという状況があります。これは震災分、また、コロナ分などが減っているからというところも、事情もいろいろあるのでしょうけれども、これだけ県税が増えても歳入自体が増えていかないという現状について、知事の御認識をお伺いします。

知事
 これは、人口減少に伴う地方交付税交付金の減額というのがやはり大きいので、ここは県から国に要望しているところですが、面積でありますとか、人口要因以外の地方行政ニーズというものを満たせるような地方交付税改革をまず求めているところです。

記者
 ありがとうございます。結構、経済が好調で、県税が増えている、法人税とかも増えているということだと思うのですけれども、それでもやっぱり増えていかない、国との関係もあって、なかなか思うようには使えるお金は増えていかないということになるということなのですか。

知事
 地方交付税交付金は、歳入の中でやはり非常に重要なもので、かつ都道府県間の経済自体は、例えば、通信販売なんかよく言われますけれども、地方のお客さんからもたくさんお金を稼いで、しかし、本社は東京にあれば東京の企業の収入でということで、どうしても東京から離れたところほど税収の偏りというものは出てきてしまうので、それを是正するための地方交付税交付金は非常に重要なので、そこが実態以上に減っていくということは、改めていかなければならないというのは、大きいテーマとしてあります。
 あとは、税収増については、物価上昇率などを考慮しますと、それほど経済が良くて上がっているわけではないというところもありますので、物価が5%上がれば、ざっくり税収も5%上がるというところがありますので、そういう意味では税収が下がっていったら、これは物価高の下で税収が下がっていったら、もう終わりというところがありますので、このくらいの税収の増というのはやっぱりないと困るという感じがしております。

記者
 もう一点、先ほどの質問の関連なのですけれども、今回、ジェンダーギャップの解消ということを大きく掲げていらっしゃいます。ただ、ちょっと一方で、メニューを見ても何をしたいのかなというのがよく分からない。正直に言うと具体策というのに欠けるのかなという気がするのですけれども、知事としては何をされたいのか。お話をお伺いしていると、意識改革を進めていきたいみたいな話なのかもしれませんけれども、改めてこの予算でジェンダーギャップ解消というのを掲げた思いというか、狙いというか、どういうことをやりたいのか、もうちょっとお話しいただけませんか。

知事
 日本全体東京一極集中の裏側としての地方からの転出超過で、若い女性の転出超過が異常に多いと言っていいと思うのです。岩手県もそういう中で、やはり若い女性の転出超過が異常に多いと言っていいと思います。そういう意味で、その背景になるような課題があれば、それはやはり直ちに直していったほうがいいという状況でありますし、経済団体でも天野馨南子さんを呼んで講演をしてもらうとか、ジェンダーギャップ解消こそ人口減少対策の最大重要な部分という考え方を持って広めてくれるようになっていますので、そういうのと呼応しながらきめ細かく事業を進めていくことでその流れを更に確かなものにしていきたいというところです。

記者
 ありがとうございます。ちょっと質問を替えます。では、なぜ知事は女性の転出超過が起きているとお考えですか。

知事
 地方の地域や会社の行動様式として、女性が恵まれていないというか、当然の権利が実現されていないという感覚を強く持っているというところがあると思います。
 あと、女性に限らずなのですけれども、今、東京一極集中、最近出た統計でもコロナ前の水準に戻っていくような勢いで、コロナで一旦減った東京一極集中、東京の転入超過がV字回復というふうな勢いで増えていますけれども、これが男女を問わず地方の転出超過、岩手の転出超過にも大きい影響を及ぼしていると思います。コロナで、特に若い人たちの人口が減った後、若い人たちを中心に人口が足りないと感じている東京のほうで給料がすごく高くなっていったりとか、また、給料を高くするような東京の経済の調子良さ、東京オリパラでの投資が目立っていたのですけれども、更にその後も再開発事業がめじろ押しではないですか。渋谷だとか、品川の周辺であるとか、そういった行政や民間の様々な投資が東京に集中していると、それだけお金が東京にあふれていればそこで働く条件も良くなっていくというのがまず基盤としてありますね。その中で、男性より女性のほうが地方からの転出が多いのは、やはりジェンダーギャップ問題というのが東京にもあるのですけれども、地方にもあるということだと思います。

記者
 新年度予算案でインバウンドと海外輸出拡大に向けて取り組んでいくというところで、大阪関西万博でPRブースを出したりとかということで、知事のトップセールスの機会というのも増えてくると思うのですが、新年度に向けて知事のトップセールスに向けた思いだったり、どういったところに力を入れていくかというところを教えてください。

知事
 これは予算の問題でもあり、あと、先週の北米トップセールスの感想でもあるのですが、輸出にせよ、インバウンドにせよ、商品やサービスを提供すればするほど、それはどんどん売れていくなという感触をまた得ました。日本全体に対して食を中心とした生活文化、そこには漫画やアニメも入るのですが、そういう日本の生活文化に対するニーズは北米でも非常に強く、北米で盛り上がって、世界各地でも盛り上がっている、ヨーロッパでも、アジアでも、南米でも、中東でも盛り上がっているという状況なので、そこはやればやっただけ効果があるなという感じがしておりますので、どんどんやっていきたいと思います。

記者
 万博でもトップセールスをやる想定でしょうか。

知事
 そこは、内容についてはまだこれからなのですけれども、まず、東北としてアピールしようということは決まっているのですが、その際、岩手としてどこにどう力を入れるかというのは、これから検討したいと思います。

記者
 今の質問の関連なのですが、海外輸出力強化事業に関してで、この事業では知事の海外でのトップセールスが予定されていると思いますが、どちらの場所、国、地域で予定されているか、想定しているか。

知事
 場所というのは、予算書とかに書いてないので、どこにでも使えるようなものとして予算は提案しているところですけれども、行き先についてはいろいろ考えて検討しているところです。

記者
 もう一点、予算の関係のことではないのですが、先ほどの(第2回ミセテイワテ)動画コンテストの関係のことで、先ほどチャレンジ部門とインスタ部門での動画が流れたと思うのですが、改めて知事が動画を見られた御所感というか、感想に関して伺いたいと思います。

知事
 一般の人たちに広く募集しているのですけれども、もう商業作品並みの質の高さの作品がどんどん寄せられ、最優秀賞はそういうものの中でも、また更に優れた作品でありまして、まずは技術の進歩というのがあるのだと思いますけれども、その進歩した技術を使いこなす人の力というのもすごいなと思います。大谷翔平さんが岩手から世界に羽ばたくということに関しても、技術の面で、岩手にいながらにしてもう世界最高水準の、野球でいえばトレーニング法とか、コーチング法とか、そういうことの情報を得て、かつ、機材なども入手できたりし、菊池雄星さんのKing of the Hill(キング・オブ・ザ・ヒル)はそういう施設として岩手県内にできているのですけれども、地方からそういうことがどんどんできるようになっているということを動画の世界でも感じます。

記者
 2点、予算に関連して質問をお願いします。財政調整基金の残高の推移ですけれども、御発表ですと基金を崩して260億円程度を見込んでいるということでありますけれども、中期財政見通しでは将来的には非常に厳しい数字になっていくというところかと思います。そういった先の見通しも含めて今の財政調整基金残高推移の知事の所感というところを伺えればと思います。

知事
 まず、今回ここまでに確保できたということは、まず、来年度予算としてはいいと思っているのですけれども、将来、よりきつくなっていくのではないかという見通しがありますので、さっきも言った地方交付税交付金のこと、制度一般についてやはり国に求めていかなければならないということと、病院ですね、都道府県立とか、公立病院をめぐる交付税問題についてもやはり更なる配慮が欲しいと思いますし、そういう構造的な問題プラス、今直面している物価高騰という危機対応という面からもやはり国に更なる対応を求めていきたいと思います。それをしながら、県としては財政の健全性を年度ごとに確保していくということになります。

記者
 具体に健全性の確保については、例えば、事業の見直しですとか、そういったところの具体例を少し挙げていただければ幸いです。

知事
 今回はこういうふうにやったということなのですけれども、今後のことについてはやはり来年の今頃に知恵を絞ってそのときの状況の中で対応するということになると思います。更なる危機が生じているとか、やはり年度ごとにそこは対応していくということになります。

記者
 であれば、今回取り組まれたことでも構いませんので、1つ、2つ挙げていただければと思います。

知事
 そうですね、ちょっとそこはこの定例記者会見の中では説明に時間がかかり過ぎ、個別具体的な事業の説明ということになってしまうので、それはちょっと勘弁してほしいと思います。全体としては、さっき質問にもあったように、重点を置く政策分野に関しても予算はむしろ減らされているとか、そういう工夫をしながら政策効果と財政健全化の両立を実現したところです。

記者
 ありがとうございます。2点目ですけれども、通常分の御説明、今までありがとうございました。震災分について、震災復興対応分の予算については、14年目を前にして300億円を下回るということで、時間がたつので減っていくというところは当然かと思うのですけれども、減少している要因の分析というところと、その金額についての受け止めというところをお願いできればと思います。

知事
 事業が完了していく、特に物をつくったりする部分については事業が完了していくということがあるのと、あとは、なりわいの再生関係で資金需要が既にもうなく、予算が要らなくなっているというところがあります。心のケアなどは、やはり必要な予算は確保するという形で対応しているところです。

幹事社
 それでは、発表事項以外について、本日は記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はありませんので、各社から質問あればお願いいたします。

記者
 簡潔に1点だけ伺います。先日、盛岡市のアネックスカワトクが8月で閉店することが発表されました。郊外型ショッピングセンターとして地域に親しまれた商業施設でもありますが、知事の思い出も含めて閉店への御所感をお伺いできればと思います。

知事
 私も何度も行ったことがありますので、一面寂しいなという思いもあります。一方、会社の経営の戦略として行うことでありますので、会社として、更に前進していくための判断ということで、そこは会社の判断を尊重したいと思います。また、会社としては、営業終了後の利活用について、地域振興の一助となるような取組を検討しているということでありますので、そういった配慮も会社としてやっているというのは良いことだと思います。

記者
 私も手短に。埼玉県の八潮市の(道路)陥没を受けて、各地で下水道の緊急点検が始まっていますけれども、岩手県での対応を教えてください。

知事
 岩手県では、法律に基づく下水道管路の点検調査や管路埋設箇所の路面等の状況把握については、全管路延長を月に3回巡視点検を行っております。

記者
 では、今回の件を受けて何かしら緊急的に点検するということはないという理解になるのでしょうか。

知事
 そうですね、今のところはそういう検討はしていません。

広聴広報課
 以上をもちまして、記者会見を終了いたします。

次回記者会見

次の定例記者会見は2月14日(金曜日)の予定です。

このページに関するお問い合わせ

政策企画部 広聴広報課 報道担当
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
電話番号:019-629-5285 ファクス番号:019-651-4865
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